ユーザー・アクティビティの監視
「Oracle Databaseパフォーマンス・メソッド」で説明しているように、データベース時間(DB時間)は、データベース・インスタンスのワークロードの合計の指標です。ある期間の平均アクティブ・セッションとは、期間中のすべてのユーザー・セッションの合計データベース時間を、期間の経過時間(wall-clock時間)で割った数値です。
パフォーマンス・ハブ・ページの「平均アクティブ・セッション」グラフには、期間のCPU使用率および待機クラスの平均アクティブ・セッションが表示されます。グラフをクリックしてドリルダウンし、インスタンスに関連するパフォーマンスの問題の原因を特定して、解決できます。
ユーザー・アクティビティを監視するには:
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データベース・ホームページにアクセスします。
詳細は、「データベースのホームページのアクセス」を参照してください。
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「パフォーマンス」メニューから、「パフォーマンス・ハブ」および「ASH分析」を選択します。
「データベース・ログイン」ページが表示されたら、管理者権限のあるユーザーとしてログインします。パフォーマンス・ハブ・ページが表示されます。
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「平均アクティブ・セッション」積上げ面グラフで、任意のスパイクまたは他の関心のある領域を探します。
図4-1に、パフォーマンス・ハブ・ページの「平均アクティブ・セッション」グラフの1つのディメンションの例を示します。
積上げ面グラフの色付きの各領域には、指定された期間の指定されたイベントの平均アクティブ・セッションが表示されます。グラフで、各イベントの平均アクティブ・セッション量は、その下に積み上げられています。イベントは凡例に示されている順序でグラフに表示され、CPUはY軸でゼロから開始し、他のイベントはCPU待機からその他に昇順で積み上げられます。待機クラスでは、ディスクI/Oなどのリソースに対する待機によって、どのくらいのデータベース・アクティビティが使用されているのかが表示されます。
Y軸の2の「CPUコア」ラインは、ホスト・システムのCPU数を示します。「CPU」の値が「CPUコア」のラインに達した場合は、データベース・インスタンスがシステムのCPU時間を100%消費しています。
グラフ・タイトル待機クラス別平均アクティブ・セッションの最後の項目は、パフォーマンスを表示するその他のディメンションのドロップダウン・メニューです。「待機クラス」がデフォルトです。
主なディメンションは次のとおりです:
- 待機クラス
- 待機イベント
- インスタンス
- サービス
- モジュール
- アクション
- ユーザー・セッション
- SQL ID
実行中のアクティブ・セッション・ページには、1時間の時間軸が表示されます。各待機クラスの詳細が、5分間隔で表示されます。
異なったディメンションで待機クラスの詳細を確認できます。次のいずれかの項を続行します。
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選択した時間間隔を変更するには、 「パフォーマンス・ハブ」ビューを使用して開始時間と終了時間を異なった間隔にドラッグします。
「平均アクティブ・セッション」に含まれる情報は自動的に更新され、選択した期間が表示されます。
パフォーマンスの問題を検出した場合、リアルタイムでその問題を解決できます。パフォーマンス・ページで次のいずれかを実行します。
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「平均アクティブ・セッション」グラフの下で、パフォーマンスの問題が発生した時間と一致するスナップショットをクリックしてこの期間のADDMを実行します。
ADDM分析の詳細は、「自動データベース診断モニターの分析の確認」を参照してください。
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「ADDMの即時実行」をクリックしてスナップショットを手動で作成します。
手動でのスナップショットの作成の詳細は、「スナップショットの作成」を参照してください。ADDMを手動で実行する方法については、「現在のデータベースのパフォーマンスを分析するADDMの手動実行」を参照してください。
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「ASHレポートの実行」をクリックしてアクティブ・セッション履歴(ASH)レポートを作成し、発生期間が短い一時的なパフォーマンスの問題を分析します。
ASHレポートの詳細は、「アクティブ・セッション履歴レポート」を参照してください。