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Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris ゾーン、Oracle Solaris 10 ゾーン、およびリソース管理) Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
例 1: CPU にバインドされた 2 つの プロセスが各プロジェクトに存在する場合
ゾーンがインストールされているシステムでのスケジューリングクラス
10. リソース上限デーモンによる物理メモリーの制御 (概要)
18. 非大域ゾーンのインストール、停止処理、停止、アンインストール、クローニングについて (概要)
19. 非大域ゾーンのインストール、ブート、停止処理、停止、アンインストール、およびクローニング (手順)
22. ゾーンの移行と zonep2vchk ツールについて
23. Oracle Solaris システムの移行と非大域ゾーンの移行 (タスク)
24. ゾーンがインストールされている Oracle Solaris 11 システムでの自動インストールおよびパッケージ
25. Oracle Solaris ゾーンの管理 (概要)
26. Oracle Solaris ゾーンの管理 (手順)
28. Oracle Solaris ゾーンで発生するさまざまな問題の解決
30. Oracle Solaris 10 システムの評価とアーカイブの作成
31. (省略可能) Oracle Solaris 10 ゾーンへの Oracle Solaris 10 native 非大域ゾーンの移行
オペレーティングシステムの基本的な仕事は、どのプロセスがシステムリソースへのアクセスを取得できるようにするか調整することです。プロセススケジューラ (別名、ディスパッチャー) は、カーネルの一部であり、プロセスへの CPU の割り当てを制御します。スケジューラには、スケジューリングクラスという概念があります。各スケジューリングクラスでは、クラス内のプロセスのスケジューリングに使用するスケジューリング方針を定義します。Oracle Solaris オペレーティングシステムでのデフォルトのスケジューラである TS スケジューラは、使用可能な CPU へのアクセスをすべてのプロセスに相対的に等しく与えようとします。ただし、特定のプロセスにより多くのリソースを与えたい場合もあります。
公平配分スケジューラ (FSS) では、各作業負荷に対する使用可能な CPU リソースの割り当てを、その作業負荷の重要性に基づいて制御します。この重要性は、各作業負荷に割り当てる CPU リソースの「配分」で表します。
各プロジェクトに CPU 配分を与えて、CPU リソースに対するプロジェクトの使用権を制御します。FSS では、プロジェクトに属するプロセス数ではなく、割り当てられた配分に基づいて、プロジェクト間に CPU リソースが公平に配分されることが保証されています。FSS は、ほかのプロジェクトとの比較に基づいて、CPU リソースを多く使用するプロジェクトの CPU 使用権を減らし、CPU リソースの使用が少ないプロジェクトの CPU 使用権を増やすことで公平さを実現します。
FSS は、カーネルスケジューリングクラスモジュールとクラス固有のバージョンの dispadmin(1M) および priocntl(1) コマンドから構成されます。FSS が使用するプロジェクト配分は、project(4) データベース内の project.cpu-shares プロパティーで指定します。
注 - ゾーンがインストールされている Oracle Solaris システムで project.cpu-shares リソース制御を使用する場合は、「ゾーン構成データ」、「非大域ゾーンで使用されるリソース制御」、および「ゾーンがインストールされている Oracle Solaris システムでの公平配分スケジューラの使用」を参照してください。