料金比較使用調整プロファイルの構成

この項では、Oracle Utilities Customer Self-Serviceの料金比較機能とともに使用するためのOracle Utilities Meter Data Managementの使用調整プロファイルの設定に関連する手順について説明します。

この項では、使用調整プロファイルの設定に関連する手順の概要を示します。後続の各項では、構成が必要な各タイプのデータの追加詳細および例を示します。

  1. 料金比較の目的で使用できるようにする使用調整のタイプごとに、特性タイプおよび値を作成します。たとえば、ソーラー・パネルの取付、エネルギ効率の高い機器の使用または電気自動車の使用に対する調整を可能にする場合は、3つの特性タイプ(調整のタイプごとに1つずつ)と、それぞれのタイプ(サポートされている機器または電気自動車の各タイプ)の各オプションの値を作成します。
  2. 各特性タイプ値に対応するプロファイル(スタンドアロン)計量コンポーネントを作成します。
  3. 各計量コンポーネントのプロファイル・データを作成します。これは、顧客の消費量に対する使用調整の影響を表すインターバル・データです。
  4. 各使用調整タイプのプロファイル係数を作成します。
  5. 各係数の係数値を作成します。これらの値は、特性タイプ値に対応し、特性タイプ値をプロファイル計量コンポーネントにリンクします。
  6. 料金比較要求の使用を計算するときに使用調整プロファイルを顧客のインターバル消費量に適用する、1つ以上の「プロファイル累計」使用計算ルールを作成します。
  7. 「顧客料金表」拡張可能参照にエントリを作成し、Oracle Utilities Customer Care and Billingの料金表に、「プロファイル累計」使用計算ルールを含む使用計算グループを関連付けます。
  8. 使用調整タイプごとに、「使用調整タイプ」拡張可能参照にエントリを作成します。
  9. セルフサービス・マスター構成の「料金比較構成」セクションを設定し、使用調整係数および使用調整タイプを、(「顧客料金表」拡張可能参照で定義されている) Oracle Utilities Customer Care and Billingの料金表にリンクします。

特性タイプ

顧客セルフサービス・ユーザーによる使用を可能にする使用調整のタイプごとに、特性タイプおよび値を作成します。たとえば、電気自動車を使用するための使用調整プロファイルを作成するには、「電気自動車」特性タイプを作成し、ユーザーが選択できる電気自動車のタイプごとに値を定義します。

特性タイプの例:

  • 特性タイプ: ELEC_​VEH
  • 摘要: 電気自動車
  • 特性値のタイプ: 事前定義済値
  • 特性値:

特性値

摘要

LEAF

日産リーフ

TESLA

テスラ・モデルS

VOLT

シボレー・ボルト

プロファイル計量コンポーネント

特性タイプ値ごとにプロファイル計量コンポーネントを作成します。これらの計量コンポーネントを使用して、使用調整のタイプごとにプロファイル・データが保存されます。

注意: 基本パッケージには、スタンドアロン計量コンポーネント/計量コンポーネント・タイプ・ビジネス・オブジェクトは含まれていませんが、デモンストレーション・データベースには、プロファイル計量コンポーネントおよびタイプの作成に使用できるスタンドアロン・インターバルと「スタンドアロン・インターバル計量コンポーネント・タイプ」の各ビジネス・オブジェクトが含まれています。

プロファイル計量コンポーネント・タイプの例:

  • 計量コンポーネント・タイプ: KWH-PROFILE
  • 摘要: KWHプロファイル
  • 計量コンポーネント・ビジネス・オブジェクト: スタンドアロン・インターバル(デモ)
  • 測定ビジネス・オブジェクト: 測定
  • サービス・タイプ: 電気
  • マイナス消費量の許可: 許可
  • 消費/差引: 消費
  • 秒/インターバル: 01:00:00
  • 値識別子:
  • 値識別子タイプ: 測定
  • 短縮された摘要: kWh
  • 単位: キロワット時

「日産リーフ」プロファイル計量コンポーネントの例:

  • 計量コンポーネント・タイプ: KWHプロファイル
  • 整数桁数: 5
  • 小数桁数: 5
  • タイム・ゾーン: 米国太平洋時間
  • ステータス: 有効
  • 使用方法: 加算
  • 外部ID: 日産リーフ

「テスラ・モデルS」プロファイル計量コンポーネントの例:

  • 計量コンポーネント・タイプ: KWHプロファイル
  • 整数桁数: 5
  • 小数桁数: 5
  • タイム・ゾーン: 米国太平洋時間
  • ステータス: 有効
  • 使用方法: 加算
  • 外部ID: テスラ・モデルS

「シボレー・ボルト」プロファイル計量コンポーネントの例:

  • 計量コンポーネント・タイプ: KWHプロファイル
  • 整数桁数: 5
  • 小数桁数: 5
  • タイム・ゾーン: 米国太平洋時間
  • ステータス: 有効
  • 使用方法: 加算
  • 外部ID: シボレー・ボルト

プロファイル・データ

プロファイル計量コンポーネントごとにプロファイル・データを作成します。このデータは、顧客の消費量に対する使用調整の影響を表します。

このプロファイル・データにマイナスのインターバル値を含めて(多くの場合はそのようにする)、使用調整タイプに適用可能な消費量の差異を表現できることに注意してください。たとえば、エネルギー効率の高い電気衣類乾燥機の使用量が、平均的な電気衣類乾燥機よりも1月当たり平均30キロワット時少ない場合、その機器のプロファイル・データは「直線」の月次プロファイル(すべてのインターバルが同じ値であるプロファイル)で、各値は0.042 (30 kWh/月を平均の720時間/月で除算した値)に等しい可能性があります。

係数/係数値

各使用調整タイプのプロファイル係数を作成します。この係数では「係数特性ソース該当なしアルゴリズム」を使用して係数値を基に適切な特性タイプ値を導出し、以前に作成した特性タイプを参照する必要があります。

電気自動車係数の例:

  • 係数: ELECTRIC_​VEHICLE
  • 摘要: 電気自動車
  • 係数クラス: プロファイル
  • 特性ソース・アルゴリズム: 係数特性ソース該当なしアルゴリズム
  • 係数特性タイプ: 電気自動車

「日産リーフ」係数値の例

  • 係数: 電気自動車
  • 係数特性タイプ: 電気自動車
  • 係数特性値: LEAF
  • 発効日時: 01-01-2014 12:00:00AM
  • プロファイル: 日産リーフ、KWHプロファイル

「テスラ・モデルS」係数値の例

  • 係数: 電気自動車
  • 係数特性タイプ: 電気自動車
  • 係数特性値: LEAF
  • 発効日時: 01-01-2014 12:00:00AM
  • プロファイル: テスラ・モデルS、KWH - 60分

「シボレー・ボルト」係数値の例

  • 係数: 電気自動車
  • 係数特性タイプ: 電気自動車
  • 係数特性値: LEAF
  • 発効日時: 01-01-2014 12:00:00AM
  • プロファイル: シボレー・ボルト/KWH - 60分

「プロファイル累計」使用計算グループおよびルール

「プロファイル累計」使用計算ルールを含む使用計算グループを作成します。このルールは、選択したプロファイル係数値に基づいて、プロファイル・データにより履歴使用を累計することで、使用量を計算します。

注意: プロファイル累計ルールでは、適用基準を使用して、使用トランザクションの「計算モード」が「仮定計算」(D2HC)に設定されている場合にのみ実行されるようにする必要があります。

: 「プロファイル累計」使用計算ルール

  • 使用計算グループ: 電気個人顧客インターバルKWH
  • 使用計算ルール: KWH_​PROFILE_​ACCUMULATION
  • シーケンス: 10
  • 摘要: KWHプロファイル累計
  • カテゴリ: 使用計算
  • ベクトル・ソース構成:
  • ベクトル・タイプ: 使用連係にリンクされているチャネル
  • 単位: キロワット時
  • TOU:
  • 使用量識別子:
  • ターゲット秒/インターバル: 01:00:00
  • 結果処理構成:
  • TOUマップを導出済ベクトルに適用: Yes
  • TOUマップ: 夏/冬、15分インターバル
  • 結果格納構成:
  • 主使用量エントリの挿入: Yes
  • 導出済ベクトルの保存: No
  • 使用量識別子:
  • インターバル・データの抽出: No

「顧客料金表」拡張可能参照

「顧客料金表」拡張可能参照にエントリを作成し、Oracle Utilities Customer Care and Billingの適用可能な料金表に、「プロファイル累計」使用計算ルールを含む使用計算グループを関連付けます。

「顧客料金表」拡張可能参照の例:

  • 料金: E-INT-RES
  • 摘要: 電気個人顧客インターバル料金
  • デフォルト使用計算グループ: 電気個人顧客インターバルKWH (E-INT-RES)

「使用調整タイプ」拡張可能参照

顧客セルフサービス・ユーザーが使用できる使用調整のタイプごとに、「使用調整タイプ」拡張可能参照にエントリを作成します。これらのエントリは、セルフサービス・マスター構成の「料金比較構成」セクションで使用します(次を参照)。

電気自動車エントリの例:

  • 使用調整タイプ: ELEC_​VEHICLE​
  • 摘要: 電気自動車の購入
  • 上書き摘要: 電気自動車の購入
  • 外部参照ID: 電気自動車の購入

セルフサービス・マスター構成 - 料金比較構成

セルフサービス・マスター構成の「料金比較構成」セクションを構成し、使用調整係数および使用調整タイプを、(「顧客料金表」拡張可能参照で定義されている) Oracle Utilities Customer Care and Billingの適用可能な料金表に関連付けます。

セルフサービス・マスター構成の例:

  • 値の変化がないことを示す係数特性タイプ: 該当なし
  • 外部参照係数値の特性タイプ: 外部参照ID
  • 使用調整データ最小日数: 2
  • 料金 / 使用調整:
  • 料金: 電気個人顧客 - インターバルKWH
  • 使用調整:
  • 使用調整係数: 電気自動車
  • 使用調整タイプ: 電気自動車の購入