Sun Management Center 3.5 Update 1 のインストールと構成は Sun Management Center 3.5 と同じ手順で行うことができます (x86 エージェントの場合は若干異なります)。 インストール、構成、または以前の製品リリースからのアップグレードについては、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』を参照してください。
この章では、Sun Management Center 3.5 Update 1 のインストールと構成に関する次の話題について説明します。
Sun Management Center 3.5 から Sun Management Center 3.5 Update 1 へのアップグレードの手順は、Sun Management Center 3.0 から Sun Management Center 3.5 へのアップグレードの手順と同様です。アップグレードについての詳細は、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「Sun Management Center 3.0 からのアップグレード」を参照してください。
Sun Management Center 3.0 から Sun Management Center 3.5 Update 1 へのアップグレードも可能です。
インストール、設定、および実行されている Sun Management Center 3.5 のホストに対して、次の手順を行います。
3.5 Update 1 のソースイメージから es-inst を実行します。
このコマンドは Sun Management Center 3.5 をアンインストールするため、データを保存するかどうかを確認されます。
データを保存するには、y を入力します。
Sun Management Center 3.5 のコンポーネントがアンインストールされた後、Update1 用の新しいパッケージがインストールされます。 次に、設定に進みます。 前の手順でデータを保存している場合、データを移行するかどうか確認されます。
データを移行するには、 y を入力します。
これでアップグレード手順は終わりです。
この節では、Sun Management Center 3.5 Update 1 のサポートされるプラットフォーム、要件、およびエージェントの資源使用率について説明します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 は Sun Management Center 3.5 と同じオペレーティング環境をサポートします。次の表に、サポートされるプラットフォームの一覧を示します。 詳細は、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』を参照してください。
表 2–1 サポートされるプラットフォーム
Sun Management Center 3.5 Update 1 のコンポーネント |
オペレーティングシステム |
---|---|
エージェント (SPARC) |
Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 リリース |
エージェント (x86) |
Solaris 9 リリース |
サーバー |
Solaris 8、Solaris 9 リリース |
コンソール (SPARC) |
Microsoft Windows 98、Microsoft Windows NT SP 4 以降、Microsoft Windows 2000 Professional、Microsoft Windows 2000 Professional、 Microsoft Windows XP |
コンソール (x86) |
Solaris 9 リリース |
Sun Management Center 3.5 Update 1 は Sun Management Center サーバー層のために JDK 1.4.2 を必要とします。 JDK 1.4.2 は Sun Management Center 3.5 Update 1 に付属しており、Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 1 of 2 の JDK1.4.2_03 ディレクトリに格納されています。
詳細は、JDK1.4.2_03/Solaris ディレクトリにある README.html ファイルと、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「JDK バージョンの要件」を参照してください。
次の表に、各システムにおけるエージェントの CPU と RAM の概算使用率を示します。x86 エージェントについての情報もあります。
表 2–2 各システムにおけるエージェントの CPU と RAM の概算使用率
|
CPU 使用率 |
RAM 使用率 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|
サーバーの種類 |
構成 (「重い」または「軽い」) |
最大値 |
最小 |
平均 |
平均のサイズ |
平均の常駐サイズ |
Netra X1 |
軽い |
4.10% |
0.0% |
0.05% |
10M バイト |
9M バイト |
Sun Enterprise 420R |
軽い |
3.17% |
0.0% |
0.02% |
9M バイト |
8M バイト |
Sun Blade 1000 |
軽い |
0.38% |
0.0% |
0.02% |
10M バイト |
9M バイト |
Sun Blade 100 |
重い |
9.16% |
0.04% |
0.65% |
13M バイト |
12M バイト |
B100x - 1533 MHz の CPU x 1 (x86) |
軽い |
1.07% |
0.06% |
0.25% |
3M バイト |
3M バイト |
x86 エージェントのインストールと更新の手順は、いくつかの違いはありますが、SPARC エージェントの手順と同様です。
x86 エージェントをインストールするには、コマンド行インストールスクリプトの es-inst を使用するか、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) インストーラの es-guiinst を使用します。
x86 エージェントをインストールするマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
/etc/nsswitch.conf ファイルにおいて、group エントリの最初のトークンに files が指定されていることを確認します。
group: files nis |
/cd-rom-mount-point/disk1/x86/sbin/README.INSTALL または /cd-image-dir/disk1/x86/sbin/README.INSTALL にある README ファイルを読みます。
次の場所にあるコマンド行インストーラを実行します。
CD からインストールする場合は、ディスク 1 を挿入して、次のように入力します。
cd-rom-mount-point/x86/sbin/es-inst |
cd-rom-mount-point/x86/image |
CD イメージからインストールする場合は、次のように入力します。
cd-image-dir/disk1/x86/sbin/es-inst |
『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「es-inst スクリプトを使用してインストールする」にある手順 5 から 18 までに従います。
端末ウィンドウを開き、ウィンドウ内にコマンド xhost + を入力します。
また、DISPLAY 環境変数に当該マシンのディスプレイが設定されていることを確認します。
x86 エージェントをインストールするマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
/etc/nsswitch.conf ファイルにおいて、group エントリの最初のトークンに files が指定されていることを確認します。
group: files nis |
/cd-rom-mount-point/disk1/x86/sbin/README.INSTALL または /cd-image-dir/disk1/x86/sbin/README.INSTALL にある README ファイルを読みます。
次の場所にある GUI インストーラを実行します。
cd-rom-mount-point/x86/sbin/es-guiinst |
ディスク 2 を挿入するように求められたら、ディスク 2 を挿入して、次のように入力します。
cd-rom-mount-point/x86/image |
『Sun Management Center 3.5 インストールと構成』の「Solaris プラットフォームへの Sun Management Center 3.5 のインストール」にある手順 6 から 18 までに従います。
エージェント更新機能を使用するときには、単一の更新イメージを作成して、それを複数のホストに適用します。 SPARC エージェントと x86 エージェントにはそれぞれ異なる更新イメージを作成する必要があります。x86 エージェント用の更新イメージを作成および適用する手順は、若干異なります。エージェントのインストールイメージや更新イメージを作成する一般的な情報については、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「エージェント更新 (インストール) イメージの作成」を参照してください。
エージェント更新イメージを作成するには、GUI イメージツールの es-gui-imagetool を使用するか、コマンド行イメージツールの es-imagetool を使用します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
次のコマンドを入力して、Sun Management Center 3.5 Update 1 GUI イメージツールを実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-gui-imagetool |
Welcome 画面が表示されます。 「次へ」をクリックします。 Overview 画面が表示され、指定すべき情報が示されます。 「次へ」をクリックします。
Select Update-Image Components 画面が表示されます。
更新イメージコンポーネントを選択します。
次の 4 つの選択肢が示されます。
Base Agent Packages
Add-on Agent Packages
Base and Add-on Agent Packages
Base and Add-on Agent Patches Only
選択したパッケージに必要なパッチは、パッケージを選択する際に自動的に含められます。 ベースエージェントのパッチとアドオンエージェントのパッチだけをインストールするには、「Base and Add-on Agent Patches Only」を選択します。
作成する更新イメージの種類を選択し、「次へ」を クリックします。 Specify the Installation Files Source Directory 画面が表示されます。
Sun Management Center 3.5 Update 1 の有効なソースディレクトリ名を入力します。
デフォルトのインストールソースディレクトリとして /cdrom/cdrom0/image が表示されます。
CD からインストールする場合は、Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
次のパスを入力します。
/cd-rom-mount-point/x86/image |
ハードディスク上にある Sun Management Center 3.5 Update 1 のインストールイメージからインストールする場合は、「Source Directory」フィールドに disk1/x86 へのパスを入力します。 たとえば、次のように入力します。
Source Directory: cd-image-dir/disk1/x86/image |
「次へ」をクリックします。
『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「es-gui-imagetool を使用してエージェント更新イメージを作成する」にある手順 5 から 12 までに従います。
エージェント更新イメージの名前を求められたときには、x86 アーキテクチャーを示す命名規約を使用することが推奨されます (たとえば、x86baseagent)。
agent-update-bin で更新イメージから x86 エージェントをインストールまたは更新するに従って、エージェント更新イメージを適用します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
次のコマンドを入力して、Sun Management Center 3.5 Update 1 コマンド行イメージツールを実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-imagetool |
更新するコンポーネントを選択します。
更新イメージに追加したいコンポーネントを選択するように求めるメッセージが表示されます。例を示します。
Select the components you want to add to the update-image. Do you want to upgrade components of Base Agent? [y|n|q] y Do you want to install/upgrade components of Addons? [y|n|q] y |
y と入力して更新イメージにコンポーネントを追加するか、あるいは n と入力して更新イメージからコンポーネントを除外してください。
有効なソースディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center 3.5 Update 1 の有効なソースディレクトリ名を入力します。
CD からインストールする場合、Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入して、x86 用の Sun Management Center 3.5 Update 1 インストールディレクトリへのパスを入力します。
Enter a valid source directory: /cdrom-mount-point/x86/image |
ハードディスク上にある Sun Management Center 3.5 Update 1 インストールイメージからインストールする場合は、インストールイメージ disk1/x86/image へのパスを入力します。 次のように入力します。
Enter a valid source directory: /cd-image-dir/disk1/x86/image |
『Sun Management Center 3.5 Installation and Configuration Guide』の「es-imagetool を使用してエージェント更新イメージを作成する」にある手順 5 から 9 までに従います。
エージェント更新イメージの名前を求められたときには、x86 アーキテクチャーを示す命名規約を使用することが推奨されます。 たとえば、x86baseagent を入力します。
agent-update-bin で更新イメージから x86 エージェントをインストールまたは更新するに従って、エージェント更新イメージを適用します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 は x86 エージェントをサポートする最初のバージョンであるため、エージェントを初めて更新するときに使用できる方法は agent-update.bin だけです。 エージェントの追加アドオンインストールの場合、管理ジョブタスクを使用できます。詳細は、『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の「「ジョブ管理」タスクを使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールする」を参照してください。
Sun Management Center 3.5 Update 1 サーバーマシンにスーパーユーザーとしてログインします。
上記どちらかのイメージツールを使用して、エージェント更新イメージを作成します。
es-gui-imagetool を使用してエージェント更新イメージを作成するには、es-gui-imagetool で x86 エージェント用の更新イメージを作成するにある手順に従います。
es-imagetool を使用してエージェント更新イメージを作成するには、es-imagetool で x86 エージェント用の更新イメージを作成するにある手順に従います。
Sun Management Center から適切な agent-update.bin をダウンロードして、各対象マシンのルートディレクトリに保存します。
x86 エージェント用のファイルは /opt/SUNWsymon/base/bin/i386-sun-solaris/agent-update.bin にあります。
SPARC エージェント用のファイルは /opt/SUNWsymon/base/bin/sparc-sun-solaris/agent-update.bin にあります。
対象マシンにスーパーユーザーとしてログインします。
agent-update.bin をダウンロードしたディレクトリに移動します。
./agent-update.bin -s server -r http-port -p image-name を入力します。
ここで、server は手順 1 でログインしたサーバーです。
http-port は Sun Management Center 3.5 Update 1 Web サーバーのポートです。
image-name は手順 2 で作成したエージェント専用イメージの名前です。
たとえば、Sun Management Center 3.5 Update 1 サーバー名は Production1、Web サーバーポートは 8080、エージェント更新イメージの名前は x86baseagent であると仮定します。 次のように入力します。
# ./agent-update.bin -s Production1 -r 8080 -p x86baseagent |
セキュリティーシードと SNMPv1 コミュニティー文字列を指定します。
エージェント更新プロセスによって、セキュリティーシードと SNMPv1 コミュニティー文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。
このセキュリティーシードは、Sun Management Center 3.5 Update 1 のサーバーとエージェントを設定するときに指定したものと同じセキュリティーシードである必要があります。
この SNMPv1 コミュニティー文字列は、Sun Management Center 3.5 Update 1 のサーバーとエージェントを設定するときに指定したものと同じコミュニティー文字列である必要があります。
更新プロセスが完了したら、対象マシンの /var/opt/SUNWsymon/log/agent-update.log ファイルを調べて、更新の状態をチェックします。
スーパーユーザーとしてログインします。
Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
コマンド /opt/SUNWsymon/sbin/es-makeagent を入力します。
インストールファイルのソースディレクトリを入力するように求められます。
ソースディレクトリを入力します。
CD からインストールする場合は、次のよう入力します。
cdrom-mount-point/x86/image |
CD イメージからインストールする場合は、次のように入力します。
cdrom-image-dir/x86/image |
対象ディレクトリの名前を入力します。
このディレクトリが存在しない場合、作成するかどうか確認されます。 このディレクトリを作成するときには y を入力し、インストールを終了するには n または q を入力します。
ここで指定するディレクトリには、スーパーユーザーの書き込み権が必要です。
次に例を示します。
# enter the target directory: /es-makeagent-image Directory /es-makeagent-image does not exist Do you want to create it (y|n|q) y |
es-makeagent スクリプトは、ここで指定したディレクトリの下にサブディレクトリ disk1 と disk2 を作成して、必要なファイルをコピーします。
Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 1 of 2 からのファイルのコピーが完了した後、es-makeagent は CD が取り出され、2 番目の CD を挿入するか、ディスク 2 のソースディレクトリを指定するように求められます。
1 番目の Sun Management Center 3.5 Update 1 installation CD を取り出します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 CD 2 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM ドライブの LED が消えたら、Return キーを押します。
es-makeagent は残りのファイルを CD からコピーします。
指定したディレクトリからエージェント専用インストールイメージを利用できることが通知されます。 同時に、このエージェントをローカルマシンにインストールするためのコマンドも表示されます。
対象ディレクトリを NFS でマウントして、ネットワーク上のマシンからアクセスできるようにします。
コマンド eject を入力して、CD を取り出します。
これで、Sun Management Center 3.5 Update 1 x86 エージェントをインストールできるようになりました。次の方法のどちらかを使用できます。
es-inst -a コマンドを実行します。 インストールソースディレクトリを求められたら、上記エージェント専用インストールイメージの名前を入力します。 このエージェント専用インストールイメージを NFS で共有していることを確認します。
JumpStart ソフトウェアを使用して、エージェント専用インストールイメージを適用します。
エージェント専用インストールイメージには tar ファイルが入っているため、この tar ファイルを ftp でほかのエージェントマシンに転送し、各エージェントマシン上で uncompress しても、インストールイメージを作成できます。 uncompress したインストールイメージのディレクトリには、サブディレクトリ disk1 と disk2 が作成されます。 uncompress したインストールイメージからインストールするには、各エージェントマシン上で disk1/sbin ディレクトリに移動して、es-inst コマンドを実行します。
Solaris x86 エージェントはハードウェア固有なアドオンをサポートしません。 x86 エージェントの Host Details ウィンドウには、Module Browser タブにOperating System、Local Applications、および Remote Systems カテゴリがあります。 Solaris x86 プラットフォームでは、Physical View、Logical View、Hardware Diagnostic、および Config Reader モジュールは利用できません。
Java Console ウィンドウでは、すべての x86 プラットフォームに同じ x86 アイコンがあります。 たとえば、LX50 と VX60 という異なる 2 つの x86 プラットフォームでもアイコンは同じです。
Discovery 機能、Manage Jobs 機能、または、PRM アドオンを使用するときには、プラットフォームの種類を区別できます。 x86 プラットフォームの種類を区別するには、プラットフォームオプションとして x86 を選択します。
Performance Reporting Manager (PRM) アドオンの場合、システムレポートとハードウェア構成レポートは利用できません。
Sun Management Center 3.5 Update 1 製品のインストール中には、製品マニュアルのパッケージをインストールするかどうかを選択できます。 GUI とコマンド行のどちらのインストーラを使用しても、マニュアルを自分の環境にインストールするかどうかを指定できます。 オンラインヘルプは常に製品といっしょにインストールされます。
さらに、Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 2 of 2 から直接マニュアルを表示することも可能です ( HTML または PDF 形式で)。
マニュアルのパッケージをインストールするマシンにスーパーユーザー (su) としてログインします。
このマシンは文書サーバーまたは管理コンソールにするとよいでしょう。
次のコマンドを入力して、SUNWsdocs パッケージがすでにインストールされていることを確認します。
# pkginfo | grep SUNWsdocs |
パッケージがインストールされていれば、次のようなメッセージが表示されます。
application SUNWsdocs |
Software CD 2 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
このメディアは Volume Manager (vold) が自動的にマウントするはずです。
次のディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/image/PE/CommonForSolaris/Basic |
次のコマンドを入力して、パッケージをインストールします。
# pkgadd -d . |
ここで、-d はパッケージをデバイス (この場合は CD-ROM ドライブ) からインストールすることを意味し、ピリオド (.) は現在のディレクトリからインストールすることを意味します。
インストールするマニュアルを一覧から選択します。
デフォルトは「All」です。
マニュアルは /var/opt/sun_docs/sundocs.html にインストールされます。
(任意) マニュアルを表示するには、/var/opt/sun_docs/sundocs.html をブラウザで開きます。
『Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド』の指示に従います。
GUI インストーラ es-guiinst を使用する方法については、第 6 章を参照してください。
コマンド行インストーラ es-inst を使用する方法については、付録 B を参照してください。
インストール中、言語を選択した後に、製品マニュアルをインストールするかどうかを確認されるので、y を入力します。
(任意) マニュアルを表示するには、/var/opt/sun_docs/sundocs.html をブラウザで開きます。
ブラウザを起動します。
Sun Management Center 3.5 Update 1 Software CD 2 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
マニュアルのファイルを開くには、「ファイル」メニューの適切な「開く」コマンドを選択して、次のコマンドを入力します。
cdrom-mount-point/image/index.html |
「Sun Management Center 3.5 Update 1 Software Collection」のところで、マニュアルを表示する言語と形式を選択します。
オンラインヘルプなどの一部のマニュアルは改訂されておらず、「Sun Management Center 3.5」と表記されているものもありますが、このリリースでも使用できます。 Sun Management Center 3.5 Update 1 コレクション向けのマニュアルについては、適切なリリースノートと補足、および『Sun Management Center 3.5 Update 1 Release Notes』を参照してください。
es-makeagent コマンドを使用してエージェント専用インストールイメージを作成するときには、ここでインストールイメージに含めるオペレーティングシステムを指定できます。 ここで指定したオペレーティングシステムに固有なパッケージだけがインストールイメージに含まれます。 次のバージョンの Solaris ソフトウェアを指定できます。
Solaris 2.6
Solaris 7
Solaris 8
Solaris 9
Sun Management Center 3.5 Update 1 は、Sun Management Center のサーバーとエージェント間における SNMP 通信の暗号化をサポートします。 SNMP 暗号化は CBC-DES 対称暗号化アルゴリズムをサポートします。 次の事項に注意してください。
SNMP 暗号化をサポートにするには、Sun Management Center のサーバーとエージェントの両方のホストに SUNWcry パッケージがインストールされている必要があります。 このパッケージは個別にインストールしてください。
SUNWcry がインストールされていても、Sun Management Center 3.5 以前のサーバーとエージェントは SNMP 暗号化をサポートしません。
サーバーまたはエージェントの設定中に SUNWcry パッケージが検出されると、SNMP 暗号化のサポートは自動的に構成されます。
エージェントが SNMP 暗号化をサポートする場合、SNMP 暗号化を Sun Management Center サーバー上で有効にするには、 es-config スクリプトを使用します。 このスクリプトを使用することによって、自動ネゴシエーション機能をオンまたはオフに設定できます。 詳細は、SNMP 暗号化の有効化を参照してください。
暗号化をサポートする Sun Management Center 3.5 Update 1 は、エージェントが暗号化をサポートするかどうかにかかわらず、エージェントを動的にサポートするように設定できます。 この機能のことを「自動ネゴシエーション機能」と呼び、オンまたはオフに設定できます。
自動ネゴシエーション機能をオフに設定している場合、サーバーは常に、エージェントとの通信を開始するときに暗号化を使用します。 厳密なセキュリティーポリシーを使用する環境では、この設定のほうがいいでしょう。 自動ネゴシエーション機能をオフに設定している場合、エージェントは次のように動作します。
エージェントが暗号化をサポートする場合、エージェントは暗号化された SNMP メッセージを理解します。
エージェントが暗号化をサポートしない場合、エージェントは暗号化された SNMP メッセージを理解しません。 したがって、タイムアウトが発生し、「Agent is not responding. (エージェントが応答しない)」というメッセージがコンソールに表示されます。 エージェントログにはタイムアウトが記録されます。
自動ネゴシエーション機能をオンに設定している場合、サーバーがエージェントとの SNMP 通信を暗号化するのは、エージェントが暗号化をサポートしているときだけです。 結果として、次のうちの 1 つのイベントが発生します。
エージェントが暗号化をサポートする場合、エージェントは暗号化された SNMP メッセージを理解します。
エージェントが暗号化をサポートしない場合、SNMP メッセージの認証だけが行われ、暗号化は行われません。
SNMP 暗号化の現在の状態を表示するには、es-config コマンドを引数なしで実行します。
次のコマンドを入力して、SUNWcry パッケージ (/usr/lib/libcrypt_d.so 暗号化ライブラリを含む) がインストールされていることを確認します。
% pkginfo | grep SUNWcry |
パッケージがインストールされていれば、次のようなメッセージが表示されます。
application SUNWcry |
SUNWcry パッケージは Solaris Encryption Kit の一部です。 Solaris Encryption Kit を入手する方法については、Sun の販売代理店に問い合わせてください。 セキュアなシステムの管理についての詳細は、Solaris システム管理マニュアルを参照してください。
サーバーのホストからスーパーユーザーとして、次のコマンドを実行します。
# es-config -r |
SUNWcry パッケージの存在が検出されると、Sun Management Center のすべてのコンポーネントは自動的に停止されます。 次に、セキュリティーシードを入力するよう求められます。
セキュリティーシードを入力します。
次に、 SNMPv1 コミュニティー文字列を入力するよう確認されます。
暗号化された通信を開始するかどうか確認されたとき、暗号化された通信を開始するには y を入力し、開始しないときには n を入力します。
自動ネゴシエーション機能を有効にするかどうかを確認されたとき、自動ネゴシエーション機能を有効にするには y を入力し、無効にするには n を入力します。
自動ネゴシエーション機能についての詳細は、ネゴシエーション機能を参照してください。
エージェントの初期設定後に SUNWcry パッケージを追加または削除した場合、es-config スクリプトを使用すると、エージェントの SNMP 暗号化を有効にできます。
Sun Management Center エージェントに複数の二次トラップ宛先を指定するには、 es-trapdest コマンドを使用します。 二次トラップ宛先 (ゼロまたは複数) は、一次トラップ宛先に送信されたトラップと同じものを受信します。 二次トラップ宛先はイベントトラップを受信しません。 デフォルトでは、二次トラップ宛先に送信されるトラップはすべて、public のコミュニティーで SNMPv2c を使用します。 二次トラップ宛先のセキュリティーレベルは noauth です。
二次トラップ宛先を管理するには、es-trapdest コマンドを使用します。 このコマンドには次のオプションを使用できます。
表 2–3 es-trapdest のオプション
説明 |
オプション |
---|---|
現在指定されている二次トラップ宛先の一覧を表示します。 |
es-trapdest -l |
現在指定されている二次トラップ宛先を削除します。 |
es-trapdest -d n ここで、n は削除する二次トラップ宛先の番号で、es-trapdest -l コマンドで表示されます。 |
新しい二次トラップ宛先を追加します。 |
es-trapdest -a host:port ここで、host は追加する二次トラップ宛先のホスト名で、port は宛先ポートの番号です。 |
es-trapdest -a コマンドで新しい二次トラップ宛先を追加するときには、 次のパラメータも指定できます。
SNMP のバージョンを指定します。 SNMPv1、SNMPv2c、または SNMPv2u です。
SNMP コミュニティーまたはユーザー名を指定します。
トラップフィルタを指定します。
トラップフィルタを指定するときには、基準の一覧を指定します。つまり、数値の OID 接頭辞、あるいは、次のようなニーモニックのトラップ名を連続して指定します。
sunmcTraps
snmpTraps
coldStart
warmStart
linkDown
linkUp
authenticationFailure
トラップ名 sunmcTraps は Sun Management Center エンタープライズ固有なすべてのトラップの OID 接頭辞を表し、トラップ名 snmpTraps は SNMP RFC で定義されているすべての標準トラップの OID 接頭辞を表します。
トラップフィルタは正または負で指定できます。 正 のフィルタは、トラップを送信することを意味します。 負のフィルタは、トラップを送信しないことを意味します。 負のフィルタを指定するには、最初の基準として NOT を指定します。
たとえば、標準の SNMP トラップだけを二次トラップ宛先に転送するには、-f "snmpTraps" というフィルタを指定します。
Sun Management Center エンタープライズ固有なトラップ以外のすべてのトラップを二次トラップ宛先に転送するには、-f "NOT sunmcTraps"というフィルタを指定します。
空白が含まれるフィルタを指定するときには、シェルが間違って解釈しないように、引用符で囲む必要があります。
次のコマンドは、machine02:162 を、Sun Management Center エージェントの warmStart トラップと coldStart トラップだけを受信する二次トラップ宛先として追加します。
es-trapdest -a machine02:162 -f "warmStart coldStart"
プラットフォームエージェントの各インスタンスは独自の二次トラップ宛先を持つことができます。 プラットフォームエージェントの特定のインスタンスに二次トラップ宛先を指定するには、es-trapdest コマンドに -c instance オプションを指定します。ここで、instance はプラットフォームエージェントのインスタンスの名前です。 es-trapdest コマンドに -c オプションを指定しない場合、es-trapdest コマンドは agent のデフォルト値を使用して、Sun Management Center エージェントコンポーネントの二次トラップ宛先を管理します。
エージェントは、ユーザーが指定する間隔で登録トラップに送信するように構成できます。 パラメータ agentRegisterHoldOff は、最初の登録トラップを送信するときの初期遅延を制御します。 デフォルトでは、このパラメータの値は 90 秒です。 このパラメータの値を変更するには、ファイル /var/opt/SUNWsymon/cfg/domain-config.x を編集します。 たとえば、この値を 120 秒に設定するには、上記ファイルで次のように入力します。
agent = { agentServer = <myHostname> .. agentRegisterHoldOff = 120 } |
パラメータ agentRegisterRetry は、なんらかの理由で初期トラップが失われ、構成サーバーが受信できなかった場合に、エージェント登録トラップを再送信するときの間隔を制御します。 デフォルトでは、このパラメータの値は 300 秒です。 登録トラップが失われた場合、エージェントは構成サーバーが受信するまで、この間隔で登録トラップを再送信します。
このパラメータの値は 300 秒から 900 秒までの間である必要があります。 たとえば、この値を 450 秒に設定するには、上記ファイルで次のように入力します。
agent = { agentServer = <myHostname> .. agentRegisterRetry = 450 } |