4.1 マスター・ノードのバックアップ

この項では、Oracle Linux Cloud Native EnvironmentのKubernetesマスター・ノードをバックアップする方法について説明します。

特に単一ノード・マスターのクラスタでは、Kubernetesクラスタをマスター・ノードの障害から保護するためのバックアップ戦略を採用することが重要です。複数のマスター・ノードがある高可用性クラスタでは、備えられたレプリケーション機能とフェイルオーバー機能によって実現できる回復力を超えたときのフォールバック計画も必要になります。

障害時リカバリ計画の一環としてバックアップを実行する場合は、クラスタを停止する必要はありません。オペレータ・ノードで、olcnectl module backupコマンドを使用して、クラスタ内のすべてのマスター・ノードに対応する、すべての主要なコンテナとマニフェストをバックアップします。

重要

Kubernetes制御プレーンに必須の主要なコンテナのみがバックアップされます。アプリケーション・コンテナはバックアップされません。

次に例を示します。

$ olcnectl module backup --environment-name myenvironment --name mycluster

バックアップ・ファイルは、オペレータ・ノードの/var/olcne/backupsディレクトリに格納されます。このファイルは、次のパターンに従ったタイムスタンプ付きのフォルダに保存されます。

/var/olcne/backups/environment-name/kubernetes/module-name/timestamp

このディレクトリとディレクトリ内のファイルは、その他のものと同様に操作できます。

$ sudo ls /var/olcne/backups/myenvironment/kubernetes/mycluster/20191007040013
master1.example.com.tar master2.example.com.tar master3.example.com.tar  etcd.tar