16 Oracle Net Servicesのトラブルシューティング
Oracle Net Servicesでは、ネットワークの問題を理解し、テストして、解決するための手段が提供されています。Oracle Databaseには、ネットワークの接続と問題をテストおよび診断するための、ユーティリティおよびログ・ファイルとトレース・ファイルが含まれます。
TNSPING
およびTRCROUTE
ユーティリティでは、接続をテストします。ログ・ファイルとトレース・ファイルは、エラーが発生すると、ネットワーク・コンポーネント間の対話を追跡し記録します。この情報を評価すると、ネットワーク上の問題点を診断してトラブルシューティングできます。
一般的なテスト手順とネットワーク・エラー、および問題を解決する手順の概要について説明します。また、より複雑なネットワークの問題を診断してトラブルシューティングするために、エラー情報をロギングしてトレースする方法も学習します。
- 自動診断リポジトリの理解
自動診断リポジトリ(ADR)は、システム全体のトレースおよびロギング用の中央リポジトリです。 - Oracle Net Servicesの診断
すべての基礎となるエラーは、重大かどうかに関係なく、エラー番号またはエラー・メッセージでOracle Net Servicesによって報告されます。エラー番号およびエラー・メッセージは問題の診断に役立つ情報を提供しますが、常に実際の問題を指しているわけではありません。 - Oracle Net Servicesの最も一般的なエラー・メッセージの解決
ネットワーク通信が複雑であるため、様々な理由で各種ソースからネットワーク・エラーが発生する場合があります。エラーが発生した場合、Oracle Net Servicesからのネットワーク・サービスに依存しているSQL*Plusなどのアプリケーションは、通常、エラー・メッセージを生成します。 - Oracle Net Servicesのトラブルシューティングのヒント
ネットワークの問題を診断し、Traffic DirectorモードのOracle Connection Managerをトラブルシューティングするために次のようなヒントがあります。 - TNS-12154エラーのトラブルシューティングの例
この項では、TNS-12154エラーの解決策をいくつか示します。TNS-12154エラーは、SQL*Netがtnsnames.ora
ファイルまたはその他のネーミング・アダプタの接続に指定された接続識別子を検出できない場合に発生します。 - Oracle Net Servicesのエラー情報のロギング
Oracle Net Servicesで発生したエラーはすべて、ネットワーク管理者やデータベース管理者が評価できるように、ログ・ファイルに追加記録されます。ログ・ファイルは、画面に表示されるエラー・メッセージについて、管理者用の追加情報を提供します。ログ・ファイルのエラー・スタックは、各種レイヤーでのソフトウェアの状態を示します。 - Oracle Net Servicesのエラー情報のトレース
トレース機能では、実行されたネットワーク・イベントが記述される、詳細な一連の文が生成されます。操作をトレースすると、ログ・ファイルにある情報より多くのOracle Net Servicesコンポーネントの内部操作に関する情報が得られます。 - Oracleサポート・サービスへの連絡
一部のエラー・メッセージでは、Oracleサポート・サービスに連絡して問題を報告することをお薦めしています。Oracleサポート・サービスに連絡する場合は、次の情報を用意してください。