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Oracle Applicationsフレックスフィールド・ガイド
リリース12
E05658-01
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標準要求発行

フレックスフィールドおよび標準要求発行の概要

この章では、標準要求発行とフレックスフィールドとの対話方法について説明します。また、カスタム・レポートのためのレポート・パラメータ・ウィンドウの設計や、フレックスフィールドのレポート・パラメータへの統合が提案されています。

標準要求発行の詳細は、『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』および『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』を参照してください。

Oracleのフォーム・ベースのアプリケーションでは、標準要求発行は、「要求の発行」ウィンドウおよびそれに関連したウィンドウで特別な付加フレックスフィールドを使用します。この付加フレックスフィールドは、レポートの選択項目、たとえば報告する値などを入力するためのポップアップ・ウィンドウをユーザーに提供します。

発行時にユーザーが値を選択できるいくつかのレポート・パラメータを持つ標準要求発行レポートを作成できます。レポート・パラメータのポップアップ・ウィンドウは付加フレックスフィールドなので、実際のレポートがフレックスフィールド・データのレポートとまったく関係ない場合も、特別付加フレックスフィールド・セグメントを設定してください。これらの特別セグメントは、レポート・パラメータです。

重要: レポート・パラメータは特殊なタイプの付加フレックスフィールド・セグメントなので、ここでは(特にフレックスフィールド設定フォームの説明の中では)「レポート・パラメータ」と「セグメント」という用語を同じような意味で使用します。

値セットの定義など、設定順序の多くはよく似ていますが、標準要求発行付加フレックスフィールドは、いくつかの重要な点で通常の付加フレックスフィールドと異なります。主な相違点は、セグメントを定義するのに「付加フレックスフィールド・セグメント」ウィンドウでなく「コンカレント・プログラム」ウィンドウを使用することです。その他の相違点は値セットの定義方法と使用方法で、多くの場合、それらの方法は標準要求発行レポート・パラメータでは通常の付加フレックスフィールドより複雑です。

警告: Oracle Applicationsで提供されている定義済の値セットは、変更したり削除したりしないでください。そのような変更を行うと、レポート作成などのアプリケーション機能の動作に思わぬ影響を与えることがあります。

この項では、「要求の発行」フォームを使用してレポートへ値を渡すためにレポート・パラメータ・セグメントを設定する方法について説明します。レポート・パラメータ・ポップアップ・ウィンドウを計画した後に実際のレポート・プログラムを作成する方法については、『Oracle Applications開発者ガイド』を参照してください。

関連トピック

付加フレックスフィールド・セグメント

レポート・パラメータの計画

レポート・パラメータにおけるフレックスフィールド情報の使用

「レポート・パラメータ」ウィンドウ計画ダイアグラム

レポート・パラメータの計画

すべてのフレックスフィールドについていえることですが、フレックスフィールド・ポップアップ・ウィンドウの外観と動作を計画することは最も重要なステップです。しかし、標準要求発行レポートの場合、この計画がさらに重要なのは、ポップアップ・ウィンドウ内のパラメータの設定が、パラメータ値または引数がレポートへ渡される方法に影響するからです。レポート・プログラムを作成するときは、常にこの設定に留意してください。

レポートへの引数値渡しの単純化

付加フレックスフィールド・セグメントをレポート・パラメータとして使用することにより、ユーザーがとても使用しやすいレポート発行ウィンドウを提供しながら、特定の値をレポートへ渡すことができます。レポート・パラメータを使用すると、アプリケーション名(たとえば、Oracle Order Entry)などのユーザー指向型の値をID値(たとえば12345)に変換できます。この場合、ID値を直接使用するレポートを作成でき、エンド・ユーザーの用語を解析してID値に変換する余分なプログラム・コードを書かずに済みます。この情報のほとんどはOracle Application Object Libraryの表から取得できますが、そのためにはデータベースの表への追加の問合せおよびアクセスが必要になります。また、レポート・パラメータの使用に伴う逆の効果を回避することもできるため、プログラムを単純化するためのみの目的で強制的にエンド・ユーザーに自身のID値を提供させる必要がなくなります。

隠しパラメータを使用したエンド・ユーザーのレポート発行の単純化

隠しパラメータを定義し、ユーザーが入力する必要がないデフォルト値を定義することにより、ユーザーのレポート発行を単純化できます。たとえば、一部のレポートでは、現在の日付をパラメータとして使用する場合があります。現在の日付をデフォルトとする隠しレポート・パラメータを設定すると、ユーザーは自分自身で日付を入力せずに済み、そのパラメータを見る必要もなくなります。同様に、ユーザーの会計帳簿または組織ID番号などのプロファイル・オプション値をデフォルトとする隠しパラメータを設定することもできます。フォルト値および隠しパラメータは、「コンカレント・プログラム」ウィンドウを使用してコンカレント・プログラムおよびレポート・パラメータを定義するときに設定します。

前のセグメントに基づいた値の選択の制限

ユーザーのレポート発行を単純化するもう1つの方法は、パラメータ値を前のパラメータの値に依存させることです。特殊なバインド変数$FLEX$を値セットWHERE句で使用することにより、レポート・パラメータを前のレポート・パラメータに依存させることができます。値セットを慎重に計画して定義すると、ユーザーが選択できる適切な値を限られた数のみ提示することにより、レポートは使用しやすくなります。「値セット」ウィンドウを参照してください。

関連トピック

フレックスフィールドおよび標準要求発行の概要

レポート・パラメータにおけるフレックスフィールド情報の使用

「レポート・パラメータ」ウィンドウ計画ダイアグラム

レポート・パラメータにおけるフレックスフィールド情報の使用

標準要求発行では、値セットを使用してキー・フレックスフィールドの値および組合せをレポートへ渡すことができます。フレックスフィールド内フレックスフィールドを提供するには、特別検証情報の値セットを使用します。つまり、ユーザーがレポートの基準としてフレックスフィールド・セグメント値を入力できる会計フレックスフィールドなどのフレックスフィールドをポップ・オープンするため、単一のレポート・パラメータ(付加フレックスフィールド・セグメント)を定義できます。

標準要求発行内のレポート・パラメータ

本文の説明内容に関するイメージ

フレックスフィールドをレポート・パラメータとして使用するには、次のようなステップが必要です。

レポート・パラメータの中でフレックスフィールド範囲を使用することもできます(特別検証でなくペア検証)。すべてのステップは、フレックスフィールド・コール引数および値セットの定義方法が少し異なる点を除けば、同じです。

レポートおよびレポート・パラメータ・ウィンドウの設計

最初に、レポートおよびレポート・パラメータのウィンドウを設計します。レポートにユーザーからのパラメータとして何が必要であるか、それらのパラメータはユーザーがレポートを発行する方法とどのように関連するか、を判別する必要があります。

たとえば、特定の会計フレックスフィールドの組合せまたは会計フレックスフィールドの組合せのグループに関連した情報を提供するレポートを作成する場合、レポートにはコード組合せIDか、複数のセグメント値を連結して1つのグループにしたものが必要です。一方、ユーザーはCCID番号を知らないため、通常の会計フレックスフィールドのポップアップ・ウィンドウに入力する方法を一般的に使用します。値セットのメカニズムを使用すると、表示されるエンド・ユーザー指向の値と非表示ID値の間で変換ができ、同様にユーザーが見るフレックスフィールド・ポップアップ・ウィンドウとレポートが必要とするCCIDまたは連結値の間でも変換ができるため、両方のニーズを満たすようなレポートおよびその発行インタフェースを設計できます。

フレックスフィールド・ルーチン・コールの決定

適切なフレックスフィールドをポップ・オープンして妥当性をチェックするために必要なフレックスフィールド・ルーチン・コールを決定します。それらのコールは、カスタム・アプリケーション・フォーム(POPID(R)、VALID(R)など)の中にコーディングしたフレックスフィールド・コールの検証です。これらのルーチンに対しては、ルーチンがレポート・パラメータ・ウィンドウの内部で機能するように特別な引数を使用します。キー・フレックスフィールド・ルーチンの構文特別検証値セットを参照してください。

特別な値セットの定義

特別な値セットを定義します。ただし、その単一の値セットに複数のフレックスフィールド・ルーチン・コールがあっても構いませんが、あるフレックスフィールド全体について、値セットを1つのみ定義することに注意してください。たとえば、フレックスフィールド値セットにPOPIDおよびVALIDの両方のコールが必要になる場合があります。特別フレックスフィールド・ルーチン・コールは、「値セットの定義」フォームの「特別検証」リージョン内の適切なイベント用の機能として入力します(ペア検証の場合と同じ)。後でレポート・パラメータが期待どおりに動作しないときに、フレックスフィールド・ルーチン構文内のエラーを見つけるのは困難な場合が多いので、慎重に入力してください。「値セット」ウィンドウを参照してください。

値セットの最大サイズは、240文字です。

値セットが「特別」または「ペア」であるか、または:block.fieldが含まれる場合は、パラメータに対してこの値セットを使用するコンカレント・プログラムのみ、フォーム・ベース・アプリケーションから使用できます。

レポート・プログラムの作成

ユーザーがレポートを発行したときにレポート・プログラムが受け取る結果値を受け入れるため、レポート・プログラムを作成します。コンカレント・プログラムを作成する場合には、『Oracle Applications開発者ガイド』および『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド』に示されているガイドラインに従ってください。

コンカレント・プログラムの登録と、レポート・パラメータの定義

「コンカレント・プログラム」ウィンドウおよび「コンカレント・プログラム実行ファイル」ウィンドウを使用してコンカレント・プログラムをOracle Applicationsに登録し、特別な値セットを使用するためにレポート・パラメータを定義します。1つのレポート・パラメータについて値セットを1つのみ使用することに注意してください。1つの特別な値セットには、1つのフレックスフィールド全体が含まれます。

「コンカレント・プログラム・パラメータ」ウィンドウで、パラメータが必要な場合に「必須」フラグのマークが付いていることを確認します。セグメントのセキュリティをパラメータに適用する場合、「セキュリティ使用可能」を選択します(このフィールドは、値セットのセキュリティが使用可能でない場合にのみ表示されることに注意してください)。

関連トピック

フレックスフィールドおよび標準要求発行の概要

「レポート・パラメータ」ウィンドウ計画ダイアグラム

次のダイアグラムは、レポート・パラメータ・ウィンドウの構成設計に役立ちます。プログラムに合せてセグメントの追加、削除を行います。

各レポートに対し、レポート・パラメータのプロンプト、セグメント値および値の摘要のリストを作成できます。

本文の説明内容に関するイメージ

次のダイアグラムは、より複雑なレポート・パラメータの設定に役立ちます。

たとえば、セグメント値、セグメント値の表示または非表示、プロンプト、値の摘要、値セット、非表示ID、および他のパラメータと依存関係にあるすべての項目のリストを作成できます。

本文の説明内容に関するイメージ

関連トピック

フレックスフィールドおよび標準要求発行の概要