この章では、カスタム JumpStart インストールを使用して、各サイトのシステムに Solaris 8 ソフトウェアをインストールするために必要な準備の手順について説明します。
作業 |
説明 |
参照先 |
---|---|---|
旧バージョンの Solaris ソフトウェアがシステム上にインストールされている場合は、システムをアップグレードする方法を決定する |
システムに以前の Solaris リリースがインストールされている場合は、システムをどのようにアップグレードするかを決める必要があります。システムアップグレードの前と後に実施すべき作業を明確にしておいてください。計画を立てることによって、プロファイル、begin スクリプト、finish スクリプトなどの作成が容易になります。 | |
JumpStart ディレクトリを作成する
|
サーバーの場合 ネットワーク接続されたシステムに対してカスタマイズ JumpStart インストールを実行する場合は、プロファイルサーバーを作成する必要があります。プロファイルサーバーには、カスタム JumpStart ファイル用の JumpStart ディレクトリが入っています。 | |
フロッピーディスクの場合 ネットワークに接続されていないシステムに対して JumpStart インストールを実行する場合は、プロファイルフロッピーディスクを作成する必要があります。プロファイルフロッピーディスクには、カスタム JumpStart ファイルが入っています。 | ||
ルールを rules ファイルに追加する |
各システムグループまたは単一のシステムをどのようにインストールするか決定した後で、インストールする各グループに対してルールを作成します。各ルールは、1 つ以上のシステム属性にもとづいてグループを識別し、それぞれのグループを 1 つのプロファイルにリンクします。 | |
ルールごとにプロファイルを作成する |
プロファイルは、どのように Solaris ソフトウェアをシステムにインストールするか (たとえば、どのソフトウェアグループをインストールするか) を定義するテキストファイルです。すべてのルールはプロファイルを指定して、ルールが一致したときにシステムがどのようにインストールされるかを定義します。通常は、ルールごとに異なるプロファイルを作成しますが、複数のルールで同じプロファイルを使用することも可能です。 | |
(省略可能) プロファイルをテストする |
プロファイルの作成後、pfinstall(1M) コマンドを使用すれば、プロファイルを使用してシステムをインストールまたはアップグレードする前に、プロファイルをテストできます。 | |
rules ファイルの妥当性を検査する |
rules.ok ファイルは、rules ファイルから生成されたファイルで、JumpStart プログラムがプロファイルを使用してインストールするシステムを一致させるために使用されます。rules ファイルの妥当性を検査するには、check スクリプトを使用する必要があります。 |
ネットワーク上のシステム用にカスタム JumpStart インストールを設定する際は、サーバー上に JumpStart ディレクトリと呼ばれるディレクトリを作成する必要があります。JumpStart ディレクトリには、重要なカスタム JumpStart ファイル (rules ファイル、rules.ok ファイル、プロファイルなど) がすべて置かれます 。JumpStart ディレクトリは、プロファイルサーバーのルート (/) ディレクトリに作成する必要があります。
JumpStart ディレクトリを持つサーバーは、「プロファイルサーバー」と呼びます。プロファイルサーバーは、インストールサーバーまたはブートサーバーと同じにすることも、あるいは異なるサーバーとして独立させることもできます。プロファイルサーバーは、異なるプラットフォームのシステムにもカスタム JumpStart ファイルを提供できます。たとえば、IA サーバーは、SPARC システムと IA システムの両方にカスタム JumpStart ファイルを提供できます。
プロファイルサーバーの作成後、システムがそのサーバーにアクセスできるように設定する必要があります。詳細は、すべてのシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるようにする方法を参照してください。
この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにディスクを管理する方法の詳細は、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については、『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。
JumpStart ディレクトリを作成するサーバーに、スーパーユーザーとしてログインします。
サーバーに JumpStart ディレクトリを作成します。
# mkdir -m 755 jumpstart_dir_path |
jumpstart_dir_path は、JumpStart ディレクトリの絶対パスです。
たとえば、次のコマンドは、ルートファイルシステムに jumpstart というディレクトリを作成し、アクセス権を 755 に設定します。
# mkdir -m 755 /jumpstart |
/etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。次のエントリを追加してください。
share -F nfs -o ro,anon=0 jumpstart_dir_path |
たとえば、次のエントリは /jumpstart ディレクトリを共有します。
share -F nfs -o ro,anon=0 /jumpstart |
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを JumpStart ディレクトリにコピーするかどうか決定します。
コピーしない場合は、手順 8 へ進みます。
コピーする場合は、次の表を利用して次に行う作業を決定します。
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルサーバーの JumpStart ディレクトリにコピーします。
# cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path |
media_path |
ローカルディスク上の CD、DVD、またはイメージのパス。 |
jumpstart_dir_path |
カスタム JumpStart ファイルの例を配置する、プロファイルサーバー上のパス。 |
たとえば、次のコマンドは、jumpstart_sample ディレクトリをプロファイルサーバー上の /jumpstart ディレクトリにコピーします。
cp -r /cdrom/sol_8_sparc/s0/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /jumpstart |
サンプル JumpStart ファイルを更新し、それらのファイルがサイトの環境内で動作するようにします。
JumpStart ディレクトリの所有者が root で、そのアクセス権が 755 に設定されていることを確認します。
ネットワーク上のシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるように設定します。
詳細は、すべてのシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるようにする方法を参照してください。
プロファイルサーバーを作成する際に、システムがカスタム JumpStart インストール中にプロファイルサーバーにアクセスできるようにする必要があります。このためには、次の方法があります。
add_install_client コマンド – ネットワークインストールでシステムを追加するたびに、add_install_client コマンドの -c オプションを使用します。手順の詳細は ネットワーク上でインストールするためのシステムの設定を参照してください。
boot コマンド – システムのブート時にプロファイルサーバー上の JumpStart ディレクトリの場所を指定します。カスタム JumpStart 構成ファイルは、圧縮して 1 つのファイルにする必要があります。続いて、NFS サーバー、HTTP サーバー、またはシステムがローカルにアクセスできるメディアに圧縮されたその構成ファイルを保存します。詳細は、圧縮された構成ファイルの作成を参照してください。
システムをブートしてカスタム JumpStart インストールを開始する場合は、この圧縮ファイルの場所を指定してください。詳細は、SPARC システムについては 手順 5 を、IA システムについては 手順 8 をそれぞれ参照してください。
/etc/bootparams ファイル – /etc/bootparams ファイルでワイルドカードを使用します。etc/bootparams ファイルにワイルドカードを追加するには、以下の手順に従ってください。
以下の手順は、JumpStart ディレクトリをフロッピーディスクに保存する場合と、システムのブート時にプロファイルサーバーの場所を指定する場合は不要です。
この手順は、ネットワークインストール情報が /etc/bootparams ファイルに格納されている場合だけ有効です。ネットワークインストール情報は、次の場所に格納することもできます。
ネームサービスデータベース – ネットワークインストール情報がネームサービスの bootparams データベースに格納されている場合は、手順 3 に示すエントリを bootparams データベースに追加する必要があります。
DHCP サーバー – ネットワークインストール情報が DHCP サーバーに格納されている場合は、boot コマンドを使用してカスタム JumpStart が DHCP サーバーを使用するように指定する必要があります。詳細は、SPARC システムについては 手順 5 を、IA システムについては 手順 8 をそれぞれ参照してください。
インストールサーバーまたはブートサーバーにスーパーユーザーとしてログインします。
テキストエディタを使用して /etc/bootparams を開きます。
* install_config=server:jumpstart_dir_path |
* |
すべてのシステムにアクセスできるように指定するワイルドカード文字 |
server |
JumpStart ディレクトリがあるプロファイルサーバーのホスト名 |
jumpstart_dir_path |
JumpStart ディレクトリの絶対パス |
たとえば、次のエントリはすべてのシステムが、sherlock というサーバーにある /jumpstart ディレクトリにアクセスできるようにします。
* install_config=sherlock:/jumpstart |
この手順を使用した場合、インストールクライアントを起動したときに次のエラーメッセージが表示されることがあります。
WARNING: getfile: RPC failed: error 5: (RPC Timed out).
このエラーメッセージの詳細は、一般的な問題を参照してください。
これで、すべてのシステムはプロファイルサーバーにアクセスできるようになりました。
JumpStart ディレクトリを含むフロッピーディスクは、プロファイルフロッピーディスクと呼ばれます。ネットワークに接続されていないシステムには、プロファイルサーバーへのアクセス権はありません。このため、システムがネットワークに接続されていない場合はフロッピーディスク上に JumpStart ディレクトリを作成する必要があります。プロファイルフロッピーディスクを作成するシステムには、フロッピーディスクドライブが必要です。
JumpStart ディレクトリには、重要なカスタム JumpStart ファイル (rules ファイル、rules.ok ファイル、プロファイルなど) がすべて入っています。JumpStart ディレクトリは、プロファイルフロッピーディスクのルート (/) ディレクトリに作成する必要があります。
この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにフロッピーディスク、CD、および DVD を管理する方法の詳細は、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については、『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。
フロッピーディスクドライブマネージャを持つ SPARC システムに、スーパーユーザーとしてログインします。
空のフロッピーディスクまたは上書き可能なディスクをフロッピーディスクドライブに挿入します。
# volcheck |
フロッピーディスクに UNIX ファイルシステム (UFS) が含まれているかどうかを確認します。
システム上のファイル /etc/mnttab の内容を調べ、次のようなエントリがないか確認します。
/vol/dev/diskette0/scrap /floppy/scrap ufs suid,rw,largefiles,dev=1740008 927147040 |
このようなエントリが存在する場合は、手順 7 へ進みます。
エントリが存在しない場合は、次の手順へ進みます。
この手順によって、フロッピーディスク上のすべてのデータは上書きされます。
# fdformat -U |
フロッピーディスクに UFS ファイルシステムを作成します。
# newfs /vol/dev/aliases/floppy0 |
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを JumpStart ディレクトリにコピーするかどうかを決定します。
コピーしない場合は、手順 10 へ進みます。
コピーする場合は、次の表を利用して次に行う作業を決定します。
例のコピー元 |
実行すべき作業 |
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---|---|---|
Solaris 8 DVD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) |
サーバーの CD-ROM ドライブに Solaris 8 DVD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) を挿入します。 ボリュームマネージャが自動的に CD をマウントします。 |
|
ローカルディスク上の Solaris 8 DVD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) のイメージ |
Solaris 8 DVD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) イメージの場所にディレクトリを移動させます。コマンド例を示します。Solaris 8 LANGUAGES CD (SPARC) に含まれているパッケージのリストです。
|
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルフロッピーディスクのルートディレクトリ (JumpStart ディレクトリ) にコピーします。
# cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path |
media_path |
ローカルディスク上の CD、DVD、またはイメージのパス。 |
jumpstart_dir_path |
カスタム JumpStart のサンプルファイルを配置するプロファイルフロッピーディスクのパス。 |
すべてのカスタム JumpStart インストールファイルは、フロッピーディスクのルートディレクトリに置かれている必要があります。
たとえば、次のコマンドは、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) の jumpstart_sample の内容を、プロファイルフロッピーディスク scrap のルート (/) ディレクトリにコピーします。
cp -r /cdrom/sol_8_sparc/s0/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /floppy/scrap |
プロファイルフロッピーディスク上の JumpStart ファイルの例を更新して、サイトの環境内で動作するようにします。
JumpStart ディレクトリの所有者が root で、そのアクセス権が 755 に設定されていることを確認します。
フロッピーディスクを取り出します。
# eject floppy |
これで、プロファイルフロッピーディスクの作成が完了しました。rules ファイルを更新して、プロファイルフロッピーディスクにプロファイルを作成して、カスタム JumpStart インストールを実行できます。処理を続けるには、rules ファイルの作成へ進んでください。
この手順では、システムがボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにフロッピーディスク、CD、および DVD を管理する方法の詳細は、http://docs.sun.com 上の Solaris 9 System Administration Collection に含まれている『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。Solaris 9 のリリース前には、Solaris 9 アーリーアクセスの『System Administration Guide: Basic Administration』を参照してください。Solaris 9 アーリーアクセスのマニュアルを参照する方法については、『Solaris 8 2/02 新規機能の概要』の「アーリーアクセス」をご覧ください。
フロッピーディスクドライブを持つ SPARC システムまたは IA システムにスーパーユーザーとしてログインします。
Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) をフロッピーディスクドライブ (通常はドライブ A) に挿入します。このフロッピーディスクは、プロファイルフロッピーディスクとして使用します。
ブートフロッピーディスクソフトウェアは、http://soldc.sun.com/support/drivers/dcs_diskettes の「Solaris Developer Connection」からこのソフトウェアをダウンロードしてフロッピーディスクにコピーすることによってアクセスできるようになります。
# volcheck |
Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクイメージをシステムのハードディスクにコピーします。
# dd if=/vol/dev/aliases/floppy0 of=boot_image |
ここで boot_image は Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクイメージがコピーされるファイル名です。絶対パス名を指定できます。
たとえば次のコマンドは、ブートフロッピーディスクを boot_save ファイルにコピーします。
dd if=/vol/dev/aliases/floppy0 of=boot_save |
「ファイル・マネージャ (File Manager)」ウィンドウの「取り出し (Eject Disk)」をクリックするか、コマンド行に eject floppy と入力して、フロッピーディスクを取り出します。
「リムーバブルメディア・マネージャ (Removable Media manager)」画面で「了解 (OK)」をクリックします。
Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) を手動で取り出します。
空のフロッピーディスクまたは上書き可能なディスクをフロッピーディスクドライブに挿入します。
# volcheck |
この手順によって、フロッピーディスク上のすべてのデータは上書きされます。
# fdformat -d -U |
Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) フロッピーディスクイメージを、システムのハードディスクからフォーマットしたフロッピーディスクにコピーします。
# dd if=boot_image of=/vol/dev/aliases/floppy0 |
ここで boot_image は、Solaris 8 Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のイメージをコピーするファイル名を示します。絶対パス名を指定できます。
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを JumpStart ディレクトリにコピーするかどうかを決定します。
コピーしない場合は、手順 15 へ進みます。
コピーする場合は、次の表を利用して次に行う作業を決定します。
例のコピー元 |
実行すべき作業 |
|
---|---|---|
Solaris 8 DVD (Intel) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) |
サーバーの CD-ROM ドライブに、Solaris 8 DVD (Intel) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) を挿入します。 ボリュームマネージャが自動的に CD をマウントします。 |
|
ローカルディスク上の Solaris 8 DVD (Intel) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) のイメージ |
Solaris 8 DVD (Intel) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) イメージが置かれたディレクトリに移動します。入力例を示します。
|
サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルフロッピーディスクのルートディレクトリ (JumpStart ディレクトリ) にコピーします。
# cp -r media_path/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path |
media_path |
ディスク上の CD、DVD、またはイメージのパス。 |
jumpstart_dir_path |
カスタム JumpStart のサンプルファイルを置くプロファイルフロッピーディスクのパス。 |
プロファイルフロッピーディスクを使用するときは、すべてのカスタム JumpStart インストールファイルは、フロッピーディスクのルートディレクトリに置かれている必要があります。
たとえば、次のコマンドは、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) の jumpstart_sample の内容を、プロファイルフロッピーディスク scrap のルート (/) ディレクトリにコピーします。
cp -r /cdrom/sol_8_ia/s2/Solaris_8/Misc/jumpstart_sample/* /floppy/scrap |
プロファイルフロッピーディスク上の JumpStart ファイルの例を更新して、サイトの環境内で動作するようにします。
JumpStart ディレクトリの所有者が rootで、そのアクセス権が 755 に設定されていることを確認します。
「ファイル・マネージャ (File Manager)」ウィンドウの「取り出し (Eject Disk)」をクリックするか、コマンド行に eject floppy と入力して、フロッピーディスクを取り出します。
「リムーバブルメディア・マネージャ (Removable Media Manager)」画面で「了解 (OK)」をクリックします。
フロッピーディスクを手動で取り出します。
これで、プロファイルフロッピーディスクの作成が完了しました。rules ファイルを更新して、プロファイルフロッピーディスクにプロファイルを作成して、カスタム JumpStart インストールを実行できます。処理を続けるには、rules ファイルの作成へ進んでください。
rules ファイルは、Solaris オペレーティング環境のインストール先となる各システムグループのルールを含むテキストファイルです。各ルールは 1 つ以上のシステム属性をベースとした一連のシステムを識別するとともに、各グループをプロファイルにリンクします。プロファイルは、グループ内の各システムに Solaris ソフトウェアをどのようにインストールするかを示したテキストファイルです。たとえば、次のルールは JumpStart プログラムが basic_prof プロファイル内の情報を使用し、i86pc プラットフォームグループを持つすべてのシステムに対してインストールを実行することを示します。
karch i86pc - basic_prof - |
rules ファイルを使用して、カスタム JumpStart インストールに必要な rules.ok ファイルを作成します。
スタンドアロンシステム用のプロファイルフロッピーディスクの作成 または ネットワーク上のシステム用のプロファイルサーバーの作成 の手順にしたがって JumpStart ディレクトリを設定した場合は、JumpStart ディレクトリに rules ファイルのサンプルがあります。rules ファイルのサンプルには、説明といくつかのルール例があります。サンプルの rules ファイルを利用する場合は、使用しないルール例は必ずコメントにしておいてください。
rules ファイルには、次の要素を任意に含めることができます。
コメント
行の # 記号の後に含まれるテキストは、JumpStart によってコメントとして扱われます。行が # 記号で始まる場合は、行全体がコメントとして扱われます。
1 行以上の空白行
1 つまたは複数の複数行ルール
テキストエディタを使用して rules というテキストファイルを作成するか、あるいは作成済みの JumpStart ディレクトリからサンプル rules ファイルを開きます。
Solaris ソフトウェアのインストール先となるシステムグループごとに 1 つのルールを rules ファイルに追加します。
rules ファイルのキーワードと値の一覧は、ルールキーワードと値の説明を参照してください。
rules ファイル内のルールは、次の構文に従っている必要があります。
[[!]]rule_keyword rule_value [[&& [[!]]rule_keyword rule_value]] ... begin profile finish |
要素 |
説明 |
---|---|
ルールキーワードの前で使用し、否定を示す記号 |
|
これは、ホスト名 (hostname) やメモリーサイズ (memsize) などの一般的なシステム属性を記述する事前定義された字句単位または語。rule_keyword は、同じ属性を持つシステムを 1 つのプロファイルに対応させるためにルール値と共に使用される。ルールキーワードの一覧は、ルールキーワードと値の説明を参照してください。 |
|
対応するルールキーワードに特定のシステム属性を与える値。ルール値の一覧は、ルールキーワードと値の説明 を参照 |
|
ルールキーワードとルール値のペアを同じルールで結合する (論理積をとる) ときに使用する記号。カスタム JumpStart インストール時に、システムがルール内のすべてのペアに一致しなければ、ルールの一致は成立しない |
|
インストールが開始する前に実行できるオプションの Bourne シェルスクリプト名。begin スクリプトがない場合、このフィールドにマイナス記号 (-) を指定する必要がある。begin スクリプトはすべて、JumpStart ディレクトリになければならない。 begin スクリプトの作成方法の詳細は、begin スクリプトの作成を参照 |
|
テキストファイル名。システムがルールに一致したとき Solaris ソフトウェアがシステムにどのようにインストールされるかを定義している。プロファイル内の情報は、プロファイルキーワードと、それらに対応するプロファイル値から構成される。すべてのプロファイルは JumpStart ディレクトリになければならない。 注 – プロファイルフィールドについては、別の使用方法もあります。詳細は、サイト固有のインストールプログラムの使用と begin スクリプトによる動的プロファイルの作成を参照してください。 |
|
インストール終了後に実行できるオプションの Bourne シェルスクリプト名。finish スクリプトがない場合、このフィールドにマイナス記号 (-) を指定する必要がある。finish スクリプトはすべて、JumpStart ディレクトリになければならない。 finish スクリプトの作成方法の詳細は、finish スクリプトの作成を参照 |
キーワード、値、および対応するプロファイル
begin および finish フィールド内のマイナス記号 (-) (begin および finish スクリプトが指定されない場合)
rules ファイルを JumpStart ディレクトリに保存します。
root が rules ファイルを所有していて、そのアクセス権が 644 に設定されていることを確認します。
次のサンプルファイルは、rules ファイル内のルールをいくつか示しています。各行には、ルールキーワードとそのキーワードに有効な値があります。JumpStart プログラムは、rules ファイルを上から下へ走査します。
ルールキーワードと値を既知のシステムに対応付けることができた場合、JumpStart プログラムは profile フィールドに示されているプロファイルによって指定されている Solaris ソフトウェアをインストールします。
# rule keywords and rule values begin script profile finish script # ----------------------------- ------------ -------- ------------- hostname eng-11 - basic_prof - network 192.43.34.0 && !model \ 'SUNW,SPARCstation-20'2 - net_prof - model SUNW,SPARCstation-LX3 - lx_prof complete network 193.144.2.0 && karch i86pc setup4 IA_prof done memsize 16-32 && arch i3865 - prog_prof - any6 - - generic_prof - |
このルールは、システムのホスト名が eng-1 の場合に一致します。basic_prof プロファイルは、ルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。
このルールは、システムがサブネット 192.43.34.0 にあって、SPARCstationTM 20 (SUNW, SPARCstation-20) ではない場合に一致します。net_prof プロファイルは、このルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。このルールは、rules ファイルの構文に説明されているルールラップの例も示しています。
このルールは、システムが SPARCstation LX である場合に一致します。lx_prof プロファイルと complete 終了スクリプトは、このルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。
このルールは、システムが 193.144.2.0 にあって、IA ベースのシステムである場合に一致します。setup 開始スクリプト、IA_prof プロファイル、および done 終了スクリプトは、このルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。
このルールは、システムに 16 〜 32M バイトのメモリーがあって、IA システムである場合に一致します。prog_profプロファイルは、このルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。
このルールは、上記のルールに一致しなかったすべてのシステムに一致します。generic_prof プロファイルは、このルールに一致するシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするために使用されます。any を使用する場合は、この値を常に rules ファイルの最後のファイルとして使用する必要があります。
プロファイルは、システムに Solaris ソフトウェアをインストールする方法を示したテキストファイルです。プロファイルには、インストール要素 (インストールするソフトウェアグループなど) を指定します。各ルールには、システムのインストール方法を示すプロファイルを指定します。プロファイルは、ルールごとに異なるものを作成しても、複数のルールに同じものを使用しても構いません。
プロファイルは、1 つまたは複数のプロファイルキーワードとそれらの値から構成されます。各プロファイルキーワードは、JumpStart プログラムがどのようにしてシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするかを制御するコマンドです。たとえば、次のプロファイルキーワードと値は、JumpStart プログラムがシステムをサーバーとしてインクルードすることを指定しています。
system_type server |
ネットワーク上のシステム用のプロファイルサーバーの作成または スタンドアロンシステム用のプロファイルフロッピーディスクの作成の手順を使用して JumpStart ディレクトリを作成した場合、プロファイルのサンプルが JumpStart ディレクトリにあります。
キーワードは 1 行に 1 つだけであること
アップグレードされるシステムが、アップグレードできるルートファイルシステムを複数持っている場合は、root_device キーワード
プロファイルには以下の要素を含めることができます。
テキストエディタを使用してテキストファイルを作成し、わかりやすい名前を付けます。または、作成した JumpStart ディレクトリ内のサンプルプロファイルを開きます。
プロファイルの名前は、システムに Solaris ソフトウェアをインストールするためにそのプロファイルをどのように使用するかを示すものにしてください (例: basic_install、 eng_profile、user_profile)。
プロファイルにプロファイルキーワードと値を追加します。
プロファイルのキーワードと値の一覧は、プロファイルキーワードと値を参照してください。
プロファイルキーワードとプロファイル値には、大文字と小文字の区別があります。
JumpStart ディレクトリにプロファイルを保存します。
プロファイルの所有権が root で、そのアクセス権が 644 に設定されていることを確認します。
(省略可能) プロファイルをテストします。
プロファイルのテストに関する情報については、プロファイルのテストを参照してください。
次のサンプルプロファイルは、さまざまなプロファイルキーワードとプロファイル値を使用して、Solaris ソフトウェアをシステムにどのようにインストールするかを指定する方法を示しています。プロファイルキーワードと値には、プロファイルキーワードと値の説明を示してあります。
# profile keywords profile values # ----------------- ----------------- install_type initial_install1 system_type standalone2 partitioning default3 filesys any 512 swap # specify size of /swap cluster SUNWCprog4 package SUNWman delete5 package SUNWolman delete package SUNWxwman delete package SUNWoldem add package SUNWxwdem add package SUNWoldim add package SUNWxwdim add |
install_type キーワードは、すべてのプロファイルに必要です。
system_type キーワードは、システムをスタンドアロンシステムとしてインストールするように定義します。
ファイルシステムスライスは、インストールするソフトウェアごとに default 値を使用して決定されます。swap は 512M バイトに設定され、値が any であるすべてのディスクにインストールされます。標準のマニュアルページは、ネットワーク上のファイルサーバー s_ref からマウントされます。
開発者システムサポートソフトウェアグループ (SUNWCprog) がシステムにインストールされます。
マニュアルページはリモートからマウントされるため、マニュアルページパッケージはシステムにインストールされません。ただし、OPEN LOOK および X Window System のデモプログラムとイメージが入ったパッケージはシステムにインストールされます。
# profile keywords profile values # ---------------- ------------------- install_type initial_install system_type standalone partitioning explicit1 filesys c0t0d0s0 auto / filesys c0t3d0s1 auto swap filesys any auto usr cluster SUNWCall2 |
ファイルシステムスライスは、filesys キーワード (explicit 値) によって指定します。ルート (/) のサイズは、選択したソフトウェア (値 auto) にもとづいて c0t0d0s0 にインストールされます。swap は、必要なサイズに設定された上で c0t3d0s1 上にインストールされます。usr は、選択したソフトウェア (値 any) にもとづきインストールプログラムによってインストール先が決定されます。
全体ディストリビューションフトウェアグループ (SUNWCall) がシステムにインストールされます。
# profile keywords profile values # ---------------- ------------------- install_type initial_install system_type standalone fdisk c0t0d0 0x04 delete1 fdisk c0t0d0 solaris maxfree2 cluster SUNWCall3 cluster SUNWCacc delete4 |
タイプ DOSOS16 (04 16 進) の fdisk パーティションはすべて、c0t0d0 ディスクから削除されます。
Solaris fdisk パーティションが、c0t0d0 ディスク上の最大の連続空き領域に作成されます。
全体ディストリビューションソフトウェアグループ (SUNWCall) がシステムにインストールされます。
システムアカウントユーティリティ (SUNWCacc) は、システムにインストールされません。
# profile keywords profile values # ---------------- ------------------- install_type upgrade1 root_device c0t3d0s22 backup_media remote_filesystem timber:/export/scratch3 layout_constraint c0t3d0s2 changeable 1004 layout_constraint c0t3d0s4 changeable layout_constraint c0t3d0s5 movable package SUNWbcp delete5 package SUNWolman add6 package SUNWxwman add cluster SUNWCumux add locale de7 |
このプロファイルは、ディスク容量を再配置することによってシステムをアップグレードします。この例では、システム上のファイルシステムのいくつかにアップグレード用の容量が十分にないため、ディスク容量を再配置する必要があります。
c0t3d0s2 のルートファイルシステムがアップグレードされます。
リモートシステム timber が、ディスク容量の再配置中のデータのバックアップに使用されます。
layout_constraint キーワードは、アップグレードのためにディスク領域の再配置を行う時に自動レイアウトが以下のことを実施できることを示します。
スライス 2 と 4 を変更する。これらのスライスはほかの場所へ移動が可能であり、サイズも変更できます。
スライス 5 を移動する。このスライスはほかの場所へ移動は可能ですが、サイズは同じに保つ必要があります。
バイナリ互換パッケージ (SUNWbcp) は、アップグレード後、システムにインストールされません。
このコードは、OPEN LOOK と X Window System のマニュアルページと汎用マルチプレクサソフトウェアがまだシステムにインストールされていない場合に、インストールされるようにするものです。すでにシステム上にあるすべてのパッケージが自動的にアップグレードされます。
ドイツ語ローカライズパッケージがシステムにインストールされます。
プロファイルを作成した後で、pfinstall(1M) コマンドを使用してプロファイルをテストします。プロファイルのテストは、実際にプロファイルを使用してシステムのインストールまたはアップグレードを行う前に行なってください。
pfinstall が生成するインストール出力を調べることによって、意図するとおりにプロファイルが動作するかを簡単に調べることができます。たとえば、実際にシステムでアップグレードを行う前に、そのシステムが Solaris の新しいリリースにアップグレードするための十分なディスク容量を持っているかどうかをプロファイルで調べることができます。
pfinstall を利用すると、以下の要素に対してプロファイルをテストできます。
pfinstall を実行しているシステムのディスク構成
その他のディスク構成。ディスクの構造 (ディスクのバイト/セクタ、フラグ、スライスなど) を示すディスク構成ファイルを使用します。ディスク構成ファイルの作成については、ディスク構成ファイルの作成と x86: ディスク構成ファイルを作成する方法を参照してください。
ディスク構成ファイルを使用して、システムのアップグレードに使用するプロファイルをテストすることはできません。代わりに、システムの実際のディスク構成およびシステムに現在インストールされているソフトウェアに対して、プロファイルをテストする必要があります。
特定の Solaris リリースでプロファイルを正常かつ正確にテストするには、同じリリースの Solaris 環境内にあるプロファイルをテストする必要があります。たとえば、Solaris 8 初期インストールプロファイルをテストする場合は、Solaris 8 を実行しているシステムに対して pfinstall コマンドを実行する必要があります。
以下のどちらかの状況でプロファイルをテストする場合は、一時的なインストール環境を作成する必要があります。
旧バージョンの Solaris ソフトウェアを使用しているシステム上で Solaris 8 のアップグレードプロファイルをテストする場合。
Solaris 8 の初期インストールプロファイルをテストするための Solaris 8 システムをまだインストールしていない場合。
次に示すメディアのいずれか 1 つのイメージからシステムをブートします。
Solaris 8 DVD (SPARC)
Solaris 8 DVD (Intel)
Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC)
Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel)
アップグレードプロファイルをテストしたい場合は、アップグレードするシステムをブートしてください。
システムを識別するための質問に答えます。
Solaris 8 オペレーティング環境をインストールするプログラムとして Solaris 8 対話式インストールプログラムを選択します。
表示される最初の画面を閉じます。
シェルから pfinstall コマンドを実行します。
プロファイルを作成したシステムと同じプラットフォームタイプ (SPARC または IA) のシステムであることを確認します。
アップグレードプロファイルをテストする場合、アップグレードする実際のシステム上のプロファイルをテストしてください。
次の表にもとづいて、次に行うことを決定します。
状態 |
手順 |
---|---|
初期インストールプロファイルをテストする (Solaris 8 ソフトウェアが動作しているシステムがある場合) |
そのシステムでスーパーユーザーになり、手順 5 へ進みます。 |
アップグレードプロファイルをテストする (初期インストールプロファイルをテストするための Solaris 8 が動作しているシステムがない場合) |
一時的な Solaris 8 環境を作成し、プロファイルをテストします。詳細は、一時的な Solaris 8 環境を作成してプロファイルをテストする方法を参照してください。続いて、手順 3へ進みます。 |
一時的なマウントポイントを作成します。
# mkdir /tmp/mnt |
テストしたいプロファイル (1 つ以上) が入ったディレクトリをマウントします。
マウントするメディア |
コマンド |
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リモート NFS ファイルシステムをマウントする (ネットワーク上のシステムの場合) |
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UFS フォーマットのフロッピーディスクをマウントする |
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PCFS フォーマットのフロッピーディスクをマウントする |
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システムのメモリーサイズを指定してプロファイルをテストするには、SYS_MEMSIZE に使用するメモリーサイズを M バイトで設定します。
# SYS_MEMSIZE=memory_size # export SYS_MEMSIZE |
手順 4 でディレクトリを
マウントした場合は、/tmp/mnt にディレクトリを変更します。
# cd /tmp/mnt |
マウントしなかった場合は、プロファイルのある場所にディレクトリを変更します。通常は、JumpStart ディレクトリです。
# cd jumpstart_dir_path |
pfinstall(1M) コマンドによってプロファイルをテストします。
# /usr/sbin/install.d/pfinstall -D:-d disk_config_file[[-c path]] profile |
-d または -D オプションを指定してください。いずれかを指定しないと pfinstall は指定されたプロファイルを使用して Solaris 8 ソフトウェアをインストールします。その結果、システム上のデータがすべて上書きされます。
-D |
pfinstall は、現在のシステムのディスク構成を使用してプロファイルをテストします。アップグレードプロファイルをテストする場合は、-D オプションを使用する必要があります。 |
-d disk_config_file |
pfinstall は、ディスク構成ファイル (disk_config_file) を使用してプロファイルをテストします。pfinstall が動作しているディレクトリに disk_config_file が置かれていない場合は、パスを指定する必要があります。 ディスク構成ファイルの作成方法については、ディスク構成ファイルの作成を参照してください。
注 – アップグレードプロファイル (install_type upgrade) で -d disk_config_file オプションを使用することはできません。常に、システムのディスク構成に対してアップグレードプロファイルをテストする必要があります (つまり、-D オプションを使用する必要があります)。 |
Solaris 8 ソフトウェアイメージのパス。このオプションは、たとえば、システムでボリュームマネージャを使用して Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC または Intel) を各自のプラットフォームにマウントする場合に使用します。 注 – プラットフォーム対応の Solaris 8 DVD または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD イメージからブートした場合は、-c オプションは不要です。DVD または CD イメージは、ブート処理の一環として /cdrom 上にマウントされます。 |
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profile |
テストするプロファイル名。profile が pfinstall が実行されているディレクトリにない場合は、パスを指定する必要があります。 |
次の例は、pfinstall を使用して basic_prof というプロファイルをテストする方法を示しています。このテストは、Solaris 8 ソフトウェアがインストールされているシステム上のディスク構成に対して行われます。basic_prof プロファイルは、/jumpstart ディレクトリにあります。ボリュームマネージャを使用しているので、Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) イメージへのパスが指定されています。
# cd /jumpstart # /usr/sbin/install.d/pfinstall -D -c /cdrom/pathname basic_prof |
次の例は、pfinstall を使用して Solaris 8 システム上の basic_prof というプロファイルをテストする方法を示しています。535_test ディスク構成ファイルがテストされ、システムメモリーが 64M バイトあるかどうか確認されます。また、この例で pfinstall は、/export/install ディレクトリにある Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel) のイメージを使用します。
# SYS_MEMSIZE=64 # export SYS_MEMSIZE # /usr/sbin/install.d/pfinstall -d 535_test -c /export/install basic_prof |
rules ファイルとプロファイルは、check スクリプトを実行して、これらのファイルが正しく設定されていることを確認してからでないと使用できません。すべてのルールとプロファイルが有効な場合は、rules.ok ファイルが作成されます。このファイルは、カスタム JumpStart インストールソフトウェアがシステムをプロファイルと照合するために必要です。
表 23–3 に check スクリプトの動作を示します。
表 23–3 check スクリプト使用の流れ
手順 |
説明 |
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1 |
rules ファイルの構文検査を行う。
check は、ルールキーワードが正当かどうか、および各ルールに対して begin フィールド、 class フィールド、および finish フィールドが指定されているかどうかを確認する(begin および finish フィールドはファイル名でなくマイナス記号 (-) であることもある)。 |
2 |
rules ファイルにエラーがなければ、ルールに指定された各プロファイルの構文検査が行われる。 |
3 |
エラーがなければ、check スクリプトは rules ファイルから rules.ok ファイルを作成する。コメントと空白行をすべて削除し、すべてのルールを保持し、終わりに次のコメント行を追加する。 # version=2 checksum=num |
check スクリプトが JumpStart ディレクトリにあることを確認します。
check スクリプトは、Solaris 8 DVD または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD の Solaris_8/Misc/jumpstart_sample ディレクトリにあります。
check スクリプトを実行して rules ファイルの妥当性を検査します。
$ ./check [[-p path -r file_name]] |
使用しているシステムの check スクリプトではなく Solaris 8 ソフトウェアイメージの check スクリプトを使用して rules を検証します。path は、ローカルディスク、マウントされた Solaris 8 DVD、または Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD 上のイメージです。 システムが以前のバージョンの Solaris を実行している場合、このオプションを使用して、一番新しい check バージョンを実行します。 |
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名前が rules 以外の rules ファイル名を指定します。このオプションを使用すると、rules ファイルに組み込む前にルールの妥当性を検査できます。 |
check スクリプトを実行すると、rules ファイルの有効性と各プロファイルの有効性の検査結果が表示されます。エラーが見つからない場合は、The custom JumpStart configuration is ok と表示されます。
root が rules.ok ファイルを所有していて、そのアクセス権が 644 に設定されていることを確認します。
rules ファイルの検証が終わると、第 24 章「カスタム JumpStart オプション機能の使用」でオプションのカスタム JumpStart 機能について参照してください。カスタム JumpStart インストールの実行については、第 26 章「カスタム JumpStart インストールの実行」を参照してください。