Execute Aggregate Selection (集約ストレージ)

MaxL execute aggregate selection文は、様々な基準に基づいて、Essbase集約ストレージ・キューブのビューを選択するために役立ちます。

ASO集約のビューの選択に必要な最小アプリケーション権限は、アプリケーション・マネージャです。

この文を使用してビューを選択した後で、結果の表または集約スクリプトを使用して、execute aggregate buildで集約を構築(ビューを生成)します。

ノート:

ビューの選択と集約は、execute aggregate processを使用してEssbaseで1回の手順で実行できます。ただし、2つの個別の文execute aggregate selectionおよびexecute aggregate buildを使用すると、選択基準をさらに制御できます。

また、Essbase集約ビューを自動的に生成するように構成することもできます。集約ビューの詳細は、集約ストレージ・データベースの集約を参照してください。

キーワード

MaxL execute aggregate selectionを使用すると、次の方法でASO集約ビュー(後続の集計約用)を選択できます。

execute aggregate selection … using views … with outline_ID …

事前選択済のビューIDに基づいてビューが選択されます。ビューIDは、文の前回の実行から取得されます。

execute aggregate selection … using views … with outline_ID … force display

事前選択済のビューID自体を含めて、事前選択済のビューIDに基づいてビューが選択されます。

execute aggregate selection … using views … with outline_ID … suppress display

事前選択済のビューID自体はスキップして、事前選択済のビューIDに基づいてビューが選択されます。これは、suppressキーワードが省略されている場合でも、デフォルトの動作です。

execute aggregate selection … selecting INTEGER views

INTEGERで指定されたビューの数がexecute aggregate selection文によって返されたデフォルト・ビューの推奨数より多いか、同じか、少ないかに基づいて、ビューの数を選択します。デフォルトでは、Essbaseはデフォルト・ビューの推奨数を特定します。

RECNUMがデフォルト・ビューの推奨数を表すとします:

  • INTEGERの値がRECNUMの値より大きいか同じである場合、選択するビューの数はRECNUMとなります。

    たとえば、INTEGERが20でRECNUMが15の場合、選択するビューの数は15になります。

  • INTEGERの値がRECNUMの値より小さい場合、選択するビューの数はINTEGERと等しくなります。

    選択するビューの数をINTEGERの値と等しくする場合は、stopping when total_size exceeds STOPPING-VAL句を使用して、execute aggregate selection文によって返されるデフォルト・ビューの推奨数を変更します。STOPPING-VAL係数を十分に大きく定義して、execute aggregate selectionによって返されるデフォルト・ビューの数がINTEGERの値より大きくなるようにします。

    たとえば、INTEGERが20でRECNUMが50の場合、選択するビューの数は20になります。

ノート:

このパラメータでは、ビューは作成されません。

execute aggregate selection … stopping when total_size exceeds STOPPING-VAL

集約されていない入力(レベル0)値のサイズの回数に対する係数としてストレージの停止値が指定されて、ビューが選択されます。たとえば、停止値が1.5の場合、ビューの選択時に、集約の結果として50%以下までのキューブの成長が許可されることを意味します。

execute aggregate selection … based on query_data

以前に収集された問合せトラッキング・データに基づいてビューが選択されます。問合せトラッキングをすでに有効にしている必要があります。問合せ追跡を有効にした後、問合せデータに基づいて集約選択を実行する前に、十分な時間を取ってユーザー・データ取得パターンを収集できるようにします。

問合せトラッキングでは、キューブ上で実行された各問合せに関する情報を記録して、これをビュー選択の基礎として使用できるようにします。問合せに基づいてビューを選択すると、ユーザー問合せの分布が均一でないときに問合せパフォーマンスを向上させるために役立ちます。

各レベルの組合せについて、セル取得のコストが記録されます。記録は、アプリケーションがシャットダウンされるまで、またはalter database DBS-NAME disable query_trackingを使用して記録が明示的にオフになるまで続行されます。いずれの場合も、すべての問合せコスト・データは破棄されて、記録は停止されます(アプリケーションが再び起動されても続行されません)。

すべての問合せコスト・データは、追加のビューが構築されると無効になります。

追跡された問合せパターンに基づいてビューを作成するには、次のようにします。

  1. 必要に応じて、alter database DBS-NAME enable query_trackingを使用して、問合せトラッキングを有効にします。問合せトラッキングはデフォルトでオンになっています。

  2. すべての製品問合せを一度実行し、問合せコスト・データに基づいて、ビューの最初のセットを選択します。ビューを選択するには、このMaxL文(execute aggregate selection…based on query_data…)を実行します。

  3. execute aggregate buildを使用して、選択した集約ビューを構築します。

  4. 以前の2つの手順を最低2回繰り返します。複数のビューを繰り返し選択して構築することは、パターンを形成するために十分な使用状況の追跡データを確保するために役立ちます。ビューを新しく構築するたびに、問合せコストの増加率が減少します。

execute aggregate selection … dump to view_file

ビュー選択が集約スクリプトに保存されます。指定したスクリプト名がすでに存在する場合は、エラーが返されます。既存のスクリプトを上書きする場合は、force_dumpキーワードを使用します。

集約スクリプトには、集約ビューの選択中に導出された情報が含まれます。集約スクリプトを実行して、異なる時点の集約を生成できます。たとえば、 execute aggregate build on database <dbs-name> using view_file <view-file-name>です。

execute aggregate selection … force_dump to view_file

ビュー選択が集約スクリプトに保存されます。すでに存在するスクリプト名を指定した場合、force_dumpキーワードがあるため上書きされます。

execute aggregate selection … enable|disable alternate_rollups

有効にすると、(デフォルト・レベルの使用の)セカンダリ階層がビュー選択で考慮されます。デフォルト: 無効(セカンダリ階層は考慮されない)。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic;

ASOsamp Basicのデフォルト・ビュー選択が実行されます。この文では、execute aggregate process on database ASOsamp.Basicで構築されるのと同じビューが選択されます。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic using views 711, 8941 with outline_ID 4142187876;

事前選択済のビューIDに基づいてビューが選択されます。ビューIDは、文の前回の実行から取得されます。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic using views 711, 8941 with outline_ID 4142187876 force display;

事前選択済のビューIDに基づいてビューが選択されます。force displayは、新しい選択で事前選択済のビュー(711と8941)を含めるために使用されます。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic stopping when total_size exceeds 1.2;

構築時に、集約の結果としてキューブの成長が20%以下まで許可されるように、ASOsamp Basicキューブの集約が選択されます。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic based on query_data;

以前に収集された問合せトラッキング・データに基づいてビューが選択されます。alter database DBS-NAME enable query_trackingを使用して問合せトラッキングを有効にしておく必要があります。

execute aggregate selection on database ASOsamp.Basic 
dump to view_file myView;

ASOsamp Basicキューブのデフォルト集約が選択され、選択がAPP\DB\myView.cscに保存されます。集約スクリプトmyView.cscを実行して、後からビューを生成できます。例:

execute aggregate build on database ASOsamp.Basic using view_file 'myView.csc';