プラグインのデプロイ・ワークフロー
図4-1に、プラグインのデプロイ・ワークフロー(Enterprise Managerインフラストラクチャの典型的な設定、OMSへのプラグインのデプロイ、デプロイされたプラグインを使用したターゲットの検出とモニタリングの方法)を示します。
図4-1 プラグインのデプロイ・ワークフロー

ステップ1: 自己更新コンソールの設定
自己更新コンソールは、Enterprise Managerで使用可能な新しい更新を確認、ダウンロード、適用するのに使用される一般的なダッシュボードです。このコンソールを使用すると、オラクル社から入手できる新規の更新について様々なチャネルをモニターする必要がなくなります。自己更新により自動的にダウンロードされた更新にはプラグインが含まれています。プラグインの可用性を確認しEnterprise Managerへダウンロードするには、自己更新コンソールを設定する必要があります。「Enterprise Managerの更新」の説明に従って、「自己更新」コンソールを設定します。
ステップ2: プラグインの可用性の確認
プラグインの可用性の確認は、基本的に、プラグインがMy Oracle SupportでEnterprise Managerでのダウンロードおよびデプロイに使用可能かどうかを検証する動作のことです。これはプラグインのダウンロード前の前提条件です。プラグインの可用性を確認するには、「プラグインの可用性の確認」で説明するステップに従います。
ステップ3: プラグイン情報の表示
プラグイン情報の表示は、プラグインID、プラグイン・リリース番号、その他の基本情報などの、特定のプラグインに関する基本情報を表示する動作のことです。プラグインの情報を表示して、どのターゲットおよびオペレーティング・システムがプラグインで動作保証されているかを理解する必要があります。特定のプラグインがすでにデプロイされているかどうかを確認することもできます。プラグイン情報を確認するには、「プラグインに関する情報の表示」で説明するステップに従います。
ステップ4: プラグインのダウンロード
プラグインのダウンロードは、プラグインのアーカイブまたはコンポーネントおよびそのメタデータを、特定のターゲットの検出およびモニタリングのために適切にデプロイできるように、My Oracle SupportからOracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)へダウンロードする動作のことです。特定のターゲットがプラグインによりモニターされていないことが判明したら、必要なプラグインをダウンロードする必要があります。オンライン・モードおよびオフライン・モードのどちらでもダウンロードできます。プラグインをダウンロードするには、「プラグインのダウンロード」で説明するステップに従います。
ステップ5: OMSへのプラグインのデプロイ
プラグインのOMSへのデプロイは、プラグインがMy Oracle Supportからダウンロードされた後の、次の自然な行動です。これにより、OMSの機能が、新しいターゲットの管理または新しい垂直機能の追加のいずれかに拡張されます。OMSでのプラグインのインストールおよび構成は、基本的にデプロイメントと呼ばれます。デプロイしたときにOMSの再起動が必要なプラグインもあります。
図4-2に、OMSへのプラグインのデプロイ方法を示します。
図4-2 OMSへのプラグインのデプロイ

プラグイン・アーカイブがソフトウェア・ライブラリからOMSにデプロイされると、OMSはプラグインごとに、OMSプラグイン・コンポーネント、検出プラグイン・コンポーネント、およびモニタリング・プラグイン・コンポーネントの、異なる3つのコンポーネントを受信します。
検出プラグイン・コンポーネントは、管理対象外ターゲットの検出に役立つコンポーネントです。モニタリング・プラグイン・コンポーネントは、検出されたターゲットをモニタリング目的でEnterprise Managerコンソールに追加するのに役立つコンポーネントです。
プラグインをOMSにデプロイするには、「Oracle Management Serviceへのプラグインのデプロイ(OMS再起動時間および停止時間の削減)」で説明するステップに従います。
ターゲットの検出は、使用環境で管理対象外のホストおよびターゲットを識別するプロセスのことです。ターゲットの検出中に、プラグインの検出コンポーネントが管理エージェント・ホームにデプロイされます。なお、これによりEnterprise Managerで、ご使用の環境内の新しいターゲットのみを識別できますが、そのターゲットはモニターされません。
Enterprise Managerで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換した後は、それらのホストにあるターゲットの自動検出を構成して、それらのホスト上で実行されている管理対象外ターゲットを識別できるようにする必要があります。
管理対象ホストにあるターゲットの自動検出を構成する手順は、『Oracle Enterprise Managerモニタリング・ガイド』の検出を参照してください。
ノート:
管理対象ホストでのターゲットの自動検出を構成するときに、検出プラグイン・コンポーネントが管理エージェントにコピーされます。
管理対象ホストでのターゲットの自動検出を構成した後は、検出されたターゲットがあるか定期的にチェックして、それらをEnterprise Managerで昇格およびモニターできるようにする必要があります。
検出されたターゲットがあるかチェックし、それを管理対象ステータスに昇格する手順は、『Oracle Enterprise Managerモニタリング・ガイド』の検出を参照してください。
ノート:
特定のターゲット・タイプのプラグインは、そのタイプのターゲットをモニターする管理エージェントに自動的にデプロイされます。たとえば、データベース・ターゲットを検出する場合、データベース・プラグインの検出プラグイン・コンポーネントは、データベース・ホストにインストールされた管理エージェントに自動でデプロイされます。
ただし、これが行われるのは、最初のデプロイのときのみです。管理エージェント・プラグインに対する以降のすべての更新は、明示的にデプロイする必要があります。たとえば、新しいバージョンのデータベース・プラグインを管理エージェントにデプロイする場合は、『Oracle Enterprise Manager基本インストレーション・ガイド』で説明されている手順を使用してそのデプロイメントを開始する必要があります。
同じく、管理エージェント(フレームワークまたはプラグイン)にパッチを適用する場合は、「Oracle Management Agentへのパッチ適用」で説明されている手順を使用して明示的に適用する必要があります。
図4-3に、新しいターゲットの検出時に検出プラグイン・コンポーネントが管理エージェントにデプロイされる方法を示します。
図4-3 ターゲットの検出

ターゲットが検出されると、それらが、Enterprise Managerでモニターできるように、インフラストラクチャに追加されます。ターゲットの追加中に、プラグインのモニタリング・コンポーネントが管理エージェント・ホームにデプロイされます。
図4-4に、ターゲットの追加時にモニタリング・プラグイン・コンポーネントが管理エージェントにデプロイされる方法を示します。
図4-4 ターゲットの追加
