IMDヘッダー・エクスポート

IMDメンテナンス・オブジェクトからのヘッダー・データのエクスポートは、特殊エクスポートを介してサポートされます。特殊データ・エクスポートの詳細は、『Application Framework管理ユーザー・ガイド』特殊データ・エクスポートを参照してください。

IMDメンテナンス・オブジェクトは、次のオプションを使用してデータ・エクスポートをサポートするように構成されています。

オプション・タイプ

オプション値

データ・エクスポート・クラス

F1SE (特殊)

エクスポート・バッチ管理

D1-SIMDC (特殊IMDヘッダー抽出現在)

初期抽出、現在抽出および履歴抽出

IMDメンテナンス・オブジェクトで使用される抽出には、次の3つのタイプがあります。

  • 初期抽出ではIMDヘッダーの初期抽出が収集され、抽出する必要があるIMDヘッダーの開始日時と終了日時を指定することでこれを制御します。このプロセスを使用して、日次現在抽出および日次履歴抽出を使用する前に、データの初期抽出を実行する必要があります。
  • 日次の現在抽出では、過去30日以内の測定の測定データのうち、追加または変更されたものが収集されます。この抽出は、IMD表の「最終更新タイムスタンプ」フィールドおよび「データ・エクスポート管理」レコード(次を参照)の「エクスポート期限日時」フィールドに基づき、前回の抽出以降の変更のみが含められます。
  • 日次の履歴抽出では、過去30日よりも古い初期測定のデータのうち、追加または変更されたものが収集されます。IMD表全体をスキャンする必要がないように、この抽出は変更データ取得に基づきます。IMDの処理中に、初期測定に過去30日よりも古い測定がある場合、変更データ取得レコードが一般プロセス表に作成されます。
    履歴変更データ取得を有効にするには、次のアルゴリズム・パラメータを構成する必要があります。
    • 測定変更履歴の取得: true
    • 履歴IMD抽出バッチ管理: D1-SMDEH (特殊IMDヘッダー抽出履歴)
    これらのパラメータは、次のアルゴリズムの説明に従って構成する必要があります。
    • 消費量同期を伴う計量コンポーネントでの最新測定日時の更新(D1-UPD-DTMC)
    • 消費量同期を伴うスカラー計量コンポーネントでの最新測定日時の更新(D1-UDTSCMCRE)
    • 将来の測定による計量コンポーネントでの最新日時の更新(D1-UPD-DTMCF)
    • スカラー計量コンポーネントでの最新日時の更新(D1-UPDDTSCMC)
注意: この変更データ取得の使用は、『Application Framework管理ユーザー・ガイド』特殊データ・エクスポートの項で説明されている一般的なルールの例外です。

データ・エクスポート管理レコード

IMDメンテナンス・オブジェクトからのデータ・エクスポートには、「データ・エクスポート管理」レコードが必要です。このレコードによって、IMDメンテナンス・オブジェクトをエクスポートする必要があることが示され、それまでにデータがエクスポートされた日時が追跡されるため、後続のエクスポート・プロセスでは増分変更のみをエクスポートできます。

データ・エクスポート管理レコードの作成の詳細は、『Application Framework管理ユーザー・ガイド』データ・エクスポート管理の定義を参照してください。

バッチ管理

データのエクスポートおよびエクスポート・ファイルの作成は、次のバッチ管理によって実行されます。 

  • 特殊IMDヘッダー初期抽出(D1-SIMDI): IMDの初期抽出に使用されます。現在抽出とは異なり、このバッチは、抽出する必要があるIMDヘッダーの開始日時と終了日時を指定することで直接制御されます。このプロセスを使用して、現在抽出(D1-SIMDC)および履歴抽出(D1-SIMDH)を使用する前に、IMDヘッダー・データの初期抽出を実行する必要があります。最善のパフォーマンスを実現するために、初期抽出期間をより短い複数の期間に分割し、期間ごとに複数のスレッドを使用することをお薦めします。この抽出では、IMD終了日時が入力開始日時より後で入力終了日時以前のすべてのIMDヘッダーが取得されます。
  • 特殊IMDヘッダー・データ抽出 - 現在(D1-SIMDC): 現在の(新しい) IMDの日次抽出に使用されます。このプロセスでは、(「データ・エクスポート管理」レコードの「エクスポート期限日時」フィールドに基づいて)前回の抽出プロセスの実行後に変更されたデータが抽出されます。このプロセスでは、バッチ処理が開始されるときに「エクスポート期限日時」フィールドが更新されることで、処理期間中に変更データ取得によって初期測定が履歴として設定されない可能性を排除しています。
  • 特殊IMDヘッダー抽出 - 履歴(D1-SMDEH): 履歴IMDの日次抽出に使用されます。このプロセスは、一般プロセス表の変更データ取得レコードに対して実行されます。

バッチ処理はIMD IDによってスレッド化され、処理されたスレッド数およびバッチ管理パラメータに基づいて1つ以上のファイルが作成されます。

ファイルの作成および命名

この抽出プロセスでは、2つの管理を使用して、作成するファイルの数を決定します。

  1. 各スレッドでは少なくとも1つのファイルが作成されます(スレッドが増えるとファイルが小さくなります)
  2. 「ファイル・サイズ制限」パラメータを使用して、特定のファイルに含めるIMDの行数を指定できます。これにより、単一のスレッドで複数のファイルが生成される可能性があります。

各ファイルのデータは順序付けされず、各スレッドは一連のIMD IDのIMDを取得しますが、データをファイルにロードする方法は制御できません。

ファイルの命名

各スレッドでは複数のファイルが生成される可能性があり、スレッド当たりのファイル数を予測できないため、ファイル名にはスレッド内の最初のファイルとスレッド内の最後のファイルのインジケータも含まれます。

  • IMD_​EXPORT_​<ファイル・プリフィクス・バッチ・パラメータ>_​<バッチ番号>_​<バッチ・スレッド番号>_​<スレッド数合計>_​<ファイル番号>_​<最後のファイル・インジケータ>_​<処理日>.csv.gz

各項目の意味は、次のとおりです。

  • <ファイル・プリフィクス・バッチ・パラメータ>は、「ファイル名プリフィクス」バッチ管理パラメータを使用して定義されるオプションのファイル・プリフィクスです
  • <バッチ番号>は、プロセスのバッチ番号です
  • <バッチ・スレッド番号>は、ファイルを作成したスレッド番号です
  • <スレッド数合計>は、スレッドの合計数です
  • <ファイル番号>は、ファイルの番号です
  • <最後のファイル・インジケータ>は、スレッドによって作成された最後のファイル(E)を識別します
  • <処理日時>は、ファイルが作成された日時です(YYYYMMDDhhmmssの形式(YYYY = 年、MM = 月、DD = 日、hh = 時、mm = 分、ss = 秒))

例: 10個のスレッドで構成されるバッチ番号135の場合:

  • 10個のスレッドのうち3番目の最初のファイル: IMD_​EXPORT_​SOME_​PREFIX_​135_​3_​10_​1_​20191104173233.csv.gz
  • 10個のスレッドのうち3番目の最後のファイルより前のすべてのファイル: IMD_​EXPORT_​SOME_​PREFIX_​135_​3_​10_​2_​20191104173233.csv.gz
  • 10個のスレッドのうち3番目の最後のファイル: IMD_​EXPORT_​SOME_​PREFIX_​135_​3_​10_​E_​20191104173233.csv.gz

ファイル形式

この抽出プロセスでは、次の表に示すデータを含むカンマ区切り値(CSV)ファイルが生成されます。バッチ管理の「ヘッダーを含める」パラメータが「Y」に設定されている場合、「フィールド」列のフィールド名が出力ファイルにヘッダー行として含められます。
注意: すべての日時は、指定されたタイム・ゾーン(Z)を使用して、OUAF形式から適切なISO形式(UTC)に変換されます。

適用

フィールド

データのタイプ

内容例

摘要

インターバル

スカラー

差引インターバル

INIT_​MSRMT_​DATA_​ID

CHAR(12)

52482245116604

初期測定の主キー

X

X

X

MEASR_​COMP_​ID

CHAR(12)

000004769213

初期測定の計量コンポーネントの主キー

X

X

X

IMD_​EXT_​ID

CHAR(12)

external_​file

初期測定の外部ID。通常、IMDを受信したファイルの名前。

X

X

X

BUS_​OBJ_​CD

CHAR(12)

D1-ManualIMDInterval

初期測定を管理するビジネス・オブジェクト

X

X

X

BO_​STATUS_​CD

VARCHAR(30)

COMPLETED

初期測定のステータス

X

X

X

BO_​STATUS_​REASON_​CD

VARCHAR(30)

FORCE COMPLETE

ステータスの事由コード。通常、上書きされたVEE例外があり、エラーを修正せずに初期測定が完了した場合に移入されます。

X

X

X

D1_​FROM_​DTTM

DATE/TIME

2019-01-01T00:00:00Z

初期測定の対象となる期間の開始。

差引スカラー・データの場合、これは消費量の計算時に前回検針として使用される前回の測定を表します。

インターバル・データの場合、これは初期測定の最初のインターバルの開始を表します。注意: メーター・データ管理はインターバルの終了としてのインターバルを表すため、この日時の測定は作成されません。そのため、初期測定の最初のインターバルは、この日時にインターバル・サイズを加えたものになります(たとえば、インターバル・サイズが15分の場合、最初のインターバルはこの日時の15分後になります)。

X

X

X

D1_​TO_​DTTM

DATE/TIME

2019-01-02T00:00:00Z

初期測定の対象となる期間の終了。

スカラー・データの場合、この日時は測定と一致します。

インターバル・データの場合、これは最後のインターバル測定の日時と一致します。

X

X

X

CRE_​DTTM

DATE/TIME

2019-01-03T00:00:00Z

初期測定が最初に作成された日時

X

X

X

STATUS_​UPD_​DTTM

DATE/TIME

2019-01-03T00:00:00Z

初期測定のステータスが最後に更新された日時

X

X

X

LAST_​UPDATE_​DTTM

DATE/TIME

2019-01-03T00:00:00Z

初期測定が最後に更新された日時。

注意: 更新はステータス変更の外部で発生する可能性があるため、STATUS_​UPD_​DTTMよりも新しい可能性があります。

X

X

X

サンプル・ファイル

初期測定ヘッダー・レコードを含むサンプル・エクスポート・ファイルを次に示します。ラベルや列ヘッダーが含まれていませんが、データは前述の「ファイル形式」の項の列の摘要と同じ順序になります。

55394295586154,553275345711,external file1,D1-ManualIMDScalar,ERROR,,2020-01-02T08:00:00Z,2022-01-01T08:00:00Z,2020-08-17T18:47:41Z,2020-08-17T18:47:41Z,2020-08-17T18:48:54Z
55392270285377,553886220134,external file2,D1-ManualIMDInterval,ERROR,,2022-01-01T08:00:00Z,2022-01-02T08:00:00Z,2020-08-15T04:18:43Z,2020-08-15T04:25:57Z,2020-08-15T04:25:57Z
55383485376359,553886220134,external file3,D1-ManualIMDInterval,ERROR,,2022-01-01T08:00:00Z,2022-01-02T08:00:00Z,2020-08-15T04:47:36Z,2020-08-15T04:55:03Z,2020-08-15T04:55:03Z