3.3 Oracle Exadata Storage Serverのハード・ディスクの保守
Oracle Exadataラック内のすべてのOracle Exadata Storage Serverにシステム領域があり、その領域にOracle Exadata System Softwareシステム・ソフトウェアが常駐しています。Oracle Exadata X7以降のシステムでは、このシステム領域は2つの内蔵M.2デバイスにあります。その他すべてのシステムでは、Oracle Exadata Storage Serverの最初の2つのディスクがシステム・ディスクとなっています。これらのシステム・ディスクの一部はシステム領域と呼ばれています。
Oracle Exadata X7以降のシステムでは、セル内のハード・ディスクはすべてデータ・ディスクになっています。Oracle Exadata X7より前のシステムでは、システム・ディスクのシステム領域以外の部分(データ・パーティションと呼ばれる)が通常のデータ・ストレージとして使用されます。セル内の他のディスクはすべてデータ・ディスクです。
Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.0以降では、ディスク障害が発生すると、Oracle Exadata System Softwareによってディスクが交換可能であることを示すアラートが送信され、そのディスクの外部にすべてのデータがリバランスされた後で予測障害のあるハード・ディスクの青色の取外しOKのLEDが点灯します。リリース11.2.3.2.0より前のOracle Exadata System Softwareでは、ハード・ディスクに予測障害がある場合、青色のLEDではなく黄色の障害サービス必須LEDが点灯していました。このような場合、ディスクの交換を進める前に、すべてのデータがそのディスクの外部にリバランスされたかどうかを手動でチェックする必要があります。
Oracle Exadata System Softwareリリース18.1.0.0.0およびOracle Exadata X7システム以降では、冗長性が低くなったことを示す白色のサービス不可LEDが追加され、これにより、システム管理者やフィールド・エンジニアは、サービスのためにストレージ・サーバーの電源を切断することは避ける必要があることがわかります。冗長性がリストアされると、Oracle Exadata System Softwareによりサービス不可LEDが自動的に消灯され、サービスのためにセルの電源を切断できることが示されます。
ハード・ディスクで障害が発生すると、ドライブの青色の取外しOKのLEDと黄色の障害サービス必須LEDが両方とも点灯し、ディスク交換作業を実施できることが示されます。動作はすべてのリリースで同じです。Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.0以降ではドライブLEDが点灯しますが、それより前のリリースではドライブLEDが点滅します。
ノート:
Oracle Exadata Storage Serverの物理ディスクを交換しているあいだ、Oracle Exadataラックはオンラインであり、使用可能です。この項では、次の項目について説明します。
- ハード・ディスクのステータスの監視
ハード・ディスクのステータスは、CellCLILIST PHYSICALDISK
コマンドを使用して属性をチェックすることで監視できます。 - ディスク障害によるハード・ディスクの交換
- ディスクの問題によるハード・ディスクの交換
ハード・ディスクが警告 - 予測障害
ステータスになったために、ディスクの交換が必要になることがあります。 - 低いパフォーマンスによるハード・ディスクの交換
1つの不良ハード・ディスクが、その他の正常なディスクのパフォーマンスを低下させることがあります。不良ディスクはそのままにしないでシステムから削除する必要があります。 - ハード・ディスクの事前交換
Exadata Storageソフトウェアは、ハード・ディスクで障害が発生した場合や、問題のあるディスクとしてフラグが設定された場合に、ハード・ディスクを保守するための自動化された操作を完備しています。ただし、状況によっては、構成からハード・ディスクを事前に取り外すことが必要になります。 - 別のExadata Storage Serverへのすべてのドライブの移動
Exadata Storage Server間ですべてのドライブの移動が必要になることがあります。 - ハード・ディスクの再利用
ディスクのすべてのデータを削除して、別の目的にディスクを使用できます。 - 同じハード・ディスクの取外しおよび交換
誤って意図しないハード・ディスクを取り外した場合はどうなるでしょうか。 - 拒否されたハード・ディスクの再有効化
不適切なスロットに挿入されたことが原因で物理ディスクが拒否された場合は、ディスクを再び有効にすることができます。
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