Solstice AutoClient 2.1 管理者ガイド

x86: ネットワークからのブート

ここでは、x86 システムをブートする手順を説明します。x86 システムのブートでは、次の 2 つのサブシステムを使用します。

x86: システムを手動でブートする

ネットワークから x86 システムを手動でブートする手順を説明します。画面の表示内容は、システムの設定によって異なります。

  1. 「AutoClient システムの追加」または 「既存システムから AutoClient システムへの変換」の説明に従って設定されていることを確認します。

  2. Solaris ブートディスクをドライブに挿入します。

  3. リセットボタンを押します。

    しばらくすると、一次ブートサブシステムのメニューが表示されます。


     Solaris 2.4 for x86                         Multiple Device Boot, vsn 2.1
    
                         Solaris/x86 Multiple Device Boot Menu
    
                    Code   Device     Vendor     Model/Desc        Rev
                    =======================================================
    
                    10     DISK       MAXTOR     LXT-535S          8.75
                    11     CD         SONY       CD-ROM CDV-8012   3.ld
                    12     NET        SMC/WD     I/O=300 IRQ=5
    
                    Enter the boot device code:
     30

    Solaris ブートディスクによって、ディスク、ネットワーク、CD-ROM などの現在接続されているブートデバイスが、メニューに表示されます。


    注 -

    左下に表示される 30 という数字は、ブートデバイスコードが設定されるまでの残り時間 (秒数) を表わします。値は次第に小さくなり、30 秒以内に (数字が 0 になるまでに) ブートデバイスコードを指定しないと、C ドライブ (デフォルトのデバイス) からブートします。


  4. ネットワークからブートするブートデバイスのコードを入力します。

    この例では、ブートデバイスコードは 12 です。

    しばらくすると、二次ブートサブシステムのメニューが表示されます。


     Solaris 2.4 for x86                      Secondary Boot Subsystem, vsn 2.11
    
                           <<< Current Boot Parameters >>>
     Boot path: /eisa/dpt@5c88,0/cmdk@0,0:a
     Boot args: /kernel/unix
    
     Type   b [File-name] [bootflags] <ENTER>   to boot with options
     or     i <ENTER>                           to enter boot interpreter
     or     <ENTER>                             to boot with default
    
                            <<< timeout in 60 seconds >>>
     Select (b)oot or (i)nterpreter:
  5. b または boot と入力して Return キーを押し、システムをブートします。


    注 -

    AutoClient システムのキャッシュを作成し直す場合は、boot コマンド (または b コマンド) に -f オプションを付けて実行します。ブートエラーが表示される場合 (「AutoClient システムブート時の障害対処法」を参照) や、サーバーのファイルシステムをバックアップから復元する場合は、キャッシュを作成し直す必要があります。


x86: システムを自動ブートする

ここでは、x86 MDB (マルチデバイスブート) フロッピーを作成して、x86 AutoClient システムが常にネットワークから自動ブートされるようにする手順について説明します。ネットワークからブートしない場合は、マスター MDB フロッピーをドライブに挿入すると、x86 システムの電源を入れた後に C ドライブからブートします。詳細は、「x86: ネットワークからのブート」を参照してください。


注 -

MDB ブートフロッピーを作成し始める前に、x86 システム用の MDB マスターフロッピーと 1.44 M バイトのフロッピーを用意してください。フロッピーはフォーマットされるので、必要なデーターが入っているフロッピーは使用しないでください。


  1. サーバー上でスーパーユーザーになります。

  2. ディレクトリを変更します。


    # cd /opt/SUNWadm/2.2/floppy
    
  3. MDB ブートフロッピーを作成します。


    # ./mk_floppy
    

    MDB マスターフロッピーと空のフロッピーをフロッピードライブに挿入するタイミングが、スクリプトによって指示されます。その他の情報も表示されます。


    Please insert the master MDB floppy and press Return:
    Please insert a blank floppy and press Return:
    Formatting 1.44 MB in /dev/rdiskette
    .............................................................
    ...................
    fdformat: using "./mdboot" for MS-DOS boot loader
    Successfully created the AutoClient floppy.
    #
  4. 作成した MDB ブートフロッピーを、x86 システムのフロッピードライブに挿入します。

    電源を入れ直すとシステムが自動的にネットワークからブートされるように、作成した MDB ブートフロッピーをフロッピードライブに挿入しておいてください。

次の手順

AutoClient システムが正常にブートされない場合は、「AutoClient システムブート時の障害対処法」を参照してください。問題なくブートできた場合は、 第 8 章「AutoClient 環境の保守」に進んでください。