GNOME 2.0 ユーザーズガイド (Solaris 版)

パート II GNOME デスクトップのカスタマイズ

デスクトップ環境の特性のほとんどは、カスタマイズすることができます。デスクトップの各要素のカスタマイズは、デスクトップ環境設定ツールと呼ばれる専用ソフトウェアツールによって制御されます。便宜上、設定ツールは、次のヘッダでグループ化されます。

設定ツールは、次のいずれかの方法で開くことができます。

この節では、デスクトップ環境の設定方法に関する以下の章について説明します。

第 9 章 基本設定ツールの使用方法

基本設定ツールでは、デスクトップの背景をカスタマイズしたり、キーボードの設定およびマウス設定を行えます。また、ショートカットキーの構成、サウンドの設定、およびネットワークプロキシの構成にも、基本設定ツールを使用できます。さらに、基本設定ツールを使用して、スクリーンセーバーをカスタマイズしたり、デスクトップのテーマやフォントを選んだり、アプリケーションのメニューバーおよびツールバーをカスタマイズしたりすることもできます。ウィンドウフォーカスの動作もカスタマイズできます。

この章では、基本設定ツールを使用した、デスクトップのカスタマイズ方法について説明します。

基本設定ツールを開く

次のいずれかの方法を使用して、基本設定ツールの 1 つを開くことができます。

デスクトップ背景のカスタマイズ

デスクトップ背景とは、デスクトップに適用する画像や色のことです。デスクトップ背景は、次の方法でカスタマイズできます。

デスクトップ背景の外観は、Nautilus ファイルマネージャ内から変更することもできます。

図 9–1 デスクトップ背景の設定ツール

「背景の設定」ツールのダイアログを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–1 は、構成可能な背景設定を示します。

表 9–1 デスクトップ背景の設定

要素 

機能 

「画像の選択」

デスクトップに表示する画像を選択する。画像を選択するには、「画像の選択」ボタンをクリックする。「画像の選択」ダイアログが表示される。ダイアログを使用して、画像を選択する。画像を選択して、「OK」をクリックする

「画像オプション」

画像を表示する方法を指定するには、次のいずれかのオプションを選択する 

  • 「壁紙」:デスクトップを覆うように、画像を繰り返し表示する

  • 「中央」:デスクトップの中央に画像を表示する

  • 「拡大縮小」:画面のエッジまで画像を拡大し、その画像の相対寸法を維持する

  • 「引き延ばし」:デスクトップを覆うように画像を拡大し、その画像の相対寸法は維持しない

  • 「画像なし」:画像を表示しない

「背景スタイル」

カラースキームを指定するには、「背景スタイル」ドロップダウンリストのオプションと、「色の選択」ボタンを使用する

カラースキームは、次のいずれかの方法で指定できる 

  • 「背景スタイル」ドロップダウンリストから、「単色」を選択して、デスクトップ背景に単一色を指定する

    希望する色を選ぶには、「色」ボタンをクリックする。「色の選定」ダイアログが表示される。色を選んで、「OK」をクリックする

  • 「背景スタイル」ドロップダウンリストから、「水平方向のグラデーション」を選択する。このオプションは、画面のレフトエッジから画面のライトエッジへ、グラデーション効果を作成する

    「左側の色」ボタンをクリックして、「色の選択」ダイアログを表示する。レフトエッジに表示する色を選ぶ

    「右側の色」ボタンをクリックする。ライトエッジに表示する色を選ぶ

  • 「背景スタイル」ドロップダウンリストから、「垂直方向のグラデーション」を選択する。このオプションは、画面のトップエッジから画面のボトムエッジへ、グラデーション効果を作成する

    「上側の色」ボタンをクリックして、「色の選択」ダイアログを表示する。トップエッジに表示する色を選ぶ

    「下側の色」ボタンをクリックする。ボトムエッジに表示する色を選ぶ

デフォルトのフォントの選択

フォント設定ツールを使用して、アプリケーションまたはデスクトップで使用するフォントを選択できます。

図 9–2 フォント設定ツール

フォントの設定ツールを示しています。これには、「アプリケーション用フォント」、「デスクトップ用フォント」の選択ボタンが含まれています。

表 9–2 に、構成可能なフォント設定を示します。

表 9–2 フォントの設定

オプション 

機能 

「アプリケーション用フォント」

フォント選択ボタンをクリックして、アプリケーションで使用するフォントを選択する 

「デスクトップ用フォント」

フォント選択ボタンをクリックして、デスクトップのみで使用するフォントを選択する 

キーボード設定の構成

キーボード設定ツールを使用して、キーボードの自動繰り返し設定を選択したり、キーボードと関連するサウンドイベントを構成することができます。

次の機能領域内では、キーボード設定ツールの設定をカスタマイズできます。

キーボード設定

「キーボード」タブセクションを使用して、一般的なキーボードの環境を設定します。キーボードアクセシビリティ設定ツールであるAccessX を起動するには、「アクセシビリティ」ボタンをクリックします。

図 9–3 キーボード設定ツールの「キーボード」タブセクション

キーボード設定ツールの「キーボード」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–3 は、構成可能なキーボード設定を示します。

表 9–3 キーボードの設定

オプション 

機能 

「キーが押されているときのキーボードリピートを有効」

キーボードの繰り返しを有効にする。キーボードの繰り返しが有効な場合、キーを押したままにすると、そのキーと関連付けられる操作が繰り返し実行される。たとえば、文字キーを押したままにすると、その文字が繰り返し入力される 

「遅延」

キーを押したときから、操作が繰り返されるまでの遅延を指定する 

「速度」

操作が繰り返される速度を指定する 

「テキストボックスやフィールド内で点滅」

フィールドおよびテキストボックスでカーソルを点滅させる 

「速度」

スライダを使用して、フィールドおよびテキストボックスでのカーソルの点滅速度を指定する 

サウンド設定

「サウンド」タブセクションを使用して、キーボードサウンドの環境を設定します。

図 9–4 キーボード設定ツールの「サウンド」タブセクション

キーボード設定ツールの「サウンド」タブセクションを示します。この内容は図についての説明です。

一部のアプリケーションは、キーボードの入力エラーを知らせるベルの音を鳴らします。「サウンド」タブセクションのオプションを使用して、ベル音を構成できます。表 9–4 は、構成可能なキーボードサウンド設定を示します。

表 9–4 キーボードサウンドの設定

オプション 

機能 

「オフ」

キーボードのベル音を無効にする 

「ビープ音」

キーボードのベル音を有効にする 

キーボードショートカットのカスタマイズ

キーボードショートカットは、単独のキーまたは複数のキーの組み合わせで、通常の操作の代替方法を提供します。

キーボードショートカット設定ツールを使用して、デフォルトのキーボードショートカットを表示できます。必要に応じて、デフォルトのキーボードショートカットをカスタマイズできます。

また、ホットキーを作成することもできます。ホットキーとは、アプリケーションを起動するキーボードショートカットです。

図 9–5 キーボードショートカット設定ツール

キーボードショートカット設定ツールを示します。この内容は図についての説明です。

表 9–5 に、カスタマイズ可能なキーボードショートカットを示します。

表 9–5 キーボードショートカットのデフォルトの設定

オプション 

機能 

「テキスト編集ショートカット」

次のいずれかの設定を選択する 

  • 「Default」:標準のショートカットの設定

  • 「Emacs」: Emacs ショートカットの設定

「デスクトップショートカット」

この表は、操作と、各操作に関連付けられているショートカットキーを示す 

操作に関連付けられているショートカットキーを変更するには、該当する操作をクリックして選択し、その操作のショートカットを選択する。操作に関連付けるキーを押す 

操作に関連付けられているショートカットキーを無効にするには、該当する操作をクリックして選択し、その操作のショートカットを選択する。Back Space を押す

「カスタムショートカット」

ホットキーを追加するには、次の手順を実行する 

  1. 「新規」をクリックする。「カスタムショートカット」ダイアログが表示される。「新しいコマンド」フィールドに、ホットキーに関連付けるコマンドを入力する。または、「参照」ボタンをクリックしてファイルをブラウズする。コマンドを選択したら、「OK」をクリックする。コマンドが「デスクトップショートカット」表の「カスタムショートカット」セクションに追加される

  2. 「デスクトップショートカット」表の「カスタムショートカット」セクション内のコマンドの「ショートカット」の列をクリックする。そのコマンドに関連付けるキーまたはキーの組み合わせを押す

ホットキーを編集するには、「デスクトップショートカット」表の「カスタムショートカット」セクションからキーを選択して、「編集」をクリックする。「カスタムショートカット」ダイアログでコマンドを編集する

ホットキーを削除するには、「デスクトップショートカット」表の「カスタムショートカット」セクションからホットキーを選択して、「削除」をクリックする

アプリケーションのメニューおよびツールバーのカスタマイズ

メニューおよびツールバー設定ツールを使用して、GNOME 対応アプリケーションのメニュー、メニューバー、およびツールバーをカスタマイズできます。

図 9–6 メニューとツールバー設定ツール

メニューとツールバー設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–6 は、GNOME 対応アプリケーション用にカスタマイズできるメニューおよびツールバー設定を示しています。

表 9–6 アプリケーションのカスタマイズの設定

オプション 

機能 

「ボタンラベル」

以下に示すオプションのいずれか 1 つを選択して、GNOME 対応アプリケーションのツールバーで表示する項目を指定する 

  • 「アイコンの下にテキストを表示」: ツールバーの各ボタン上にテキストとアイコンを表示する

  • 「アイコンに表示する優先テキスト」:ツールバーの各ボタン上にアイコンだけを表示し、重要なボタンにのみテキストも表示する

  • 「アイコンのみ」: ツールバーの各ボタン上にアイコンのみを表示する

  • 「テキストのみ」: ツールバーの各ボタン上にテキストのみを表示する

「ツールバーを引き離す」

ツールバーをアプリケーションウィンドウから、画面上の任意の場所に移動する。このオプションを選択した場合、アプリケーションのツールバーの左側に、ハンドルが表示される。ツールバーを移動するには、ハンドルをクリック & ホールドして、別の位置にツールバーをドラッグする 

「メニューにアイコンを表示」

メニュー内の各項目の横にアイコンを表示する。メニュー項目のなかには、アイコンを持たないものもある 

マウス設定の構成

マウス設定ツールを使用して、マウスを右利き用または左利き用に構成できます。また、マウス動作の速度および感度を指定することもできます。

次の機能領域内では、マウス設定ツールの設定をカスタマイズできます。

ボタンの設定

マウスボタンを左利き用に構成するかどうかを指定するには、「ボタン」タブセクションを使用します。また、ダブルクリック時のクリックの間隔を指定することもできます。

図 9–7 マウス設定ツールの「ボタン」タブセクション

マウス設定ツールの「ボタン」タブセクションを示します。「左利き用マウス」チェックボックスおよび「遅延」スライダが含まれています。

表 9–7 は、構成可能なマウスボタン設定を示します。

表 9–7 マウスボタンの設定

オプション 

機能 

「左利き用マウス」

マウスを左利き用に構成する。マウスを左利き用に構成した場合、左マウスボタンの機能と右マウスボタンの機能が入れ替わる 

「遅延」

ダブルクリック時のクリックの間隔をスライダを使用して指定する。最初のクリックと 2 回目のクリックの間隔がここで指定した時間を越える場合、その操作はダブルクリックとして解釈されない 

ポインタ設定

「カーソル」タブセクションを使用して、マウスポインタの環境を設定できます。

図 9–8 マウス設定ツールの「カーソル」タブセクション

マウス設定ツールの「カーソル」タブセクションを示します。「カーソルテーマ」リストボックスが含まれています。

表 9–8 に、構成可能なマウスポインタの設定を示します。

表 9–8 マウスポインタの設定

オプション 

機能 

「カーソルテーマ」

リストボックスから希望するマウスポインタのテーマを選択する 

「Control キーを押したときに、カーソルの位置を表示」

Ctrl キーを押して放したときのマウスポインタのアニメーションを有効にする。この機能は、マウスポインタの検出を補助する

動作設定

「動作」タブセクションを使用して、マウス動作の環境を設定します。

図 9–9 マウス設定ツールの「動作」タブセクション

マウス設定ツールの「動作」タブ付きセクションを示します。「速度」、「感度」、「しきい値」スライダが含まれています。

表 9–9 に、構成可能なマウス動作の設定を示します。

表 9–9 マウス動作の設定

設定 

機能 

「加速」

マウス移動時の、画面上でのマウスポインタの移動速度を指定する 

「感度」

マウスの動きに対する、マウスポインタの感度を指定する 

「しきい値」

移動操作がドラッグ & ドロップ操作として解釈されるまでの、項目の移動距離を指定する 

ネットワークプロキシ設定の構成

ネットワークプロキシ設定ツールでは、システムのネットワークへの接続方法を構成できます。デスクトップ環境をプロキシサーバーに接続するように構成して、プロキシサーバーの詳細を指定することができます。プロキシサーバーとは、別のサーバーへの要求を傍受して、可能な場合に、その要求をこのプロキシサーバー自体が実行するサーバーのことです。プロキシサーバーのドメインネームサービス (DNS) の名前か、インターネットプロトコル (IP) アドレスを入力できます。DNS 名は、ネットワーク上のコンピュータに固有のアルファベットで表される識別子です。IP アドレスは、ネットワーク上のコンピュータに固有の数字で表される識別子です。

図 9–10 ネットワークプロキシ設定ツール

ネットワークプロキシ設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–10 に、構成可能なネットワークプロキシの設定を示します。

表 9–10 ネットワークプロキシの設定

オプション 

機能 

「HTTP プロキシを使用」

HTTP サービス用にプロキシサーバーを使用する 

「場所」

HTTP サービスを要求するときに使用するプロキシサーバーの DNS 名または IP アドレスを入力する 

「ポート」

プロキシサーバー上の HTTP サービスのポート番号を入力する 

「プロキシを使用するにはユーザー名とパスワードが必要」

プロキシサーバーがユーザー名とパスワードを要求する 

「ユーザー名とパスワードをディスクに保存」

ユーザー名とパスワードを保存する 

「ユーザー名」

プロキシサーバー用のユーザー名を入力する 

「パスワード」

プロキシサーバー用のパスワードを入力する 

スクリーンセーバーの設定

スクリーンセーバーは、画面が使用されていないときに、画面の画像の代わりに使用されるアプリケーションです。スクリーンセーバーは、次の方法で使用できます。

次の機能領域内では、マウス設定ツールの設定をカスタマイズできます。

表示モードの設定

「表示モード」タブセクションを使用して、表示モードを設定します。

図 9–11 スクリーンセーバー設定ツールの「表示モード」タブセクション

スクリーンセーバー設定ツールの「表示モード」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–11 に、構成可能な表示モードの設定を示します。

表 9–11 スクリーンセーバー表示モードの設定

設定 

機能 

「モード」

ドロップダウンリストを使用して、スクリーンセーバーの動作を指定する。次のオプションから選択する  

  • 「スクリーンセーバーを無効化にする」: スクリーンセーバーを使用しない場合に選択する

  • 「ブランク・スクリーンのみ」: 画面をロックしたときに、画面を空白にする場合に選択する

  • 「1 つのスクリーンセーバーのみ」: 画面をロックしたときに、ディスプレイリストから、単一のスクリーンセーバーディスプレイを表示する場合に選択する

  • 「ランダムなスクリーンセーバー」: 画面をロックしたときに、ディスプレイリストから無作為に選択したスクリーンセーバーディスプレイを表示する場合に選択する

ディスプレイリスト 

リストから希望のスクリーンセーバーディスプレイを選択する 

「XScreenSaver の起動」

最後にマウスまたはキーボードを使用してから、スクリーンセーバーを起動するまでの待ち時間を指定する 

「繰り返す周期」

あるスクリーンセーバーの表示から次のスクリーンセーバーの表示までの時間を指定する 

「画面ロックの起動」

スクリーンセーバーが起動したあと、スクリーンロックする場合に選択する。スピンボックスを使用して、スクリーンセーバーの起動とスクリーンロックまでの遅延時間を指定する 

「プレビュー」

このボタンをクリックすると、スクリーンセーバーディスプレイリストで選択したスクリーンセーバーディスプレイをプレビューできる。プレビューを停止するには、任意のキーを押すか、マウスボタンをクリックする 

「設定」

このボタンをクリックすると、スクリーンセーバーディスプレイリストで選択したスクリーンセーバーディスプレイのオプションを表示できる 

拡張設定

「拡張設定」タブセクションを使って、スクリーンセーバーの拡張設定を行います。

図 9–12 スクリーンセーバー設定ツールの「拡張設定」タブセクション

スクリーンセーバー設定ツールの「拡張設定」タブセクションを示します。この内容は図についての説明です。

表 9–12 に、構成可能なスクリーンセーバーの拡張設定を示します。

表 9–12 スクリーンセーバーの拡張設定

設定 

機能 

「デスクトップ画像を操作対象にする」

一部のスクリーンセーバーでは、画面のスクリーンショットを撮ることができるため、そのスクリーンショットを使用してスクリーンセーバーディスプレイを作成できる。スクリーンセーバーで画面のスクリーンショットを撮る場合は、このオプションを選択する 

「ビデオ入力を操作対象にする」

一部のスクリーンセーバーでは、ビデオのフレームを取り込めるため、取り込んだ画像を使用してスクリーンセーバーディスプレイを作成できる。システムにビデオキャプチャカードがある場合、このオプションを選択すると、スクリーンセーバーでビデオのフレームを取り込むことができる 

「画像をランダムに選択」

指定したディレクトリ内の画像をスクリーンセーバーに使用する場合に選択する。ディレクトリのパスをフィールドに入力する。または、「参照」をクリックしてダイアログを表示し、ディレクトリを選択する

「診断情報」

スクリーンセーバーの診断情報を表示する場合に選択する 

「サブプロセスのエラーを表示する」

画面上のスクリーンセーバーのサブプロセスに関連するエラーを表示する場合に選択する 

「起動時にスプラッシュスクリーンを表示する」

Xscreensaver を開始したときに、Xscreensaver が「スプラッシュ」ダイアログを表示するようにする場合に選択する

「パワーマネージメントを有効にする」

モニタの電源管理機能を有効にする場合に選択する。電源管理機能は、モニタを使用していないときの電力消費を削減する 

「スタンバイ」

モニタが予備モードになるまでの時間を指定する。モニタが待機モードになると、画面は空白になる 

「サスペンド」

モニタが省電力モードになるまでの時間を指定する 

「電源 OFF」

モニタの電源を切るまでの時間を指定する 

「カラーマップをインストールする」

スクリーンセーバーがアクティブのとき、専用のカラーマップをインストールする場合に選択する。専用のカラーマップを使用することで、特定のスクリーンセーバーディスプレイの画像品質を改善できる 

「スクリーンセーバーをフェードインする」

スクリーンセーバーを起動するときに、徐々に黒の画面を表示したい場合に選択する 

「スクリーンセーバーをフェードアウトする」

スクリーンセーバーを停止するときに、表示を徐々に黒から画面の内容へ表示したい場合に選択する 

「フェードする時間」

スクリーンセーバーを起動するときに、黒にフェードする時間を指定する 

サウンドの設定

サウンド設定ツールを使用することによって、GNOME サウンドサーバーをいつ起動するかを制御できます。また、特定のイベントが発生したときに再生されるサウンドも指定できます。

次の機能領域内では、サウンド設定ツールの設定をカスタマイズできます。

一般的な設定

GNOME サウンドサーバーをいつ起動するかを指定するには、サウンド設定ツールの「一般」タブセクションを使用します。このタブセクションでは、サウンドイベント機能も有効に設定できます。

図 9–13 サウンド設定ツールの「一般」タブセクション

サウンド設定ツールの「一般」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–13 に、構成可能な一般的なサウンド設定を示します。

表 9–13 サウンドの設定

オプション 

機能 

「起動時にサウンドサーバーを使う」

GNOME セッションを開始したときに、GNOME サウンドサーバーを起動する。サウンドサーバーがアクティブな場合、デスクトップ環境はサウンドを再生できる 

「イベントの効果音を鳴らす」

デスクトップ環境で特定のイベントが発生したときにサウンドを再生する。このオプションは、「起動時にサウンドサーバーを使う」オプションが選択されている場合にのみ指定できる

サウンドイベントの設定

サウンド設定ツールの「サウンドイベント」タブセクションを使用して、特定のサウンドを特定のイベントに関連付けることができます。


注 –

「サウンドイベント」タブセクションにアクセスするには、先に「起動時にサウンドサーバーを使う」オプションと、「イベントの効果音を鳴らす」オプションを選択する必要があります。


図 9–14 サウンド設定ツールの「サウンドイベント」タブセクション

サウンド設定ツールの「サウンドイベント」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–14 に、構成可能なサウンドイベントの設定を示します。

表 9–14 サウンドイベントの設定

オプション 

機能 

「サウンド」表

「サウンド」表を使用して、特定のサウンドを特定のイベントに関連付ける

「イベント」列は、発生するイベントの階層リストを表示する。イベントのカテゴリを開くには、イベントのカテゴリの横にある右矢印をクリックする

「再生ファイル」列は、イベントが発生したときに再生するサウンドファイルをリストする

「再生」

このボタンをクリックすると、選択したイベントに関連付けられるサウンドファイルを再生する 

サウンドファイルのドロップダウンコンビネーションボックスの「参照」

サウンドをイベントに関連付けるには、「サウンド」表内のイベントを選択する。ドロップダウンコンビネーションボックスから選択したイベントに関連付けるサウンドファイルの名前を入力する。または、「参照」をクリックして、「ファイルの選択」ダイアログを表示する。ダイアログを使用して、選択したイベントに関連付けるサウンドファイルを指定する


注 –

イベントに関連付けることができるサウンドファイルの形式は、.wav 形式のみ


デスクトップ環境のテーマの設定

テーマ設定ツールを使用して、デスクトップ環境またはウィンドウフレームのテーマを選択できます。次の機能領域内では、テーマ設定ツールの設定をカスタマイズできます。

デスクトップ環境の外観を決定するテーマは、デスクトップ環境テーマとウィンドウフレームテーマだけではありません。たとえば、Nautilus には、Nautilus ウィンドウやデスクトップのルック&フィールの変更に使用できるテーマがあります。

デスクトップ環境のテーマの設定

テーマ設定ツールの「ウィジェットテーマ」タブセクションを使用して、デスクトップ環境のテーマを選択します。デスクトップ環境のテーマは、パネル、メニュー、およびアプレットの視覚的外観を指定します。また、GNOME 対応アプリケーションのインターフェイス項目の外観も指定します。たとえば、テーマは、ボタン、スクロールバー、チェックボックスなどの外観に影響します。

テーマは、利用可能なテーマのリストから選ぶか、新しいテーマをインストールします。利用可能なデスクトップ環境のテーマのリストには、ユーザーがアクセス可能な要件を満たすいくつかのテーマが含まれています。

図 9–15 テーマ設定ツールの「ウィジェット」タブセクション

テーマ設定ツールの「ウィジェット」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–15 に、構成可能なデスクトップ環境テーマの設定を示します。

表 9–15 デスクトップ環境テーマの設定

オプション 

機能 

「利用可能なテーマ」 

リストボックスから希望のテーマを選択する 

「新規テーマのインストール」

利用可能なテーマのリストにテーマを追加できる。新規テーマは、圧縮されていない状態のフォルダでなければならない 

テーマを利用可能なテーマのリストに追加するには、「新規テーマのインストール」ボタンをクリックする。ダイアログが表示される。テーマのアーカイブファイルの位置をドロップダウンコンビネーションボックスに入力する。または、「参照」ボタンをクリックしてファイルをブラウズする。フォルダを選択したら、「OK」をクリックする

インターネット上に多数の GTK テーマがある 

「テーマフォルダへ移動」

このボタンを押すと、デフォルトのテーマフォルダでファイルマネージャウィンドウが開く。テーマは、ファイルマネージャウィンドウから削除できる 

ウィンドウフレームの設定

テーマ設定ツールの「ウィンドウフレーム」タブセクションを使用して、ウィンドウフレームのテーマを選択できます。テーマは、利用可能なテーマのリストから選ぶか、新しいテーマをインストールします。利用可能なウィンドウフレームテーマのリストには、ユーザーがアクセシビリティ要件を満たすいくつかのテーマが含まれています。

図 9–16 テーマ設定ツールの「ウィンドウフレーム」タブセクション

テーマ設定ツールの「ウィンドウフレーム」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–16 に、構成可能なウィンドウフレームテーマの設定を示します。

表 9–16 ウィンドウフレームテーマの設定

オプション 

機能 

「利用可能なテーマ」 

リストボックスから希望のテーマを選択する 

「新規テーマのインストール」

利用可能なテーマのリストにテーマを追加できる。新規テーマは、圧縮されていない状態のフォルダでなければならない 

テーマを利用可能なテーマのリストに追加するには、「新規テーマのインストール」ボタンをクリックする。ダイアログが表示される。テーマのアーカイブファイルの位置をドロップダウンコンビネーションボックスに入力する。または、「参照」ボタンをクリックしてファイルをブラウズする。フォルダを選択したら、「OK」をクリックする

「テーマフォルダへ移動」

このボタンを押すと、デフォルトのテーマフォルダでファイルマネージャウィンドウが開く。テーマは、ファイルマネージャウィンドウから削除できる 

ウィンドウフォーカスのカスタマイズ

デスクトップ環境のウィンドウフォーカスの動作をカスタマイズするには、ウィンドウフォーカス設定ツールを使用します。

図 9–17 ウィンドウフォーカス設定ツール

ウィンドウフォーカス設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 9–17 に、カスタマイズ可能なウィンドウフォーカスの設定を示します。

表 9–17 ウィンドウフォーカスの設定

オプション 

機能 

「フォーカスを当てるためにクリックする」

ウィンドウをクリックすると、そのウィンドウがフォーカスされる。別のウィンドウをクリックするまで、そのウィンドウはフォーカスされている 

「フォーカスを当てるためにポイントする」

ウィンドウをポイントすると、そのウィンドウがフォーカスされる。別のウィンドウをポイントするまで、そのウィンドウはフォーカスされている 

「フォーカスされたウィンドウを手前に表示する」

フォーカスしたウィンドウを前面のウィンドウにする 

第 10 章 拡張設定ツールの使用方法

拡張設定ツールでは、アプリケーション、パネル、およびほかのユーザーインターフェイス項目の動作や外観をカスタマイズすることができます。拡張設定ツールを使用して、ファイルの型、デフォルトのアプリケーション、およびパネルを構成できます。また、拡張設定ツールで、セッションおよび起動プログラムもカスタマイズできます。この章では、拡張設定ツールを使用した、デスクトップ環境のカスタマイズ方法について説明します。

拡張設定ツールを開く

拡張設定ツールは、次のいずれかの方法で開くことができます。

CD データベースの構成

CD データベース設定ツールでは、システムが照会可能な CD データベースを構成できます。CD データベースには、アーティスト名、曲名、および収録曲など、CD に関する情報が含まれています。アプリケーションが CD を再生すると、アプリケーションは CD データベースを照会して、情報を表示します。

図 10–1 CD データベース設定ツール

CD データベース設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–1 に、CD データベース設定ツールの要素を示します。

表 10–1 CD データベースの設定

要素 

説明 

「何も情報を送信しない」

CD データベースサーバーに情報を送信しない 

「実際の情報を送信」

ユーザー名とホスト名の情報を CD データベースサーバーに送信する 

「他の情報を送信」

ほかの名前およびホスト名の情報を CD データベースサーバーに送信する。「名前」フィールドに名前を入力し、「ホスト名」フィールドにホスト名を入力する

「FreeDB ラウンド・ロビン・サーバ ー」

FreeDB は CD データベース。FreeDB ラウンドロビンサーバーは、FreeDB サーバーの負荷分散構成になる。このサーバーから FreeDB CD データベースにアクセスする 

「他の FreeDB サーバー」

別のサーバーから FreeDB CD データベースにアクセスする場合はこのオプションを選択する。必要なサーバーをサーバー表から選択する 

「サーバー・リストを更新」

サーバー表内の利用可能な FreeDB サーバーのリストを更新する 

「他のサーバー」

ほかの CD データベースを使用する。データベースが存在するサーバの名前を「ホスト名」フィールドに入力する。データベースにアクセスできるポート番号を「ポート」フィールドに入力する

ファイルタイプとプログラムの構成

さまざまなタイプのファイルを作成、表示、および編集する方法を指定するには、ファイルタイプとプログラム設定ツールを使用します。たとえば、ファイルがプレーンテキストファイルの場合、そのファイルをテキストエディタで起動するように指定できます。

Nautilus およびほかの GNOME アプリケーションは、ファイルの内容を確認して、ファイルタイプを判断します。最初の行でファイルタイプを判別できない場合、アプリケーションはファイル拡張子を確認します。

図 10–2 「ファイルタイプとプログラム」設定ツール

ファイルタイプとプログラム設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–2 に、「ファイルタイプとプログラム」設定ツールの要素を説明します。

表 10–2 「ファイルタイプとプログラム」設定ツールの要素

要素 

説明 

表 

ファイルタイプのカテゴリの内容を表示するには、カテゴリ名の横にある右矢印をクリックする。カテゴリが開き、各ファイルタイプの説明と、そのファイルタイプに関連付けられるファイル拡張子が表示される 

操作するファイルタイプを選択するには、そのファイルをクリックする 

「ファイルタイプの追加」

ファイルタイプを追加する。詳細については、ファイルタイプを追加する を参照

「サービスの追加」

サービスを追加する。詳細については、サービスを追加する を参照

「編集」

ファイルタイプ、サービス、またはファイルタイプのカテゴリを編集するには、編集対象の項目を選択して、「編集」をクリックする

「削除」

ファイルタイプまたはサービスを削除するには、削除対象の項目を選択して、「削除」をクリックする

ファイルタイプを追加する

ファイルタイプを追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「アプリケーション」-> 「デスクトップ設定」-> 「拡張設定」-> 「ファイルタイプとプログラム」を選択して、「ファイルタイプとプログラム」設定ツールを起動します。

  2. 「ファイルタイプの追加」ボタンをクリックします。「ファイルタイプの追加」ダイアログが表示されます。

  3. ダイアログにファイルタイプのプロパティを入力します。以下の表に、「ファイルタイプの追加」ダイアログのダイアログ要素を示します。

    オプション 

    機能 

    「アイコンなし」

    ファイルタイプを表すアイコンを選択する。アイコンを選択するには、「アイコンなし」ボタンをクリックする。「アイコンを選択」 ダイアログが表示される。ダイアログからアイコンを選択する。別のディレクトリにあるアイコンを選択するには、「参照」をクリックする。アイコンを選択したら「OK」をクリックする

    「説明」

    ファイルタイプの説明を入力する 

    「MIME タイプ」

    このタイプのファイルの MIME タイプを入力する 

    「カテゴリ」

    「ファイルタイプとプログラム」設定ツールでファイルタイプの属するカテゴリを入力する。「選択」をクリックして、「ファイルカテゴリを選択」ダイアログからカテゴリを選択する

    「ファイル名の拡張子」

    ファイルタイプに関連付けるファイル名の拡張子を入力する。左側のフィールドにファイル拡張子を入力し、 Return キーを押す。ファイル名の拡張子を削除するには、右側のフィールドからファイル名の拡張子を選択して、「削除」ボタンをクリックする

    「ビューアコンポーネント」

    将来のリリースで情報が追加 

    「デフォルトのアクション」

    将来のリリースで情報が追加 

    「実行するプログラム」

    ファイルタイプに関連付けるプログラムを指定する。このフィールドに、プログラムを起動するコマンドを入力する。あるいは、以前に入力したコマンドを選ぶには、下矢印ボタンをクリックして、実行するコマンドを選ぶ 

    「参照」ボタンを使用して、実行するコマンドを選択することもできる

    「端末内で実行」

    プログラムを端末で実行する。実行するウィンドウを作成しないプログラムには、このオプションを選択する 

  4. 「OK」をクリックします。

サービスを追加する

サービスを追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「アプリケーション」-> 「デスクトップ設定」-> 「拡張設定」-> 「ファイルタイプとプログラム」を選択して、「ファイルタイプとプログラム」設定ツールを起動します。

  2. 「サービスの追加」ボタンをクリックします。「サービスの追加」ダイアログが表示されます。

  3. ダイアログにサービスのプロパティを入力します。以下の表に、「サービスの追加」ダイアログのダイアログ要素を示します。

    オプション 

    機能 

    「説明」

    サービスの説明を入力する 

    「プロトコル」

    サービスのプロトコルを入力する 

    「プログラム」

    サービスに関連付けるプログラムを指定する。このフィールドに、プログラムを起動するコマンドを入力する。あるいは、以前に入力したコマンドを選ぶには、下矢印ボタンをクリックして、実行するコマンドを選ぶ 

    「参照」ボタンを使用して、実行するコマンドを選択することもできる

    「端末内で実行」

    プログラムを端末で実行する。実行するウィンドウを作成しないプログラムには、このオプションを選択する 

  4. 「OK」をクリックします。

パネルのカスタマイズ

パネル設定ツールでは、パネルの動作を構成できます。パネル設定ツールで行った変更は、すべてのパネルに影響します。

図 10–3 パネル設定ツール

パネル設定ツールを示しています。「ランチャーをクリックして引き出しを閉じる」、「アニメーション」チェックボックスと「アニメーション速度」ドロップダウンリストを示しています。

表 10–3 パネルの設定

設定 

機能 

「ランチャーをクリックし引き出しを閉じる」

引き出し内のランチャーを選択したときに、パネル上のその引き出しを閉じる 

「アニメーション」

アニメーションスタイルでパネルを表示し、隠す 

「アニメーションの速度」

ドロップダウンリストから、パネルのアニメーション速度を選択する 

優先するアプリケーションの選択

優先するアプリケーション設定ツールでは、デスクトップ環境がアプリケーションを起動するときに、デスクトップ環境が使用するアプリケーションを指定します。たとえば、優先端末アプリケーションとして、Xterm を指定できます。「デスクトップ」メニューを開いて、「新規端末」を選択すると、Xterm が起動します。

次の領域内では、優先するアプリケーション設定ツールの設定をカスタマイズできます。

Web ブラウザの設定

優先 Web ブラウザを設定するには、「Web ブラウザ」タブセクションを使用します。優先 Web ブラウザは、URL をクリックしたときに開きます。たとえば、アプリケーションで URL を選択するか、デスクトップで URL ランチャーを選択したときに、優先 Web ブラウザが開きます。

図 10–4 優先するアプリケーション設定ツールの「Webブラウザ」タブセクション

優先アプリケーション設定ツールの「Web ブラウザ」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–4 に、構成可能な優先 Web ブラウザの設定を示します。

表 10–4 優先 Web ブラウザの設定

オプション 

機能 

「Web ブラウザを選択」

標準の Web ブラウザを使用する。ドロップダウンコンビネーションボックスを使用して、優先 Web ブラウザを選択する 

「カスタム Web ブラウザ」

カスタムの Web ブラウザを使用する 

「コマンド」

カスタム Web ブラウザを起動するコマンドを入力する。クリックした URL をブラウザが表示できるようにするには、コマンドのあとに、“%s” を指定する

「端末内で実行」

端末でコマンドを実行する。実行するウィンドウを作成しないブラウザには、このオプションを選択する 

テキストエディタの設定

「テキストエディタ」タブセクションを使用して、優先テキストエディタを構成します。

図 10–5 優先するアプリケーション設定ツールの「テキストエディタ」タブセクション

優先するアプリケーション設定ツールの「テキストエディタ」タブ付きセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–5 に、構成可能な優先テキストエディタの設定を示します。

表 10–5 優先テキストエディタの設定

オプション 

機能 

「エディタを選択」

標準のテキストエディタを使用する。ドロップダウンコンビネーションボックスを使用して、優先テキストエディタを指定する 

「カスタムエディタ」

カスタムのテキストエディタを使用する。「カスタムエディタプロパティ」ダイアログが表示されます。

  • 「名前」: カスタムテキストエディタの名前を入力する

  • 「コマンド」: カスタムテキストエディタを起動するコマンドを入力する

  • 「このアプリケーションは複数のファイルを開くことができます」: デフォルトのテキストエディタが複数のファイルを開く場合に選択

  • 「このアプリケーションはシェル上で実行する必要があります」: 端末でコマンドを実行する。実行するウィンドウを作成しないエディタには、このオプションを選択

カスタムテキストエディタを指定したあと、「プロパティ」ボタンをクリックして、「カスタムエディタプロパティ」ダイアログを表示できる。ダイアログを使用して、カスタムテキストエディタの設定を変更できる

「このエディタを使用してファイルマネージャのテキストファイルを開く」

ファイルマネージャが、テキストファイルの表示にカスタムテキストエディタを起動する 

端末の設定

「端末」タブセクションを使用して、優先端末を構成します。

図 10–6 優先するアプリケーション設定ツールの「端末」タブセクション

優先アするプリケーション設定ツールの「端末」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–6 に、構成可能な優先端末の設定を示します。

表 10–6 優先端末の設定

オプション 

機能 

「端末を選択」

標準の端末を使用する。ドロップダウンコンビネーションボックスを使用して、優先端末を指定する 

「カスタム端末」

カスタムの端末を使用する 

「コマンド」

カスタム端末を起動するコマンドを入力する 

「実行フラグ」

コマンドに指定する実行オプションを入力する

セッションの構成

セッション設定ツールでは、セッションを管理することができます。セッションの環境を設定して、セッションの開始時に起動するアプリケーションを指定できます。また、デスクトップ環境のアプリケーションの状態を保存したり、別のセッションの開始時にその状態を復元したりするように、セッションを構成することができます。この設定ツールを使用して、複数の GNOME セッションを管理することもできます。

次の機能領域内では、セッションおよび起動アプリケーションの設定をカスタマイズできます。

セッションのオプションの設定

「セッションのオプション」タブセクションを使用して、複数のセッションを管理したり、現在のセッションの環境を設定することができます。

図 10–7 セッション設定ツールの「セッションのオプション」タブセクション

セッション設定ツールの「セッションのオプション」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–7 に、構成可能なセッションのオプション設定を示します。

表 10–7 「セッションのオプション」の設定

オプション 

機能 

「ログイン時にスプラッシュ画面を表示する」

セッションを開始したときにスプラッシュ画面を表示する 

「ログアウト時にプロンプトを表示する」

セッションを終了するときに確認ダイアログを表示する 

「変更を自動的にセッションに保存する」

セッションマネージャによって、セッションの現在の状態が保存される。セッションマネージャは、セッション管理下にある開いているアプリケーション、およびセッション管理下のアプリケーションと関連付けられている設定を保存する。次回セッションを起動したときに、アプリケーションは保存された設定で自動的に起動する 

このオプションを選択しない場合は、セッションを終了するときに 「ログアウトの確認」ダイアログが「現在の設定を保存」オプションを表示する

「セッション」

ダイアログのこの領域を使用して、以下のように、複数のセッションをデスクトップ環境内で管理する 

  • 新しいセッションを作成するには、「追加」ボタンをクリックする。「新規セッションの追加」ダイアログが表示される。このダイアログを使用して、セッションの名前を指定する

  • セッションの名前を変更するには、「現在のセッションを選択」表から変更するセッションを選択する。「編集」ボタンをクリックする。「セッション名の編集」ダイアログが表示される。セッションの新しい名前を入力する

  • セッションを削除するには、「現在のセッションを選択」表から削除するセッションを選択する。「削除」ボタンをクリックする

現在のセッションの設定

「現在のセッション」タブセクションを使用して、起動順序の値の指定や、現在のセッションでのセッション管理下のアプリケーションの再起動方式を選択できます。

図 10–8 セッション設定ツールの「現在のセッション」タブセクション

セッション設定ツールの「現在のセッション」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–8 に、構成可能な現在のセッションの設定を示します。

表 10–8 現在のセッションの設定

オプション 

機能 

「順番」

「順番」設定は、セッションマネージャが起動するセッション管理下の起動アプリケーションの順序を指定する。セッションマネージャは、低い値を持つアプリケーションから先に起動する。デフォルトは 50

アプリケーションの起動順序を指定するには、表からアプリケーションを選択する。「順番」スピンボックスを使用して、起動順序の値を指定する

「スタイル」

「スタイル」設定は、アプリケーションの再起動スタイルを決定する。アプリケーションの再起動スタイルを選択するには、表からアプリケーションを選択して、次のいずれかの方式を選ぶ

  • 「標準」

    GNOME セッションを開始したときに自動的に起動する。この再起動方式のアプリケーションをセッション中に終了するには、kill コマンドを使用する

  • 「再起動」

    アプリケーションを閉じるまたは終了すると自動的に再起動する。セッション中に継続してアプリケーションを実行する必要がある場合は、アプリケーションにこの方式を指定する。この再起動方式のアプリケーションを終了するには、表からアプリケーションを選択して、「削除」ボタンをクリックする

  • 「手動」

    GNOME セッションの開始時にアプリケーションを起動しない

  • 「設定」

    セッションを開始すると自動的にアプリケーションが起動する。この方式のアプリケーションは、通常、低い起動順序値を持ち、GNOME およびセッション管理下のアプリケーションの構成設定を格納する

「削除」

「削除」ボタンをクリックすると、リストから選択したアプリケーションを削除する。アプリケーションは、セッションマネージャから削除されて、閉じる。削除したアプリケーションは、次回セッションを開始したときに起動されない

「適用」

「適用」ボタンをクリックすると、起動順序および再起動方式に変更を適用する

自動起動アプリケーションの構成

セッション設定ツールの「自動起動プログラム」タブセクションを使用して、非セッション管理下の起動アプリケーションを指定できます。自動起動アプリケーションとは、セッションを開始したときに自動的に起動するアプリケーションのことです。非セッション管理下のアプリケーションを実行するコマンドは、 「自動起動プログラム」タブセクションで指定します。コマンドは、ログイン時に自動的に実行されます。

セッション管理下のアプリケーションを自動的に起動することもできます。詳細については、セッションのオプションの設定を参照してください。

図 10–9 セッション設定ツールの「自動起動プログラム」タブセクション

セッション設定ツールの「自動起動プログラム」タブセクションを示しています。この内容は図についての説明です。

表 10–9 に、構成可能な自動起動アプリケーションの設定を示します。

表 10–9 自動起動プログラムの設定

オプション 

機能 

「追加された自動起動プログラム」

この表を使用して、以下のように、非セッション管理下の自動起動アプリケーションを管理する 

  • 自動起動アプリケーションを追加するには、「追加」ボタンをクリックする。「自動起動プログラムの追加」ダイアログが表示される。アプリケーションを起動するコマンドを「自動起動コマンド」フィールドに入力する

    複数の自動起動アプリケーションを指定する場合は、「優先順位」スピンボックスを使用して、各アプリケーションの起動順序を指定する。起動順序とは、自動起動アプリケーションを起動する順序を指す

  • 自動起動アプリケーションを編集するには、自動起動アプリケーションを選択して、「編集」ボタンをクリックする。「自動起動プログラムの編集」ダイアログが表示される。ダイアログを使用して、自動起動アプリケーションのコマンドおよび起動順序を変更する

  • 自動起動アプリケーションを削除するには、削除対象の自動起動アプリケーションを選択して、「削除」ボタンをクリックする

第 11 章 アクセシビリティ設定ツールの使用方法

この章では、アクセシビリティ設定ツールを使用して、デスクトップ環境のアクセシビリティ機能をカスタマイズする方法について説明します。

アクセシビリティツールを開く

アクセシビリティ設定ツールは、次の方法で開くことができます。

キーボードアクセシビリティオプションの構成

キーボードアクセシビリティ設定ツールを使用して、キーボードのアクセシビリティ設定を設定します。キーボードアクセシビリティ設定ツールは、AccessX として知られています。

図 11–1 キーボードのアクセシビリティ設定ツール

キーボードアクセシビリティ設定ツールを示しています。この内容は図についての説明です。

表 11–1 に、変更可能なキーボードのアクセシビリティ設定を示します。

表 11–1 キーボードのアクセシビリティ設定

オプション 

機能 

「キーボードアクセシビリティを有効にする」

キーボードのアクセシビリティ機能を有効にする。このオプションを選択すると、設定ツールのほかのオプションも利用可能になる 

「キーボードアクセシビリティ機能を有効/無効になるとビープ音を鳴らす」

スティッキキーまたはスローキーなどの機能が有効または無効になると、音で示す 

「未使用の場合は無効にする時間」

一定時間キーボードが使用されないと、キーボードアクセシビリティ設定を無効にする。スライダを使用して、キーボードアクセシビリティ設定が無効になるまでのキーボードのアイドル時間を秒数で指定する。指定した秒数が経過すると、以下のキーボードアクセシビリティ設定が無効になる 

  • バウンスキー

  • マウスキー

  • スローキー

  • スティッキキー

  • トグルキー

「マウスキーを有効」

数字キーパッドがマウス操作をエミュレートする。以下のマウスキー設定を指定できる  

  • 「ポインタの最大速度」: ポインタが画面上を移動する最大速度を指定

  • 「加速時間の間隔」: ポインタの加速時間の間隔を指定

  • 「キーを押してから移動を開始するまでの時間」: キーを押してからポインタが移動するまでの時間を指定

「スローキーを有効」

認識されるまでキーを押し続ける必要のある時間を制御する。以下のスローキー設定を指定できる  

  • 「次の時間だけ押されたキーを受け入れる」: 認識されるまでキーを押し続ける必要のある時間を指定する

  • 「キーが押されたとき」: キーを押していることを音によって示す

  • 「キーを受け付けたとき」: キー認識を音によって示す

  • 「キーを拒否したとき」: キー拒否を音によって示す

「バウンスキーを有効」

キー入力を受け付けて、キーボードのキーの繰り返し特性を制御する。以下のバウンスキー設定を指定できる。  

  • 「キーの自動繰り返しまでの時間」: 最初にキーを押したあと、押したキーの自動繰り返しが行われるまでの間隔を指定する

  • 「キーを拒否したとき」: キー拒否を音によって示す

「スティッキキーを有効」

順にキーを押したとき、複数のキーを同時に押す操作を実行する。以下のスティッキキー設定を指定できる  

  • 「修飾キーが押されたときにビープ音を鳴らす」: 修飾キーを押したときに、音によって示す

  • 「2 つのキーを同時に押したとき、スティッキキーをオフに切り換え」: 2 つのキーを同時に押した場合に、順にキーを押したときの複数のキーを同時に押す操作を無効にする

「トグルキーとリピートキー」

トグルキーが押されたことを音によって示す。トグルキーが有効になるとビープ音が 1 回聞こえる。トグルキーが無効になると ビープ音が 2 回聞こえる 

「テスト入力領域」

テスト入力領域は、入力したときに、キーボード設定がディスプレイにどのように影響するかがわかる対話型のインターフェイス。テスト入力領域にテキストを入力して、設定の影響を確認する 

「CDE AccessX ファイルをインポート」

このボタンをクリックすると、CDE AccessX 構成ファイルをインポートする 

キーボードアクセシビリティ設定の詳細については、『GNOME 2.0 Desktop for the Solaris Operating Environment Accessibility Guide』を参照してください。