| Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition インストールガイド |
第 2 章
Enterprise Edition ソフトウェアのインストールこの章では、Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition をインストールする方法について説明します。このバージョンの製品は、対話形式でインストールできます。また、サイレントモードを使って、複数のマシンに対して同じ条件でインストールすることもできます。Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition を実行するための一連の全イベントを確認するには、「インストールの概要」を参照してください。
ここでは次の項目について説明します。
この章の作業を始める前に、「インストールの準備」の内容を十分に理解している必要があります。
最新の更新情報については、『Sun ONE Application Server リリースノート』を参照してください。インストール後にアプリケーションサーバーを設定する方法の詳細については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照してください。
次の Web ページには、製品のダウンロードや役に立つ情報が用意されています。
インストールについて単一のマシンにインストールできる Sun ONE Application Server 7 は 1 つのみです。Application Server 7 がシステムにすでにインストールされている場合、インストールプログラムは既存のインストールを上書きせずに検出します。アンインストールプログラムを使って既存の Application Server 7 ソフトウェアを削除しないと、インストールを続けることはできません。
注
Solaris 9 バンドル版のインストールおよびパッケージベースでない評価バージョンのインストールは、Enterprise Edition インストールプログラムには影響しないため、システムから削除する必要はありません。
この節では次の項目について説明します。
インストールコンポーネント
通常は、Sun ONE Application Server Version 7, Enterprise Edition 製品の機能を提供する基本コンポーネントをインストールします。特定のコンポーネントを、インストールしないように選択することもできます。インストールしないことを選択したコンポーネントをあとから追加したい場合、依存関係が満たされていれば、そのコンポーネントの増分インストールができます。
注
どちらかの対話モードを使って、部分インストールを実行し、あとから増分インストールを何回でも実行できます。サイレントモードの場合、部分的な初期インストールを実行できますが、2 回目以降のインストールでは対話モードを使用する必要があります。
同じシステムには同じコンポーネントパッケージを 1 つしかインストールできないため、インストールプログラムは、すでにインストールされているコンポーネントを検出しようとします。コンポーネントがすでにインストールされている場合、そのコンポーネントのインストールは無効になります。
インストールプログラムは、各コンポーネントに対して指定されているコンポーネントの依存関係を適用します。いったんコンポーネントの依存関係が満たされると、コンポーネントのライフサイクルは独立します。特定のコンポーネントは、増分インストールと部分アンインストールのメカニズムによって、ほかのコンポーネントに影響を与えることなく動的にインストールまたはアンインストールすることができます。
Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition 製品には、次のインストールコンポーネントが含まれています。
- Sun ONE Application Server - Sun ONE Application Server 7 のすべて。グラフィカル管理ツールおよびコマンド行管理ツール、asadmin コマンド、Sun ONE Message Queue 3.0.1 を含む
注
同じシステム上に Application Server および HADB サーバーのノードをインストールする場合は、両方のコンポーネントを選択します。それ以外の場合は、どちらか 1 つを選択します。
clsetup コマンドは、asadmin および hadbm ユーティリティを使用できるマシンから実行する必要があります。clsetup コマンドを使って基本クラスタを作成する手順については、「clsetup コマンドの使用」を参照してください。
- Sun ONE Application Server 管理クライアント - asadmin コマンドのみ
注
Application Server がインストールされていないマシンに、管理クライアントのコマンド行バージョンを別途インストールすることもできます。そのためには、増分インストール時に管理クライアントのコンポーネントだけを選択します。
- Java 2 Software Development Kit (J2SE), Standard Edition 1.4.0_03
- サンプルアプリケーション (オプション)
- 高可用性データベース (HADB) - hadbm コマンドを含む HADB のすべて
- HADB 管理クライアント - hadbm コマンドのみ
- Web サーバーのロードバランサプラグイン
ロードバランサプラグインは通常、別のマシン上に別のプロセスでインストールされます。詳細については、「ロードバランサプラグインのインストール」を参照してください。
Sun ONE Application Server のコンポーネントの詳細については、「インストールコンポーネント」を参照してください。
インストールオプション
インストールを実行するには、3 つの方法があります。
setup コマンドを使って、インストールに使用する方式を指定することができ、サイレントインストールの設定ファイルを作成することができます。
setup コマンドを実行するときは、次の構文を使用します。
表 2-1 で、setup コマンドオプションについて説明します。
表 2-1 setup コマンドのオプション
オプション
説明
-console
コマンド行方式を使ってインストールを実行します
-silent config_file
サイレントモードでインストールを実行します。インストールパラメータは、既存のインストール設定ファイルから読み取られます。このオプションは、savestate オプションと一緒に選択することはできません。
インストール設定ファイルのパスは、明示的に指定する必要があります。デフォルトのファイルパスはありません。サイレントモードのインストールとインストール設定ファイルの詳細については、「サイレントモードでのインストール (非対話型)」を参照してください。
-savestate
グラフィカル方式かコマンド行方式のどちらかを使ってインストールを実行し、このインストールに基づいてインストール設定ファイルを作成します。このオプションは、silent オプションと一緒に選択することはできません。このオプションを指定しないと、インストール設定ファイルは作成されません。
このファイルは statefile という名前で、install_dir にあります。
インストールの構文
./setup -silent config_file
サイレントモードのインストールとインストール設定ファイルの詳細については、「サイレントモードでのインストール (非対話型)」を参照してください。
Application Server ソフトウェアのインストールこの節では、グラフィカルインタフェースまたはコマンド行インタフェースを使って Sun ONE Application Server ソフトウェアをインストールする手順について説明します。両方の方式で、手順は同じです。ただし、コマンド行インタフェースの場合は、グラフィカル画面ではなくテキストベースの画面が表示されます。
ヒント
高可用性の概念とエンタープライズレベルの製品のインストールに精通している場合は、付録 A 「インストールのチェックシート」の要約チェックリストを使用することもできます。
トポロジを計画したあと、各システムでインストールプログラムを実行し、計画したトポロジに基づいて適切なコンポーネントを選択してインストールします。
- Application Server の Enterprise Edition のインストール先のマシンにある、以前のバージョンの Sun ONE Application Server 7 ソフトウェアをアンインストールします。
- インストールに適用されるすべての要件が満たされていることを確認します。要件については、「インストールの要件」を参照してください。
- root としてログインして、製品配布ファイル用に一時ディレクトリを作成します。
注
ロードバランサプラグインをインストールする場合は、インストールプロセスを始める前に、ロードバランサプラグインのインストール先のマシンに Web サーバーがすでにインストールされている必要があります。「高可用性要件」を参照してください。
- システム上でポートを使用するプロセスのうち、Application Server ソフトウェアと同時に実行される可能性があるものをすべて起動します。インストールプログラムが使用中のポートを検出するため、使用中のポートがほかの目的に使用されることはありません。
- ダウンロードの場合は、.gz ファイルを次のように解凍します。
gunzip sun-appserver7-sol.tar.gz
- ダウンロードの場合は、解凍したファイルを次のように展開します。
tar -xvf sun-appserver7-sol.tar
この処理には多少時間がかかることがあります。ファイルの展開が完了すると、sun-appserver7 ディレクトリが作成され、その中に setup ファイルと pkg ディレクトリが置かれています。
- sun-appserver7 ディレクトリに移動します。
- インストール方法を選択します。
setup コマンドとともに使用する正しいオプションの選択については、「インストールオプション」を参照してください。
インストールを始めると、インストールプログラムの「Welcome」ページが表示されます。
- 「Welcome」ページの内容を確認し、「Next」をクリックします。
「License Agreement」ページが表示されます。
- ライセンス契約の内容を確認し、「Yes」を選択して (またはコマンド行で「Yes」と入力して) 契約内容に同意してから「Next」をクリックします。
ライセンス契約に同意すると、「Select Installation Directory」ページが表示されます。
- Sun ONE Application Server のインストールディレクトリへのパス (デフォルトは /opt/SUNWappserver7) を指定します。
HADB サーバーのコンポーネントのみをインストールする場合は、インストールディレクトリとして /opt を選択できます。これにより、HADB パッケージがデフォルトの場所にインストールされます。デフォルトの場所は /opt/SUNWhadb です。
- 「Component Selection」ページからコンポーネントを選択します。コマンド行インタフェースの場合は、Yes と入力するか Enter キーを押してコンポーネントを決定します。
注
「Component Selection」ページで無効になっているコンポーネントがある場合 、あるいはコマンド行モードのインストールでインストール時に提示されないコンポーネントがある場合、これらのコンポーネントはシステムにインストール済みとして検出されています。
- Sun ONE Application Server。グラフィカルインタフェースとコマンド行インタフェースを持つ。J2SE と Sun ONE Message Queue はこのコンポーネントとともにインストールされる
注
同じシステム上に Sun ONE Application Server および HADB サーバーのノードをインストールする場合は、これらのコンポーネントを両方とも選択します。それ以外の場合は、どちらか 1 つを選択します。
- (省略可能) サンプルアプリケーション
- Sun ONE Application Server 管理クライアント (スタンドアロンのコマンド行をインストールするには、このコンポーネントのみを選択します)
- 高可用性データベース
- 高可用性データベースの管理クライアント
- ロードバランサプラグイン
このコンポーネントを別にインストールする手順については、「ロードバランサプラグインのインストール」を参照してください。
- Sun ONE Message Queue - インストールプログラムがシステムに Sun ONE Message Queue がプリインストールされていることを検出した場合、次の手順のいずれかが表示されます。
- 正しいバージョンのパッケージベースの Sun ONE Message Queue がインストールされている場合、それが使用されます。この時点で終了することができます。終了しない場合、インストールプログラムはインストール済みのバージョンを使用して次のステップを続行します。
- パッケージベースの Sun ONE Message Queue がインストールされていない場合、インストールプログラムで Sun ONE Message Queue パッケージを自動的にインストールするように選択できます。
- 正しくないバージョンのパッケージベースの Sun ONE Message Queue がインストールされている場合、現在のバージョンをアップグレードするかインストールを中止するかを尋ねるメッセージが表示されます。次のいずれかを選択します。
- J2SE の場合 - インストールプログラムは /usr/j2se のデフォルトの場所を調べて、正しいバージョンの J2SE がシステムにプリインストールされているかどうかを検出します。
次の手順のいずれかが表示されます (この手順で問題が発生した場合は、「J2SE インストールとアップグレードの問題」を参照してください)。
- 正しいバージョンのパッケージベースのJ2SE がインストールされている場合、それが使用されます。あるいは、別の正しいバージョンのパスを入力することもできます。インストールプログラムは次の手順に進みます。
- パッケージベースの J2SE がインストールされていない場合、インストールプログラムで J2SE パッケージを自動的にインストールするか、既存の J2SE インストールを再利用するかを選択できます。
- 正しくないバージョンのパッケージベースの J2SE がインストールされている場合、現在のバージョンをアップグレードするかインストールを中止するかを尋ねるメッセージが表示されます。次のいずれかのオプションを選択します。
- 現在インストールされている J2SE のバージョンをアップグレードするには、「Upgrade」をクリックするか、コマンド行に 1 と入力します。
注
実行中の他のアプリケーションがこの J2SE を使用している可能性もあるため、J2SE をアップグレードすると、プロセスが破壊される危険性があります。現在のインストール処理を中止し、プロセスを適切に終了するなどして、すべての依存関係を解決してください。
- インストールプログラムを終了するには、「Cancel」をクリックするか、コマンド行に 2 と入力します。
インストールを続行する前に、現在 /usr/j2se にある J2SE をアンインストールするか、J2SE 1.4.1_03 にアップグレードする必要があります。その後、Application Server のインストールを再度実行します。
- 製品の設定ディレクトリを指定します。
デフォルト (/etc/opt/SUNWappserver7) を受け入れるか、Sun ONE Application Server 製品の設定ディレクトリへのパスを入力します。
- サーバーの設定ディレクトリを指定します。
デフォルト (/var/opt/SUNWappserver7) を受け入れるか、Sun ONE Application Server Version 7, Enterprise Edition ドメインのインストールディレクトリへのパスを入力します。
- ディレクトリを参照するには、「...」をクリックします。デフォルトのインストールディレクトリを使用する場合は、コマンド行で Enter キーを押します。
- 指定したディレクトリが存在しない場合は、「Create New Directory?」ダイアログボックスが表示されます。
- 「Create Directory」をクリックします。コマンド行インタフェースの場合は 1 と入力します。「Choose New」をクリックするか、コマンド行に 2 と入力して既存のディレクトリを選択することもできます。
Application Server のインストールを選択すると、「Server Configuration Information」ページが表示されます。手順 18 にスキップします。
ロードバランサプラグインを選択した場合は、「Web Server Directory」ページが表示されます。手順 17 に進みます。
- ロードバランサプラグインを選択した場合は、Web サーバーを次のように識別します。
デフォルトの値は、Web サーバーのタイプに基づいて指定されます。インストールプログラムにより、適切な設定ファイルが指定された場所にあるかどうかがチェックされます。
ロードバランサプラグインを別にインストールする場合は、「ロードバランサプラグインのインストール」を参照してください。
- Sun ONE Application Server コンポーネントを選択した場合は、次のように入力します。
- 「Next」をクリックします。
インストールプログラムにより、選択したコンポーネントに基づいて、十分なディスク容量があるかどうかの確認処理が開始されます。進行状況を示す「Checking Disk Space」進捗バーが表示されます。
- ディスク容量が不足している場合は、エラーメッセージが表示されます。
この場合、インストールプログラムを終了し、十分な容量を確保してから、インストールを再度実行する必要があります。容量の要件については、「プラットフォーム要件」を参照してください。
- 十分なディスク容量がある場合は、「Ready to Install」ページが表示されます。
- 「Ready to Install」ページでは、次の中から選択できます。
- 「Installation Summary」ページでインストール結果をチェックします。インストールが失敗した場合は、次のログファイルを確認します。
- /var/sadm/install/logs/Sun_ONE_Application_Server_install.log
詳細については、「ログとメッセージについて」を参照してください。
- 「Finish」をクリックするか、コマンド行で「Finish」と入力して、インストールを完了します。
これで、インストールコンポーネントがシステムにインストールされました。
- サーバーを起動します。
「サーバーの起動と停止」の手順を使って Sun ONE Application Server ソフトウェアを起動できます。
管理コンソールが起動すると、Application Server グラフィカルインタフェースの初期ページが表示されます。
注
インストールプログラムにより、server1 という単一のインスタンスを含む domain1 という初期ドメインが作成されます。追加のドメインとインスタンスの作成手順については、「ドメインとインスタンスの作成」を参照してください。
- まだ実行していない場合は、「ユーザー環境の設定」の説明に従って、HADB の bin ディレクトリを PATH 環境変数に追加します。
- HADB コンポーネントを選択した場合は、各ホストで次のように入力して、HADB ソフトウェアが正常にインストールされていることを確認します。
hadbm --help
このコマンドの結果は、hadbm コマンド行ユーティリティで使用できるすべてのコマンドのリストです。
これで、高可用性のためにシステムを設定する準備ができています。「HADB の設定準備」に進んで、このプロセスを開始します。
ロードバランサプラグインのインストールこの節では、ロードバランサプラグインのコンポーネントを別にインストールする手順を説明します。
ロードバランサプラグインのコンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。
- Web サーバーとロードバランサプラグインをホストするシステムをチェックして、インストール済みのロードバランサプラグインまたはリバースプロキシプラグインが存在するかどうかを確認します。存在する場合は、アンインストールプログラムを使って削除する必要があります。
root 特権で次のコマンドを実行します。
pkginfo SUNWaspx
クリーンシステムでは、次のメッセージが表示されます。
ERROR: information for "SUNWaspx" was not found.
- ロードバランサプラグインのインストール先のマシンに正しい Web サーバーが存在することを確認します。現在サポートされているバージョンは次のとおりです。
- root としてログインし、製品配布ファイルの一時ディレクトリを作成します。
- ダウンロードの場合は、.gz ファイルを次のように解凍します。
gunzip sun-appserver7-sol.tar.gz
- ダウンロードの場合は、解凍したファイルを次のように展開します。
tar -xvf sun-appserver7-sol.tar
この処理には多少時間がかかることがあります。ファイルの展開が完了すると、sun-appserver7 ディレクトリが作成され、その中に setup ファイルと pkg ディレクトリが置かれています。
- sun-appserver7 インストールディレクトリに移動します。
- インストール方法を選択します。
setup コマンドとともに使用する正しいオプションの選択については、「インストールオプション」を参照してください。
インストールを始めると、インストールプログラムの「Welcome」ページが表示されます。
- ライセンス契約の内容を確認し、「Yes」を選択して (またはコマンド行で「Yes」と入力して) 契約内容に同意してから「Next」をクリックします。
ライセンス契約に同意すると、「Select Installation Directory」ページが表示されます。
- Sun ONE Application Server インストールディレクトリへのパス (デフォルトは /opt/SUNWappsrver7) を指定します。
- 「Component Selection」ページからロードバランサプラグインのコンポーネントを選択します。コマンド行インタフェースの場合は、Yes と入力するか Enter キーを押してコンポーネントを決定します。
注
「Component Selection」ページで無効になっているコンポーネントがある場合 、あるいはコマンド行モードのインストールでインストール時に提示されないコンポーネントがある場合、これらのコンポーネントはシステムにインストール済みとして検出されています。
ロードバランサプラグインのコンポーネントを選択した場合は、「Web Server Directory」ページが表示されます。
- Web サーバーを識別します。
- 「Next」をクリックします。
選択したコンポーネントに基づいて、十分なディスク容量があるかどうかの確認処理が開始されます。進行状況を示す「Checking Disk Space」進捗バーが表示されます。
- ディスク容量が不足している場合は、エラーメッセージが表示されます。
この場合、インストールプログラムを終了し、十分な容量を確保してから、インストールを再度実行する必要があります。容量の要件については、「プラットフォーム要件」を参照してください。
- 十分なディスク容量がある場合は、「Ready to Install」ページが表示されます。
- 「Ready to Install」ページでは、次の中から選択できます。
- 「Installation Summary」ページでインストール結果をチェックします。インストールが失敗した場合は、次のログファイルを確認します。
/var/sadm/install/logs/Sun_ONE_Application_Server_install.log
詳細については、「ログとメッセージについて」を参照してください。
- 「Finish」をクリックするか、コマンド行で「Finish」と入力して、インストールを完了します。
- 提供されている loadbalancer.xml.example ファイルを編集して、実際のアプリケーションサーバーのインスタンスに参照を組み込みます。このファイルは次の場所にあります。
Sun ONE Web Server の場合 :
webserver_instance_dir/config/loadbalancer.xml.example
Apache Web Server の場合 :
webserver_instance_dir/conf/loadbalancer.xml.example
- 変更を加えたあと、同じディレクトリ内に loadbalancer.xml.example ファイルを loadbalancer.xml として保存します。
サイレントモードでのインストール (非対話型)Sun ONE Application Server Version 7, Enterprise Edition ソフトウェアをサイレントモードでインストールする場合は、ユーザーの入力なしでインストールプログラムを実行できます。サイレントモードでインストールを行うには、必要な設定情報をインストールプログラムに提供するテキストファイルが必要です。
この節では次の項目について説明します。
インストール設定ファイルの作成
インストール設定ファイルは、savestate オプションを setup コマンドとともに使用して対話型インストールを開始するときに作成されます。対話型インストール中、入力は指定した設定ファイル内に収集され保管されます。この内容はサイレントインストールのテンプレートとなり、あとから 1 台または複数のマシンに製品をインストールするときに使用できます。
必要に応じて、インストール設定ファイルを変更することができます。
この節では次の項目について説明します。
インストール設定ファイルの作成の構文
インストール設定ファイルの作成の構文は、以下のとおりです。
グラフィカル方式の場合 :
コマンド行方式の場合 :
詳細については、「インストールオプション」を参照してください。
インストール設定ファイルの例
インストール設定ファイルは次のようになります。
# Wizard Statefile created: Mon Jan 27 16:25:26 PST 2003
Wizard path: /tmp/herc/sun-appserver7/./appserv.class
# Install Wizard Statefile section for Sun ONE Application Server
#
[STATE_BEGIN Sun ONE Application Server 108a4222b3a6a8ed98832d45238c7e8bb16c67a5]
defaultInstallDirectory = /opt/SUNWappserver7
currentInstallDirectory = /opt/SUNWappserver7SELECTED_COMPONENTS = Java 2 SDK, Standard Edition 1.4.1_03#Application Server#Sun ONE Message Queue 3.0.1#Sample Applications#Load Balancing Plugin#Uninstall#Startup
USE_BUNDLED_JDK = FALSE
JDK_LOCATION = /usr/j2se
JDK_INSTALLTYPE = PREINSTALLED
AS_INSTALL_DEFAULT_CONFIG_DIR = /etc/opt/SUNWappserver7
AS_INSTALL_CONFIG_DIR = /etc/opt/SUNWappserver7
AS_INSTALL_DEFAULT_VAR_DIR = /var/opt/SUNWappserver7
AS_INSTALL_VAR_DIR = /var/opt/SUNWappserver7
DOMAINS_DIR = /var/opt/SUNWappserver7/domains
WEBSERVER_INSTALL_DEFAULT_DIR = /usr/iplanet/servers
WEBSERVER_INSTALL_DIR = /opt/iplanet/servers/https-tesla.red.iplanet.com
INST_ASADMIN_USERNAME = admin
INST_ASADMIN_PASSWORD = adminadmin
INST_ASADMIN_PORT = 4848
INST_ASWEB_PORT = 81
INSTALL_STATUS = SUCCESS
[STATE_DONE Sun ONE Application Server 108a4222b3a6a8ed98832d45238c7e8bb16c67a5]インストール設定ファイルの変更
インストール設定ファイルは、表 2-2 に記載されている変数と値を編集することによって変更できます。
サイレントモードでのインストール
Sun ONE Application Server ソフトウェアを非対話型サイレントモードでインストールするには、次の手順を実行します。
- テキストエディタを使って現在のインストール設定ファイルを開き、サイレントインストールに適切な設定内容になっていることを確認します。
- config_file を任意の名前で保存します。次に例を示します。
cp statefile my_silent_config
- Sun ONE Application Server Version 7, Enterprise Edition ソフトウェアをインストールしようとしている各マシンに、インストール設定ファイルをコピーします。
- Application Server をインストールしようとしている各マシンに、Sun ONE Application Server インストールファイルをコピーします。
- 該当するディレクトリにいない場合は、インストールファイルとインストール設定ファイルをコピーしたディレクトリに移動します。
- スーパーユーザーとして、コマンド行に次の形式のコマンドを入力してサイレントインストールを開始します。
./setup -silent config_file
指定した config_file が読み込まれ、ディスク容量がチェックされます。その後、config_file のデータに基づいて製品がインストールされます。
プロンプトが再度表示された時点で、サイレントインストールは完了し、インストールコンポーネントがシステムにインストールされています。
- 「サーバーの起動と停止」の手順を使って Application Server ソフトウェアを起動できます。
管理コンソールが起動すると、Application Server グラフィカルインタフェースの初期ページが表示されます。
これで、高可用性のためにシステムを設定する準備ができています。「HADB の設定準備」に進んで、このプロセスを開始します。