不要な初期測定の削除
時間の経過とともに、実装では不要な非最終初期測定が蓄積され、システム内で事実上動かない状態になります。これらのタイプの初期測定の例を次に示します。
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誤ってインポートされた重複する初期測定
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検証に失敗し、修正または置換されなかった初期測定
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未解決のままのサービス問題モニターをトリガーした初期測定
これらの初期測定には、関連するVEE例外、作業予定登録およびサービス問題モニターも含まれ、動かないままになる可能性があります。この不要なデータは、システム全体のパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、時々レビューおよび削除する必要があります。
不要な初期測定の削除機能を使用して、これらの不要な非最終初期測定および関連するVEE例外、作業予定登録およびサービス問題モニターを識別してクローズまたは削除できます。このプロセスは、削除する非最終初期測定の特定に使用されるパラメータを指定する要求レコードを作成することによって開始されます。この要求により、非最終測定および関連するVEE例外、作業予定登録およびサービス問題モニターを識別するバッチ・プロセスが開始されます。
この機能では、次のシステム・オブジェクトを使用します。
オブジェクト・タイプ |
オブジェクト名 |
摘要 |
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要求タイプ・ビジネス・オブジェクト |
IMD削除要求タイプ(D1-RemoveIMDsType) |
初期測定削除要求のタイプを定義するために使用されます。 「IMD削除要求」(D1-RemoveIMDsRequest)要求ビジネス・オブジェクト(次を参照)は、このビジネス・オブジェクトの「関連トランザクションBO」として定義されます。つまり、このビジネス・オブジェクトに基づいて要求タイプに対して作成された要求は、「IMD削除要求」(D1-RemoveIMDsRequest)要求ビジネス・オブジェクトを使用します。 |
バッチ管理 |
非最終IMDの削除(D1-RENFI) |
非最終測定および関連するVEE例外、作業予定登録およびサービス問題モニター(サービス・タスク)を識別するために使用されます。 |
要求ビジネス・オブジェクト |
IMD削除要求(D1-RemoveIMDsRequest) |
初期測定削除要求を作成および処理するために使用されます。 |
ファクト・ビジネス・オブジェクト |
IMD削除のオブジェクト数(D1-RemoveIMDOjbectCount) |
削除する初期測定および関連オブジェクトの詳細を取得するために使用されます。 |
不要な初期測定削除要求タイプ
初期測定の削除に使用される要求は、初期測定の識別および削除に使用されるバッチ管理を指定する要求タイプに基づきます。
この機能で使用する要求タイプを作成する手順は、次のとおりです。
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「メニュー」、「管理」、「全般」、「要求タイプ」、「追加」の順に選択します。
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要求タイプ・ビジネス・オブジェクト・ドロップダウン・リストから「IMD削除要求タイプ」を選択し、「OK」をクリックします。
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次を入力します。
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要求タイプ: 要求タイプのコード
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摘要: 要求タイプの摘要
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バッチ管理: このタイプの要求に使用するバッチ管理を検索して選択します。デフォルトは「非最終IMDの削除」(D1-RENFI)ですが、実装ではこのバッチ管理のカスタム・バージョンを作成できます。
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「保存」をクリックします。
不要な初期測定削除要求
初期測定削除要求を作成する手順は、次のとおりです。
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「メニュー」、「ツール」、「要求」、「追加」の順に選択します。
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「要求タイプ」ドロップダウン・リストから適切な要求を選択し、「OK」をクリックします。
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要求の「発行パラメータ」を入力します。これには、次のものが含まれます。
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モード: このプロセスが実行されるモード。次のオプションがあります。
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プレビュー: 非最終初期測定および関連オブジェクト(VEE例外、作業予定登録およびサービス問題モニター)の数を返します
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クローズ: 非最終初期測定を「破棄済」状態に遷移し、関連オブジェクトを完了またはクローズ(あるいはその両方)します。「クローズ」要求の影響を受けるデータに関する詳細が取得され、「オブジェクト・ログ」ゾーンに表示されます。
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削除: 非最終初期測定および関連オブジェクトを削除します。「削除」要求の影響を受けるデータに関する詳細が取得され、「オブジェクト・ログ」ゾーンに表示されます。
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スレッド数: このプロセスに割り当てられた処理スレッドの数
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IMDビジネス・オブジェクト: 処理される初期測定を特定のビジネス・オブジェクトの初期測定に制限するために使用されます
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IMDステータス: 処理される初期測定を特定の非最終状態(未了、保留、追加マッピング、マッピング・エラー、VEE準備完了、遅延、エラー、VEE完了、例外、完了の強制など)の初期測定に制限するために使用されます
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IMD作成日時: 自: 必須。削除する初期測定が作成された期間の開始日時。たとえば、2023年1月1日から2023年1月31日の間に作成された初期測定を削除するには、「IMD作成日時: 自」は「01-01-2023 12:00 AM」になります。
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IMD作成日時: 至: 必須。削除する初期測定が作成された期間の終了日時。たとえば、2023年1月1日から2023年1月31日の間に作成された初期測定を削除するには、「IMD作成日時: 至」は「01-31-2023 12:00 AM」になります。
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設備構成: 処理される初期測定を特定の設備構成に関連する初期測定に制限するために使用されます。
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「保存」をクリックします。要求が「要求」ポータルで開きします。
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要求を処理するには、「バッチの発行」をクリックします。
要求は最初は「未了」ステータスで作成されます。要求が実行されると(「バッチの発行」をクリックする)、要求タイプに定義されたバッチ管理に基づいてバッチ・プロセスが実行されます。
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バッチ・プロセスでエラーが発生した場合、要求の「ステータス」はバッチ・エラーに設定されます。
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バッチ・プロセスが完了した場合、要求の「ステータス」は「完了」に設定されます。
このプロセスの詳細は、「発行情報」セクションおよび「オブジェクト・ログ」ゾーンに取得されます。
「発行情報」セクションには、次の内容が含まれます。
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バッチ発行: バッチ・プロセスのバッチ・ジョブ発行へのリンク。リンクをクリックして「バッチ・ジョブ発行」ポータルにナビゲートし、バッチ・プロセスの詳細を表示します。
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IMD SDE抽出期限日時: このプロセスの影響を受ける初期測定に対して特殊データ抽出が実行された日時。
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バッチの終了日時: バッチ・プロセスが完了した日時。
「オブジェクト・ログ」ゾーンには、処理される初期測定および関連オブジェクトに関する次のような詳細を含む表が含まれます。
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オブジェクト: 処理されるオブジェクトのタイプ(IMD、サービス・タスク、作業予定登録またはVEE例外)
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特殊なデータ抽出が発生しました: IMDに対して発生したかどうかを示すインジケータ(「Yes」または「No」)
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件数: 処理されるオブジェクトの数。
例:
オブジェクト |
特殊なデータ抽出が発生しました |
件数 |
---|---|---|
IMD |
No |
434 |
IMD |
Yes |
134 |
サービス・タスク |
1 |
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作業予定登録 |
425 |
|
VEE例外 |
413 |
バッチ管理
「非最終IMDの削除」(D1-RENFI)バッチ管理は、不要な初期測定とその関連オブジェクトを識別してクローズまたは削除します。このバッチ・プロセスを実行すると、バッチ・プロセスおよびこのプロセス中に削除されるオブジェクトに関する詳細を取得するファクトが(「IMD削除のオブジェクト数」(D1-RemoveIMDObjectCount)ビジネス・オブジェクトを使用して)作成されます。これらの詳細は、「要求」ポータルの「オブジェクト・ログ」ゾーンに表示されます。
要求IDは、このバッチ管理の必須パラメータであることに注意してください。つまり、このバッチ管理は単独で実行できません。これは、初期測定削除要求からのみ実行できます。
実装では、特定のタイプのデータを削除するときに使用する、このバッチ管理の特定のバージョンを作成できます。たとえば、実装では、このバッチ管理のプレビュー・バージョン、またはインターバル初期測定でのみ使用されるバージョンを作成できます。
実装では、このバッチ・プロセスで使用されるシステム・イベントごとに代替アルゴリズムを作成することで、このバッチ管理の処理を変更できます。詳細は、「プラグイン主導バックグラウンド・プロセス」の項の「アドホック・プロセス」を参照してください。
推奨事項および警告
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「クローズ」または「削除」モードで要求を処理する前に、「プレビュー」モードを使用して、削除する可能性のある初期測定を識別することをお薦めします。これにより、データをクローズまたは削除する前に、削除するデータをレビューおよび検証できます。
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この機能へのアクセスは、システム管理者およびその他のパワー・ユーザーに制限することをお薦めします。この機能へのアクセスは、「IMD削除要求BOAS」(D1-RMIMDREQBOAS)アプリケーション・サービスを介して制限できます。