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Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド
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6 取引パートナ・アグリーメントの作成およびデプロイ

Oracle B2Bのプロセス・フローの最後のステップは、図6-1に示すアグリーメントの作成およびデプロイです。

図6-1 Oracle B2Bプロセス・フロー

Oracle B2Bプロセス・フロー
「図6-1 Oracle B2Bプロセス・フロー」の説明

取引パートナ・アグリーメントは、起動側とレスポンダの2つの取引パートナがビジネス文書を交換できるようにする条件を定義します。取引パートナ、取引パートナ識別子、ドキュメント定義およびチャネルを指定します。

項目は次のとおりです。

詳細は、次の説明を参照してください。

6.1 アグリーメントの概要

アグリーメントは、2つの取引パートナ(ホスト取引パートナと1つのリモート取引パートナ)で構成され、パートナ間の1種類のビジネス・トランザクションを表します。たとえば、AcmeとGlobalChipsが相互のEDIFACT交換とRosettaNet交換の両方に参加する場合は、交換ごとにアグリーメントを作成します。一部の交換は双方向であり、それぞれの方向に対してアグリーメントが必要です。

たとえば、AcmeがGlobalChipsにGeneric Fileプロトコルで送信するカスタム・ドキュメントを使用して販売注文を送信する場合、Acmeが注文を送信するアウトバウンド方向のアグリーメントおよび、Acmeが受信者となるインバウンド方向のアグリーメントを作成します。アグリーメントのコンポーネント(たとえばドキュメント定義)を変更すると、そのコンポーネントは自動的にアグリーメント内で有効になります。

アグリーメントの作成は、B2Bトランザクションの設計の最終ステップです。アグリーメントを作成する前に、ドキュメント定義の作成と取引パートナの構成を完了しておく必要があります。詳細は、第4章「ドキュメント定義の作成」および第5章「取引パートナの構成」を参照してください。

6.2 アグリーメントの作成

図6-2に、アグリーメントを操作するためのOracle B2Bインタフェースを示します。 ホスト取引パートナとのリモート取引パートナのアグリーメントを参照するには、リモート取引パートナ名をクリックします。

図6-2 アグリーメントの作成

アグリーメントの作成
「図6-2 アグリーメントの作成」の説明

図6-3に、アグリーメントの作成ステップを示します。

図6-3 アグリーメントの作成ステップ(ワークフロー概要)

アグリーメントの作成ステップ
「図6-3 アグリーメントの作成ステップ(ワークフロー概要)」の説明

ステップ1: リモート取引パートナの指定

ホスト取引パートナはアグリーメントに自動的に含まれるため、リモート取引パートナのみ指定が必要になります。 これには2つの方法があります。アグリーメント追加前に「パートナ」リージョンからパートナを選択するか、ホスト取引パートナを選択し、「アグリーメント」リージョンで「追加」をクリックし、「新規アグリーメント」リージョンで「パートナの選択」アイコンをクリックします。

ステップ2: ドキュメント定義の選択

ドキュメント定義はホスト取引パートナに対して選択され、図6-4に示すように、「ドキュメント定義の選択」ダイアログに反映されます。

図6-4 ドキュメント定義の選択

ドキュメント定義の選択
「図6-4 ドキュメント定義の選択」の説明

アウトバウンド・アグリーメントおよびインバウンド・アグリーメントの両方が必要な交換に関しては、次の手順を実行します。

ステップ3: アグリーメントIDおよび名前の入力

任意のアグリーメントIDおよび名前を入力します。トラッキング目的で1つの値のみ必要な場合は、これらのフィールドに同じ値を入力できます。

ステップ4: 検証、トランスレーションおよび機能確認オプションの選択

表6-1に、アグリーメントの作成時に使用可能な検証、トランスレーションおよび機能確認を示します。

表6-1 アグリーメントのオプション

オプション 説明

検証

ドキュメントを構成済ECSファイルと対照して検証できるようにする場合に選択します。

トランスレーション

XMLとネイティブ・フォーマット(EDIやHL7など)の間でトランスレーションを可能にする場合に選択します。 「トランスレーション」が選択されていない場合(トランスレーションなし)は、B2BでFAを処理プロパティの値に関係なく、B2Bで機能確認を含むビジネス・メッセージを相関付けることはできません。 プロパティの詳細は、B.1項「Fusion Middleware Controlで設定するプロパティ」を参照してください。

機能確認

成功または失敗基準の機能確認を可能にする場合に選択します。


ステップ5: リモート取引パートナのチャネルの選択

リモート取引パートナ設定時に作成したチャネルのリストを使用できます (リスニング・チャネルはアグリーメントの一部ではありません)。

ステップ6: 識別子の追加

ホスト取引パートナとリモート取引パートナの識別子タイプがリストされます。このアグリーメントに適用する識別子を選択します。[Shift]キーを押しながらクリックすると、複数の識別子を選択できます。

アウトバウンド・アグリーメントの場合は、表6-2にリストされている識別子タイプを交換プロトコルで使用します。

表6-2 交換プロトコルで使用する識別子タイプ

交換プロトコル 識別子タイプ

Generic File-1.0

名前

Generic FTP-1.0

名前

Generic SFTP-1.0

名前

Generic AQ-1.0

名前

Generic JMS-1.0

名前

AS2-1.1

名前、AS2識別子

AS1-1.0

名前、AS1識別子

ebMS-1.0、ebMS-2.0

名前、ebMS識別子

RosettaNet-V02.00、RosettaNet-01.10

名前、DUNS

MLLP交換

名前、MLLP ID

Generic HTTP-1.0

名前、Generic識別子

Generic Email-1.0

名前、Generic識別子


識別子タイプの詳細は、第9章「タイプの作成」を参照してください。

ステップ7: アグリーメントの保存および検証

「保存」をクリックすると、アグリーメントの検証も同時に行われます。

アグリーメントを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「パートナ」タブをクリックします。

  2. 「アグリーメント」リージョンで「追加」をクリックします。

  3. 「パートナの選択」をクリックします。

  4. リモート取引パートナを選択します。

  5. 「ドキュメント定義の選択」をクリックします。

  6. 起動側のドキュメント定義を選択します。

  7. アグリーメントIDおよび名前を入力します。

  8. 表6-1の説明に従って、「検証」、「トランスレーション」および「機能確認」オプションから選択します。

  9. オプションの説明、コールアウト(作成済の場合)、開始日および終了日を入力します。

    リモート取引パートナとホスト取引パートナの間で交換されるメッセージのフォーマットを変換するには、コールアウトを使用します。第12章「コールアウトの管理」を参照してください。

    アグリーメントは、ここに入力した終了日より後になると、期限切れになるためデプロイできなくなります。

  10. ホスト取引パートナの場合は、「追加」をクリックして識別子を選択します。

  11. リモート取引パートナの場合は、チャネルを選択します。

  12. リモート取引パートナで、「追加」をクリックして識別子を選択します。

  13. 「保存」をクリックします。

アグリーメントを作成した後は、デプロイできます。 「管理」 > 「デプロイ」ページにアグリーメントがリストされます。 続行するには、第6.3項「アグリーメントのデプロイ」を参照してください。

6.3 アグリーメントのデプロイ

デプロイメントは、設計時リポジトリからランタイム・リポジトリにアグリーメントをアクティブ化するプロセスです。

アグリーメントのデプロイ後は、「デプロイメントの管理」タブおよび「レポート」タブを使用します。詳細は、次の説明を参照してください。

アグリーメントの作成、保存および検証を完了した後は、そのアグリーメントを次の方法でデプロイできます。

図6-5 「デプロイ」タブ: 有効なアグリーメントのリスト

「デプロイ」タブ: 有効なアグリーメントのリスト
「図6-5 デプロイ」タブ: 有効なアグリーメントのリスト」の説明


注意:

b2b.deploy.validation=falseプロパティを設定して、デプロイメント時の検証をオフにしてください。

このプロパティは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで設定します。 プロパティを変更する場合は、SOAサーバーを再起動する必要があります。 詳細は、B.1項「Fusion Middleware Controlで設定するプロパティ」を参照してください。


「デプロイ」タブからアグリーメントをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. 「管理」タブをクリックします。

  2. 「デプロイ」タブをクリックします。

  3. 検索パラメータを使用してデプロイ対象のアグリーメントを検索するために、「検索」をクリックします。

  4. 1つ以上のアグリーメントを選択し、「デプロイ」をクリックします。

6.3.1 アグリーメントの再デプロイ

以前にデプロイしたアグリーメントをデプロイすると、最初のバージョンが非アクティブな状態になり、1番最後にデプロイされたアグリーメントがアクティブになります。

6.4 アグリーメントの削除およびエクスポート

削除できるアグリーメントは、ドラフト状態のアグリーメントのみです。 アグリーメントをパージすると、状態がドラフト状態に戻ります。 アクティブ、非アクティブまたはリタイアの状態のデプロイ・バージョンがあるアグリーメントは削除できません。

アグリーメントは、「アグリーメント」タブの「エクスポート」ボタンを使用して、ZIPファイルにエクスポートできます。