業務分析の理解

次の各項では、分析視覚化製品と統合するために製品でサポートされている構成のタイプを説明します。詳細は、Oracle Utilities Analytics Visualizationのドキュメントを参照してください。

直接データ・アクセス

分析視覚化製品のキャンバスでは業務システムから直接レポートされるため(バッチ実行分析を除く)、ETLプロセスの必要性がなくなります。選択された表およびビューは、これらのキャンバスで使用する開始スキーマを生成する目的で、ディメンションおよびファクトとして指定されています。

バッチ実行分析

業務システムには、頻繁に変更され、複雑な一連の関係を伴って記録される大量のバッチ実行データがあります。この製品には、分析に必要なバッチ実行およびスレッド・データのみを取得するためのスナップショット表が用意されています。これらの表をバッチ・サブジェクト領域に使用すると、パフォーマンスが向上するとともに、他の環境にアップロードするデータの抽出がサポートされます。

スナップショット表は増分的に移入されます。「バッチ実行分析スナップショット更新」および「バッチ・スレッド分析スナップショット更新」プロセスは継続的に実行されます。それぞれのスナップショット更新では、スナップショットにまだ含まれていないバッチ実行およびスレッドのみが選択されます。データの最初の取込みをサポートするために、選択されたデータを一連の月に制限するパラメータが提供されています。対応するレコードがバッチ実行スナップショット内にあるスレッドのみが追加されるため、バッチ・スレッド・データの前にバッチ実行データを更新することをお薦めします。詳細は、バッチ管理F1BRANSNおよびF1BTANSNを参照してください。

他の環境にアップロードするバッチ・データを増分的に抽出するために、「バッチ実行分析データ・エクスポート」および「バッチ・スレッド分析データ・エクスポート」プロセスが用意されています。これらのプロセスは、それぞれのスナップショット・メンテナンス・オブジェクトについてデータ・エクスポート管理が存在すると想定して、次のレコード・セットを選択するための参照ポイントとして前の抽出の日付を取得します。詳細は、バッチ管理F1BRANEXおよびF1BTANEXを参照してください。

注意: 現時点では、分析ビューはバッチ・スナップショット表を参照するように修正されていません。バッチ・プロセスF1BRANSNおよびF1BTANSNは、将来のリリースで新しいバッチ・ビューが導入される前に、表を設定できるようにするために用意されています。

カレンダおよび時間ディメンション

分析レポートは、カレンダおよび時間ディメンションに依存して、日時による様々な階層グループをサポートしています。

カレンダ・ディメンションには、データ・ウェアハウスで一般的に使用されるフラット表現での、標準カレンダおよび会計カレンダのレベルベースの定義が用意されています。これは、顧客をカレンダの週、月、四半期および会計カレンダの期間、四半期および会計年度などでグループ化できるようにするために必要です。特定の日付の会計情報はオプションであり、エッジ・アプリケーション固有の会計カレンダからソースされることに注意してください

同様に、時間ディメンションには、時間、AM/PMなどでグループ化されるレポートをサポートする、日の分ごとのレベルベースの定義が用意されています

注意: カレンダ・ディメンション・レコードは、バッチ・プロセスによって生成されます。指定された期間の日付ごとに1つのレコードです。ビジネスのサポートに必要な標準カレンダ日数および会計カレンダ日数をカバーするために、カレンダ・ディメンションの生成バッチ・プロセスを継続的に実行する必要があります。詳細は、F1-BICDDバッチ管理を参照してください。
注意: 時間ディメンション・レコードは、バッチ・プロセスによっても生成されます。日の分ごとに1つのレコードです。すべてのレコードを生成するために、時間ディメンションの生成バッチ・プロセスを1回実行する必要があります。詳細は、F1-BITMDバッチ管理を参照してください。

バケット構成

分析視覚化製品では、範囲セットの定義をサポートしています。各範囲はバケットを表し、抽出された測定を関連するバケットにグループ化して分類できます。フレームワーク製品は、バケットの表示および定義をサポートしています。詳細は、「バケット構成」を参照してください。

分析属性マッピング

この製品では、分析視覚化製品のディメンションに関連付けられたユーザー定義フィールドへの特性のマッピングがサポートされています。ディメンション表に関連付けられたそれぞれの特性表には、分析視覚化製品の一意の列シーケンス番号によって識別される、事前に生成されたユーザー定義フィールドが用意されています。ディメンション・ユーザー定義フィールドへの特性のマッピングは、ディメンション・ポータルで直接保守されます。「分析属性マッピング」ポータルを使用して、これらのマッピングを確認することもできます。

論理ディメンション

ディメンションに対する外部キー・フィールドの要素名は、ディメンションの個別の論理バージョンを表します。これにより、異なる論理ディメンションが同じディメンション表に基づくことができます。たとえば、"場所"ディメンションが、あるファクトで"メインの場所"と呼ばれ、同じファクトまたは他のファクトで"代替場所"とも呼ばれるとします。どちらの要素も外部キーと同じディメンションを参照しますが、それぞれは要素名を介して個別の論理ディメンションを表します。同様に、それぞれの日付フィールドは暗黙的にカレンダ・ディメンションに対する外部キーとみなされますが、それぞれの個別の要素名は一意の論理ディメンションを確立します。たとえば、"開始日"という要素名と"終了日"という要素名は、基礎となるカレンダ・ディメンションの個別の論理ディメンションです。

一部の論理ディメンションは、別の論理ディメンションの集計形式または要約形式を表す場合があります。これらは、"縮小"ディメンションとも呼ばれます。たとえば、"カレンダ月ディメンション"・ビューは、カレンダ・ディメンションの集計ディメンションです。要約ディメンションとその詳細ディメンションの間にリンクを確立すると、分析視覚化ツールでは、それらが同じ論理ディメンションを介して間接的にリンクされているが、集計レベルが異なるときに、パフォーマンス上の理由で、あるファクトから別のファクトにドリルできます。たとえば、"ファクトA"は日次レコードを表し、"ファクトB"は同じ測定を月次レベルで集計するとします。"カレンダ月ディメンション"・ビューに対する外部キーである"ファクトB"の"月"フィールドを、"ファクトA"の"日付"フィールドの論理ディメンション名に関連付けると、分析問合せでは、月次レベル以上の問合せに"ファクトB"を使用でき、より詳細な"ファクトA"に対してそれらを実行するよりもパフォーマンスが向上します。

分析構成

インストールした製品によっては、分析視覚化製品で構成が必要になることがあります。詳細は、「分析オプションの定義」を参照してください。