データベースのインポート(dbImport)

dbImportコマンドは、指定された以前のエクスポートから指定されたデータベースにデータをインポートします。dbExportコマンドおよびdbImportコマンドは、たとえば、2つのグリッド間や、パッチの互換性のないTimesTenのリリース間でデータベースを移行するために使用します。

ttGridAdmin dbImport dbname 
                     -repository reponame 
                     -name exportname 
                     [-ckptFreq mb]
                     [-updateStats]
                     [-estimateStats pct]
                     [-numThreads num]
                     [-batchSize rows]
                     [-dbCacheCredentialCheck]
                     [-errorTolerance level]

オプション

dbImportコマンドには、次のオプションがあります。

オプション 説明

dbname

データをインポートするデータベースの名前。

-repository reponame

エクスポートが配置されているリポジトリの名前。

-name exportname

インポートに使用するエクスポートの名前。

-ckptFreq mb

インポートされたMB数に基づくチェックポイント頻度。そのMB数がインポートされるたびに、チェックポイントが書き込まれます。デフォルトでは、インポート中にチェックポイントは書き込まれません。

-updateStats

インポートされた各表の統計を更新します。

また、次の「ノート」も参照してください。

-estimateStats pct

各表の指定された割合の行を読み取ることによって、インポートされる各表の統計を見積もります。

また、次の「ノート」も参照してください。

-numThreads num

指定されたスレッド数を使用して、データベース・オブジェクトをパラレルでリストアします。有効な値は1から32までです。デフォルト値は4です。

-batchSize rows

スレッドごとに同時に処理される行数を指定します。デフォルト値は256です。

-dbCacheCredentialCheck

インポート操作を開始する前に、指定されたデータベースにキャッシュ管理資格証明が設定されていることを確認します。

-errorTolerance level

エラー許容範囲のレベルを指定します。有効な値は0または3です。デフォルト値は0です。

0を指定すると、エラー許容範囲はありません。エラーが発生すると、このコマンドはインポート操作を終了します。操作でエラーが発生した場合、操作は終了時にImport_Phase_Failedとしてマークされます。Phaseは、コマンドが完了しようとした操作の最後のフェーズを表します。

3を指定すると、コマンドはエラーを無視し、インポート操作を完了します。操作でエラーが発生した場合、操作は完了時にImport_Complete_With_Errorsとしてマークされます。

また、次の「ノート」も参照してください。

この例では、「データベースのエクスポート(dbExport)」の例で作成したエクスポートをデータベースimp_db1にインポートします。

% ttGridAdmin dbImport imp_db1 -repository repo1 -name exp_db1
dbImport exp_db1 started

その後、「データベース・インポートのステータスの表示(dbImportStatus)」の例に示すように、dbImportStatusを使用して進行状況をチェックします。各要素とデータベース全体が完了と示されていると、インポートは終了です。

ノート

  • dbImportを実行するときには、データベースはすでに作成されてロードされている必要があり、またデータベースには分散マップが必要ですが、データベースはクローズされてすべての接続がクローズされている必要があります。

  • インポートは、非同期的に行われます。進行状況をチェックするには、dbImportStatusコマンドを使用します。

  • ある時点で1つのデータベースに対して実行できるdbImportコマンドは1つのみとなり、dbImportdbExportと同時に実行することはできません。

  • ディスク領域の要件は、『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「データベースのエクスポートおよびインポート」を参照してください。

  • -estimateStatsおよび-updateStatsの両方を指定した場合、インポートされた表の統計は更新されますが、見積もられません。

  • -ckptFreq-updateStats-estimateStatsの各オプションの機能は、ttMigrateユーティリティの同等のオプションのものと同じです。「ttMigrate」を参照してください。

  • エクスポートにキャッシュ・グループが含まれ、データベースにキャッシュ管理資格証明が設定されていない場合、dbImportコマンドは、Oracle Databaseへの接続に使用されるキャッシュ管理ユーザーIDとパスワードの入力を求めます。

  • -dbCacheCredentialCheckオプションを指定し、データベースにキャッシュ管理資格証明が設定されていない場合、TimesTenはエラーを返します。『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「TimesTenデータベースでのキャッシュ管理ユーザーの名前およびパスワードの登録」を参照してください。

  • インポートでは、自動リフレッシュ状態がOFFに設定されますが、データはキャッシュ・グループにインポートされません。インポートが完了したら、自動リフレッシュ状態をPAUSEDに設定し、キャッシュ・グループをロードする必要があります。『Oracle TimesTen In-Memory Database Scaleoutユーザーズ・ガイド』「自動リフレッシュ状態の管理」「キャッシュ・グループの手動によるロード」を参照してください。

  • 新しいTimesTenリリースからのエクスポートには、サポートされていない機能またはSQLオブジェクトが含まれている場合があります。一般的に、サポートされていない機能によって警告が生成され、インポート操作が終了します。-errorTolerance 3を使用して、dbImportで警告を無視し、サポートされていない機能をスキップしてインポートを完了します。