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Oracle Profitability Managerユーザーズ・ガイド
リリース12
E06004-01
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収益性マネージャの設定

この章のトピックは、次のとおりです。

収益性マネージャの設定について

この項では、収益性マネージャを設定するために実行する手順を要約しています。

実装前の考慮事項

収益性マネージャを実装する前に、次の事項を慎重に考慮してください。

導入

収益性マネージャを導入します。必要なパッチをすべて適用し、指定された前提条件の手順を実行していることを確認してください。またマッピング用メッセージを作成するための手順を実行していることを確認してください。詳細は、MetaLinkナレッジ・ブラウザの収益性マネージャに関するページを参照してください。

符号方法の設定

収益性マネージャの計算では、定義済の符号方法に基づいてデータが記述されます。符号方法では、データが絶対値、GAAPまたは逆GAAP符号のいずれを表すかが示されます。

収益性マネージャを使用する前に、符号方法を割り当て、拡張勘定タイプの符号付けコンカレント・プログラムを実行する必要があります。符号方法は、「FEM: 符号方法」プロファイル・オプションで指定します。関連勘定タイプの符号は、拡張勘定タイプ・ディメンション・メンバーの拡張勘定タイプ符号属性で表されます。コンカレント・プログラムを実行し、結果を計算して、符号オプションを正しく割り当てていることを検証する必要があります。この後は、プロファイル・オプションを変更しないでください。

注意: 「FEM: 符号方法」プロファイル・オプションを設定する前にユーザーがデータを処理しようとした場合、または拡張勘定タイプ・メンバーに符号属性が設定されていない場合、このデータを必要とする処理エンジンは処理を停止します。処理を続行するには、プロファイルを設定し、拡張勘定タイプの符号付けコンカレント・プログラムを実行する必要があります。

「FEM: 符号方法」プロファイル・オプションを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 「システム管理者」職責でログインします。

  2. 「プロファイル」->「システム」の順にナビゲートします。

  3. 「FEM%」を問い合せます。

  4. FEMプロファイル・オプションのリストをスクロールします。

  5. 「FEM: 符号方法」を選択します。

  6. 必要な値を選択します。

拡張勘定タイプの符号付けコンカレント・プログラムを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 「Enterprise Performance Foundation管理者」職責でログインします。

  2. 「プロセス管理」->「要求」の順にナビゲートします。

  3. 「要求の発行」を選択します。

  4. プログラム「拡張勘定タイプの符号付け」を選択します。

  5. 「次」をクリックして、要求に関するその他のパラメータを完了します。

  6. 「発行」を選択します。

イベント・チェーンの追跡プロファイル・オプションの設定

収益性マネージャでは、ある計算の結果を他の計算のソース・データとして使用できます。場合によっては、計算チェーン全体に対する結果を削除し、最初から実行し直して、結果を再計算する必要があります。

これを実行するには、「FEM: イベント・チェーンの追跡」プロファイル・オプションをサイト・レベルで「Yes」に設定する必要があります。この結果、チェーン内のいずれかのルールに対する実行結果を削除することによって、イベント・チェーン内の関連ルールを元に戻すことができます。

プロファイル・オプションを「Yes」に設定した場合、関連するすべての計算が処理で取得されるため、チェーン化されている個々の計算を元に戻すことはできないことに注意してください。また、元に戻す操作の実行に要する時間は、指定したチェーンの複雑さに応じて増加します。個々のモデル計算の作成およびテストの段階である場合は、チェーン化が処理およびモデル作成過程に与える影響に注意してください。

職責およびユーザーの設定

収益性マネージャの職責およびユーザーをシステム管理で設定する必要があります。「システム管理」職責を使用してユーザーを作成し、そのユーザーを収益性マネージャにユーザーまたは管理者として割り当てます。

収益性マネージャには、次の事前定義職責が用意されています。

セキュリティ・フォルダの設定

収益性マネージャ管理には、セキュリティ・フォルダを作成し、そのフォルダに対するアクセス権をユーザーに付与する機能があります。フォルダでは、アクセス権のないユーザーにルールが表示されないようにする、または読取り専用権限を持つユーザーが編集できないようにすることでセキュリティが提供されます。アプリケーションには、「デフォルト」と「データ統合」の2つのフォルダがシードされています。追加のフォルダを定義できます。

ディメンション・ローダーおよび階層ローダー・コンカレント・プログラムを使用するデータベース管理者に、両方のシード済フォルダに対するアクセス権を付与する必要があります。管理者は、コンカレント・プログラムを発行する前にフォルダに追加されている必要があります。

また、収益性マネージャのすべてのユーザーに、「デフォルト」フォルダおよび共有するその他のフォルダに対するアクセス権を付与する必要があります。

セキュリティ・フォルダの操作方法の詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』の「セキュリティ・フォルダ」を参照してください。

データセットおよびデータセット・グループの設定

データセット・コード・ディメンションの個々のメンバーはデータセットと呼ばれ、予算、実績またはモデル統計などのデータの分類を可能にします。

すべてのデータがデータセットに割り当てられます。データセット・グループは、入力データセットのみでなく出力データセットの役割も果たす、少なくとも1つのデータセットで構成されます。データセット・グループには、複数の入力データセットを設定できます。入力データセットは、特定のカレンダ期間が設定されたデータセット・グループ内に定義するか、または期間オフセットを使用する必要があります。

12.0リリースでビジネス・ルールを処理するために、ユーザーは、処理の実行時に使用される入力および出力のデータセット・コード・ディメンション値の組合せを定義します。単一のビジネス・ルールで、計算の入力として複数の入力データセットを使用でき、計算結果を単一の出力データセットに書き込むことができます。

データセット・グループでは、使用される1つ以上の入力データセットと必要な単一の出力データセットの単一定義が提供されます。この機能によって、計算の入力として実際の結果または予測(予算)金額の組合せを使用して、処理結果を作成できます。

データセット・グループに対する月次処理は、オフセット期間タイプを「出力カレンダ期間と同じ」(または「月」など)に設定し、期間オフセットに0(ゼロ)を割り当てることで達成されます。この結果、処理エンジンは実行時にエンジン処理パラメータからターゲット・カレンダ期間を取得でき、データセット・グループのカレンダ期間を独立したままにできます。データセット・グループが処理で使用されるたびに、ターゲット・カレンダ期間がランタイム・パラメータでユーザーによって設定され、ソース表に対して適用されます。

入力データセットでは、統計値に対して特定のカレンダ期間が使用される場合があります。たとえば、統計が年1回収集される場合、現在の処理カレンダ期間に関係なく、同じ統計が1年を通じて処理で使用されます。統計を単一のデータセット・グループ内の特定のデータセットとカレンダ期間に割り当てると、計算エンジンは統計行を特定して、異なるデータセット内のデータ行と結合できます。

データセット・ディメンションには、本番フラグの属性があります。本番データセットと非本番のデータセットは異なる方法で処理されます。本番データセットは実際のデータであり、これらに対して実行されるルールは管理者が発行および承認する必要があります。非本番のデータセットはテスト用などのセットであり、承認は必ずしも必要ありません。

データセットおよびデータセット・グループを作成するには、「ビジネス・ルール」->「ディメンション」->「データセット」の順にナビゲートします。詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』を参照してください。

グローバル値セット組合せの作成

グローバル値セット組合せ(GVSC)では、すべてのディメンションの値セットが操作可能な結合済単一セットに結合されます。

収益性マネージャでは、財務要素に対するシード済値セットが用意されています。GVSCを作成するときはこの値セットを使用してください。

値セットの詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』を参照してください。

表および列の登録

マッピング・フォーミュラで統計ソースとして使用される参照表も含めて、すべての表および列を登録する必要があります。一部の表は事前登録されていますが、索引キーを変更したり列を追加する場合は、表を同期化し、再登録する必要があります。

表の登録に関して、次のような考慮事項があります。

表および列を登録するには、「管理」->「登録」の順にナビゲートします。詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』を参照してください。

マッピング用の入力列および出力列の指定

マッピング・ルールによって、損益計算書と貸借対照表の各項目の割当に関する計算が実行され、活動レート、直接費および活動原価への原価計算対象マッピングが可能になります。表の登録の一部として、マッピング用に選択した表について、入力/出力列を指定する必要があります。

入力列は、ディメンション値に対するソースとして機能する列を識別するためにマッピング・ルールで使用されます。出力列は、ディメンション値に対するターゲットとして機能可能な列を識別するために使用されます。出力列は、処理キーにも含まれている必要があります。(処理キーは表の主キーでもあります。出力列が処理キーに含まれるようにすることで、共通計算エンジンによって書き込まれるすべての行で、出力列に対して書き込まれるすべてのディメンション値が取得されることが保証されます。)

ある列が表でマッピング出力列として定義されている場合、その列に対する明細は、その表を使用するマッピング・ルールの借方または貸方に表示されます(列摘要が使用されます。この摘要は通常、列に結び付けられているディメンションの名称に対応します)。その明細には、ユーザーは最低でも出力のその列に対する特定のディメンション値を設定できます。同じディメンションに対応する列が、ソースまたはパーセントのマッピング・フォーミュラ・タイプのいずれかで使用される表で入力列として定義されている場合、マッピング・ルールの借方または貸方には、そのディメンションに対する「-と同じ」エントリも含まれます。

マッピング・ルールの詳細は、「マッピング・ルールについて」を参照してください。

マッピングの入力列および出力列を定義するための一般ルール

マッピング入力列は、次のような列です。

マッピング入力列は、表の処理キーに含まれている必要はありません。

特別処理列および非値セット対応の列は、次のとおりです。

これらのルールは、残高表、取引表および勘定表に有効です。

マッピング出力列は、次のような列です。

唯一の例外は勘定表です。マッピング出力列は勘定表に対しては有効ではありません。

例: 入力列および出力列のマッピング

次に、入力列および出力列のマッピング例を示します。

例1: 財務要素、割当の単純ソース・マッピング・ルール

入力列および出力列について、次のマッピングがあるとします。

マッピング・ルールの借方は次のように表示されます。

例: 製品、割当の単純ソース・マッピング・ルール

入力列および出力列について、次のマッピングがあるとします。

マッピング・ルールの借方は次のように表示されます。

例: 財務要素、配分率マッピング・ルール

入力列および出力列について、次のマッピングがあるとします。

マッピング・ルールの借方は次のように表示されます。

ディメンションの移入

収益性マネージャのディメンションを移入するには、次の方法の中から1つ以上を使用します。

ディメンションの移入の詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』を参照してください。

データ表の移入

収益性マネージャのデータ表を移入するには、詳細クライアント・データ・ローダーを使用します。

詳細は、『Oracle Enterprise Performance Foundationユーザーズ・ガイド』を参照してください。

アプリケーション作業環境の設定

アプリケーション作業環境によって、稼働パラメータおよび特定の処理デフォルトが決定されます。たとえば、元帳の設定では、ユーザーのセッション中の処理に使用可能なグローバル値セットの組合せやカレンダ期間が制御されます。

収益性マネージャのアプリケーション作業環境は、次のとおりです。

各ユーザーが自分自身のアプリケーション作業環境を設定および変更します。設定は、セッションからセッションに保持されます。各ユーザーは、少なくともセキュリティ・フォルダおよび元帳に関する作業環境を設定する必要があります。

アプリケーション作業環境を設定または変更する手順は、次のとおりです。

  1. 任意の職責で収益性マネージャにログインします。

  2. 機能を選択します。

  3. ページの上部に「アプリケーション作業環境」リンクがあることを確認します。

  4. 「アプリケーション作業環境」をクリックします。

    「アプリケーション作業環境」ページが開きます。

  5. 既存の設定を変更するか、または新規設定を指定します。

統計の設定

収益性マネージャのマッピング機能には、統計抽出フォーミュラ・タイプが含まれています。このフォーミュラでは、ソース・データに統計表から取得された参照値が乗算されます。このフォーミュラで使用される統計を設定する必要があります。

統計を定義するには、参照表または統計表として表を指定し、参照フィールドとして使用する列を指定します。FEMデータ表の1つ以上のディメンションを参照処理で使用でき、単一または複数のディメンション参照を提供できます。

詳細は、「統計定義の使用」を参照してください。

Oracle Workflowの設定

収益性マネージャでは、通知にOracle Workflowが使用されます。Workflowを使用すると、処理キーの変更など、システム・パラメータに対する変更情報をユーザーに通知できます。ユーザーが登録可能な通知のリストは、「ワークフロー通知について」を参照してください。

詳細は、『Oracle Approvals Management Implementation Guide』および『Oracle Workflow管理者ガイド』を参照してください。

EPFコア・ビジネス・エリアの適用

ユーザーが収益性マネージャのワークブックをインストールまたはオープンするには、EPFコア・ビジネス・エリアがデータベースに適用されている必要があります。

詳細は、『Oracle Financial Services Reporting Administration Guide』を参照してください。また、MetaLinkナレッジ・ブラウザのEnterprise Performance Foundationおよび収益性マネージャに関するページを参照してください。