ORACLE JAPAN Server Release 6.1

 

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サイレント インストールによる WebLogic Server のインストール

 

以下の節では、Windows および UNIX システムでサイレント インストールを使用して WebLogic Server をインストールする方法について説明します。

 


サイレント インストールとは

サイレント インストールでは、インストールを開始する前にユーザが作成したテキスト ファイルからコンフィグレーションの設定が読み込まれます。そのため、インストール プロセスでユーザが何らかの操作を行う必要はありません。サイレント インストールは、Windows システムでも UNIX システムでも利用できます。

サイレント インストールは、いったんインストールのコンフィグレーションを設定してから、そのコンフィグレーションを使用して多数のマシンにインストールを複製する方法の 1 つです。

以下の節では、サイレント インストールによる WebLogic Server 基本製品のインストールについて説明します。基本製品とは WebLogic Server の完全インストールのことで、Java Development Kit(JDK)のインストールも含みます。WebLogic Server 基本製品には、サービス パックが適用されていてもいなくてもかまいません。

注意: サイレント インストールを使用するということは、BEA ライセンス契約に同意したことになります。BEA ソフトウェア使用許諾契約が表示されることもなく、契約書の条件に同意することを確認する画面も表示されません。

 


始める前に

WebLogic Server バージョン 6.1 の時点では、WebLogic Server 6.0 または 6.1 に WebLogic Server を上書きインストールすることはできません。 WebLogic Server のアンインストールで説明しているように、まず WebLogic Server をアンインストールする必要があります。

 


サイレント インストール : 主な手順

サイレント インストール プロセスには、主に 2 つの手順があります。

  1. BEA ホーム ディレクトリ、製品ディレクトリ、ドメインおよびサーバ名、インストールに合わせたリスン ポートなど、コンフィグレーション設定が入ったテンプレート ファイルを作成します。

    手順の詳細については、 テンプレート ファイルの作成を参照してください。テンプレート ファイルについては、 Windows のテンプレート ファイル UNIX のテンプレート ファイルを参照してください。

  2. テンプレート ファイルで指定された値を使ってインストール プロセスを開始します。

    手順の詳細については、 Windows システム上でのサイレント インストール プロセスの開始 UNIX システム上でのサイレント インストール プロセスの開始を参照してください。

 


テンプレート ファイルの作成

サイレント インストール プロセスでテンプレート ファイルを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. 使用しているプラットフォーム固有のテンプレート ファイルをサポートされているブラウザで表示します。以下のテンプレートを使用できます。

  2. テンプレート ファイルの内容をコピーして、WebLogic Server インストーラが入っているディレクトリ内に、installer.properties という名前のテキスト ファイルとして保存します。

  3. installer.properties ファイルで、以下の表に示したキーワードの値を必要なコンフィグレーションに合わせて変更します。

    キーワード

    入力する値

    INSTALLER_UI=

    インストール モード。デフォルトは silent で、この値は変更しないこと。

    USER_LOCALE=

    インストール時に表示される言語を指定する言語コード。この値は、英語を表す en 以外にも、ドイツ語(Deutsch)を表す de、スペイン語(Español)を表すes、フランス語(Français)を表す fr、または日本語を表す ja(または ja_JP)に設定できる。

    BEAHOME=

    任意の BEA ホーム ディレクトリの絶対パス名。BEA ホーム ディレクトリの詳細については、 BEA ホーム ディレクトリを参照。

    USER_INSTALL_DIR=

    任意の WebLogic Server 製品ディレクトリの絶対パス名。

    C_domainName=

    WebLogic Server デフォルト サーバの任意のドメイン名。

    C_serverName=

    WebLogic Server デフォルト サーバの任意のサーバ名。

    C_serverListenPort=

    WebLogic Server デフォルト サーバ専用の TCP/IP ポート番号。サーバが接続をリスンするポートをこの番号で指定する。デフォルトでは 7001。デフォルトを受け付けるには、この値を変更しないこと。

    C_serverSSLListenPort=

    WebLogic Server デフォルト サーバ専用のセキュア リスン ポート番号。セキュア リスン ポート番号は、セキュア ソケット レイヤ(SSL)プロトコルに基づくセキュア Web 接続で使用される。デフォルトでは 7002。デフォルトを受け付けるには、この値を変更しないこと。

    INSTALL_NT_SERVICE=
    (Windows システムのみ)

    WebLogic Server デフォルト サーバを Windows サービスとしてインストールするかどうかを指定する。yes を選択した場合、Windows システムを起動するたびに、デフォルト サーバがサービスとして起動する。デフォルトは no。WebLogic Server はサービスとしてインストールされない。デフォルトを受け付けるには、この値を変更しないこと。

    WebLogic Server をサービスとしてインストールする場合の詳細については、 WebLogic Server の Windows サービスについてを参照。

    C_password=

    8 文字以上 20 文字以下の文字列を含む任意のパスワード。

    WebLogic Server デフォルト サーバとサンプル サーバ、および Pet Store サーバを起動する場合にこのパスワードを要求される。Web ブラウザから WebLogic Server Administration Console にアクセスする際には、ユーザ名 system とこのパスワードが要求される。インストール プログラムは、インストール時に system アカウント(ここで指定したパスワードを持つユーザ名 system)を作成する。

    CHOSEN_INSTALL_SET=

    選択したインストール セット。デフォルトは ServerExample で、プログラム ファイルとサンプル ファイルの両方がインストールされる。この値は、ServerExample または ServerOnly のいずれかに設定できる。プログラム ファイルだけをインストールする場合は、この値を ServerOnly に設定する。

    プログラム ファイルおよびサンプル ファイルの基本的な説明については、 WebLogic Server ソフトウェアのコンポーネントを参照。


     

テンプレート ファイルでは、コメント行の先頭には、ハッシュ マーク(#)が付いています。

WebLogic Server を Windows サービスとしてインストールするには、INSTALL_NT_SERVICE=no 行をコメント アウトし、INSTALL_NT_SERVICE=yes 行のコメントを解除します。

ServerOnly インストール セットを指定するには、CHOSEN_INSTALL_SET=ServerExample 行をコメント アウトし、CHOSEN_INSTALL_SET=ServerOnly 行のコメントを解除します。

 


Windows システム上でのサイレント インストール プロセスの開始

サイレント インストールを利用してソフトウェアをインストールする場合は、標準のインストールと同じ時間がかかります。サイレント インストール中に、インストールが始まったことを示す初期インストール プログラム ウィンドウが一瞬表示されます。

Windows システム上でサイレント インストールを開始するには、次の手順を実行します。

  1. Windows システムにログインします。

    WebLogic Server を Windows サービスとしてインストールするには、Administrator 権限を持っている必要があります。WebLogic Server を Windows サービスとしてインストールする場合の詳細については、 WebLogic Server の Windows サービスについてを参照してください。

  2. コマンドライン シェルを開きます。

  3. BEA Web サイトからダウンロードして WebLogic Server をインストールする場合

    1. http://www.beasys.co.jp/evaluation/index.html にアクセスし、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラをダウンロードします。

    2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、installer.properties ファイルの絶対パス名を指定することに注意して次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      filename.exe -f full_path\installer.properties

      このコマンドでは、filename は WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

  4. CD-ROM から WebLogic Server をインストールする場合

    1. WebLogic Server CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。

    2. CD-ROM ディレクトリに移動します。

    3. installer.properties ファイルの絶対パスを指定することに注意して、次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      filename.exe -f full_path\installer.properties

      このコマンドでは、filename は、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

  5. ソフトウェアが正しくインストールされたことを確認する場合は、 インストール後の作業の実行を参照してください。

 


UNIX システム上でのサイレント インストール プロセスの開始

UNIX プラットフォーム用 WebLogic Server 6.1 インストーラは、以下のいずれかの形をとります。

この節では、両方のタイプのインストーラによるインストール手順を説明します。

filename.bin のインストーラによるサイレント インストール プロセスの開始

サイレント インストールを利用してソフトウェアをインストールする場合は、標準のインストールと同じ時間がかかります。インストール時には、[インストールしています . . .] に続いて、インストールが開始されたことを示す起動メッセージが表示されます。

filename.bin インストーラによるサイレント インストール プロセスを開始するには、次の手順に従います。

  1. 対象の UNIX システムにログインします。

  2. コマンドライン シェルを開きます。

  3. BEA Web サイトからダウンロードして WebLogic Server をインストールする場合

    1. http://www.beasys.co.jp/evaluation/index.html にアクセスし、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラをダウンロードします。

    2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、installer.properties ファイルの絶対パス名を指定することに注意して次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      sh filename.bin -f full_path/installer.properties

      このコマンドでは、filename は WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

      注意: インストーラを起動するディレクトリには、書き込みパーミッションが設定されている必要があります。

  4. CD-ROM から WebLogic Server をインストールする場合

    1. WebLogic Server CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。

    2. CD-ROM ディレクトリに移動します。

    3. installer.properties ファイルの絶対パスを指定することに注意して、次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      sh filename.bin -f full_path/installer.properties

      このコマンドでは、filename は、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

  5. ソフトウェアが正しくインストールされたことを確認する場合は、 インストール後の作業の実行を参照してください。

filename.zip のインストーラによるサイレント インストール プロセスの開始

サイレント インストールを利用してソフトウェアをインストールする場合は、標準のインストールと同じ時間がかかります。インストール時には、[インストールしています . . .] に続いて、インストールが開始されたことを示す起動メッセージが表示されます。

filename.zip インストーラによるサイレント インストール プロセスを開始するには、次の手順に従います。

  1. 対象の UNIX システムにログインします。

  2. コマンドライン シェルを開きます。

  3. JDK 1.3(またはそれ以降のバージョン)の bin ディレクトリを、対象システム上の PATH 変数設定の先頭に含めます。次に例を示します。

    PATH=full_path_to_jdk131/bin:$PATH
    export PATH

    full_path_to_jdk131 を JDK 1.3.1 ディレクトリの完全パス名に置き換えます。

  4. BEA Web サイトからダウンロードして WebLogic Server をインストールする場合

    1. http://www.beasys.co.jp/evaluation/index.html にアクセスし、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラをダウンロードします。

    2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、installer.properties ファイルの絶対パス名を指定することに注意して次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      java -cp filename.zip install -f full_path/installer.properties

      このコマンドでは、filename は WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

      注意: インストーラを起動するディレクトリには、書き込みパーミッションが設定されている必要があります。

  5. CD-ROM から WebLogic Server をインストールする場合

    1. WebLogic Server CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。

    2. CD-ROM ディレクトリに移動します。

    3. installer.properties ファイルの絶対パスを指定することに注意して、次のコマンドを入力し、インストール手順を開始します。

      java -cp filename.zip install -f full_path/installer.properties

      このコマンドでは、filename は、プラットフォームに対応した WebLogic Server インストーラの名前を表し、full_pathinstaller.properties ファイルの絶対パス名を表します。

  6. ソフトウェアが正しくインストールされたことを確認する場合は、 インストール後の作業の実行を参照してください。

 


Windows のテンプレート ファイル

この Windows テンプレート ファイルのサンプルは、WebLogic Server 6.1(サービス パック未適用)、WebLogic Server 6.1(サービス パック適用済み)、または WebLogic Server 6.1 サービス パックをサイレント インストールする場合のものです。

###############################################

### Silent Installation Properties File

###############################################

INSTALLER_UI=silent

###############################################

### Locale

###############################################

USER_LOCALE=en

###############################################

### BEA Home Directory

### NOTE: backslashes must be escaped.

###############################################

BEAHOME=c:\\bea

###############################################

### Product Installation Directory

###############################################

USER_INSTALL_DIR=c:\\bea\\wlserver6.1

###############################################

### Default Domain

###############################################

C_domainName=mydomain

###############################################

### Default Server

###############################################

C_serverName=myserver

###############################################

### Default Listen Port

###############################################

C_serverListenPort=7001

###############################################

### Default SSL Listen Port

###############################################

C_serverSSLListenPort=7002

###############################################

### Install WebLogic Server as a Windows Service

###############################################

#INSTALL_NT_SERVICE=yes

INSTALL_NT_SERVICE=no

###############################################

### System Password

###############################################

C_password=abcd1234

###############################################

### Default Install Set
### Valid Values: ServerExample, ServerOnly

###############################################

CHOSEN_INSTALL_SET=ServerExample
#CHOSEN_INSTALL_SET=ServerOnly

 


UNIX のテンプレート ファイル

この UNIX テンプレート ファイルのサンプルは、WebLogic Server 6.1(サービス パック未適用)、WebLogic Server 6.1(サービス パック適用済み)、または WebLogic Server 6.1 サービス パックをサイレント インストールする場合のものです。

###############################################

### Silent Installation Properties File

###############################################

INSTALLER_UI=silent

###############################################

### Locale

###############################################

USER_LOCALE=en

###############################################

### BEA Home Directory

###############################################

BEAHOME=/home/beadev/rsmith/solaris/bea

###############################################

### Product Installation Directory

###############################################

USER_INSTALL_DIR=/home/beadev/rsmith/solaris/bea/wlserver6.1

###############################################

### Default Domain

###############################################

C_domainName=mydomain

###############################################

### Default Server

###############################################

C_serverName=myserver

###############################################

### Default Listen Port

###############################################

C_serverListenPort=7001

###############################################

### Default SSL Listen Port

###############################################

C_serverSSLListenPort=7002

###############################################

### System Password

###############################################

C_password=abcd1234

###############################################

### Default Install Set
### Valid Values: ServerExample, ServerOnly

###############################################

CHOSEN_INSTALL_SET=ServerExample
#CHOSEN_INSTALL_SET=ServerOnly

 


次のステップ

WebLogic Server 6.1 の詳細については、以下のファイルを参照してください。

ソフトウェアが正しくインストールされていることを確認し、デフォルトのサーバとコンソールを起動するには、 インストール後の作業の実行を参照してください。

 

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