9.7.7 フル・データベースの1つのコピーからのスパース・テスト・マスターの作成
フル・データベースの1つのコピーから複数のスパース・テスト・マスターを作成できます。
この手順では、テスト・マスターのソースは、Data Guardのフィジカル・スタンバイ・データベースのフル・コピーです。このスタンバイ・データベースは、スイッチオーバーまたはフェイルオーバーのターゲットとして使用しないでください。これは、このプロセスで定義されたテスト・マスターのソースとしてのみ使用するようにしてください。
このプロセスでは、階層型スナップショット機能を利用してREDOを送信および適用できるようにし、スタンバイ・データベースを本番にあわせて最新に保ちます。また、Exadata Storageスナップショットで使用されるテスト・マスターのソースとして使用されるファイルを提供します。フィジカル・スタンバイ・データベースは、プライマリ・データベースのフル・コピーとして開始されます。ストレージ・スナップショットを作成する準備ができたら、フル・データベース・ファイルを指すスパース・データ・ファイルを作成し、プライマリから送信されたREDOを適用します。次に、これらのスパース・ファイルをスタンバイ・データベース・インスタンスで使用して、REDOを適用します。また、スパース・データ・ファイルをActive Data Guardモードで開いて、現在のデータの読取り専用アクセスを指定することもできます。
様々な時点で追加のスナップショットが必要な場合は、以前作成したスパース・ファイルの上に新しいスパース・ファイルを作成してREDOを適用し、データを最新に保つプロセスを繰り返します。これにより、データ・ファイルの1つのフル・コピーを使用して、様々な時点の複数のテスト・マスターとして使用できます。また、既存のスナップショットを削除する必要がないため、新しいテスト・マスターを短時間で作成することもできます。
次のタスクは、フィジカル・スタンバイ・データベースがすでに作成されていて、テスト・マスターのソースとして使用することを前提としています。このデータベースは、コンテナ・データベース(CDB)と非コンテナ・データベース(非CDB)のどちらでもかまいません。
- タスク1: スタンバイ・データベースをスパース・テスト・マスターとして使用するための準備
- タスク2: スタンバイ・サイトでのスパース・テスト・マスターおよびスパース・ファイルの構成
このタスクでは、スタンバイをテスト・マスターに変換し、スパース・ファイルを作成して、プライマリ・データベースからREDOを受信して適用します。 - タスク3: 新しいスパース・テスト・マスターを使用したフル・データベース・スナップショットの作成
- タスク4: 以前に作成したスパース・テスト・マスターを使用した新しいスパース・テスト・マスターの作成
新しいスナップショットのセットを作成して、新しいテスト・マスターと、プライマリからの変更内容を含めるための新しいスパース・ファイルを用意します。
親トピック: Exadataスナップショットの管理