ttStatsConfig

ttStatsConfig組込みプロシージャは、ttStatsユーティリティの統計収集およびパラメータを制御します。このプロシージャは、名前と値のペアを入力として取り、名前と値のペアのパラメータに対応する単一行の結果セットを出力します。

必要な権限

このプロシージャには、ADMIN権限が必要です。

TimesTen ScaleoutおよびTimesTen Classicでの使用

このプロシージャは、TimesTen Classicでサポートされています。

このプロシージャは、TimesTen Scaleoutでサポートされますが、TimesTen Classicとは異なるパラメータ/値のペアをサポートします。

TimesTen Scaleoutでは、このプロシージャは、変更をすべての要素にブロードキャストします。

関連ビュー

このプロシージャには関連ビューはありません。

構文

ttStatsConfig('param', [value], [option])

パラメータ

ttStatsConfigには、次のパラメータがあります。

パラメータ 説明

param

VARCHAR2(50) NOT NULL

構成するパラメータの名前。

value

VARCHAR2(200)

指定するパラメータの値。値を指定しなかった場合、組込みプロシージャは指定されたパラメータの現在の値を表示します。

option

VARCHAR2 (200)

2番目のオプション・パラメータの値。たとえば、LatchStatsの場合はcon_id

パラメータ/値のペア

TimesTen ClassicとTimesTen Scaleoutでは、サポートされるパラメータ/値のペアが異なります。サポートされるパラメータ/値のペアは次のとおりです。

TimesTen Classic

TimesTen Classicでは次のパラメータ/値のペアを設定できます。

パラメータ 説明

ConnSampleFactor

C,S

0<=C<=Connections

0<=S<=60000

特定の接続がサンプリングされる頻度を指定します。

C - サンプリングされる接続IDを表します。接続IDについては、「ttXactIdGet」を参照してください。

Connections - データベースへの接続の合計数を表します。

S - サンプリング係数。デフォルト値は0であり、サンプリングがオフになっていることを示します。0を超える値は、指定された接続の文の間隔でサンプルが取られることを示します。

LatchStats

scope,level

scope=conn|db|con_id

level=NONE|TYPICAL|

ALL|BASIC

ラッチ統計のための収集のスコープscopeとレベルlevelを指定します。

スコープ値は、TimesTenでラッチ統計を収集するレベルを決定します。

  • conn - 現在の接続のラッチ統計を収集します。

  • db - 使用しているデータベースのラッチ統計を収集します。

  • con_id - 指定した接続IDのラッチ統計を収集します。

レベル値は、TimesTenで統計を収集するレベルを決定します。

  • NONE - ラッチ統計の収集を無効にします。

  • TYPICAL - 役立つ主要なラッチ統計が確実に収集されるようにします。

  • ALL - TYPICAL設定を使用して収集される統計のセットに付加的な統計を追加します。付加的な統計には、内部統計およびデバッグ統計が含まれます。

  • BASIC - 多くの重要なラッチ統計の収集を無効にします。

ラッチ統計が有効になっている場合、TimesTenではこれらの統計を格納するために、一時メモリーから約100KBを割り当てます。

LatchStatsパラメータを構成した後、ttLatchStatsGet組込みプロシージャを使用してラッチ統計を表示できます。詳細は、「ttLatchStatsGet」を参照してください。

SQLCmdHistogramReset

0 または0以外

指定された値がゼロ以外の場合、既存のSQL実行時間統計がリセットされます。

SQLCmdSampleFactor

0 <= value <= 60000

SQLコマンドのサンプルが取られる頻度。デフォルトは0です。値0は、サンプリングがオフになっていることを示します。0を超える値は、SQL文の間隔でサンプルが取られることを示します。たとえば、値10は、10番目のSQL文の実行ごとに実行の実時間が取得されます。

StatsLevel

NONE

TYPICAL

ALL

BASIC

データベース統計の収集レベルを指定します。TimesTenではこれらの統計をシステム表に格納します。

StatsLevelパラメータをNONEに設定すると、システム統計の収集を無効にします。

デフォルト設定のTYPICALでは、役立つ主要な統計が確実に収集されます。これはほとんどの環境に適しています。

StatsLevelパラメータがALLに設定された場合、TYPICAL設定で収集された統計のセットに付加的な統計が追加されます。付加的な統計には、内部統計およびデバッグ統計が含まれます。

StatsLevelパラメータをBASICに設定すると、多くのTimesTen機能で必要となる多くの重要な統計の収集が無効になります。

ノート:

SQLコマンドのヒストグラム・データの収集を構成する2つのttStatsConfigコールがあります。
  • ttStatsConfig('SQLCmdSampleFactor', S)は、すべての接続のSQLヒストグラム収集と、SQLコマンド・サンプルが取得される頻度を有効にします。サンプリング係数Sの値は、0より大きい必要があります。
  • ttStatsConfig(;ConnSampleFactor', C, S)は、データベース(C)への接続および特定の接続のサンプリング頻度に対するSQLヒストグラム収集を有効にします。サンプリング係数Sの値は、0より大きい必要があります。

両方のコールでサンプリング係数値が0より大きい場合、 ttStatsConfig('ConnSampleFactor', C, S)の値が優先されます。両方のパラメータでサンプリング係数値が0に設定されている場合、サンプリングはオフになります。

TimesTen Scaleout

TimesTen Scaleoutでは次のパラメータ/値のペアを設定できます。

パラメータ 説明

pollSec

0

10 <= value <= 60

ttStatsデーモンがTimesTen Scaleoutのスナップショットを取得する際のポーリング間隔(秒単位)。値0ttStatsデーモンによるメトリックの取得を無効にします。

ポーリング間隔の値は、TimesTen Scaleoutのパフォーマンスに影響しません。ただし、ポーリング間隔を60秒に設定すると、一般的に、10秒に設定した場合の6倍の領域が使用されます。必要なポーリング間隔をサポートできる十分なPermSizeを設定していることを確認してください。

デフォルト値は30秒です。

retainMinutes

15<= value <= 1440

ttStatsデーモンがRAWメトリックを集計および消去するまでに待機する時間(分単位)。retainMinutesにより大きい値を使用すると、ttStatsデーモンはより多くのメトリックをシステム表に格納します。

デフォルト値は120分です。

retentionDays

1 < value < 730

ttStatsデーモンによってTimesTen ScaleoutのttStatsスナップショットが削除される前の保存時間間隔(日単位)。たとえば、保存時間間隔を62日にすると、ttStatsデーモンによって、1日目のスナップショットが63日目に削除されます。

必要な保存時間間隔をサポートできる十分なPermSizeを設定していることを確認してください。ほとんどの場合、1日分のデータは約 20MBの領域を使用します。これらのメトリックはSYS表に格納され、データベースのバウンスに耐えます。

デフォルト値は62日です。

結果セット

ttStatsConfigは、次の結果セットを返します。

説明

param

VARCHAR2(50) NOT NULL

構成されたパラメータの名前。

value

VARCHAR2(200)

指定するパラメータの値。値を指定しなかった場合、組込みプロシージャは指定されたパラメータの現在の値を表示します。

TimesTenとTimesTen Scaleoutではそれぞれ異なるパラメータ/値のペアがサポートされるため、例も異なります。サポートされる例は次のとおりです。

TimesTen Classic

各コマンドをサンプリングします:

Command> call ttStatsConfig('SqlCmdSampleFactor',1);
< SQLCMDSAMPLEFACTOR, 1 >
1 row found.

サンプリングを確認します:

Command> call ttStatsConfig('SqlCmdSampleFactor');
< SQLCMDSAMPLEFACTOR, 1 >
1 row found.
 

接続1で5文ごとにサンプリングします。

Command> call ttStatsConfig('ConnSampleFactor', '1,5');
< CONNSAMPLEFACTOR, 1,5 >
1 row found.

接続1でのサンプリングをオフにします。

Command> call ttStatsConfig('ConnSampleFactor', '1,0');
< CONNSAMPLEFACTOR, 1,0 >
1 row found.
 

データ・ストア統計の収集レベルをチェックします。

Command> call ttstatsconfig('StatsLevel');
< STATSLEVEL, TYPICAL >
1 row found.
 

データ・ストア統計の収集をオフにします。

Command> call ttstatsconfig('StatsLevel','None');
< STATSLEVEL, NONE >
1 row found.

TimesTen Scaleout

統計のポーリング間隔を45秒に設定します。これにより、ttStatsデーモンは45秒ごとに統計を集計します。

Command> call ttStatsConfig('pollsec', 45);
< POLLSEC, 45 >
1 row found.

ttStatsデーモンがRAWメトリックを消去する時間間隔を60分に設定します。

Command> call ttStatsConfig('retainMinutes', 60);
< RETAINMINUTES, 60 >
1 row found.

統計の保存時間間隔を30日に設定します。

Command> call ttStatsConfig('retentionDays', 30);
< RETENTIONDAYS, 30 >
1 row found.

関連項目