9.3.1 Oracle Trace File Analyzer管理コマンドの実行

すべての管理コマンドを実行するには、tfactlに対するrootアクセス、またはsudoアクセスが必要です。

表9-44 基本的なtfactlコマンド

コマンド 説明

tfactl start

ローカル・ノードでOracle Trace File Analyzerデーモンを起動します。

tfactl stop

ローカル・ノードでOracle Trace File Analyzerデーモンを停止します。

tfactl enable

障害またはシステム再起動後のOracle Trace File Analyzerデーモンの自動再起動を有効にします。

tfactl disable

実行中のOracle Trace File Analyzerデーモンを停止して、自動再起動を無効にします。

tfactl uninstall

ローカル・ノードからOracle Trace File Analyzerを削除します。

tfactl syncnodes

Oracle Trace File Analyzerの証明書を生成し、別のOracle Trace File Analyzerノードにコピーします。

tfactl restrictprotocol

特定のプロトコルの使用を制限します。

tfactl status

Oracle Trace File Analyzerプロセスのステータスをチェックします。

出力は、tfactl print statusと同じです。

9.3.1.1 tfactl insight

tfactl insightコマンドを使用してAHFクラスタ内のすべてのノードにわたりAHFインサイト・レポートを生成します。

AHF 23.8

AHF 23.8以降では、事前認証済(PAR) URLにアップロードできます。AHFインサイト・レポートをアップロードすると、Oracle Cloud Operationsでベスト・プラクティス構成におけるシステム・ヘルス問題点および相違点を迅速かつ効率的に特定、調査、追跡および解決するために役立ちます。

Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure (ExaDB-D)およびOracle Base Database Service

AHFインサイト・レポートをPARの場所にアップロードするには、次を実行します。
tfactl diagcollect -insight -last 1h -par <par_url>
tfactl insight -last 1h -par <par_url>

構文

tfactl insight 
[-h] 
[-node NODE] 
[-last LAST | -for FOR | -from [FROM]] 
[-to [TO]] 
[-refresh] 
[-keepinput] 
[-par PAR] 
[-request_from REQUEST_FROM] 
[-onlyinsightsupload] 
[-status]

パラメータ

各オプションの先頭にマイナス記号(-)を付けます。

オプション 説明

-node all|local|n1,n2,...

診断情報を収集するノードのカンマ区切りリストを指定します。デフォルトはallです。

[-last <n><m|h|d>| | -from time -to time | -for time]

  • -lastパラメータを指定すると、過去の特定の分数(m)、時間数(h)または日数(d)の関連データを含むファイルが収集されます。さらに、デフォルトでは、このパラメータを指定してコマンドを使用すると、大きいファイルは切り捨てられ、特定の間隔のファイルのみが表示されます。
  • -from-toのパラメータを指定して(この2つのパラメータは一緒に使用する必要があります)、特定の時間間隔内の関連データを含むファイルを収集し、ファイルが大きい場合、この時刻より前のデータが切り捨てられます。

    サポートされている時間書式は次のとおりです。

    "Mon/dd/yyyy hh:mm:ss"

    "yyyy-mm-dd hh:mm:ss"

    "yyyy-mm-ddThh:mm:ss"

    "yyyy-mm-dd"

  • -forパラメータを指定して、指定した時刻の関連データを含むファイルを収集します。tfactlによって収集されるファイルには、-forの後に指定した時間が間に含まれるタイムスタンプがあります。このオプションでは、データの切捨ては行われません。

    サポートされている時間書式は次のとおりです。

    "Mon/dd/yyyy"

    "yyyy-mm-dd"

    date

ノート:

日付と時刻の両方を指定する場合、両方の値を二重引用符("")で囲む必要があります。日付のみまたは時刻のみを指定する場合は、単一の値を引用符で囲む必要はありません。

-refresh

AHFインサイト・ソースから新規データを提供します。

-keepinput

input_collectionディレクトリを削除しないことを指定します。

-par PAR

収集結果を事前認証済URLにアップロードします。

-request_from REQUEST_FROM

収集のリクエスタを指定します。

-onlyinsightsupload

インサイトのzipのみをオブジェクト・ストアまたは事前認証済URLにアップロードすることを指定します。

-status

AHFインサイトのステータスを確認します。