使用計算ルールの理解
使用計算ルールは、外部システム(請求システム、顧客情報システムなど)で使用される請求決定要因およびその他の値を生成するために、測定データの計算を実行する標準およびカスタムのルールです。使用計算ルールは、特定の使用計算グループに対して作成されます。たとえば、2つの使用計算グループを構成して、両方に特定の使用計算ルールを含める場合は、使用計算ルールのインスタンスを2つ(各グループに1つ)作成する必要があります。
基本パッケージには、次を含む共通請求決定要因を計算するルールが含まれています。
- スカラー検針
- TOU消費量(インターバル・チャネルにTOUマップを適用)
- インターバル曲線(実際または導出のいずれか)
- システムの情報から計算できる他の実際の何か
使用計算の機能をより深く理解するには、『Oracle Utilities Meter Solution Business User Guide』の「使用計算について」の項を参照してください。
使用トランザクション例外
ほぼすべての使用計算ルールでは、ルールの失敗によって使用トランザクション例外が発生するため、ルールに対して失敗の使用トランザクション例外タイプを構成できます。これらの使用トランザクション例外タイプは、特定の例外重大度に設定することもできます。
- 情報: 使用トランザクションが失敗状態になるほどではない軽度の問題をハイライト表示するために使用されます。このカテゴリの例外を使用して、致命的ではないが注意が必要な問題の頻度をレポートできます。
- 問題: 使用トランザクションの送信を妨げる問題をレポートするために使用されます。使用トランザクションの処理中に複数の問題例外が生成されることがあります。すべてのルールの適用後に1つ以上の問題が存在している場合、使用トランザクションは、確認および承認が必要な失敗状態に遷移します。
- 終了: 使用計算プロセスが停止する原因となり、使用トランザクションが確認および承認が必要な失敗状態にすぐに遷移する、重大な問題をレポートするために使用されます。終了例外は1つしか発行されません(最初の例外によって使用トランザクションの計算処理が停止するため)。これは、手動上書き/承認が正確ではない場合に使用する必要があります。たとえば、インターバル・データが使用期間全部をカバーしていないことを示す曲線が連続していないエラーは、必ず「例外重大度」として「終了」に設定する必要があります。
使用トランザクションの使用量の端数処理
複数の使用計算ルールでは、使用計算中に使用量の端数処理を行う方法を定義する手段を提供します。使用量の端数処理は、数量の端数処理方法(切上げ、切捨てまたは直近)および端数処理後に保持される小数点以下桁数を構成できる「使用量端数処理詳細」を使用して定義できます。
測定データ・スナップショットの作成
「日次スカラー計算使用ルール」、インターバルの取得、「件数および消費量の取得」および「スカラー詳細の取得」使用計算ルールを構成して、使用トランザクション処理時に測定データ・スナップショットを作成できます。測定データ・スナップショットは、市場決済管理でのデータ集計で使用されます。
測定データ・スナップショット構成は「測定データ・スナップショットへの抽出」セクションで実行され、次のオプションが含まれます。
- 測定データ・スナップショット・タイプ: 使用ルールで作成された測定データ・スナップショットの測定データ・スナップショット・タイプ。
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使用する使用トランザクションID: 測定データ抽出で使用トランザクションを識別するのに使用するIDのタイプを指定するフラグ。次のオプションがあります。
- 使用トランザクションID: 使用トランザクションのID
- 使用トランザクション外部ID: 使用トランザクションの外部ID。顧客情報サービスなどの外部システム(またはCustomer To Meterの請求機能)によって使用トランザクションがトリガーされる場合に使用されます
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異なる使用連係への抽出: 測定データ・スナップショットを異なる使用連係(市場決済管理で使用する使用連係など)に抽出する必要があるかどうかを指定するフラグ。次のオプションがあります。
- No: 抽出では、使用計算が処理される使用連係を参照します。このオプションは、メーター・データ管理と市場決済管理が異なるアプリケーション環境にインストールされている場合に使用されます。この場合、抽出はメーター・データ管理からエクスポートして、後で市場決済管理にインポートできます。
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Yes: 抽出では、異なる使用連係(市場決済管理で使用する使用連係など)を参照します。このオプションは、メーター・データ管理と市場決済管理が同じアプリケーション環境にインストールされている場合に使用されます。この場合、測定データ・スナップショットはシステム内で決済機器にエクスポートされ、データ集計処理に使用できます。
このオプションが選択された場合、「ソース識別子タイプ」および「ターゲット識別子タイプ」フィールドは、使用する正しい決済使用連係の判断方法を定義するように構成する必要があります。
- 不定期データ・フラグ・マッピング: データを「不定期」としてフラグ付けするのに使用される条件コードの範囲。不定期データ・フラグの値(IRREGULAR_DATA_FLG参照に基づく)は、構成された各範囲内のデータにフラグ付けするのに使用されます。空白の不定期フラグ値は、条件範囲が「通常」とみなされることを示します。
測定データ・スナップショットの作成と処理の詳細は、「測定データ・スナップショットの概要」を参照してください。