クラスタ環境におけるコンポーネントについて

次の図は、可用性の高いデプロイメントにおけるシステム・コンポーネントとJavaコンポーネントを示しています。

システム・コンポーネントおよびJavaコンポーネントの詳細は、「管理サーバー、管理対象サーバーおよびシステム・コンポーネントについて」を参照してください。

前述の図では、Javaコンポーネントが、APPHOST1およびAPPHOST2上の管理対象サーバーであるBI_SERVER1およびBI_SERVER2にデプロイされています。これらの管理対象サーバーは、Oracle WebLogicクラスタ内に構成されています。

プレゼンテーション・サービス、JavaHost、クラスタ・コントローラ、Oracle BIスケジューラおよびプレゼンテーション・サービスは、APPHOST1およびAPPHOST2にインストールされてクラスタとして構成されたシステム・コンポーネントです。APPHOST2上のクラスタ・コントローラおよびOracle BIスケジューラはパッシブであり(起動されますがリクエストは処理しません)、APPHOST1のコンポーネントで障害が発生した場合にのみアクティブ化されます。

顧客メタデータはデータベースに格納されます。メタデータは、Oracle Analyticsコンソールまたはスクリプトを使用してBARファイルとしてエクスポートおよびインポートできます。Oracle Analytics Serverコンソールについておよびスナップショットの作成および復元を参照してください。

可用性に関する推奨事項

本番システムでは、各コンポーネントの複数のインスタンスを複数のコンピュータにデプロイすることをお薦めします。これにより、フォルト・トレランスを目的として、各コンポーネント・タイプのインスタンスが複数のコンピュータで実行されるようになります。

この構成では、管理対象サーバーとシステム・コンポーネントに対して、高可用性およびフェイルオーバーの必須要件である冗長性が提供されます。システムの単一点障害の発生については、Fusion Middleware Controlの「可用性」ページの「フェイルオーバー」タブで確認できます。単一点障害を特定するためのFusion Middleware Controlの使用を参照してください。

高可用性は、データベース層(Oracle RAC推奨)やWeb層で、および管理サーバーに対して冗長性を構成することによっても確保できます。高可用性ガイド高可用性環境の作成を参照してください。

次の要件にも注意してください。

  • クラスタに属しているすべてのOracle BIサーバーは、同一のドメイン内、および同一のLANサブネット上に存在している必要があります。地理的に離れているコンピュータはサポートされません。

  • クラスタに属している各サーバーのクロックで同期を保持する必要があります。同期していないクロックによってレポートの正確性が失われる可能性があります。

単一点障害を特定するためのFusion Middleware Controlの使用

プロセスに単一点障害がある場合は、Fusion Middleware Controlを使用して見つけることができます。

この手順を始める前に、Fusion Middleware Controlの使用に記載されている情報についてよく理解しておく必要があります。

  1. Fusion Middleware ControlのOracle Analytics Serverページの表示の説明に従って、「概要」ページに移動します。

  2. 「可用性」ページの「フェイルオーバー」タブを表示します。

    このページでは、スケールアウトしたシステム・コンポーネントおよびプライマリ/セカンダリ・システム・コンポーネントを構成するかを確認できます。

アクティブ/パッシブ・モデルを使用した高可用性の実現

アクティブ/アクティブ構成の設定にかわる方法として、Oracle Fusion Middleware Cold Failover Cluster(コールド・フェイルオーバー・クラスタ)を使用して、アクティブ/パッシブ構成を設定できます。

コールド・フェイルオーバー・クラスタ構成では、複数のアプリケーション・サーバー・インスタンスが同じアプリケーション・ワークロードを処理するように構成されますが、アクティブになるのは常に1つのみです。

2つのノードのコールド・フェイルオーバー・クラスタを使用すると、アクティブ/パッシブ構成の可用性を実現できます。コールド・フェイルオーバー・クラスタでは、1つのノードがアクティブになり、別のノードはスタンバイ・ノードとしてパッシブになります。アクティブ・ノードに障害が発生すると、待機中のノードがアクティブ化され、Oracle Business Intelligenceはそのノードでクライアントの処理を続行します。すべてのOracle Business Intelligenceコンポーネントが新しいアクティブなノードにフェイルオーバーされます。フェイルオーバー後、障害が発生したノードで実行されるOracle Business Intelligenceコンポーネントはありません。

詳細は、高可用性ガイドアクティブ・パッシブ可用性ソリューションに関する項を参照してください。