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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
- キーボード状態の操作、キーボードの種類の表示、またはデフォルトのキーボードアボートシーケンス効果の変更
kbd [-r] [-t ] [-l] [-a enable | disable | alternate]
[-c on | off] [-d keyboard device]
[-D autorepeat delay] [-R autorepeat rate]kbd [-i] [-d keyboard device]
kbd -s [language]
kbd -b [keyboard | console] frequency
kbd ユーティリティーは、キーボード状態の操作、キーボードの種類の表示、またはデフォルトのキーボードアボートシーケンス効果の変更を行います。アボートシーケンスは、シリアルコンソールデバイスにも適用されます。kbd ユーティリティーは、/dev/kbd デフォルトキーボードデバイスを設定します。
-i オプションは、keyclick および keyboard アボート設定のデフォルト値をキーボード構成サービス svc:/system/keymap:default から読み取って処理します。クリックをサポートするキーボードだけが、-c オプションに応答します。クリックをデフォルトで有効にするには、次のようにして keymap サービスの keymap/keyclick プロパティーの値を追加または変更します。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/keyclick=true $ svcadm refresh keymap
次に、コマンド kbd -i を実行して設定を変更します。keymap/keyclick プロパティーの有効な設定は、true または false です。その他の値はすべて無視されます。keymap サービス内で keymap/keyclick プロパティーが指定されていない場合、この設定は変更されません。
キーボードのアボートシーケンス効果を変更できるのは、スーパーユーザーが -a オプションを使用した場合だけです。通常このシーケンスは、キーボードの Stop-A、 L1-A、および Shift-Pause (SPARC システム)、F1-A および Shift-Pause (x86 システム)、BREAK (大半のシステムのシリアルコンソール入力デバイス) です。
電気信号エラーに由来する BREAK 状態と、リモートの DCE により意図的に送信されたものとを区別することはできません。対処方法として、代替ブレークで -a オプションを使用してブレークの解釈を切り替えます。シーケンスが不正確に解釈されることを避けるため、代替ブレークシーケンスが有効な場合は、SLIP などのバイナリプロトコルをシリアルコンソールポート経由では実行しないようにしてください。
PPP はバイナリプロトコルではありますが、シリアル操作の妨げになる文字の使用を回避する機能を備えています。デフォルトの代替ブレークシーケンスは CTRL-m から CTRL-b、または 16 進数の 0D 7E 02 です。PPP の場合、ACCM で 0x00000004 または 0x00002000 を設定することによりこれを回避できます。これにより、CTRL-b または CTRL-m 文字のエスケープがそれぞれ強制されます。
Solaris PPP 4.0 でこれを実行するには、
asyncmap 0x00002000
を /etc/ppp/options ファイルまたは接続で使用するほかの構成ファイルのいずれかに追加します。pppd(1M) を参照してください。
SLIP には同等の機能はないため、代替ブレークシーケンスの使用中には決して使用しないでください。
代替ブレークシーケンスは、キーボードアボートには影響を及ぼしません。代替ブレークシーケンスの詳細については、zs(7D)、se(7D)、および asy(7D) を参照してください。
多くのシステムで、キーボードアボートシーケンスのデフォルト効果は、オペレーティングシステムを中断し、デバッガまたはモニターに入ることです。一部のシステムには、secure の位置を備えたキースイッチがあります。これらのシステムでは、キースイッチを secure の位置に設定すると、このコマンドを使用したソフトウェアのデフォルトセットがすべてオーバーライドされます。
キーボードアボートシーケンスのソフトウェアのデフォルト効果を恒久的に変更するには、最初に、次に示すように keymap サービスの keymap/keyboard_abort プロパティーの値を追加または変更します。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/keyboard_abort=disable $ svcadm refresh keymap
次に、コマンド kbd -i を実行して設定を変更します。有効な設定は enable、disable、および alternate です。その他の値はすべて無視されます。keymap サービスに変数が指定されていない場合、設定は変更されません。
アボートシーケンスをハードウェア BREAK に設定するには、次に示すように、keymap サービスの keymap/keyboard_abort の値を設定します。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/keyboard_abort=enable $ svcadm refresh keymap
現在の設定を変更するには、コマンド kbd - i を実行します。アボートシーケンスを代替ブレーク文字シーケンスに設定するには、最初に keymap サービスの keyboard_abort プロパティーの現在値を次のように設定します。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/keyboard_abort=alternate $ svcadm refresh keymap
次に、コマンド kbd -i を実行して設定を変更します。代替ブレークシーケンスが有効な場合は、シリアルコンソールデバイスだけが影響を受けます。
デフォルトの自動リピート遅延を設定するには、keymap サービスの repeat_delay プロパティーを目的の値に設定します (単位はミリ秒 (ms))。入力ミスのためにキーボードが使用不可になることを避けるため、KIOCRPTDELAY_MIN (/usr/include/sys/kbio.h で定義) よりも小さい遅延値は EINVAL で拒否されます。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/repeate_delay=500 $ svcadm refresh keymap
デフォルトの自動リピートレートを設定するには、keymap サービスの repeat_rate プロパティーを目的の値に設定します (単位はミリ秒)。負およびゼロのリピートレートは、EINVAL で拒否されます。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/repeate_rate=40 $ svcadm refresh keymap
delay および rate の現在の設定を変更するには、コマンド kbd -i を実行します。自動リピート遅延や自動リピートレートが有効な場合、コマンド行モードだけが影響を受けます。
デフォルトの言語を設定するには、keymap サービスの keymap/layout プロパティーを目的の言語に設定します。カーネルでサポートされている言語は、kbd -s を実行して確認できます。その他の値は無視されます。次の例では、キーボードをスペイン語配列に設定します。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/layout=Spanish $ svcadm refresh keymap
次に、kbd -i を実行して設定を変更します。Solaris のリブート時に、スペイン語鍵テーブルがカーネルに読み込まれます。これらの配列は、usb および ps/2 キーボードで有効です。
キーボードビープ音のデフォルトの周波数を設定するには、keymap サービスの keymap/kbd_beeper_freq プロパティーを目的の値に設定します (単位は HZ)。これは、0 以上 32767 以下の値にしてください。それ以外の値は EINVAL で拒否されます。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/kbd_beeper_freq=2000 $ svcadm refresh keymap
コンソールビープ音のデフォルトの周波数を設定するには、keymap サービスの keymap/console_beeper_freq プロパティーを目的の値に設定します (単位は HZ)。これは、0 以上 32767 以下の値にしてください。それ以外の値は EINVAL で拒否されます。
$ svccfg -s keymap:default setprop keymap/console_beeper_freq=900 $ svcadm refresh keymap
キーボードビープ音およびコンソールビープ音の周波数の現在設定を変更するには、kbd -i を実行します。
サポートしているオプションは、次のとおりです。
キーボードアボートシーケンスの効果を有効または無効にするか、切り替えます。デフォルトでは、キーボードアボートシーケンスにより、大半のシステムのオペレーティングシステムが中断されます。通常このシーケンスは、キーボードの Stop-A、L1-A 、Shift-Pause (SPARC システム)、 F1-A、Shift-Pause (x86 システム)、および BREAK (シリアルコンソールデバイス) です。
このオプションを使って、デフォルトのキーボード動作を変更できます。- a オプションを使用できるのはスーパーユーザーだけです。
キーボードアボートシーケンスのデフォルト効果を有効にします (オペレーティングシステムを中断し、デバッガまたはモニターに入ります)。
デフォルトや代替の効果を無効にして、キーボードアボートシーケンスを無視します。
コンソールで代替ブレーク文字シーケンスを受け取ると、キーボードアボートシーケンスの代替効果を有効にします (オペレーティングシステムを中断し、デバッガまたはモニターに入ります)。代替ブレークシーケンスは、ドライバ zs(7D)、se(7D)、asy(7D) により定義されます。シーケンスが不正確に解釈される危険があるため、この値の使用時にバイナリプロトコルをシリアルコンソールポート経由で実行することはできません。
キーボードまたはコンソールのビープ音の周波数を設定します。
キーボードビープ音の周波数をオペランドに設定します (単位は HZ)。オペランド を参照してください。
コンソールビープ音の周波数をオペランドに設定します (単位は HZ)。オペランド を参照してください。
キーボードのクリック音を有効または無効にします。
クリック音を有効にします。
クリック音を無効にします。
設定するキーボードデバイスを指定します。デフォルトの設定は、/dev/kbd です。
自動リピートの遅延を設定します (単位はミリ秒)。
キーボードのプロパティーを keymap サービスから取得して設定します。このオプションを -d keyboard device 以外のオプションとともに使用することはできません。-i オプションを指定すると、キーボードコマンドは keymap サービスのキーボードプロパティーから keyclick および keyboard のアボートデフォルト値を読み取って処理します。-i オプションを使用できるのは、Device Security 権利プロファイルを持つユーザーまたは役割だけです。
使用中のキーボードの配列コード、および使用中の自動リピート遅延と自動リピートレートを返します。
このオプションを -R または -D オプションとともに使用すると、変更前の値が返されます。
キーボードを電源投入時の状態にリセットします。
自動リピートレートを設定します (単位はミリ秒)。
キー配列をカーネル内に設定します。
language が指定されている場合、配列は language に設定されます。language が指定されていない場合、使用可能な配列のリストを表示し、ユーザーに language の指定を求めます。「オペランド」の項を参照してください。
使用中のキーボードの種類を返します。
次のオペランドがサポートされています。
カーネルに設定する周波数の値。この値の受信側の指定には、-b オプションを使用します。これは 0 から 32767 の間の値にしてください。それ以外の値を指定すると、EINVAL で拒否されます。
カーネルに設定する言語。言語が見つからない場合は、サポートされる言語を一覧表示して選択を求めます。これは、-s オプションにのみ当てはまります。
例 1 キーボードの種類を表示する
次の例では、キーボードの種類を表示します。
example% kbd -t Type 4 Sun keyboard example%
例 2 キーボードのデフォルトを設定する
次の例では、keymap サービスの設定に従ってキーボードのデフォルトを設定します。
example# kbd -i example#
例 3 情報を表示する
次の例では、キーボードの種類と配列コードを表示します。また、自動リピートの遅延およびレートの設定も表示します。
example% kbd -l type=4 layout=43 (0x2b) delay(ms)=500 rate(ms)=33 example%
例 4 キーボードの自動リピート遅延を設定する
次の例では、キーボードの自動リピート遅延を設定します。
example% kbd -D 300 example%
例 5 キーボードの自動リピートレートを設定する
次の例では、キーボードの自動リピートレートを設定します。
example% kbd -R 50 example%
例 6 キーボードの言語を選択および設定する
次の例では、指定された言語の一覧からキーボードの言語を選択および設定します。
example% kbd -s 1. Albanian 16. Malta_UK 2. Belarusian 17. Malta_US 3. Belgian 18. Norwegian 4. Bulgarian 19. Portuguese 5. Croatian 20. Russian 6. Danish 21. Serbia-And-Montenegro 7. Dutch 22. Slove ...... To select the keyboard layout, enter a number [default n]: example%
次の例では、指定されたキーボード言語を設定します。
example% kbd -s Dutch example%
例 7 キーボードビープ音の周波数を設定する
次の例では、キーボードビープ音の周波数を設定します。
example% kbd -b keyboard 1000 example%
キーボードデバイスファイル
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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kmdb(1), loadkeys(1), svcs(1), inetd(1M), inetadm(1M), svcadm(1M), pppd(1M), keytables(4), attributes(5), smf(5), kb(7M), zs(7D), se(7D), asy(7D), virtualkm(7D)
一部のサーバーシステムのキースイッチには secure のキー位置があり、システムソフトウェアからこのキー位置を読み取ることが可能です。このキー位置は、キーボードアボートシーケンス効果の通常のデフォルトよりも優先され、デフォルトを変更してこの効果を無効にします。これらのシステムでキースイッチが secure の位置にある場合は、kbd ユーティリティーで設定可能なソフトウェアデフォルトで、キーボードアボートシーケンス効果を無効にすることはできません。
現在のところ、キーボードクリック設定の状態を判別する方法はありません。
kdb サービスは、サービス管理機能 smf(5) により、次のサービス識別子として管理されます。
svc:/system/keymap:default
有効化、無効化、または再起動要求など、このサービスに関する管理操作は、svcadm(1M) を使用して実行できます。このサービスを開始または再開始する責任は inetd(1M) に委託されています。このサービスの構成を変更したり、構成情報を表示したりするには、inetadm(1M) を使用します。サービスステータスを照会するには、svcs(1) コマンドを使用します。
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