環境の自動更新のスキップのリクエスト

顧客は、リクエストの正当性を示して、最大で今後3回の月次更新サイクルについて環境の自動更新のスキップを求めることができます。月次サイクルごとに、更新のスキップを指定する必要があります。次の各シナリオでは、環境の自動更新のスキップを求めることができます:

  • テスト環境でリグレッション・バグを特定しました。このシナリオでは、オラクル社がバグを修正し、さらに遅延することなく環境を更新します。メイン・コード・ラインへの更新に対して、顧客の承認は必要ありません。
  • 実装プロジェクトの重要な段階にいます。このシナリオでは、延期をリクエストする際に合意した日付まで更新が延期されます。さらに自動更新のスキップのリクエストを行わない場合、更新のスキップをリクエストする際に合意した日付に、環境が自動的に更新されます。
  • 月次更新をテストする時間がないため、今月の更新をスキップする必要があります。このシナリオでは、次回の月次更新サイクルで環境が自動的に更新されます。
  • 四半期決算または年度末決算を完了するため、次の3か月の更新をスキップする必要があります。このシナリオでは、スキップされたサイクルの後の月次サイクルで、環境が自動的に更新されます。

通常、オンプレミスからOracle Enterprise Performance Management Cloudに移行する顧客は、更新のスキップ・プロセスを使用します。更新ペースに満足したら、メイン・ラインに更新後、自動更新のスキップを停止します。

注:

月次更新通知は、更新が保留されている環境のサービス管理者にも引き続き送信されます。

更新のスキップの影響

更新のスキップによる悪影響には次のものがあります:

  • 1つ以上の月次サイクルで更新されていない環境では、メイン・ラインへの更新に、より長い時間が必要になります。
  • 環境がメイン・コード・ラインに導入された後、テストに長く時間がかかります(複数の月次更新の機能および変更をテストする必要があります)。
  • セキュリティ更新およびバグ修正は、メイン・コード・ラインに更新された場合にのみ環境に適用されます。

更新のスキップを指定する方法

更新のスキップの設定は、skipUpdate EPM自動化コマンドを使用して実行するセルフサービス操作です。

このコマンドを使用すると、今後の月次更新を1回、2回または3回スキップできます。たとえば、環境が24.01の更新である場合、24.02、24.03および24.04の月次更新をスキップできますが、24.05更新はスキップできません。この場合、24.02、24.03および24.04に1回ずつ、コマンドを3回発行する必要があります。環境は、24.05の月次更新サイクルでメイン・コード・ラインに更新されます。この例のシナリオで更新をスキップするには、skipUpdateコマンドを次のように実行します:

epmautomate skipupdate add version=24.02 comment="Example comment"
epmautomate skipupdate add version=24.03 comment="Example comment"
epmautomate skipupdate add version=24.04 comment="Example comment"

注:

skipUpdate EPM自動化コマンドを使用して更新をスキップした場合、当月の週次パッチおよび緊急パッチがある場合は、引き続き環境に適用されます。更新のスキップがリクエストされた月の更新は行われません。

個別パッチが適用されている環境には、skipUpdateコマンドを使用できません。また、このコマンドを使用して、環境に現在適用されている更新からの間隔が3か月を超える月次更新をスキップすることはできません。このような場合は、適用の除外を求めることができます:

  • 自動更新をスキップする環境からフィードバックの提供の送信資料を作成します。フィードバックの提供の送信資料の作成を参照してください。
  • フィードバックの提供の参照番号を識別する技術的サービス・リクエストを作成します。技術的サービス・リクエストの送信を参照してください。サービス・リクエストには、次の追加情報が含まれている必要があります:
    • 更新のスキップをリクエストする理由(たとえば、リグレッション・バグ情報、実装プロジェクトの重要なフェーズ、テストしていないテスト環境、四半期または年度末決算)。
    • 更新のスキップがリグレッション・バグによるものでない場合は、オラクル社がメイン・コード・ラインに環境をマージ・バックできる日付または月。
    • 正式なリクエストは、次のフォーマットです:

      私、<氏名>は、オラクル社に対して、環境<環境のURL>の自動更新のスキップをリクエストします。

      注:

      サービス・リクエストを使用してオラクル社に自動更新のスキップをリクエストした場合は、リクエストが処理された後、週次パッチまたは緊急パッチ(その月の残りのパッチを含む)は環境に適用されません。