JavaTM 2 Platform
Std. Ed. v1.3

java.lang
クラス Runtime

java.lang.Object
  |
  +--java.lang.Runtime

public class Runtime
extends Object

Java アプリケーションはすべて、Runtime クラスの単一のインスタンスを持ちます。このクラスは、アプリケーションとアプリケーション実行環境とのインタフェースになります。現在の実行時オブジェクトは、getRuntime メソッドにより取得できます。

アプリケーションは、自分の Runtime クラスのインスタンスを生成することはできません。

導入されたバージョン:
JDK1.0
関連項目:
getRuntime()

メソッドの概要
 void addShutdownHook(Thread hook)
          新しい Virtual Machine のシャットダウンフックを登録します。
 Process exec(String command)
          指定された文字列コマンドを、独立したプロセスで実行します。
 Process exec(String[] cmdarray)
          指定されたコマンドと引数を、独立したプロセスで実行します。
 Process exec(String[] cmdarray, String[] envp)
          指定されたコマンドと引数を、指定された環境を持つ独立したプロセスで実行します。
 Process exec(String[] cmdarray, String[] envp, File dir)
          指定されたコマンドと引数を、指定された環境と作業ディレクトリを持つ独立したプロセスで実行します。
 Process exec(String cmd, String[] envp)
          指定された文字列コマンドを、指定された環境を持つ独立したプロセスで実行します。
 Process exec(String command, String[] envp, File dir)
          指定された文字列コマンドを、指定された環境と作業ディレクトリを持つ独立したプロセスで実行します。
 void exit(int status)
          現在実行している Java Virtual Machine を、シャットダウンシーケンスを開始して終了します。
 long freeMemory()
          システムの空きメモリの量を返します。
 void gc()
          ガベージコレクタを実行します。
 InputStream getLocalizedInputStream(InputStream in)
          推奨されていません。 JDK 1.1 では、ローカルなエンコーディングのバイトストリームを Unicode の文字ストリームに変換するには、InputStreamReader クラスと BufferedReader クラスを使う方が適切です。
 OutputStream getLocalizedOutputStream(OutputStream out)
          推奨されていません。 JDK 1.1 では、Unicode の文字ストリームをローカルなエンコーディングのバイトストリームに変換するには、OutputStreamWriter クラス、BufferedWriter クラス、および PrintWriter クラスを使う方が適切です。
static Runtime getRuntime()
          現在の Java アプリケーションに関連した Runtime オブジェクトを返します。
 void halt(int status)
          現在実行中の Java Virtual Machine を強制終了します。
 void load(String filename)
          指定されたファイル名をダイナミックライブラリとしてロードします。
 void loadLibrary(String libname)
          指定されたライブラリ名を持つダイナミックライブラリをロードします。
 boolean removeShutdownHook(Thread hook)
          すでに登録した Virtual Machine のシャットダウンフックを登録解除します。
 void runFinalization()
          ファイナライズを中断しているオブジェクトの、finalize メソッドを実行します。
static void runFinalizersOnExit(boolean value)
          推奨されていません。 このメソッドは本質的に安全ではありません。ほかのスレッドが同時にそれらのオブジェクトを操作しているときに、生存中のオブジェクトに対してファイナライザが呼び出され、これにより、エラー動作またはデッドロックが発生します。
 long totalMemory()
          Java Virtual Machine のメモリの総容量を返します。
 void traceInstructions(boolean on)
          命令のトレースを有効または無効にします。
 void traceMethodCalls(boolean on)
          メソッド呼び出しのトレースを有効または無効にします。
 
クラス java.lang.Object から継承したメソッド
clone, equals, finalize, getClass, hashCode, notify, notifyAll, toString, wait, wait, wait
 

メソッドの詳細

getRuntime

public static Runtime getRuntime()
現在の Java アプリケーションに関連した Runtime オブジェクトを返します。Runtime クラスのメソッドのほとんどはインスタンスメソッドであり、現在のランタイムオブジェクトに対応して呼び出されなければなりません。
戻り値:
現在の Java アプリケーションに関連した Runtime オブジェクト

exit

public void exit(int status)
現在実行している Java Virtual Machine を、シャットダウンシーケンスを開始して終了します。このメソッドは正常に復帰することはありません。引数はステータスコードとして作用します。通例、ゼロ以外のステータスコードは異常終了を示します。

Virtual Machine のシャットダウンシーケンスは 2 つの段階で構成されます。第 1 段階では、すべての登録済みのシャットダウンフックは (ある場合)、特に指定していない順序で起動し、終了するまで同時に実行することができます。第 2 段階では、呼び出されていないすべてのファイナライザが、終了時のファイナライズが有効になっている場合は実行されます。これが終了すると Virtual Machine が停止します。

Virtual Machine がシャットダウンシーケンスを開始したあとにこのメソッドが呼び出されると、シャットダウンフックがこのメソッドを実行している場合は無期限にブロックされます。シャットダウンフックがすでに実行されており終了時のファイナライズが有効になっているときは、ステータスがゼロ以外の場合は Virtual Machine を指定したステータスコードで停止し、そうでない場合は無期限にブロックします

このメソッドを呼び出すには、System.exit メソッドが一般的で便利です。

パラメータ:
status - 終了ステータス。通例、ゼロ以外のステータスコードは異常終了を示す
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在するときに、セキュリティマネージャの checkExit メソッドが指定されたステータスでの終了を許可しない場合
関連項目:
SecurityException, SecurityManager.checkExit(int), addShutdownHook(java.lang.Thread), removeShutdownHook(java.lang.Thread), runFinalizersOnExit(boolean), halt(int)

addShutdownHook

public void addShutdownHook(Thread hook)
新しい Virtual Machine のシャットダウンフックを登録します。

2 種類のイベントに応答して Java Virtual Machine をシャットダウンします。

「シャットダウンフック」は初期化されただけで起動していないスレッドです。 Virtual Machine がシャットダウンシーケンスを開始すると、すべての登録済みシャットダウンフックを、指定されていない順序で起動し同時実行します。フックがすべて終了すると、終了時のファイナライズが有効である場合はすべての呼び出されていないファイナライザを実行します。最後に、Virtual Machine は停止します。exit を呼び出してシャットダウンが開始された場合は、デーモンではないスレッドと同様、デーモンスレッドはシャットダウンシーケンスの間実行を続けます。

一旦シャットダウンシーケンスが起動すると、強制的に Virtual Machine を停止させる halt メソッドを呼び出した場合のみ中止できます。

一旦シャットダウンシーケンスを起動すると、新しいシャットダウンフックを登録したり、以前に登録したフックの登録を解除したりすることはできません。このようなオペレーションのいずれかを実行しようとすると、IllegalStateException がスローされます。

シャットダウンフックは Virtual Machine のライフサイクルの微妙な時期に起動するため、コーディングする場合は気を付ける必要があります。特に、スレッドに対して安全に書き込む必要があり、できる限りデッドロックを避ける必要があります。シャットダウンフックを登録したサービスをうのみにせず、シャットダウンが進行中に登録する必要があります。

シャットダウンフックは迅速に終了する必要もあります。プログラムが exit を呼び出すと、Virtual Machine はただちにシャットダウンして終了するものと見なされます。Virtual Machine がユーザログオフまたはシステムシャットダウンで終了すると、基本となるオペレーティングシステムはシャットダウンまたは終了するまでの一定時間を与えます。したがって、シャットダウンフック中にユーザとの対話処理をしたり長時間の計算をすることはお勧めできません。

キャッチされていない例外は他のスレッドと同様に、スレッドの ThreadGroup オブジェクトの uncaughtException メソッドを呼び出してシャットダウンフックで処理されます。このメソッドのデフォルト実装は System.err への例外スタックトレースを出力しスレッドを停止します。Virtual Machine の終了または停止はしません。

まれなケースとして、Virtual Machine が「異常終了」することがあります。すなわち、シャットダウンが正常に行われずに実行が中止される場合です。これは Virtual Machine が外部で停止された場合に起こります。たとえば、Unix の場合の SIGKILL シグナルまたは、Win32 の場合の TerminateProcess の呼び出しがその例です。Virtual Machine は、たとえば、内部データ構造の破壊、存在しないメモリへのアクセスなどのようにネイティブメソッドが失敗した場合にも異常終了します。Virtual Machine が異常終了するとシャットダウンフックの実行は保証できません。

パラメータ:
hook - 初期化はされたが起動していない Thread オブジェクト
例外:
IllegalArgumentException - 指定したフックが既に登録されている場合、あるいはフックが既に実行中であるかまたは実行が完了したと判定される場合
IllegalStateException - Virtual Machine が既にシャットダウン進行中である場合
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、RuntimePermission("shutdownHooks") を拒否した場合
導入されたバージョン:
1.3
関連項目:
removeShutdownHook(java.lang.Thread), halt(int), exit(int)

removeShutdownHook

public boolean removeShutdownHook(Thread hook)
すでに登録した Virtual Machine のシャットダウンフックを登録解除します。

パラメータ:
hook - 削除するフック
戻り値:
指定したフックが既に登録され、問題なく登録解除された場合は true、そうでない場合は false
例外:
IllegalStateException - Virtual Machine が既にシャットダウン進行中である場合
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、RuntimePermission("shutdownHooks") を拒否した場合
導入されたバージョン:
1.3
関連項目:
addShutdownHook(java.lang.Thread), exit(int)

halt

public void halt(int status)
現在実行中の Java Virtual Machine を強制終了します。このメソッドは通常は復帰しません。

このメソッドの使用には細心の注意が必要です。exit メソッドとは異なり、このメソッドではシャットダウンフックを起動できず、終了時のファイナライズが有効な場合は呼び出されていないファイナライザを実行しません。既にシャットダウンシーケンスが開始されている場合は、このメソッドは実行中のシャットダウンフックまたはファイナライザを待機しないで終了します。

パラメータ:
status - 終了ステータス。通例、ゼロ以外のステータスコードは異常終了を示す。exit (System.exit と同等) メソッドが既に呼び出されている場合は、そのメソッドに渡されたステータスコードをオーバーライドする。
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在する場合に、セキュリティマネージャの checkExit メソッドが指定されたステータスでの終了を許可しないとき
導入されたバージョン:
1.3
関連項目:
exit(int), addShutdownHook(java.lang.Thread), removeShutdownHook(java.lang.Thread)

runFinalizersOnExit

public static void runFinalizersOnExit(boolean value)
推奨されていません。 このメソッドは本質的に安全ではありません。ほかのスレッドが同時にそれらのオブジェクトを操作しているときに、生存中のオブジェクトに対してファイナライザが呼び出され、これにより、エラー動作またはデッドロックが発生します。

終了時のファイナライズを有効または無効にします。これを実行することによって、自動的に呼び出されていないファイナライザを持つすべてのオブジェクトのファイナライザが呼び出され、Java Runtime の終了前に実行されるようになります。デフォルトでは終了時のファイナライズは無効になっています。

セキュリティマネージャが存在する場合は、確実に終了が許可されるように、最初に引数を 0 として checkExit メソッドが呼び出されます。この結果、SecurityException がスローされることがあります。

パラメータ:
value - 終了時のファイナライズを有効にする場合は true、無効にする場合は false
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、セキュリティマネージャの checkExit メソッドが終了を許可しない場合
導入されたバージョン:
JDK1.1
関連項目:
exit(int), gc(), SecurityManager.checkExit(int)

exec

public Process exec(String command)
             throws IOException
指定された文字列コマンドを、独立したプロセスで実行します。

command 引数はトークンに解析され、その後独立したプロセスとして実行されます。トークンの構文解析は、次の呼び出しで作成される StringTokenizer が実行します。

 new StringTokenizer(command)
 
このとき、文字カテゴリがこれ以上変更されることはありません。このメソッドの機能は exec(command, null) とまったく同じです。
パラメータ:
command - 指定されたシステムコマンド
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
exec(java.lang.String, java.lang.String[]), SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

exec

public Process exec(String cmd,
                    String[] envp)
             throws IOException
指定された文字列コマンドを、指定された環境を持つ独立したプロセスで実行します。

このメソッドは command の文字列をトークンに分解してから、トークンを文字列トークナイザで生成された順番に格納する新しい配列 cmdarray を作成します。その次にメソッドは exec(cmdarray, envp) という呼び出しを実行します。トークンの構文解析は、次の呼び出しで作成される StringTokenizer が実行します。

 new StringTokenizer(command)
 
このとき、文字カテゴリがこれ以上変更されることはありません。

環境変数設定は envp で指定します。envpnull の場合は、サブプロセスは現在のプロセスの環境設定を継承します。

パラメータ:
cmd - 指定されたシステムコマンド
envp - 文字列の配列。配列の各要素は、name=value という形式で環境変数設定を保持する
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
exec(java.lang.String[]), exec(java.lang.String[], java.lang.String[]), SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

exec

public Process exec(String command,
                    String[] envp,
                    File dir)
             throws IOException
指定された文字列コマンドを、指定された環境と作業ディレクトリを持つ独立したプロセスで実行します。

このメソッドは command の文字列をトークンに分解してから、トークンを文字列トークナイザで生成された順番に格納する新しい配列 cmdarray を作成します。その次にメソッドは exec(cmdarray, envp) という呼び出しを実行します。トークンの構文解析は、次の呼び出しで作成される StringTokenizer が実行します。

 new StringTokenizer(command)
 
このとき、文字カテゴリがこれ以上変更されることはありません。

環境変数設定は envp で指定します。envpnull の場合は、サブプロセスは現在のプロセスの環境設定を継承します。

新しいサブプロセスの作業ディレクトリは dir で指定します。dirnull の場合は、サブプロセスは現在のプロセスの現在の作業ディレクトリを継承します。

パラメータ:
command - 指定されたシステムコマンド
envp - 文字列の配列。配列の各要素は、name=value という形式で環境変数設定を保持する
dir - サブプロセスが現在のプロセスの作業ディレクトリを継承する場合は、サブプロセスの作業ディレクトリ、または null
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
exec(java.lang.String[], java.lang.String[], File), SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

exec

public Process exec(String[] cmdarray)
             throws IOException
指定されたコマンドと引数を、独立したプロセスで実行します。

cmdarray 引数で指定したコマンドトークンは、独立したプロセスでコマンドとして実行されます。このメソッドの機能は exec(cmdarray, null) とまったく同じです。

セキュリティマネージャが存在する場合、その checkExec メソッドが、配列 cmdarray の 1 番目の要素を引数として呼び出されます。この結果、セキュリティ例外が発生する可能性があります。

パラメータ:
cmdarray - 実行するコマンドと引数を含む配列
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
exec(java.lang.String[], java.lang.String[])s, SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

exec

public Process exec(String[] cmdarray,
                    String[] envp)
             throws IOException
指定されたコマンドと引数を、指定された環境を持つ独立したプロセスで実行します。

コマンド行のトークンを表す文字列の配列 cmdarray、および環境変数の設定を表す文字列の配列 envp を指定すると、このメソッドは指定されたコマンドを実行するための新しいプロセスを作成します。

envpnull の場合、サブプロセスは現在のプロセスの環境設定を継承します。

パラメータ:
cmdarray - 実行するコマンドと引数を含む配列
envp - 文字列の配列。配列の各要素は、name=value という形式で環境変数設定を保持する
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
NullPointerException - cmdarraynull の場合
IndexOutOfBoundsException - cmdarray が長さが 0 の空の配列の場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
Process, SecurityException, SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

exec

public Process exec(String[] cmdarray,
                    String[] envp,
                    File dir)
             throws IOException
指定されたコマンドと引数を、指定された環境と作業ディレクトリを持つ独立したプロセスで実行します。

セキュリティマネージャが存在する場合、その checkExec メソッドが、配列 cmdarray の 1 番目の要素を引数として呼び出されます。この結果、セキュリティ例外が発生する可能性があります。

コマンド行のトークンを表す文字列の配列 cmdarray、および環境変数の設定を表す文字列の配列 envp を指定すると、このメソッドは指定されたコマンドを実行するための新しいプロセスを作成します。

envpnull の場合、サブプロセスは現在のプロセスの環境設定を継承します。

新しいサブプロセスの作業ディレクトリは dir で指定します。dirnull の場合は、サブプロセスは現在のプロセスの現在の作業ディレクトリを継承します。

パラメータ:
cmdarray - 実行するコマンドと引数を含む配列
envp - 文字列の配列。配列の各要素は、name=value という形式で環境変数設定を保持する
dir - サブプロセスが現在のプロセスの作業ディレクトリを継承する場合は、サブプロセスの作業ディレクトリ、または null
戻り値:
サブプロセスを管理する Process オブジェクト
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、その checkExec メソッドがサブプロセスの作成を許可しない場合
NullPointerException - cmdarraynull の場合
IndexOutOfBoundsException - cmdarray が長さが 0 の空の配列の場合
IOException - 入出力エラーが発生した場合
関連項目:
Process, SecurityException, SecurityManager.checkExec(java.lang.String)

freeMemory

public long freeMemory()
システムの空きメモリの量を返します。gc メソッドを呼び出すと、freeMemory によって返される値が増える場合があります。
戻り値:
将来割り当てられるオブジェクトに利用可能な現在のメモリの総容量 (バイト単位)

totalMemory

public long totalMemory()
Java Virtual Machine のメモリの総容量を返します。ホストの環境によっては、このメソッドによって返される値が時間とともにに変化する場合があります。

任意の指定された型のオブジェクトを格納するのに必要なメモリ容量は、実装によって異なります。

戻り値:
現在および将来のオブジェクトに利用可能な現在のメモリの総容量 (バイト単位)

gc

public void gc()
ガベージコレクタを実行します。このメソッドを呼び出すと、Java Virtual Machine は使用していないオブジェクトをリサイクルし、使用中のメモリをすばやく再利用可能な状態にします。メソッド呼び出しから制御が戻された時点で、Java Virtual Machine は破棄されたオブジェクトをすべて再利用するよう最善を尽くしたことになります。

gc というメソッド名は「garbage collector」の頭字をとったものです。gc が明示的には呼び出されなかった場合でも、Java Virtual Machine はこの再利用プロセスを必要に応じて自動的に、別のスレッドで実行します。

このメソッドを呼び出すには、System.gc() メソッドが一般的で便利です。


runFinalization

public void runFinalization()
ファイナライズを中断しているオブジェクトの、finalize メソッドを実行します。このメソッドを呼び出すと、Java Virtual Machine は、破棄されたにもかかわらず finalize メソッドが実行されていないオブジェクトの finalize メソッドを実行しようとします。メソッド呼び出しから制御が戻された時点で、Java Virtual Machine はすべてのファイナライズを完了するよう最善を尽くしたことになります。

runFinalization メソッドが明示的には呼び出されなかった場合でも、Java Virtual Machine はこのファイナライズプロセスを必要に応じて自動的に、別のスレッドで実行します。

このメソッドを呼び出すには、System.runFinalization() メソッドが一般的で便利です。

関連項目:
Object.finalize()

traceInstructions

public void traceInstructions(boolean on)
命令のトレースを有効または無効にします。boolean 引数が true である場合、このメソッドを呼び出すと、Java Virtual Machine は、Java Virtual Machine 内の各命令のデバッグ情報を命令の実行の時点で出力します。この情報の書式や、出力先となるファイルなどの出力ストリームは、ホスト環境によって異なります。この機能をサポートしない場合、Java Virtual Machine は要求を無視する場合があります。トレースの出力先はシステムによって異なります。

boolean 引数に false を指定すると、Java Virtual Machine は命令の詳細トレースの出力を停止します。

パラメータ:
on - 命令のトレースを有効にする場合は true、この機能を無効にする場合は false

traceMethodCalls

public void traceMethodCalls(boolean on)
メソッド呼び出しのトレースを有効または無効にします。boolean 引数が true である場合、このメソッドを呼び出すと、Java Virtual Machine は、Java Virtual Machine 内の各メソッドのデバッグ情報をそのメソッド呼び出しの時点で出力します。この情報の書式や、出力先となるファイルなどの出力ストリームは、ホスト環境によって異なります。この機能をサポートしない場合、Java Virtual Machine は要求を無視する場合があります。

引数を false にしてこのメソッドを呼び出すと、Java Virtual Machine は、呼び出しごとのデバッグ情報の出力を停止します。

パラメータ:
on - メソッドのトレースを行う場合は true、この機能を無効にする場合は false

load

public void load(String filename)
指定されたファイル名をダイナミックライブラリとしてロードします。filename 引数には絶対パス名を指定します。java_g から利用すると、「.so」の前に「_g」が自動的に挿入されます (Runtime.getRuntime().load("/home/avh/lib/libX11.so"); など)。

まず、セキュリティマネージャが存在する場合、その checkLink メソッドを呼び出します。引数には filename を指定します。この結果、セキュリティ例外がスローされる場合があります。

checkLink メソッドは loadLibrary(String) メソッドと似ていますが、ライブラリ名ではなく一般的なファイル名を引数として指定できるため、ネイティブコードで書かれた任意のファイルがロード可能になります。

このメソッドを呼び出すには、System.load(String) メソッドが一般的で便利です

パラメータ:
filename - ロードするファイル
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、セキュリティマネージャの checkLink メソッドが、指定されたダイナミックライブラリのロードを許可しない場合
UnsatisfiedLinkError - ファイルが存在しない場合
関連項目:
getRuntime(), SecurityException, SecurityManager.checkLink(java.lang.String)

loadLibrary

public void loadLibrary(String libname)
指定されたライブラリ名を持つダイナミックライブラリをロードします。ネイティブコードが書かれているファイルは、ローカルファイルシステムの、ライブラリファイルを通常の方法で取得できる場所からロードされます。このプロセスの詳細は、実装によって異なります。ライブラリ名を特定のファイル名に対応付ける処理は、システム特有の方法で行われます。

まず、セキュリティマネージャが存在する場合、その checkLink メソッドを呼び出します。引数には libname を指定します。この結果、セキュリティ例外がスローされる場合があります。

このメソッドを呼び出すには、System.loadLibrary(String) メソッドが一般的で便利です。ネイティブメソッドをクラスの実装で使用する場合、標準的には、ネイティブコードをライブラリファイル (ここでは、説明上 LibFile とする) に入れてから、クラス宣言に次の static 初期化子を入れます。

 static { System.loadLibrary("LibFile"); }
 
こうすれば、クラスがロードおよび初期化される時、ネイティブメソッドに必要なネイティブコードの実装も同じようにロードされます。

同じライブラリ名を指定してこのメソッドを複数回呼び出しても、2 回目以降の呼び出しは無視されます。

パラメータ:
libname - ライブラリの名前
例外:
SecurityException - セキュリティマネージャが存在し、セキュリティマネージャの checkLink メソッドが、指定されたダイナミックライブラリのロードを許可しない場合
UnsatisfiedLinkError - ライブラリが存在しない場合
関連項目:
SecurityException, SecurityManager.checkLink(java.lang.String)

getLocalizedInputStream

public InputStream getLocalizedInputStream(InputStream in)
推奨されていません。 JDK 1.1 では、ローカルなエンコーディングのバイトストリームを Unicode の文字ストリームに変換するには、InputStreamReader クラスと BufferedReader クラスを使う方が適切です。

地域対応された入力ストリームを作成します。このメソッドは InputStream を受け取り、地域対応されている以外は引数のストリームとまったく同じである InputStream を返します。ローカル文字セットの文字をストリームから読み込む際には、ローカル文字セットから Unicode に自動的に変換します。

引数に指定したストリームが地域対応済みである場合は、そのまま結果として返されます。

パラメータ:
in - 地域対応する InputStream
戻り値:
地域対応された入力ストリーム
関連項目:
InputStream, BufferedReader.BufferedReader(java.io.Reader), InputStreamReader.InputStreamReader(java.io.InputStream)

getLocalizedOutputStream

public OutputStream getLocalizedOutputStream(OutputStream out)
推奨されていません。 JDK 1.1 では、Unicode の文字ストリームをローカルなエンコーディングのバイトストリームに変換するには、OutputStreamWriter クラス、BufferedWriter クラス、および PrintWriter クラスを使う方が適切です。

地域対応された出力ストリームを作成します。このメソッドは OutputStream を受け取り、地域対応されている以外は引数のストリームとまったく同じである OutputStream を返します。Unicode をストリームに書き込む際には、Unicode からローカル文字セットに自動的に変換します。

引数に指定したストリームが地域対応済みである場合は、そのまま結果として返されます。

パラメータ:
out - 地域対応する OutputStream
戻り値:
地域対応された出力ストリーム
関連項目:
OutputStream, BufferedWriter.BufferedWriter(java.io.Writer), OutputStreamWriter.OutputStreamWriter(java.io.OutputStream), PrintWriter.PrintWriter(java.io.OutputStream)

JavaTM 2 Platform
Std. Ed. v1.3

バグや機能要求の報告
さらに詳しい API リファレンスおよび開発者ドキュメントについては、 Java 2 SDK SE Developer Documentation を参照してください。このドキュメントには、概念、用語の定義、回避策、 実用的なコード例など、開発者を対象にした詳細な解説が掲載されています。

Java、Java 2D、JDBC は、米国およびその他の国における米国 Sun Microsystems, Inc. の商標もしくは登録商標です。
Copyright 1993-2000 Sun Microsystems, Inc. 901 San Antonio Road,
Palo Alto, California, 94303, U.S.A. All Rights Reserved.