16.2 WFSエンジンの構成

このトピックでは、WFSに固有の構成およびデプロイメントの処理にフォーカスします。

このトピックのステップを実行する前に、「空間Webサービスのデプロイと構成」の情報を理解し、必要な操作を行っていることを確認してください。

16.2.1 WFSConfig.xmlファイルの編集

WFS管理コンソールの「サービス構成」タブで、必要に応じて"コメント解除"および変更を行います。次のことを考慮してください。

  • ロギング・レベルは、OFF、SEVERE、WARNING、INFO(デフォルト)、CONFIG、FINE、FINER、FINESTまたはALLです。デフォルト値はINFOです。

    size_limitは任意の1ファイルに書き込むおおよその最大量(MB)を指定します。この値がゼロの場合、制限はありません。デフォルト値は10です

    file_countは循環する出力ファイル数を指定します。デフォルト値は10です。

  • プロキシ構成を使用すると、空間Webサービス・サーバーによって生成されるURLを管理できます。有用なシナリオとして、HTTPプロキシ・サーバーがユーザーからリクエストを受信してWebLogic Serverに渡し、プライベート・ネットワーク上のサーバーへのアクセスを制御して保護する場合があります。

  • 必要に応じて、wfs_query_timeout要素をコメント解除し、問合せのタイムアウト値を指定します。この値は、サーバー側のロックAPIのコール時に使用されます。この値は、負でない整数で、単位は秒です。デフォルト値は10秒。

  • 必要に応じて、wfs_lock_expiry要素をコメント解除し、デフォルトのWFSロック有効期限の値を構成します。これは、GetFeatureWithLockまたはLockFeatureリクエストでロックの有効期限の値が明示的に指定されていない場合のWFSロックの有効期限(分)です。デフォルト値は、4分です。

  • 必要に応じて、GMLの生成時にx、y座標の縦座標を逆にする必要があるかどうかについて空間参照システム(SRS)を確認する必要がある場合、gml_consider_coordinate_axis_sequence_orderingのコメントを解除し、値を1に設定します。

  • wfs_xsd_loc_urlwfs_ex_xsd_loc_urlおよびgml3_xsd_loc_url要素は非推奨で、使用されません。

16.2.2 WFSエンジンに対するデータ・ソースの設定

ノート:

リリース19c以前では1つのWFSインスタンスしか構成できませんが、リリース21c以降では各データベース・スキーマをWFSインスタンスとして構成できます。リリース21cより前からリリース21c以降へのWFSインスタンスの更新の詳細は、リリース21cより前のOracle Databaseからリリース21c以降へのWFSインスタンスの更新を参照してください。

WFSエンジンに対してデータ・ソースを設定するには:

  1. 「WebLogicデータ・ソースの追加」で説明しているステップを実行します。
  2. データベースのバージョンに応じたステップを実行して、データベース・スキーマを構成します。

    リリース19c以前の場合:

    各データベースではWFS用に構成されたスキーマを1つのみ保持でき、このスキーマはWebLogic Serverの1つのデータ・ソースに対応します。ただし、WebLogicではWFS用に構成されたデータ・ソースを複数保持できます。各データ・ソースには異なるURLを介してアクセスでき、URLの最後の部分はWebLogic Serverの構成されたデータ・ソース名に対応します。wfsdata1という名前のWLSデータ・ソースを使用したサンプル・リンクを次に示します。

    http://localhost:80/oraclespatial/wfs/wfsdata1?service=WFS& version=1.0.0&request=GetCapabilities

    リリース21c以降の場合:

    以前にWLSデータ・ソースとして構成されていた同じユーザーを使用して、次のコマンドを実行します。

    Execute mdsys.sdo_wfs_process.init;

    Oracle Databaseリリース21cから、各データベースでWFS用に複数のスキーマを構成できます。各データ・ソースには異なるURLを介してアクセスでき、URLの最後の部分はWebLogic Serverの構成されたデータ・ソース名に対応します。wfsdata1という名前のWLSデータ・ソースを使用したサンプル・リンクを次に示します。

    http://localhost:80/oraclespatial/wfs/wfsdata1?service=WFS&version=1.0.0&request=GetCapabilities

WFSエンジンをデプロイし、データ・ソースを作成したら、次のいずれかのGetCapabilitiesの問合せなどのWFSエンジンのテスト問合せを使用してデプロイメントをテストできます。

  • WFS 1.0.0の場合:

    http://<machine-name:port>/oraclespatial/wfs/<data source name>?request=GetCapabilities&service=WFS&version=1.0.0
  • WFS 1.1.0の場合:

    http://<machine-name:port>/oraclespatial/wfs/<data source name>?request=GetCapabilities&service=WFS&version=1.1.0