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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
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マニュアルページセクション 1: ユーザーコマンド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
- 近傍性グループに関する情報の表示
lgrpinfo [-aceGlLmrt] [-u unit] [-C | -P] lgrp ...
lgrpinfo -h
lgrpinfo -I [-c] [-G] [-C | -P] lgrp ...
lgrpinfo [-T] [-aceGlLmr] [-u unit]
lgrpinfo -d device_path
lgrpinfo は、近傍性グループ (lgroup) の階層とその内容に関する情報を出力します。
lgroup は、一連の CPU およびメモリーに類似するハードウェアデバイスを表します。これらの間には少し距離 (遅延) がある場合があります。システム内のすべての lgroup が、lgroup ID と呼ばれる一意の整数によって識別されます。
lgroup は、もっとも近いリソースを見つけやすくするために階層にまとめられます。リーフ lgroup にはそれぞれ、互いにもっとも近い (ローカルの) リソースのセットが含まれます。階層内の各親 lgroup には、その子 lgroup のリソースに加えて、その次にもっとも近いリソースが含まれます。最後に、root lgroup には、最大待ち時間以内にあるドメイン内のすべてのリソースが含まれます。
ユニフォームメモリーアクセス (UMA) マシンは単純に、ルート lgroup によって表されます。非ユニフォームメモリーアクセス (NUMA) マシンは、対応する近傍性レベルを示す lgroup の階層によって表されます。たとえば、2 つの待ち時間 (ローカルとリモート) を持つ NUMA マシンには、リーフとルートの 2 つのレベルから成る lgroup 階層があります。
すべてのアプリケーションスレッドは、「ホーム」lgroup を割り当てられます。システムは、スレッドに CPU またはメモリーリソースを割り当てる必要がある場合、そのスレッドのホーム lgroup から lgroup 階層を検索して、そのスレッドのホームにもっとも近い使用可能なリソースを探します。詳細は、plgrp(1)を参照してください。
引数がない場合、lgrpinfo は、システム内のすべての lgroup に関する一般情報を表示します。コマンド行でいずれかの lgroup ID が指定されている場合、このコマンドは、指定された lgroup に関する情報のみを表示します。表示される lgroup の種類や、各 lgroup に対して表示される正確な情報は、さまざまなオプションによって制御されます。
lgroup は、コマンド行で lgroup ID として、または特定のキーワードを使用して指定できます。「オペランド」の項を参照してください。
オプションは組み合わせることができ、オプションを指定する順序は重要ではありません。小文字オプションによって、lgroup に関するどのような情報が表示されるかが選択されます。
引数なしで lgrpinfo を呼び出すことは、次の記述と同等です。
lgrpinfo -c -e -l -m -r -t all
サポートしているオプションは、次のとおりです。
トポロジ、メモリー、読み込み、および応答時間情報を出力します。
このオプションは次の短縮形です。
lgrpinfo -t -c -e -m -r -l -L
(ただし、-T も指定した場合を除く。)-T が指定されている場合、-t オプションは含まれません。
CPU 情報を出力します。
これはデフォルトです。
リスト内の各 lgroup をその子に置き換えます。
このオプションは、-P および -T オプションとともに使用することはできません。引数が指定されていない場合、このオプションはデフォルトで、表示される lgroup に適用されます。
指定された入出力デバイスにもっとも近い lgroup の ID を表示します。device_path は、デバイスパスを表す文字列です。
lgroup の平均負荷率を表示します。lgroup の平均負荷率は、リーフ lgroup の場合にのみ表示されます。
これはデフォルトです。
lgroup 階層の OS ビューを出力します。
デフォルトでは、lgroup 階層の呼び出し側のビューのうち、呼び出し側が使用できる内容のみ (たとえば、呼び出し側のプロセッサセット内の CPU のみ) が含まれているものが表示されます。オペレーティングシステムと呼び出し側のビューについては、lgrp_init(3LGRP) を参照してください。
短いヘルプメッセージを出力して終了します。
一致する ID のみを出力します。
このオプションはスクリプト用で、-c、-G および -C、または -P とともに使用できます。-c が指定されている場合は、一致するすべての lgroup に含まれている CPU のリストを表示します。それ以外の場合は、一致する lgroup の ID が表示されます。「使用例」を参照してください。
引数が指定されていない場合、このオプションは表示される lgroup (デフォルトでは、すべての lgroup) に適用されます。
lgroup の待ち時間に関する情報を表示します。
各 lgroup について指定された待ち時間の値はオペレーティングシステムによって定義されており、プラットフォームに固有です。この値は、実行中のシステム上の lgroup の相対的な比較にのみ使用できます。この値は、ハードウェアデバイス間の実際の応答時間を表しているとは限らず、異なるプラットフォーム間では当てはまらない場合もあります。
lgroup の待ち時間テーブルを表示します。lgroup の待ち時間テーブルには、各 lgroup からほかの各 lgroup (それ自体を含む) への相対的な待ち時間が表示されます。
メモリー情報を出力します。
-u オプションも指定されている場合を除き、メモリーサイズは測定単位が調整され、0 から 1023 までの整数で生成されます。この数値の小数部分は 10 未満の値に対してのみ表示されます。この動作は、ls(1) または df(1M) の -h オプションを使用して読みやすい形式で表示する場合と同様です。
これはデフォルトです。
リスト内の各 lgroup をその親に置き換えます。
このオプションは、-C および -T オプションとともに使用することはできません。引数が指定されていない場合、このオプションは表示される lgroup (デフォルトでは、すべての lgroup) に適用されます。
lgroup のリソースに関する情報を表示します。
リソースは、各メンバー lgroup に CPU およびメモリーリソースが直接含まれている、lgroup のセットによって表されます。-T も指定されている場合は、中間 lgroup のリソースに関する情報のみが表示されます。
lgroup のトポロジに関する情報を表示します。
これはデフォルトです。
システムの lgroup トポロジをツリーとしてグラフィカルに表示します。このオプションは-a、-c、-e、-G、-l,-L、-m、-r、および -u オプションとともにのみ使用できます。-r とともに使用された場合は、中間 lgroup の lgroup リソースのみを表示します。-T が -a とともに使用されると、-t オプションは省略されます。それが唯一の lgroup でないかぎり、root lgroup の情報は表示されません。
メモリー単位を指定します。単位は、b、k、m、g、t、p、または e (それぞれ、バイト、キロバイト、メガバイト、ギガバイト、テラバイト、ペタバイト、またはエクサバイトを表す) にしてください。この数値の小数部分は 10 未満の値に対してのみ表示されます。この動作は、ls(1) または df(1M) の -h オプションを使用して読みやすい形式で表示する場合と同様です。
次のオペランドがサポートされています。
lgroup は、次のいずれかのキーワードを使用して、コマンド行で lgroup ID として指定できます。
すべての lgroup。
これはデフォルトです。
すべての中間 lgroup。中間 lgroup とは、親と子を持つ lgroup のことです。
すべてのリーフ lgroup。リーフ lgroup とは、lgroup 階層内に子を持たない lgroup のことです。
ルート lgroup。ルート lgroup には、最大待ち時間以内にあるドメイン内のすべてのリソースが含まれており、親 lgroup は存在しません。
無効な lgroup が指定されている場合、lgrpinfo コマンドは無効な ID を示す標準エラーに関するメッセージを表示し、コマンド行で指定されたほかの lgroup の処理を続行します。指定されたどの lgroup も有効でない場合、lgrpinfo は 2 の終了ステータスで終了します。
例 1 lgroup に関する情報の出力
次の例では、システム内の lgroup に関する一般情報を表示します。
この例では、システムは AMD Opteron CPU を 2 つ搭載したマシンで、1 つの CPU と 2G バイトのメモリーを持つノードが 2 つあります。これらの各ノードは、リーフ lgroup によって表されます。ルート lgroup には、マシン内のすべてのリソースが含まれます。
$ lgrpinfo
lgroup 0 (root):
Children: 1 2
CPUs: 0 1
Memory: installed 4.0G, allocated 2.2G, free 1.8G
Lgroup resources: 1 2 (CPU); 1 2 (memory)
Latency: 83
lgroup 1 (leaf):
Children: none, Parent: 0
CPU: 0
Memory: installed 2.0G, allocated 1.2G, free 788M
Lgroup resources: 1 (CPU); 1 (memory)
Load: 0.793
Latency: 56
lgroup 2 (leaf):
Children: none, Parent: 0
CPU: 1
Memory: installed 2.0G, allocated 1017M, free 1.0G
Lgroup resources: 2 (CPU); 2 (memory)
Load: 0.817
Latency: 56例 2 lgroup のトポロジの出力
次の例では、AMD Opteron CPU を 4 つ備えたマシンの lgroup トポロジツリーを出力します。
$ lgrpinfo -T
0
|-- 5
| `-- 1
|-- 6
| `-- 2
|-- 7
| `-- 3
`-- 8
`-- 4例 3 lgroup のトポロジの出力
次の例では、AMD Opteron CPU を 2 つ備えたマシンの lgroup トポロジツリー、リソース、メモリー、および CPU 情報を出力します。
$ lgrpinfo -Ta
0
|-- 1
| CPU: 0
| Memory: installed 2.0G, allocated 1.2G, free 790M
| Load: 0.274
| Latency: 56
`-- 2
CPU: 1
Memory: installed 2.0G, allocated 1019M, free 1.0G
Load: 0.937
Latency: 56
Lgroup latencies:
------------
| 0 1 2
------------
0 | 83 83 83
1 | 83 56 83
2 | 83 83 56
------------例 4 lgroup ID の出力
次の例では、ルート lgroup の子の lgroup ID を出力します。
$ lgrpinfo -I -C root 1 2
例 5 CPU ID の出力
次の例では、lgroup 1 内のすべての CPU の CPU ID を出力します。
$ lgrpinfo -c -I 1 0
例 6 lgroup の応答時間に関する情報の出力
次の例では、lgroup の応答時間に関する情報を出力します。
$ lgrpinfo -l
lgroup 0 (root):
Latency: 83
lgroup 1 (leaf):
Latency: 56
lgroup 2 (leaf):
Latency: 5例 7 指定されたデバイスにもっとも近い lgroup の ID の表示
次の例では、lgroup 2 および 6 が指定されたデバイスにもっとも近いことを示しています。
$ lgrpinfo -d /dev/dsk/c9t0d0s0 lgroup IDs : 2 6
次の終了ステータスが返されます。
正常終了。
システムから lgroup の情報を取得できません。
指定された lgroup または device_path がすべて無効です。
構文が正しくありません。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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人間が読める形式の出力は「不確実」です。
ls(1), plgrp(1), pmap(1), proc(1), ps(1), df(1M), prstat(1M), lgrp_init(3LGRP), liblgrp(3LIB), lgrp_cpus(3LGRP), lgrp_resources(3LGRP), proc(4), attributes(5)
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