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Sun Java System Identity Synchronization for Windows 1 2004Q3 インストールおよび設定ガイド 

第 2 章
インストールの準備

Identity Synchronization for Windows 1 2004Q3 をインストールする、またはバージョン 1.0 からバージョン 1 2004Q3 に移行する前に、インストールと設定のプロセスについて理解する必要があります。

この章ではこれらのプロセスについて説明し、製品のインストールを準備する上で有用なその他の情報を提供します。この章で説明する内容は次のとおりです。


インストール要件

ここでは、Identity Synchronization for Windows のインストール要件について説明します。この要件には、オペレーティングシステムのバージョン、パッチ、各プラットフォームのユーティリティが含まれます。

オペレーティングシステムの要件

次の表は、このリリースの Identity Synchronization for Windows で必要とされるオペレーティングシステムを示しています。

表 2-1 Solaris 環境の要件 

コンポーネント

Solaris 環境の要件

コアコンポーネント

コアコンポーネント Solaris 8TM for UltraSPARC® (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9TM SPARC® Platform Edition (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9TM オペレーティングシステム (x86 Platform Edition for Pentium II 以降) IA-32

Sun JavaTM System Directory Server と Windows Active Directory のコネクタ

Solaris 8 for UltraSPARC (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9 for SPARC platforms (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9 オペレーティングシステム (x86 Platform Edition for Pentium II 以降) IA-32

Sun JavaTM System Directory Server のプラグイン

Solaris 8 for UltraSPARC (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9 for SPARC platforms (32 ビット、および 64 ビット)
Solaris 9 オペレーティングシステム (x86 Platform Edition for Pentium II 以降) IA-32

表 2-2 Windows 環境の要件 

コンポーネント

Windows 環境の要件

コア

Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4

Windows 2003 Server Standard Edition (および最新のセキュリティアップデート)

Windows 2003 Server Enterprise Edition (および最新のセキュリティアップデート)

Sun JavaTM System Directory Server と Windows Active Directory のコネクタ

Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP 4

Windows 2003 Server Standard Edition (および最新のセキュリティアップデート)

Windows 2003 Server Enterprise Edition (および最新のセキュリティアップデート)

Sun JavaTM System Directory Server のプラグイン

Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4

Windows 2003 Server Standard Edition (および最新のセキュリティアップデート)

Windows 2003 Server Enterprise Edition (および最新のセキュリティアップデート)

NT コネクタとサブコンポーネント

Windows Primary Domain Controller NT 4.0 Server SP 6A
(x86 の場合のみ)

ハードウェアの要件

Identity Synchronization for Windows を実行するには、プラットフォームに関係なく、ハードウェアが次の最小要件を満たしている必要があります。

Sun Java System ソフトウェアの要件

Identity Synchronization for Windows をインストールするには、事前に次の Sun Java System ソフトウェアコンポーネントをインストールしておく必要があります。

インストールに必要なクレデンシャル

Identity Synchronization for Windows をインストールするには、次のディレクトリのクレデンシャルを指定する必要があります。

さらに、Identity Synchronization for Windows のインストールには次の権限が必要です。


テキストベースのインストーラを使用してパスワードを入力した場合、暗号化せずにエコーされることがないように、パスワードが自動的にマスキングされます。テキストベースのインストーラは Solaris システムだけでサポートされます。



インストールの概要

図 2-1 は、単一ホスト配備での製品のインストールプロセスを示しています。

図 2-1 単一ホスト配備でのインストール

単一ホスト環境のアップグレード手順を示すフロー図

一部のコンポーネントは特定の順序でインストールする必要があるため、すべてのインストール手順をよく読んでください。

Identity Synchronization for Windows には、インストールと設定のプロセス全体で表示される、実行手順を示すリストが用意されています。この情報パネルには、製品のインストールと設定を正しく行うためのすべての手順が示されます。

図 2-2 Identity Synchronization for Windows の実行手順リスト

このパネルには、まだ実行されていないインストールと設定の手順が表示されます。

インストールと設定の手順を進めると、図 2-2 に示すように、すべての完了手順がリスト上でグレイ表示されます。

この節の残りの項では、インストールと設定のプロセスの概要を示します。説明する内容は次のとおりです。

コアのインストール

コアをインストールするときは、次のコンポーネントをインストールします。

製品の設定

コアをインストールすると、コンソールを使用して、同期の対象となるディレクトリソースの初期設定、および配備のその他の特性を一元的に行えるようになります。


ディレクトリリソースの設定方法については、第 4 章「コアリソースの設定」で説明します。


Directory Server の準備

Directory Server コネクタは、Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 をサポートします。

Directory Server コネクタをインストールするには、同期の対象となるすべての設定済み Directory Server マスター (優先マスターと二次マスターの両方) で Sun Java System Directory Server ソースを準備する必要があります。

このタスクは、コンソールから、または idsync prepds サブコマンドを使用してコマンド行から行うことができます。


Directory Server の準備手順については、「Directory Server の準備」で説明します。


コネクタと Directory Server プラグイン

システムに設定されているディレクトリの数に応じて、任意の数のコネクタと Directory Server プラグインをインストールできます。


コンソールとインストールプログラムは、コネクタと同期対象ディレクトリの関連付けに、どちらもディレクトリのラベルを使用します。表 2-3 は、Identity Synchronization for Windows によるラベル名の指定に関する規則を示しています。


表 2-3 ラベル名の指定に関する規則

コネクタの種類

ディレクトリソースのラベル

サブコンポーネント

Directory Server コネクタ

ルートサフィックス、またはサフィックス / データベース

Directory Server プラグイン
同期対象ルートサフィックスのすべての Directory Server (マスターまたはコンシューマ) について、1 つずつプラグインをインストールする

AD コネクタ

ドメイン名

なし

NT コネクタ

ドメイン名

Windows NT コネクタと共に自動的にインストールされる、変更ディテクタおよびパスワードフィルタ DLL サブコンポーネントは、同じ場所にまとめてインストールされる

Windows NT コネクタのインストールには、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) のインストーラを使用する必要がある


コネクタと Directory Server プラグインのインストールと設定については、第 5 章「コネクタと Directory Server プラグインのインストール」で説明します。


既存ユーザーの同期

コネクタ、プラグイン、サブコンポーネントのインストールが完了したら、コマンド行ユーティリティ idsync resync を実行して、配備に既存ユーザーを取り込む必要があります。このコマンドは、管理者が指定した一致規則を使用して次の処理を行います。


設定の概要

製品のインストールが完了したら、製品の配備を設定します。これには次のタスクが含まれます。

ここでは、次の設定要素について、その概要を説明します。

ディレクトリ

ディレクトリが意味する内容は次のとおりです。

どの種類であっても、任意の数のディレクトリを設定できます。

設定ディレクトリとグローバルカタログ

Identity Synchronization for Windows は、フェッチした Directory Server または Active Directory のディレクトリトポロジと、ディレクトリのスキーマ情報のリポジトリとして、Sun Java System Directory Server 設定ディレクトリと、Active Directory グローバルカタログを使用します。

同期設定

Sun と Windows のディレクトリの間で、オブジェクトの作成、オブジェクトの削除、パスワードおよびその他の属性の変更を伝達する方向を制御するには、同期設定を使用します。同期フローには次のオプションがあります。

オブジェクトクラス

リソースを設定するときは、エントリのオブジェクトクラスに基づいて、どのエントリを同期対象とするかを指定します。オブジェクトクラスは、Directory Server と Active Directory の両方で同期させることができる属性を決定します。


オブジェクトクラスは Windows NT には適用されません。


Identity Synchronization for Windows は、次の 2 種類のオブジェクトクラスをサポートします。

属性と属性マッピング

属性は、ユーザーエントリを説明する情報を保持しています。各属性にはラベルと 1 つまたは複数の値があります。属性値として格納できる情報の種類に応じて、標準の構文に従います。


属性は、コンソールで定義できます。属性を定義する方法については、第 4 章を参照してください。


属性の種類

Identity Synchronization for Windows は、有効ユーザー属性と作成ユーザー属性を次のように同期させます。

パラメータ化されたデフォルト属性値

Identity Synchronization for Windows では、別の作成属性または有効属性の値を使用して、作成属性のパラメータ化されたデフォルト値を設定できます。

パラメータ化されたデフォルト属性値を指定するには、式文字列内の既存の作成属性または有効属性の名前の前後にパーセント記号を付けます (%<attribute_name>%)。たとえば、homedir=/home/%uid%cn=%givenName%. %sn% のように指定します。

これらのデフォルト属性値は、次のように使用できます。

属性のマッピング

同期させる属性の定義が完了したら、Sun と Windows の間で属性名をマッピングする必要があります。たとえば、Sun の inetorgperson 属性を Active Directory の user にマッピングします。


有効属性と作成属性の両方の属性マップが使用されます。また、それぞれの種類のディレクトリで「必須作成属性」の属性マップを設定する必要があります。


同期ユーザーリスト

Sun と Windows の両方のディレクトリで同期させる特定のユーザーを定義するときは、同期ユーザーリスト (SUL) を作成します。これらの定義を利用することで、フラットなディレクトリ情報ツリー (DIT) と階層構造を持つディレクトリツリーの間を同期させることができます。

同期ユーザーリストの定義には、次の概念が使用されます。

SUL には 2 つの定義が含まれ、それぞれの定義は同期対象ユーザーグループをディレクトリの種類に応じたトポロジで識別します。

SUL の作成を準備するときは、次の質問に対する答えを用意します。


バージョン 1 2004Q3 への移行

Identity Synchronization for Windows バージョン 1.0 (またはバージョン 1.0 SP1) からの移行手順は、少数の例外を除いて、1 2004Q3 の初回インストール手順と同じです。


移行手順については、第 7 章で説明します。


Identity Synchronization for Windows 1 2004Q3 への移行を行う前に、次の点に注意してください。


Active Directory とのパスワードの同期

Windows 2000 のデフォルトのパスワードポリシーは、パスワードの保護をデフォルトで強化するために Windows 2003 で変更されました。

たとえば、Directory Server から Active Directory に対する resync -c の実行時など、Identity Synchronization for Windows サービスは、パスワードを持たないエントリを作成しなければならないことがあります。このため、Windows 2000 または 2003 上の Active Directory、または Directory Server でパスワードポリシーを有効にしている場合、ユーザー作成時にエラーが発生する可能性があります。

Active Directory または Directory Server でパスワードポリシーを無効にする必要はありませんが、ほかのシステムに存在するパスワードポリシーの強化に関する問題について理解する必要があります。

Windows 2003 Server Standard Edition または Enterprise Edition 上の Active Directory との間でパスワードを同期させる場合は、次のインストール情報が重要となります。

この節の残りの項で説明する内容は次のとおりです。

パスワードポリシーの適用

ここでは、Windows 2003 Server および Windows 2000 上の Active Directory、および Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 のパスワードポリシーが同期結果にどのように影響するかについて説明します。

ここで説明する内容は、次のとおりです。

概要

Active Directory または Directory Server で、システムに適用されるパスワードポリシーを満たすユーザーを作成した場合は、ユーザーが正しく作成され、2 つのシステム間で同期されます。両方のシステムでパスワードポリシーを有効にした場合、パスワードは両システムのポリシーを満たす必要があり、満たせない場合はユーザー作成の同期は失敗します。

重要な注意事項

次に、パスワードポリシーに関する重要な情報を示します。

Directory Server のパスワードポリシー

Directory Server のパスワードポリシーに違反するパスワードを持つユーザーを Active Directory に作成した場合、これらのユーザーは Directory Server 内に作成され、同期も行われますが、エントリはパスワードなしで作成されます。パスワードは、新しいユーザーが Directory Server にログインし、オンデマンドパスワード同期が行われるまで設定されません。このとき、パスワードが Directory Server のパスワードポリシーに違反するため、ログインは失敗します。

このような状況は、いくつかの方法で解決できます。

Active Directory と Directory Server のパスワードポリシーを調べ、両者が可能な限り同等であることを確認してください。

Active Directory のパスワードポリシー

Active Directory のパスワードポリシーを満たさないユーザーを Active Directory に作成した場合、これらのユーザーは Directory Server に作成されます。

このような状況は、いくつかの方法で解決できます。推奨される方法は、Active Directory から Directory Server への削除の同期を設定することです。また、Directory Server からユーザーを削除し、Active Directory のパスワードポリシーを満たす有効なパスワードを持つユーザーを Active Directory に追加することもできます。この方法では、ユーザーが確実に Directory Server に作成され、正しくリンクされます。Directory Server 側のユーザーのパスワードは、ユーザーがはじめて Active Directory にログインし、パスワードを変更した時点で無効化されます。

パスワードを持たないアカウントの作成

再同期などを行う場合、Identity Synchronization for Windows はパスワードを持たないアカウントを作成する必要があります。

Directory Server    

Identity Synchronization for Windows がパスワードなしで Directory Server にエントリを作成すると、userpassword 属性は {PSWSYNC}*INVALID*PASSWORD* に設定されます。ユーザーは、パスワードが再設定されるまで Directory Server にログインできません。ただし、-i NEW_USERS または NEW_LINKED_USERS オプションを指定して resync を実行した場合は例外です。この場合、resync によって新規ユーザーのパスワードは無効化され、次回のユーザーログイン時にオンデマンドパスワード同期が行われます。

Active Directory    

Identity Synchronization for Windows がパスワードなしで Active Directory にエントリを作成すると、Active Directory のパスワードポリシー要件を満たす強力なパスワードがランダムに選択され、それがユーザーのパスワードとして設定されます。この場合、ログに警告メッセージが記録され、管理者がパスワードを再設定するまでユーザーは Active Directory にログインできません。

次の表は、Identity Synchronization for Windows の使用時に生じる可能性のある、いくつかの事例を示しています。

パスワードが確実に同期されるように、この情報をガイドラインとして利用してください。システムの設定が異なるため、これらの表は生じる可能性のあるすべての事例について説明するものではありません。

表 2-4 パスワードポリシーが同期に与える影響 

ケース

  結果

ユーザーの最初の作成場所

ユーザーが各ディレクトリでパスワードポリシーを満たすかどうか

  ユーザーが各ディレクトリに作成されるかどうか

 

 

Directory Server

Active Directory

  Directory  Server

Active Directory

コメント

Active Directory

満たす

満たす

  される

される

 

満たす

満たさない

  される (コメントを参照)

されない

ユーザーは Directory Server に作成される。ただし、Active Directory から Directory Server への削除が同期される場合、このユーザーは直ちに削除される

詳しくは、「Active Directory のパスワードポリシー」を参照

満たさない

満たす

  される

される

詳しくは、「重要な注意事項」を参照

満たさない

満たさない

  される (コメントを参照)

されない

ユーザーは Directory Server に作成される
ただし、Active Directory から Directory Server への削除が同期される場合、このユーザーは直ちに削除される

詳しくは、「Active Directory のパスワードポリシー」を参照

Directory Server

満たす

満たす

  される

される

 

満たす

満たさない

  される

されない

 

満たさない

満たす

  されない

されない

 

満たさない

満たさない

  されない

されない

 

表 2-5 パスワードポリシーが再同期に与える影響 

ケース

 

resync コマンド

ユーザーが各ディレクトリでパスワードポリシーを満たすかどうか

結果

 

Directory Server

Active Directory

resync -c -o Sun

適用外

満たす

ユーザーは Active Directory に作成されるが、ログインすることはできない

詳しくは、「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

 

適用外

満たさない

ユーザーは Active Directory に作成されるが、ログインすることはできない

詳しくは、「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

resync -c -i NEW_USERS | NEW_LINKED_USERS

満たす

適用外

ユーザーは Directory Server に作成され、そのパスワードは初回のログイン時に設定される

詳しくは、「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

満たさない

適用外

ユーザーは Directory Server に作成される。ただし、パスワードが Directory Server のパスワードポリシーに違反するため、ログインすることはできない

詳細については、「重要な注意事項」「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

resync -c

満たす

適用外

ユーザーは Directory Server に作成される。ただし、Active Directory または Directory Server に新しいパスワードの値が設定されるまでログインすることはできない

詳しくは、「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

満たさない

適用外

ユーザーは Directory Server に作成される。ただし、新しいパスワードの値が Active Directory または Directory Server に設定されるまでログインすることはできない

詳しくは、「パスワードを持たないアカウントの作成」を参照

パスワードポリシーの例

ここでは、次の仕様を使用する Active Directory と Directory Server のパスワードポリシーに関連する異なる事例について説明します。

エラーメッセージ

コアシステムのセントラルロガー audit.log ファイルを調べ、次のエラーメッセージを探します。

Unable to update password on DS due to password policy during on-demand synchronization:

WARNING 125 CNN100 hostname "DS Plugin (SUBC100): unable to update password of entry 'cn=John Doe,ou=people,o=sun', reason: possible conflict with local password policy"


Windows 2003 のパスワードポリシーについては、http://www.microsoft.com/resources/documentation/WindowsServ/2003/all/deployguide/en-us/dsscc_aut_xbby.asp を参照してください。

Directory Server 5 2005Q1 のパスワードポリシーについては、次の URL を参照してください。

http://docs.sun.com/db/coll/DirectoryServer_04q2



SSL 動作のための Windows の設定

パスワードの変更を Directory Server から Windows Active Directory に伝達する場合は、各 Active Directory サーバーが SSL を使用するように設定し、High Encryption Pack をインストールする必要があります。

次の URL で説明されているように、Microsoft Certificate Services Enterprise Root 認証局から自動的に証明書を取得し、SSL を介した LDAP を Active Directory で 有効にした場合、Identity Synchronization for Windows Active Directory コネクタインストーラは Active Directory コネクタに SSL を自動的に設定できます。

http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;en-us;q247078

ただし、次のMicrosoft の知識ベース記事を参照することで、SSL を介した LDAP をより簡単に設定できます。

http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;en-us;321051

この場合、SSL 通信用の信頼された証明書を使用するときは、「Active Directory コネクタでの SSL の有効化」で説明する方法に従って、コネクタの証明書データベースに証明書を手動でインストールする必要があります。


インストールと設定に必要な情報

ここでは、インストールと設定のまとめを示し、Identity Synchronization for Windows の配備に関する選択事項の詳細について説明します。インストールプロセスを開始する前に、これらの情報を準備してください。ここでは、次の内容について説明します。

コアのインストール

コアをインストールするときは、次の情報を指定する必要があります。

コアの設定

コアを設定するときは、次の情報を指定する必要があります。

コネクタと Directory Server プラグインのインストール

コネクタと Directory Server プラグインをインストールするときは、次の情報を指定する必要があります。

Directory Server コネクタと Windows NT コネクタをインストールする場合は、未使用のポートを指定する必要があります。

Directory Server コネクタとプラグインをインストールする場合は、コネクタまたはプラグインに対応する Directory Server のホスト、ポート、クレデンシャルを指定する必要があります。

コマンド行ユーティリティの使用

Identity Synchronization for Windows では、次のユーティリティを使用して、さまざまなタスクをコマンド行から実行できます。


インストールのチェックリスト

次のチェックリストは、インストールプロセスに役立ちます。Identity Synchronization for Windows のインストールを開始する前にこれを印刷し、次の情報を準備してください。

表 2-6 コアのインストール用チェックリスト

必要な情報

指定する内容

設定ディレクトリのホストとポート

 

設定ディレクトリのルートサフィックス
(dc=example,dc=com など)

 

Identity Synchronization for Windows のインストール先ファイルシステムディレクトリ

 

設定 Directory Server の管理者名とパスワード

 

機密性のある設定情報を保護するためのセキュリティ用設定パスワード

 

Message Queue インスタンスのポート番号

 

表 2-7 コアの設定用チェックリスト  

必要な情報

指定する内容

Active Directory グローバルカタログ (該当する場合)

 

Directory Server スキーマサーバー

 

Directory Server ユーザーの Structural および Auxiliary オブジェクトクラス

 

同期させる属性

 

ユーザーエントリ作成のフロー

 

ユーザーエントリ変更のフロー

 

ユーザーエントリの有効化と無効化のフロー

 

ユーザーエントリ削除のフロー

 

Sun Java System Directory Server ディレクトリソース

 

Active Directory ディレクトリソース

 

同期ユーザーリスト

 

Windows ソースフィルタ作成式

 

Sun Java System ソースフィルタ作成式

 

表 2-8 コネクタと Directory Server プラグインのインストール用チェックリスト

必要な情報

指定する内容

設定ディレクトリのホストとポート

 

設定ディレクトリのルートサフィックス

 

コネクタのインストール先ファイルシステムディレクトリ

 

設定 Directory Server の管理者名とパスワード

 

機密性のある設定情報を保護するためのセキュリティ用設定パスワード

 

ディレクトリソース

 

Directory Server と Windows NT 用の未使用のポート

 

コネクタとプラグインに対応する Directory Server のホスト、ポート、クレデンシャル

 

表 2-9 ユーザーのリンク用チェックリスト

必要な情報

指定する内容

リンクさせる同期ユーザーリスト

 

一致によるユーザーの限定に使用される属性

 

XML 設定ファイル

 

表 2-10 再同期用チェックリスト 

必要な情報

指定する内容

選択する同期ユーザーリスト

 

同期ソース

 

対応するユーザーがターゲットディレクトリソースに見つからない場合、そのユーザーのエントリを自動的に作成するか ?

 

Directory Server パスワードを無効化するか ?

 

選択した SUL に存在し、指定した LDAP フィルタと一致するユーザーだけを同期させるか ?

 



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