Administration Console オンライン ヘルプ
[メッセージング ブリッジに関する属性と Administration Console 画面のリファレンス]
以下の節では、WebLogic メッセージング ブリッジのコンフィグレーション方法と管理方法について説明します。
必要な場合は、以下の WebLogic JMS に関する以下の節も参照してください。
WebLogic メッセージング ブリッジを使用すると、2 つのメッセージング製品間の転送メカニズムをコンフィグレーションできるため、WebLogic JMS の異なる実装間、または WebLogic JMS と別のメッセージング製品間に相互運用性が提供されます。メッセージング ブリッジを使用すると、以下のようなメッセージング アプリケーションを統合できます。
メッセージング ブリッジは、ブリッジの対象となる次の 2 つの送り先で構成されます。ブリッジがメッセージを読み込むソース送り先と、ブリッジがソース送り先から受け取ったメッセージを送信する対象送り先です。WebLogic JMS およびサードパーティの JMS 製品では、メッセージング ブリッジは WebLogic Server で用意されているリソース アダプタを使用して、ソース送り先および対象送り先と通信します。JMS 以外のメッセージング製品の場合、JMS 以外のソース送り先または対象送り先にアクセスするには、カスタマイズされたコネクタ アダプタをサードパーティの OEM ベンダから入手するか、または BEA プロフェッショナル サービスに連絡して提供を受ける必要があります。
ソース ブリッジ送り先および対象ブリッジ送り先は、キューまたはトピックになります。サービスの品質 (QOS) や、メッセージ フィルタ、トランザクション セマンティクス、接続の再試行ポリシーを指定することもできます。メッセージング ブリッジをコンフィグレーションすると、必要に応じてブリッジのトラフィックを一時的にサスペンドする、実装に合わせて実行スレッド プール サイズを調整する、コンフィグレーション済みのすべてのブリッジの状況をモニタするといった管理作業を、Administration Console から簡単に行えます。
このマニュアルに加えて、メッセージング ブリッジのサンプルをダウンロードして使用することもできます。 JMS の技術に関するページ (http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/messaging.html) にあるリンクを参照してください。 サンプルは .zip
ファイル形式で配布されています。既存の WebLogic Server の samples ディレクトリ構造内に解凍して使用できます。
メッセージング ブリッジはリソース アダプタを使用して、コンフィグレーション済みのソース JMS 送り先および対象 JMS 送り先と通信します。ブリッジがソース JMS 送り先および対象 JMS 送り先と通信できるようにするには、サポートされているリソースアダプタをそれぞれの送り先に関連付ける必要があります。アダプタの JNDI 名はリソース アダプタのデプロイメント記述子の一部としてコンフィグレーションされます。
注意: WebLogic JMS には、JMS 以外のメッセージング製品にアクセスするための「一般ブリッジ送り先」フレームワークが含まれていますが、WebLogic Server ではそのような製品をサポートするコネクタ アダプタを提供していません。したがって、サードパーティの OEM ベンダからカスタム コネクタ アダプタを入手し、その製品のドキュメントに記載のコンフィグレーション手順を参照する必要があります。また、カスタム コネクタ アダプタの入手については、BEA プロフェッショナル サービスにお問い合わせいただいてもかまいません。
サポートされているリソース アダプタは、WL_HOME\server\lib
ディレクトリにあります。次の表では、これらのアダプタについて説明します。
注意: リソース アダプタをデプロイする前に、異なるリリースの WebLogic Server およびドメインとの相互運用のためのメッセージング ブリッジの使用を参照して、特定のトランザクションのコンフィグレーションの要件およびガイドラインを確認すること。 |
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トランザクション セマンティクスは提供しない。必要な QOS が [最大 1 回] または [重複可] の場合に使用する。要求された QOS が [最大 1 回] の場合、リソース アダプタでは 注意: 非トランザクション セッションで使用される確認応答モードの詳細については、『WebLogic JMS プログラマーズ ガイド』の「WebLogic JMS の基礎」を参照すること。 |
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ソース送り先または対象送り先のどちらかがリリース 5.1 のサーバ インスタンスである場合に、5.1 との相互運用性を提供する。このリソース アダプタはトランザクション セマンティクスを提供しないため、[最大 1 回] または [重複可] の QOS のみをサポートする。要求された QOS が [最大 1 回] の場合、リソース アダプタでは |
ソース ブリッジ送り先および対象ブリッジ送り先をコンフィグレーションする際に、適切なリソース アダプタを JNDI 名で指定します。
メッセージング ブリッジをコンフィグレーションするには、以下のタスクを行います。
メッセージング ブリッジが作成された当初は、多くの属性がデフォルトの値で設定されています。 環境によっては、設定の変更が必要になる場合もあります。 たとえば、メッセージング ブリッジで初期値としてコンフィグレーションされている QOS を使用せずに、[QOS デグラデーション] を選択した方がよい場合などです。
メッセージング ブリッジを作成するには、以下のタスクを行います。
これらのタスクを簡単に行えるように、Administration Console にはメッセージング ブリッジの作成を支援する機能があります。その機能を使用して適切なリソース アダプタをデプロイし、いくつかの属性の値を設定することができます。 場合によっては、メッセージング ブリッジのコンフィグレーションを見直して、いくつかの属性をより環境に応じた設定に変更する必要が生じることもあります。 既存のメッセージング ブリッジを変更する方法の詳細については、ブリッジのリソース アダプタについて を参照してください。
注意: [ヘルプ] ボタンをクリックすると、各パネルの詳細について参照できます。
メッセージング ブリッジのインスタンスをコンフィグレーションするには、以下の手順に従います。
以上で、メッセージング ブリッジのインスタンスが作成されました。 コンソールでコンフィグレーションをチェックした結果、手動で実行する必要のあるタスクのリストが表示されます。 場合によって、次に示すタスクのうち 1 つまたは複数を実行する必要があります。
メッセージング ブリッジのインスタンスに新しい送り先を作成するには、以下の手順を行います。
既存の送り先用にメッセージング ブリッジをコンフィグレーションするには、以下の手順を行います。
以下の節では、個々のメッセージング ブリッジのコンポーネントについて、そのコンフィグレーションを変更する方法について説明します。
メッセージング ブリッジ送り先をコンフィグレーションする前に、以下のいずれかの方法で、メッセージング ブリッジをホストしている WebLogic Server ドメインに適切なリソース アダプタをデプロイします。
注意: WebLogic Server リリース 8.1 とリリース 5.1 の間で相互運用できるようにメッセージング ブリッジをコンフィグレーションする場合、リリース 5.1 リソース アダプタ (jms-notran-adp51.rar
) および非トランザクション アダプタ (jms-notran-adp.rar
) は、メッセージング ブリッジが動作する 8.1 ドメインにデプロイされる必要があります。
リソース アダプタのデプロイメントの詳細については、『WebLogic J2EE コネクタ アーキテクチャ』の「コネクタのパッケージ化とデプロイメント」を参照してください。
メッセージング ブリッジによって、2 つの実際の送り先が接続されます。1 つはソース送り先で、メッセージの受信元になる送り先です。もう 1 つは対象送り先で、メッセージの送信先になる送り先です。ブリッジングする必要のあるメッセージング製品に応じて、ブリッジ送り先には 2 種類あります。
JMSBridgeDestination
インスタンスをコンフィグレーションする必要があります。BridgeDestination
インスタンスをコンフィグレーションする必要があります。 この節の手順を開始する前に、異なるリリースの WebLogic Server およびドメインとの相互運用のためのメッセージング ブリッジの使用またはサードパーティ メッセージング プロバイダにアクセスするためのメッセージング ブリッジの使用を参照して、特定のコンフィグレーションの要件およびガイドラインを確認してください。
注意: サードパーティの JMS プロバイダのブリッジ送り先をコンフィグレーションする場合、外部 JMS サーバ機能を使用して複数のソース送り先または対象送り先をすばやくコンフィグレーションできます。詳細については、リモートまたは外部 JMS プロバイダへの単純なアクセスを参照してください。
JMSBridgeDestination
インスタンスでは、WebLogic ドメイン内のブリッジのソース送り先および対象送り先のユニークな名前、指定した送り先との通信に使用するアダプタの名前、アダプタに渡すプロパティ情報 (接続 URL、接続ファクトリ JNDI 名など) を定義します。また、必要に応じてユーザ名とパスワードを定義します。
メッセージング ブリッジにマップされる、実際のソース JMS 送り先および対象 JMS 送り先ごとに、JMSBridgeDestination
インスタンスをコンフィグレーションする必要があります。そのため、ソース JMS ブリッジ送り先の属性の定義が完了したら、この手順を繰り返して対象 JMS ブリッジ送り先のコンフィグレーションを行います。コンフィグレーションの順序は逆でもかまいません。ソース JMS ブリッジ送り先および対象 JMS ブリッジ送り先は、既存のメッセージング ブリッジ インスタンスの変更で指定します。
ソース JMS ブリッジ送り先または対象 JMS ブリッジ送り先をコンフィグレーションするには、次の手順に従います。
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDIXA
(デフォルト) — QOS は [かならず 1 回]。
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDINoTX
— QOS は [最大 1 回] または [重複可]。
eis.jms.WLS51ConnectionFactoryJNDINoTX
— リリース 5.1 でのみ使用。QOS は [最大 1 回] または [重複可] をサポート。
使用するリソース アダプタ名については、メッセージング ブリッジ リソース アダプタおよび JNDI 名を参照してください。
CLASSPATH
に、そのプロバイダの CLASSPATH
を指定する必要があります。注意: [かならず 1 回] の QOS をトランザクションで使用するには、JMS 接続ファクトリは XA 接続ファクトリでなければなりません。接続ファクトリと QOS 要件については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [一般]の属性テーブルを参照してください。
JMS ブリッジ送り先の属性の詳細については、[JMS ブリッジ送り先] --> [コンフィグレーション]を参照してください。
ソース JMS ブリッジ送り先の属性の定義が完了したら、この手順を繰り返して対象 JMS ブリッジ送り先のコンフィグレーションを行います。コンフィグレーションの順序は逆でもかまいません。その後、既存のメッセージング ブリッジ インスタンスの変更の手順に従います。
一般 BridgeDestination
インスタンスでは、WebLogic ドメイン内のソース一般ブリッジ送り先および対象一般ブリッジ送り先のユニークな名前、指定した送り先との通信に使用するアダプタの名前、アダプタに渡すプロパティのリストを定義します。また、必要に応じてユーザ名とパスワードを定義します。
注意: WebLogic JMS には、JMS 以外のメッセージング製品にアクセスするための「一般ブリッジ送り先」フレームワークが含まれていますが、WebLogic Server ではそのような製品をサポートするコネクタ アダプタを提供していません。したがって、サードパーティの OEM ベンダからカスタム コネクタ アダプタを入手し、その製品のドキュメントに記載のコンフィグレーション手順を参照する必要があります。また、カスタム コネクタ アダプタの入手については、BEA プロフェッショナル サービスにお問い合わせいただいてもかまいません。
メッセージング ブリッジにマップされる、実際のソース送り先および対象送り先ごとに、BridgeDestination
インスタンスをコンフィグレーションする必要があります。そのため、ソース一般ブリッジ送り先の属性の定義が完了したら、この手順を繰り返して対象一般ブリッジ送り先のコンフィグレーションを行います。コンフィグレーションの順序は逆でもかまいません。ソース一般ブリッジ送り先および対象一般ブリッジ送り先は、既存のメッセージング ブリッジ インスタンスの変更で指定します。
ソース一般ブリッジ送り先または対象一般ブリッジ送り先をコンフィグレーションするには、次の手順に従います。
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDIXA
(デフォルト) — QOS は [かならず 1 回]。
eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDINoTX
— QOS は [最大 1 回] または [重複可]。
eis.jms.WLS51ConnectionFactoryJNDINoTX
— リリース 5.1 でのみ使用。QOS は [最大 1 回] または [重複可] をサポート。
使用するリソース アダプタ名については、メッセージング ブリッジ リソース アダプタおよび JNDI 名を参照してください。
注意: WebLogic Server では、JMS 以外のメッセージング製品用のアダプタは提供していません。そのため、サードパーティ OEM ベンダから入手したカスタム アダプタを使用する必要があります。入手方法については、BEA プロフェッショナル サービスでも情報を提供しています。
CLASSPATH
で、そのプロバイダの CLASSPATH
を指定する必要があります。一般ブリッジ送り先の属性の詳細については、[一般ブリッジ送り先] --> [コンフィグレーション]を参照してください。
ソース一般ブリッジ送り先の属性の定義が完了したら、この手順を繰り返して対象一般ブリッジ送り先のコンフィグレーションを行います。コンフィグレーションの順序は逆でもかまいません。その後、既存のメッセージング ブリッジ インスタンスの変更の手順に従います。
注意: この節の手順を開始する前に、異なるリリースの WebLogic Server およびドメインとの相互運用のためのメッセージング ブリッジの使用またはサードパーティ メッセージング プロバイダにアクセスするためのメッセージング ブリッジの使用を参照して、特定のコンフィグレーションの要件およびガイドラインを確認してください。
メッセージング ブリッジを変更するには、次の手順に従います。
メッセージング ブリッジがメッセージを受け取るソース送り先を選択する。WebLogic Server リリース 6.1 および 8.1 への接続で示した JMS ブリッジ送り先名の例では、[JMS ブリッジ送り先|コンフィグレーション] タブで作成した「61SourceDestination」を選択する。 |
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メッセージング ブリッジからメッセージを送信する対象送り先を選択する。WebLogic Server リリース 6.1 および 8.1 への接続で示した JMS ブリッジ送り先名の例では、[JMS ブリッジ送り先|コンフィグレーション] タブで作成した「81TargetDestination」を選択する。 |
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メッセージング ブリッジ経由で送信されるメッセージをフィルタ処理するセレクタを指定する。選択条件に一致するメッセージのみが、メッセージング ブリッジを経由して送信される。キューの場合、選択条件に一致しないメッセージは後に残され、キュー内で蓄積される。トピックの場合、接続条件に一致しないメッセージは破棄される。 セレクタを使用したメッセージのフィルタ処理の詳細については、『WebLogic JMS プログラマーズ ガイド』の「WebLogic JMS アプリケーションの開発」を参照すること。 |
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メッセージング ブリッジでのメッセージの転送で保証するサービスの品質を選択する。有効なサービスの品質は次のとおり。 [かならず 1 回] (デフォルト)—各メッセージはかならず 1 回送信される。これは、最高のサービスの品質である。この QOS を使用するには、次の条件が必要である。
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コンフィグレーションした QOS が使用できないときに、メッセージング ブリッジが要求された QOS を自動的に低下させるかどうかを示す。その場合、メッセージが WebLogic の起動ウィンドウまたはログ ファイルに配信される。[QOS デグラデーション] を選択せず、要求された QOS をメッセージング ブリッジが満たすことができない場合は、エラーが発生し、メッセージング ブリッジは起動しなくなる。 |
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非同期モードで動作しているブリッジの場合、接続状態のチェックを行うまでにメッセージング ブリッジがアイドル状態にある最大時間を表す。同期モードで動作しているブリッジの場合、関与するトランザクションがないときに、メッセージング ブリッジが受信呼び出しをブロックできる時間を表す。 |
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メッセージング ブリッジが非同期モードで動作するかどうかを指定する。非同期モードで動作するメッセージング ブリッジは、ソース送り先によって駆動される。メッセージング ブリッジはメッセージをリスンし、到着したものを転送する。非同期モードが無効になっている場合、ソースで非同期受信がサポートされていても、ブリッジは同期モードで動作する。 注意: [サービスの品質] が [かならず 1 回] に設定されているメッセージング ブリッジが非同期モードで動作するには、weblogic.jms.extensions Javadoc で記述されているように、ソース送り先で |
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この属性は、JMS トピックまたは JMS トピックと同様の特性を備えたサードパーティの送り先にのみ設定できる。持続性を有効にすることで、メッセージング ブリッジによってソース送り先の恒久サブスクリプションが作成される。これにより、ブリッジが実行中でないときでも、送信されたメッセージをソース JMS 実装で保存できるようになる。ブリッジは、再起動時にこれらのメッセージを対象送り先に転送する。この属性が選択されていない場合は、ブリッジの停止中にソース JMS トピックに送信されたメッセージは、対象送り先に転送されない。 注意: ブリッジを永続的にオフライン状態にする必要がある場合は、そのブリッジを使用する恒久サブスクリプションをすべて削除しなければならない。恒久サブスクライバの削除の詳細については、『WebLogic JMS プログラマーズ ガイド』の「恒久サブスクリプションの削除」を参照すること。 |
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メッセージング ブリッジがコンフィグレーションされるとき (サーバが再起動されるとき) の初期状態を指定する。このフィールドを使用して、メッセージング ブリッジを動的に起動および停止することもできる。ブリッジを停止するには、チェックボックスのチェックをはずす。ブリッジを再起動するには、チェック ボックスを再度チェックする。 注意: メッセージング ブリッジの起動を妨げるコンフィグレーション上の問題がない限り、このフィールドはメッセージング ブリッジの予期される実行時の状態を示す。ドメインでコンフィグレーションされているすべてのメッセージング ブリッジのモニタ方法については、すべてのメッセージング ブリッジのモニタを参照。 |
メッセージング ブリッジの [一般] タブの属性の詳細については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [一般]の属性テーブルを参照してください。
詳細については、サーバ、クラスタ、または移行可能な対象へのメッセージング ブリッジの割り当てを参照してください。
ブリッジの [接続を再試行] タブの属性の詳細については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [接続を再試行]の属性テーブルを参照してください。
ブリッジの [トランザクション] タブの属性の詳細については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [トランザクション]の属性テーブルを参照してください。
メッセージング ブリッジのデプロイ先として、ドメイン内のサーバ、クラスタ、または移行可能な対象を選択できます。デプロイメント対象は、必要に応じて再コンフィグレーションすることもできます。
注意: これはブリッジのリソース アダプタがデプロイされている対象と同じである必要があります。詳細については、ブリッジのリソース アダプタのデプロイメントを参照してください。
メッセージング ブリッジを使用して、異なるリリースの WebLogic Server および他の WebLogic ドメインの JMS 送り先にアクセスするには、以下の相互運用に関するガイドラインが適用されます。
注意: 異なるリリースの WebLogic Server で動作する 2 つのドメイン間の通信にメッセージング ブリッジを使用する場合、メッセージング ブリッジは最新のリリースの WebLogic Server を使用するドメインで動作するようにコンフィグレーションすることをお勧めします。
ドメイン内の各サーバ インスタンスは、ユニークな名前を付ける必要があり、ドメインと同じ名前であってはなりません。 この命名規則は、JMS サーバ、ストア、テンプレート、接続ファクトリ、セッション プール、接続コンシューマなど、コンフィグレーション可能なすべての JMS オブジェクトに適用されます。 また、WebLogic ドメインがメッセージング ブリッジを使用して相互運用できるようにするには、すべての参加リソース (接続ファクトリを除く) の名前が相互運用するすべてのドメインに渡ってユニークでなければなりません。 この規則は、WebLogic Server の異なるリリースのドメインも対象としています。
たとえば、mydomain70 という名前のバージョン 7.0 ドメインに myserver というサーバ インスタンスがすでにある場合は、mydomain81 というバージョン 8.1 ドメインに myserver という WebLogic Server インスタンスを作成することはできません。 JMS のサブシステム レベルにおいて、相互運用する別々のドメインであっても、同じ名前の 2 つの JMS サーバ (myJMSServer など) を持つことはできません。
したがって、メッセージング ブリッジを使用してドメイン間の相互運用を行う際には以下の規則に従う必要があります。
メッセージのプロパティは、対象送り先へのメッセージの転送時に使用される接続ファクトリの [デフォルト配信モード
] 属性から継承されます。 [デフォルト配信モード
] が [永続
] に設定されていると、非永続メッセージが永続メッセージとして転送されて、パフォーマンスが大幅に低下します。
非永続メッセージを転送するブリッジ インスタンスをコンフィグレーションする場合は、[デフォルト配信モード
] が [非永続
] に設定されている接続ファクトリをコンフィグレーションして使用してください。
別々の WebLogic Server ドメイン間でメッセージをトランザクション対応で転送するには [かならず 1 回] の QOS (サービスの品質) が必要であり、その場合は共通のセキュリティ資格を使用してそれらのドメイン間に信頼関係を確立する必要があります。 この要件は、ソース送り先ドメインと対象送り先ドメインに適用され、メッセージング ブリッジがソース ドメインまたは対象ドメインと同じドメインで実行されていない場合にはメッセージング ブリッジ ドメインにも適用されます。
リリース 6.1 以降の WebLogic ドメイン間に信頼関係を確立するには、次の手順にしたがいます。
注意: WebLogic Server 7.0 以降のドメインにおける相互運用性のセキュリティの詳細については、『WebLogic Security の管理』の「WebLogic ドメイン間の信頼関係の有効化」を参照してください。
リリース 6.1 以降の 2 つのドメイン間の通信に「かならず 1 回」のトランザクション対応メッセージを提供するように WebLogic Server 8.1 ドメインのメッセージング ブリッジをコンフィグレーションする場合は、以下のガイドラインを適用してください。
注意: 2 フェーズ トランザクションに対する [かならず 1 回] のサービスの品質は、リリース 6.1 以降でのみサポートされています。
jms-xa-adp.rar
を、メッセージング ブリッジが動作する 8.1 ドメインにデプロイします。eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDIXA
を指定します。WebLogic Server 8.1 とリリース 6.0 の間の相互運用が必要なメッセージング ブリッジをコンフィグレーションする際は、ブリッジが動作する WebLogic Server 8.1 ドメインで次のコンフィグレーションを行う必要があります。
注意: トランザクションの [かならず 1 回] の QOS (サービスの品質) は WebLogic Server 6.0 ではサポートされていません。ブリッジの QOS のオプションの詳細については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [一般]の属性テーブルを参照してください。
jms-notran-adp.rar
を 8.1 ブリッジ ドメインにデプロイします。WebLogic Server 8.1 とリリース 5.1 の間の相互運用が必要なメッセージング ブリッジをコンフィグレーションする際は、ブリッジが動作する WebLogic Server 8.1 で次のコンフィグレーションを行う必要があります。
注意: トランザクションの [かならず 1 回] の QOS は WebLogic Server 5.1 ではサポートされていません。ブリッジの QOS のオプションの詳細については、[メッセージング ブリッジ] --> [コンフィグレーション] --> [一般]の属性テーブルを参照してください。
WL_HOME
\server\lib
ディレクトリの jms51-interop.jar
ファイルは、WebLogic Server 8.1 実装の CLASSPATH
にある必要があります。jms-notran-adp51.rar
) および非トランザクション アダプタ (jms-notran-adp.rar
) は、8.1 ブリッジ ドメインにデプロイされる必要があります。eis.jms.WLSConnectionFactoryJNDINoTX
と指定します。eis.jms.WLS51ConnectionFactoryJNDINoTX
と指定します。jms51-interop.jar
ファイルが格納されている場所を指定する必要があります。
サードパーティ メッセージング プロバイダとの相互運用が必要なメッセージング ブリッジをコンフィグレーションする際は、次のコンフィグレーションを行う必要があります。
CLASSPATH
を WebLogic Server CLASSPATH
に指定します。PATH
を、WebLogic Server システムの PATH
に追加します(この変数は、使用しているオペレーティング システムによって異なります)。JMSBridgeDestination
インスタンスに、ベンダ固有の情報を次の属性で指定します。注意: ソース ブリッジ送り先および対象ブリッジ送り先が同じリソース マネージャ上にある (つまり、リソース マネージャの XA リソースを使用しているグローバル トランザクションをブリッジが転送する) 場合、メッセージング ブリッジでは [かならず 1 回] のサービスの品質は提供されません。 たとえば、MQ Series の使用中は、ソース ブリッジ送り先および対象ブリッジ送り先に対して同じキュー マネージャを使用することはできません。
JMS ブリッジ送り先のその他の属性のコンフィグレーションの詳細については、JMS ブリッジ送り先のコンフィグレーションを参照してください。
作成済みおよび実行中のメッセージング ブリッジは、Administration Console を使用して管理できます。
ドメインでコンフィグレーションされているすべてのメッセージング ブリッジの状況をモニタするには、次の手順に従います。
アクティブなメッセージング ブリッジを一時的にサスペンドして再起動するには、次の手順に従います。
メッセージング ブリッジのデフォルトの実行スレッド プールのサイズをコンフィグレーションできます。たとえば、デフォルトのサイズを増減させて、WebLogic Server のデフォルト スレッド プールから競合を減らすことができます。値に -1 を入力した場合、このスレッド プールは無効になり、WebLogic Server のデフォルト スレッド プールがブリッジで使用されます。