マスター・データ抽出

サービス・ポイント、設備および取付イベント・マスター・データの抽出は、データ同期、監査アルゴリズム、ビジネス・オブジェクトおよび関連するバッチ・プロセスを使用して実行されます。

バッチ・プロセスを使用して、サービス・ポイント、設備および取付イベント・マスター・データの初期ロード抽出を作成します。初期ロードの後に、マスター・データが変更されるとデータ同期要求が作成されます。

メンテナンス・オブジェクト監査アルゴリズム

サービス・ポイント、設備および取付イベント・マスター・データでの変更の検出は、「サービス・ポイント」(D1-SP)、「設備構成」(D1-DVCCONFIG)、「設備」(D1-DEVICE)および「取付イベント」(D1-INSTLEVT)メンテナンス・オブジェクトにおいて監査アルゴリズムによって検出できます。基本パッケージに付属する「汎用変更データ取得」(F1-GCHG-CDCP)アルゴリズム・タイプ(F1-GCHG-CDCP)を使用すると、「サービス・ポイント」および「取付イベント」メンテナンス・オブジェクトの監査アルゴリズムを作成できます。

また、基本パッケージに付属する「設備変更データ取得(取付イベントベース)」(D1-IEDV-CDCP)アルゴリズム・タイプを使用して「設備」メンテナンス・オブジェクトに監査アルゴリズムを作成し、取付イベント同期要求レコードを作成するかどうかを判断できます。取付イベント抽出同期要求が取付イベントの初期状態にまだ存在しない場合、関連設備の詳細が変更されると、「取付イベント同期要求ビジネス・オブジェクト」アルゴリズム・パラメータで定義されたタイプの取付イベント抽出同期要求がインスタンス化されます。

ビジネス・オブジェクトおよびアルゴリズム

メンテナンス・オブジェクト監査アルゴリズムは、「同期要求ビジネス・オブジェクト」メンテナンス・オブジェクト・オプションに基づいてデータ同期要求を作成します。サービス・ポイントおよび取付イベントの抽出は、次のデータ同期ビジネス・オブジェクトでサポートされています。

  • データコネクトのサービス・ポイント同期(D1-ExternalRepositorySPSync): サービス・ポイント情報の抽出に使用されます。このビジネス・オブジェクトは、「サービス・ポイント」メンテナンス・オブジェクトの「同期要求ビジネス・オブジェクト」オプションの値として定義される必要があります。
  • DataConnect v1+用サービス・ポイント/メーター同期(D1-ExternalRepositorySPMtrSync): サービス・ポイントおよびメーター情報の抽出に使用されます。このビジネス・オブジェクトは、「サービス・ポイント」、「設備構成」および「設備」メンテナンス・オブジェクトの「同期要求ビジネス・オブジェクト」オプションの値として定義する必要があります。
  • データコネクトの取付イベント同期(D1-ExternalRepositoryIESync): 取付イベント情報の抽出に使用されます。このビジネス・オブジェクトは、「取付イベント」メンテナンス・オブジェクトの「同期要求ビジネス・オブジェクト」オプションの値として定義される必要があります。

これらのビジネス・オブジェクトは、次の前処理アルゴリズムを使用して、初期データ・スナップショットを取得し、データの抽出とフラット・ファイルへのエクスポートに使用されるバッチ管理を定義します。

  • データコネクトのサービス・ポイント初期スナップショットの取得(D1-SPEINISNP)
  • データコネクトのサービス・ポイント/メーター初期スナップショットの取得(D1-SPMINISNP)
  • データコネクトの取付イベント初期スナップショットの取得(D1-IEEINISNP)

「同期要求モニター」バッチ管理(F1-SYNRQ)は、保留状態の同期要求をモニターし、モニター・アルゴリズムを実行します。このアルゴリズムは、関連する同期要求をチェックし、同期要求を「同期化が必要かどうかを決定」状態に遷移します。「同期化が必要かどうかを決定」状態の入力アルゴリズムは、抽出およびエクスポートするデータの最終スナップショットを抽出します。

  • データコネクトのサービス・ポイント最終スナップショットの取得(D1-SPEFNISNP)
  • DataConnect v1+用サービス・ポイント/メーターの最終スナップショットの取得(D1-SPMFINSNP)
  • データコネクトの取付イベント最終スナップショットの取得(D1-IEEFNISNP)

「送信要求」状態の「区切り抽出データの準備」入力アルゴリズム(D1-PRPEXTDTA)は、抽出対象のデータを準備し、同期要求の一般プロセス・レコードを作成します(前処理アルゴリズムで定義されたバッチ管理に基づく)。このアルゴリズムは「データコネクトの汎用同期」(D1-ParentExternalRepositorySyn)親ビジネス・オブジェクトの「送信要求」状態で定義されることに注意してください。

バッチ管理

マスター・データ抽出プロセスでは、一連のバッチ・プロセスを使用して、データ同期要求および抽出ファイルを作成します。次のバッチ・プロセスを使用して、初期同期要求を作成します。

  • データコネクトのSP初期ロード(D1-SPEIL): このバッチ管理は、サービス・ポイントに対する初期同期要求を作成します。
  • DataConnect v1+用サービス・ポイント/メーターの初期ロード(D1-SPMIL): このバッチ管理は、サービス・ポイント、設備構成および設備に対する初期同期要求を作成します。
  • データコネクトの取付イベント初期ロード(D1-IEEIL): このバッチ管理は、取付イベントに対する初期同期要求を作成します。

DataConnect用同期ビジネス・オブジェクトに基づいて初期ロード・データ同期要求を作成するには、これらのバッチ・プロセスを実行する必要があります。次のバッチ・プロセスを使用して、同期要求からの抽出ファイルを作成します。

  • データコネクトのサービス・ポイント抽出(D1-SPESR): このバッチ管理は、サービス・ポイント情報を含む抽出ファイルを作成します。
  • データコネクト用サービス・ポイント/メーター抽出(D1-SPMSR): このバッチ管理は、サービス・ポイント、設備構成および設備情報を含む抽出ファイルを作成します。
  • データコネクトの取付イベント抽出(D1-IEESR): このバッチ管理は、取付イベント情報を含む抽出ファイルを作成します。

これらのバッチ管理は、DataConnect用同期ビジネス・オブジェクトの前処理アルゴリズムに「抽出のためのバッチ管理」アルゴリズム・パラメータの値として定義されます(前述の説明を参照)。

これらのバッチ管理の詳細は、「バッチ管理」ポータルを参照してください。抽出バッチ管理には、抽出データを格納する区切りフラット・ファイルの詳細(パスおよびファイル名を含む)を指定するために使用できるパラメータが含まれます。

設定手順の例

マスター・データ抽出の設定には、次の手順が含まれています。

  1. 「サービス・ポイント」および「取付イベント」メンテナンス・オブジェクトに監査アルゴリズムを追加します。
  2. 「サービス・ポイント」および「取付イベント」メンテナンス・オブジェクトにDataConnect同期要求ビジネス・オブジェクトを「同期要求ビジネス・オブジェクト」オプションとして追加します。
  3. 「設備」メンテナンス・オブジェクトに「取付イベントの設備変更データ取得」アルゴリズムを監査アルゴリズムとして追加します。
  4. サービス・ポイントおよび取付イベントに対して初期ロード・バッチ・プロセスを実行します。
  5. 初期ロード同期が実行された後に、サービス・ポイント、取付イベントまたは関連設備が変更されると、新規の同期要求の作成がトリガーされて、抽出ファイルが作成されます。