請求決定要因インタフェースの構成
Oracle Utilities Customer Care and Billingでは、顧客の請求を計算するとき、Oracle Utilities Meter Data Managementで計算および保存されている請求決定要因データ(検針に基づく使用トランザクション)を使用します。このプロセスによって、Oracle Utilities Customer Care and BillingはOracle Utilities Meter Data Managementに使用トランザクション計算の要求を送信することができ、要求された計算が実行され、Oracle Utilities Customer Care and Billingに結果が戻されます。使用トランザクション要求の処理は、ビジネス・オブジェクト、事前構成済インバウンドWebサービスおよび処理方法のセットを通じてサポートされます。
ビジネス・オブジェクト
次の表は、使用トランザクション要求を処理するときに使用されるビジネス・オブジェクトを示しています。
ビジネス・オブジェクト |
摘要 |
D2-UsgTranSeeder |
使用トランザクションを新規作成するときに使用する使用トランザクション・ビジネス・オブジェクトを決定するために使用されます。 |
インバウンドWebサービス
インバウンドWebサービスの用途は、使用トランザクション要求を受信したミドルウェア・コンポーネントが使用トランザクション・シーダー・ビジネス・オブジェクトを容易に起動できるようにし、請求完了時に使用トランザクションを更新することです。
次の表は、Oracle Utilities Customer Care and Billingから送信された使用トランザクション要求を処理するために使用される事前構成済インバウンドWebサービスを示しています。
インバウンドWebサービス |
摘要 |
スキーマ名 |
D2-UsageTransactionRequestInbound |
使用トランザクション要求インバウンド |
D2-UsgTranSeeder (BO) |
D2-UsageTransactionUpdateInbound |
使用トランザクション請求フラグの更新 |
D2-UpdUTMul (サービス・スクリプト) |
サービス・プロバイダの処理方法
処理方法の用途は、要求に基づいて使用トランザクションを作成するときに使用される、使用トランザクション・ビジネス・オブジェクトを決定し、使用トランザクションをOracle Utilities Customer Care and Billingに送信する方法を決定することです。
処理方法 |
ビジネス・オブジェクト |
摘要 |
使用連係情報の送信方法 - オンライン |
D2-HowToSendUSInfoOnline |
使用トランザクションをリアル・タイムで連係システムに送信する方法(バッチ管理、ビジネス・オブジェクトまたはアウトバウンド・メッセージ)を指定するために使用されます。 |
使用連係関連情報の送信方法 |
D2-HowToSendUSInformation |
使用トランザクションを連係システムに送信する方法(バッチ管理、ビジネス・オブジェクトまたはアウトバウンド・メッセージ)を指定するために使用される、使用連係関連情報の送信方法。 |
使用連係関連情報の作成方法 |
D2-HowToCreateUSInformation |
作成する使用トランザクション・ビジネス・オブジェクトのタイプを決定するために使用されます。 |
使用連係関連情報バッチの送信方法 |
D2-HowToSendUSInfoBatch |
使用トランザクションをバッチ処理で連係システムに送信する方法(バッチ管理、ビジネス・オブジェクトまたはアウトバウンド・メッセージ)を指定するために使用されます。 |
請求決定要因プロセスのステップ例
この項では、使用トランザクション要求が送信された場合に発生する処理の概要を説明します。次の表では、プロセスのステップごとに、発生する処理の簡単な説明を示し、関与する特定のオブジェクトをリストします。
ステップ |
プロセス |
オブジェクト |
1 |
Oracle Utilities Customer Care and Billingがミドルウェア統合レイヤーに使用トランザクション要求を送信します。 |
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2 |
ミドルウェア・コンポーネントによって、Customer Care and Billingの書式からの要求が、Oracle Utilities Meter Data Managementで使用される書式に変換されます(この書式は、同期要求ビジネス・オブジェクトのビジネス・オブジェクト・スキーマに基づきます)。 |
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3 |
ミドルウェア・コンポーネントによって、適切なインバウンドWebサービスが起動され、変換された要求が送信されます。 |
インバウンドWebサービス: D2- UsageTransactionRequestInbound (D2-UsgTranSeederビジネス・オブジェクトにマップされています) |
4 |
インバウンドWebサービスによって、使用トランザクション・シーダー・ビジネス・オブジェクトが起動されます。このビジネス・オブジェクトによって次のことが実行されます。
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処理方法: D2-HowToCreateUSInformation (使用連係関連情報の作成方法) |
5 |
使用トランザクションによって、使用量を計算するときに使用する使用計算グループが決定されます。これらは、使用連係(と使用連係タイプへのフォールバック)から取得されます。 この基本パッケージ・ロジックは、使用連係タイプの使用計算グループ決定上書きアルゴリズム・フィールドでアルゴリズムを指定することにより上書きできます。このフィールドにアルゴリズムが指定されている場合は、そのロジックによって、使用計算グループを決定する既存の方法が上書きされます。 ここで使用できる基本パッケージ・アルゴリズム(D2-DRVUSGGRP)が提供されています。このアルゴリズムでは、Oracle Utilities Customer Care and Billingの料金表を使用計算グループにマップするために使用される「CCB料金表」拡張可能参照を使用します。アルゴリズムのロジックでは、使用連係の料金履歴リスト・エントリと、請求期間中にインストールされた設備構成のタイプの組合せを検索し、請求決定要因の計算に使用する使用計算グループを決定します。 |
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6 |
使用トランザクション・ビジネス・オブジェクトによって、要求に指定されている日付範囲に基づいて使用量が計算されます。 |
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7 |
使用トランザクションにサブ使用トランザクションがある場合、それぞれのステータスがチェックされます。 |
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8 |
承認を要求するように使用トランザクションが構成されている場合、作業予定登録が作成されます。 |
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9 |
使用トランザクションによって、すべての連携システムに使用トランザクションが送信されます。 |
処理方法: D2-HowToSendUSInformation (使用連係関連情報の送信方法) |
10 |
請求が完了すると、Oracle Utilities Customer Care and BillingによってインバウンドWebサービスが起動され、使用トランザクションが請求に使用されたかどうかを示すように、必要に応じて「請求に使用」フィールドまたは「確定済請求セグメントにリンク済」フィールド(あるいはその両方)が更新されます。 |
インバウンドWebサービス: D2-UsageTransactionUpdateInbound (使用トランザクション請求フラグの更新) |