管理ルールは、システムの使用状況に関する問題を警告します。この機能は、ログファイルおよび JDBC 接続プールの管理に役立ちます。管理ルールを設定する一般的な手順は、次のとおりです。
管理コンソール の左の区画で、「Management Rules」ノードを選択します。
設定するルールをテーブルから選択します。
「追加」ボタンを選択して、ルールの「編集」ページを表示します。
「電子メールによる通知」チェックボックスが表示される場合は、これにチェックマークを付けます。
このボックスにチェックマークを付けなければ、警告はサーバーログにだけ記録されます。「ログローテーションマネージャー」と「JDBC プールマネージャー」を除くすべてのルールに、このチェックボックスが表示されます。
次の電子メール通知に関する情報を入力します。
「宛先」 — 警告の受信者の電子メールアドレスを、コンマで区切って指定します。
「Java メールリソースの使用」 - 使用している場合は、JavaMail リソースを指定します。JavaMail リソースの設定方法については、「JavaMail リソースの設定」を参照してください。
「電子メールの送信者」 - JavaMail リソースを使用していない場合は、警告の送信者の電子メールアドレスを指定します。
「メールホスト名」 — JavaMail リソースを使用していない場合は、同じメールサーバーホスト名を指定します。
「ユーザー名」 - JavaMail リソースを使用していない場合は、警告の送信者のユーザー名を指定します。
「送信者パスワード」 — JavaMail リソースを使用していない場合は、警告の送信者のパスワードまたはパスワードのエイリアスを指定します。
パスワードのエイリアスを作成するには、asadmin create-password-alias コマンドを使用します。詳細は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Reference Manual』を参照してください。
ルールに必要な固有情報を指定します。
各ルールで必要な固有情報については、次の節で簡単に説明します。
ルールを適用するターゲットのサーバーインスタンスまたはクラスタを指定します。ターゲットを指定するには、「利用可能なターゲット」リストでターゲットを選択し、「追加」ボタンを選択して「選択したターゲット」リストに移動します。
JavaMail リソースには、少なくともリソースを使用する管理ルールと同じターゲットが必要です。
「保存」ボタンを選択します。
ターゲットの各サーバーインスタンスまたはクラスタを再起動します。
「物理メモリーに関する警告」ルールは、物理メモリーの空き領域の割合がユーザー定義のしきい値を下回ったときに警告を送信します。
「物理メモリーに関する警告」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「ユーザーしきい値」 — しきい値となる物理メモリーの空き領域の割合を指定します。この値を下回ると、警告が送信されます。デフォルトは 15 です。
「サンプリング頻度」 — 物理メモリーをチェックする間隔を秒単位で指定します。デフォルトは 30 秒です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「メモリーリークに関する警告」ルールは、メモリーリークの可能性が検出されたときに警告を送信します。検出は、ガベージコレクション (GC) 後のメモリー使用状況の傾向分析を通して実行されます。GC 後のメモリー使用状況がユーザー定義のしきい値を超えている場合、警告が送信されます。
「メモリーリークに関する警告」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「サンプル数」 — GC 後のメモリー使用状況に対する移動平均値の計算に使用するサンプル数を指定します。デフォルトは 10 です。
「ユーザーしきい値」 — しきい値となる GC 後のメモリー使用状況の割合を指定します。この値を超えると、警告が送信されます。デフォルトは 85 秒です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「CPU 使用量の傾向に関する警告」ルールは、CPU 使用状況の傾向分析がユーザー定義のしきい値を超える増加を示したときに、警告を送信します。
「CPU 使用量の傾向に関する警告」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「サンプリング頻度」 — CPU をチェックする頻度を秒単位で指定します。デフォルトは 30 秒です。
「ユーザーしきい値」 — しきい値となる CPU 使用状況の割合を指定します。この値を超えると、警告が送信されます。デフォルトは 65 です。
「サンプル数」 — CPU 使用状況の移動平均値を計算するために使用するサンプル数を指定します。デフォルトは 10 です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「スループットに関する警告」ルールは、仮想マシン (VM) の稼働時間 (時間平均による GC 経過時間) の割合が、ユーザー定義のしきい値を超えたときに警告を送信します。
「スループットに関する警告」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「ユーザーしきい値」 — しきい値となる仮想マシン (VM) の稼働時間 (時間平均による GC 経過時間) の割合を指定します。この値を超えると、警告が送信されます。デフォルトは 5 です。
「サンプリング頻度」 — スループットをチェックする頻度を秒単位で指定します。デフォルトは 30 秒です。
「サンプル数」 — スループットの移動平均値を計算するために使用するサンプル数を指定します。デフォルトは 10 です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「GC 停止時間に関する警告」ルールは、前回のガベージコレクション (GC) 停止時間が、ユーザー指定の最大 GC 停止時間に対してユーザーが定義した割合を超えたときに、警告を送信します。
「GC 停止時間に関する警告」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「最大 GC 停止時間」 — 許容される最大 GC 停止時間を秒単位で指定します。デフォルト設定はありません。
「ユーザーしきい値」 — しきい値となる最大 GC 停止時間の割合を指定します。この値を超えると、警告が送信されます。 デフォルトは 85 秒です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「ログエントリに関する警告」ルールは、ユーザーが指定したロガーに対して、ユーザーが指定したログレベル以上でログファイルに新しいエントリが作成されたときに、警告を送信します。
「ログエントリに関する警告」には、次のルール固有の設定があります。
「ログレベル」 — しきい値となるログレベルを指定します。この値以上になると、警告が送信されます。デフォルトは WARNING です。その他の設定可能な値は SEVERE です。
「ロガー」 — 警告を送信するロガーをコンマ区切りで指定します。各ロガーが、ターゲットのサーバーまたはクラスタに存在することを確認してください。Enterprise Server のロガーまたはアプリケーションロガーを指定できます。完全なロガー名を指定する必要があります。たとえば、javax.enterprise.system.core.selfmanagement は Enterprise Server の自己管理ロガーを指定します。すべてのロガーですべての WARNING および SEVERE メッセージを指定するには、* (アスタリスク) を入力します。デフォルト設定はありません。
ロガーが、ターゲットのサーバーまたはクラスタに存在することを確認してください。
管理コンソール の「ログレベル」ページに、Enterprise Server のすべてのロガーとその完全名が表示されます。左の区画で、設定の「ロガーの設定」を選択し、「ログレベル」タブを選択します。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「ログローテーションマネージャー」ルールは、ローテーションされたログファイルを移動または削除します。
「ログローテーションマネージャー」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「削除」 - このチェックボックスにチェックマークを付けると、しきい値を超えたときにログファイルが削除されます。デフォルトでは、チェックマークは付いていません。
「移動先ディレクトリ」 - しきい値を超えたときに、ログファイルが移動されるディレクトリを指定します。ターゲットのサーバーまたはクラスタからアクセス可能な絶対パスを指定する必要があります。デフォルト設定はありません。
「ローテーションポリシー」 - ログファイルの削除または移動に使用する、しきい値のタイプを指定します。デフォルトは「ファイル数」です。その他に指定できる値は、「サイズ制限」と「時間」です。
「ファイル数」 - しきい値となるログファイルの数を指定します。この値を超えると、ログファイルが削除または移動されます。「ローテーションポリシー」が「ファイル数」の場合のみ適用されます。デフォルトは 5 です。
「最大サイズ」 - しきい値となるログファイルの最大サイズを指定します。この値を超えると、ログファイルが削除または移動されます。「ローテーションポリシー」が「サイズ制限」の場合のみ適用されます。デフォルト設定はありません。
「時間」 - しきい値となる時間を指定します。この値を超えると、ログファイルが削除または移動されます。「ローテーションポリシー」が「時間」の場合のみ適用されます。デフォルト設定はありません。
「確認の頻度」 — ログファイルをチェックする頻度を単位 (日、時間、分、秒、またはミリ秒) とともに指定します。デフォルトは 1 日です。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。
「JDBC プールマネージャー」ルールは、JDBC 接続プールの最大プールサイズ (max-pool-size) と初期および最小プールサイズ (steady-pool-size) の値を調整します。これらの再計算は実行時にのみ発生し、再計算された絶対値はどこにも反映されません。本稼働環境では、再計算は初期および最小プールサイズではクライアント要求の数だけに基づき、最大プールサイズではサーバーインスタンスの追加または削除だけに基づきます。
「JDBC プールマネージャー」ルールには、次のルール固有の設定があります。
「デフォルト最大接続数」 - 固有設定のないプールの、デフォルトの最大接続プールサイズ設定を指定します。デフォルトは 32 です。
「サンプリング頻度」 — JDBC 接続プールで接続数をチェックする頻度を秒単位で指定します。デフォルトは 60 です。
「サンプル数」 — 接続数の移動平均値を計算するために使用するサンプル数を指定します。デフォルトは 5 です。
「「JDBC プール」の表」 — 「* (「現在および将来の全 JDBC 接続プール数」に適用されます)」の横にあるボックスか、各接続プールの横にあるボックスにチェックマークを付けます。選択したプールごとに、「最大接続数」に値を入力するか、空白のままにしてデフォルト値を使用します。
「* (「現在および将来の全 JDBC 接続プール数」に適用されます)」と各接続プールの両方を、同時に選択しないでください。「* (「現在および将来の全 JDBC 接続プール数」に適用されます)」の「最大接続数」設定は、各接続プールの「最大接続数」の設定を上書きします。
このルールのすべての「最大接続数」設定 (各プールの「デフォルト最大接続数」と「最大接続数」の設定を含む) は、JDBC 接続プールの最大プールサイズの設定を上書きします。
ルールを設定する一般的な手順については、「管理ルールの使用法」を参照してください。