Oracle® Databaseインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース2 (11.2) for Fujitsu BS2000/OSD E49830-02 |
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この章では、Fujitsu BS2000/OSDでのOracle Databaseの機能について説明します。この章の内容は次のとおりです。
Oracle Databaseは、BS2000/OSDの2つのハードウェア・ライン用に2つのエディションが提供されています。
Oracle Database 11gリリース2 for Fujitsu BS2000/OSD (Sシリーズ)は、/390アーキテクチャ(S Server)に基づいたBS2000/OSDサーバーです。
Oracle Database 11gリリース2 for Fujitsu BS2000/OSD (SQシリーズ)は、x86-64アーキテクチャ(SQ Server)に基づいたBS2000/OSDサーバーです。
ハードウェアの種類に応じて、これら2つのエディションのどちらかを選択する必要があります。BS2000/OSD SXサーバー専用のインストール・ソフトウェアは提供されていません。SXサーバーへのインストールには、Oracle Database 11gリリース2 for Fujitsu BS2000/OSD (Sシリーズ)ソフトウェアを使用します。SQシリーズのサーバー固有の情報はすべて、第15章、「SQ ServerでのOracle」にあります。その他すべての章では、両方のエディション(SおよびSX)サーバー・シリーズについて説明しています。
このリリースでは、Oracle Database 11gリリース2 Enterprise Editionの機能を実装します。これらの機能については、汎用のOracleドキュメントとOracle Databaseライセンス情報および『Oracle Database新機能ガイド』にリストして説明しています。
次のオプションは、Oracle Database 11gリリース2 for Fujitsu BS2000/OSDではサポートされていません。
Oracle Data Mining
Oracle Database Vault
Oracle TimesTen Application-Tier Database Cache (旧称Oracle In-Memory Database Cache)
Oracle Label Security
Oracle On-Line Analytical Processing (OLAP)
Oracle RAC One Node
Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)
次の機能は、Oracle Database 11gリリース2 for Fujitsu BS2000/OSDではサポートされていません。
Oracle Universal Installer
Oracle Automatic Storage Management
Oracle Multimedia
Oracle Globalization Development Kit
Oracle XML DB
Oracle Secure Backup
Oracle異機種間サービス
OCCI
Oracle Instant Client
Oracle Messaging Gateway
JavaおよびPL/SQLのネイティブ・コンパイル
Oracle JavaVMのJIT
クロス・プラットフォームのトランスポータブル表領域
Oracle Java Server Pages
Oracle Application Express
Oracle JDBC OCIドライバ
この項では、既知の制限および問題に関する情報を提供します。特定の共通の使用に関する問題に対する回避策(可能な場合)および提案が、次の各項に含まれています。この項に加えて、付録D、「トラブルシューティング」を参照してください。ここに報告されていない問題が発生した場合は、Oracleサポートに連絡してください。
ドイツ語の文字ä、ö、üおよびßは、表、列、フィールド、シノニムなどの名前には使用できません。これらの文字が大カッコ記号({など)に変換されるためです。ただし、これらの文字はデータとして格納できます。
SDO_GEORASTER
機能はサポートされていません。
ワークロード・リプレイは、このリリースではサポートされていません。
データベース・ファイルを小さくするための操作であるALTER DATABASE ... RESIZE
は、BS2000ではサポートされていません。対応するBS2000ファイルに対して、この操作は効果がありません。
ただし、データベース・ファイルは、表領域がAUTOEXTEND
で定義されている場合は、ALTER
を使用して手動または自動で、大きいサイズに変更できます。
BINARY FLOAT
およびBINARY DOUBLE
のデータ型は、BS2000/OSD上で実行されるユーザー記述のデータベース・アプリケーションではサポートされていません。
BS2000/OSD上で実行するアプリケーション・プログラムに対してこれらのタイプの格納またはフェッチを試みると、ローカルおよびリモートの両方のOracle Databaseで予測できない結果になります。
SQL*Loaderのバイナリ・データ型であるFLOAT
およびDOUBLE
は、BS2000/OSDではサポートされていません。これらのデータ型をSQL*Loaderおよび外部表で使用すると、予測できない結果になります。
かわりに、外部の非バイナリデータ型であるFLOAT EXTERNALを使用します。
ダイレクト・パス・ロードのマルチスレッド機能は、BS2000ではサポートされていません。
外部ジョブはサポートされていません。
汎用ドキュメントで説明されているINIT.ORA
ファイルの初期化パラメータのいくつかは、Oracle Database 11gリリース2 for BS2000/OSDではサポートされていません。詳細は、付録C、「初期化パラメータおよびパラメータ・ファイル」を参照してください。
ログ・ファイルのアーカイブは常にディスク・ファイルとして作成される必要があるため、テープへのアーカイブはサポートされていません。ただし、BS2000の通常のバックアップ手順を使用して、アーカイブ・プロセスで作成されたアーカイブ・ログ・ファイルをバックアップすることはできます。
この項では、インポートおよびエクスポートに関する情報を説明します。
オペレーティング・システム、FTPまたはPERCONによるASCII/EBCDIC変換は使用できません。インポート・ユーティリティおよびエクスポート・ユーティリティは独自の変換を実行するため、その他の変換では使用できないファイルとしてレンダリングされます。
複数のテープに対するインポートおよびエクスポートは実行できません。
この項では、Oracle Data Pump ImportおよびOracle Data Pump Exportに関する情報を説明します。
オペレーティング・システム、FTPまたはPERCONによるASCII/EBCDIC変換は使用できません。Oracle Data Pump ImportおよびOracle Data Pump Exportのユーティリティは独自の変換を実行するため、その他の変換では使用できないファイルとしてレンダリングされます。
Data Pump ExportおよびOracle Data Pump Importでは、テープはサポートされていません。
ロケール・データのカスタマイズで実装されたユーザー定義のキャラクタ・セット(『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照)は、このリリースではサポートされていません。
次の機能は現在サポートされていません。
OCIの共有モード機能
OCIのパブリッシュ・サブスクライブの関数
OCIのスレッド・パッケージ
次にあげるそれぞれの内容は、SQL*Plusに関連します。
入力行が511文字を超えた場合、SQL*Plusは切り捨て、警告メッセージを表示します。
SQL*Plus -s
オプションを使用する場合、それがプロンプトに入力する最初のオプションである必要があります。
内部メッセージ・バッファが76文字に制限されているため、一部のメッセージは切り捨てられます。これは通常、1つのメッセージに2つ目のメッセージが含まれている場合に発生します。この場合は、一般に、2つ目のメッセージのメッセージ番号部分を参照します。詳細は、特定のメッセージに関連するマニュアルである『Oracle Databaseエラー・メッセージ』、またはこのガイドの付録A、「BS2000/OSDのOracleエラー・メッセージ」のいずれかを参照してください。
ECHO
がON
に、TAB
がON
に設定されているときにスプール・ファイルを指定した場合、コマンドのリストの位置がずれる可能性があります。
POSIX環境のSQL*PlusでPOSIXエディタedtu
を優先テキスト・エディタとして定義するには、POSIX修正レベルA43以上が必要です。
優先POSIXテキスト・エディタがedtu
の場合、POSIX修正レベルA43以上が必要です。
初期化パラメータSEC_CASE_SENSITIVE_LOGON
がFALSE
に設定されている場合、Oracle Database 10gクライアントはFujitsu BS2000/OSD上のOracle Database 11gリリース2インスタンスに接続できます。それ以外の場合は、接続が失敗し、次のメッセージが表示されます。
ORA-01017: invalid username/password; logon denied
SQL*Plus、ImportやExportなどのPOSIXシェルのユーティリティでは、パス名の最大長は54バイトです。この制限は、SQLスクリプトまたはスプール・ファイルの名前に適用されます。
次にあげるそれぞれの内容は、Oracle Net Servicesに関連します。
LISTENER.ORA
ファイルでリスナーの名前を指定する場合、名前を20文字より短くすることをお薦めします。20文字を超えるリスナー名を使用する場合は、ログ・ディレクトリ(トレース・ディレクトリ)およびログ・ファイル(トレース・ファイル)を指定する必要があります。
リスナーは、POSIXサブシステムが稼働している場合にのみ開始できます。
ハンドオフおよびダイレクト・ハンドオフ技術をサポートすることによって、BEQプロトコルはOracle Database 10gリリース2より前のリリースのBEQプロトコルと互換性がなくなります。たとえば、11.2リスナーはOracle9iインスタンスのサーバーを起動できません。
Internet Assigned Numbers Authority (IANA)によってポート番号は3つの範囲に分割されています。
0から1023までのWell Knownポート
1024から49151までのRegisteredポート
49152から65535までのDynamicポートまたはPrivateポート、あるいはその両方
BS2000のTCP/IPに関するFujitsu社のドキュメントでは、権限ポートを2050に設定することを推奨しています。ただし、登録済のOracleポート番号を使用することによって競合が発生する可能性があります(http://www.iana.org/assignments/port-numbers
を参照)。たとえば、リスナー・プロセスのポート番号を1521に設定した場合、それらの登録済ポート番号でリスニングするすべてのOracleプロセスは、次のエラーで失敗する可能性があります。
TNS-12545: Connect failed because target host or object does not exist TNS-12560: TNS:protocol adapter error TNS-00515: Connect failed because target host or object does not exist BS2000 Error: 126: Can't assign requested address BS2000 BCAM-RC: 40010020
回避策として、非権限ポートを使用するか、権限ポート番号を1500より小さい値(通常は1024)に設定します。
Oracle Database 11gリリース2では、POSIXサブシステムおよびPOSIXファイル・システムへのアクセスが必要です。次の例外が発生する可能性があります。
次のメッセージが表示される場合は、BS2000管理者にUFS機器(SYSSSI.POSIX-BC
.version
のパラメータNOSTTY
)の数を増やすように依頼してください。
CCM0090: ALL UFS TERMINAL DEVICES ARE IN USE OR PERMISSION DENIED
POSIXサブシステムを終了すると、Oracleインスタンスも終了されます。