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Oracle Solaris 管理: ネットワークインタフェースとネットワーク仮想化 Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
この Oracle Solaris リリースでのネットワーク構成
7. プロファイルでのデータリンクおよびインタフェース構成コマンドの使用
10. Oracle Solaris 上での無線インタフェース通信の構成
17. ネットワーク仮想化およびリソース制御の紹介 (概要)
ネットワークトラフィックに関する基本的な統計情報を取得する方法
拡張アカウンティング機能を使用すると、ネットワークトラフィックに関する統計情報をログファイル内に取得できます。この方法では、追跡、プロビジョニング、統合、および請求の目的でトラフィックのレコードを保持することができます。あとで、一定期間にわたるネットワーク使用に関する履歴情報を取得するために、このログファイルを参照できます。
拡張アカウンティング機能を構成するには、acctadm コマンドを使用します。
詳細は、『Oracle Solaris の管理: セキュリティーサービス』の「管理権限を取得する方法」を参照してください。
# acctadm net
acctadm コマンドを使用して、次の 4 つのタイプの拡張アカウンティングを有効にすることができます。
プロセスアカウンティング
タスクアカウンティング
IPQoS (IP Quality of Service) のためのフローアカウンティング
リンクとフローのためのネットワークアカウンティング
net を指定すると、ネットワークアカウンティングのステータスが表示されます。net が使用されない場合は、4 つのすべてのアカウンティングタイプのステータスが表示されます。
注 - ネットワークアカウンティングはまた、「フロー上のリソースの管理」で説明されている flowadm および flowstat コマンドで管理されるフローにも適用されます。そのため、これらのフローのためのアカウンティングを設定するには、acctadm コマンドで net オプションを使用します。フローアカウンティングを有効にし、IPQoS 構成に適用される flow オプションは使用しないでください。
# acctadm -e extended -f filename net
ここで、filename には、ネットワークトラフィックの統計情報を取得するログファイルのフルパスが含まれます。このログファイルは、指定した任意のディレクトリ内に作成できます。
# acctadm net
例 22-11 ネットワークトラフィックのための拡張アカウンティングの構成
この例は、データリンクおよびシステム上で構成されている任意のフロー上のネットワークトラフィックに関する履歴情報を取得して表示する方法を示しています。
最初に、次のように、すべてのアカウンティングタイプのステータスを表示します。
# acctadm Task accounting: inactive Task accounting file: none Tracked task resources: none Untracked task resources: extended Process accounting: inactive Process accounting file: none Tracked process resources: none Untracked process resources: extended,host Flow accounting: inactive Flow accounting file: none Tracked flow resources: none Untracked flow resources: extended Network accounting: inactive Network accounting file: none Tracked Network resources: none Untracked Network resources: extended
この出力は、ネットワークアカウンティングがアクティブになっていないことを示します。
次に、拡張ネットワークアカウンティングを有効にします。
# acctadm -e extended -f /var/log/net.log net # acctadm net Net accounting: active Net accounting file: /var/log/net.log Tracked net resources: extended Untracked net resources: none
ネットワークアカウンティングを有効にしたら、dlstat および flowstat コマンドを使用して、ログファイルから情報を抽出できます。次の手順は、このための手順について説明しています。
始める前に
ネットワークに関する履歴データを表示するには、その前にネットワークのための拡張アカウンティングを有効にする必要があります。さらに、フロー上のトラフィックに関する履歴データを表示するには、まず 「フロー上のリソースの管理」の説明に従ってシステム内のフローを構成する必要があります。
詳細は、『Oracle Solaris の管理: セキュリティーサービス』の「管理権限を取得する方法」を参照してください。
# dlstat show-link -h [-a] -f filename [-d date] [-F format] [-s start-time] [-e end-time] [link]
リソース使用状況に関する履歴情報の概要をデータリンク上の受信および送信パケットごとに表示します。
すべてのデータリンク (データ取得のあとにすでに削除されたデータリンクを含む) 上のリソース使用状況を表示します。
acctadm コマンドでネットワークアカウンティングが有効にされたときに定義されたログファイルを指定します。
情報が使用可能な日付のログ記録された情報を表示します。
データを特定の形式で表示します。現在、サポートされている形式は gnuplot だけです。
指定された日付と時刻の範囲の使用可能なログ記録された情報を表示します。MM/DD/YYY,hh:mm:ss の形式を使用します。hour (hh) には、24 時間制のクロック表記を使用する必要があります。日付を含めない場合は、現在の日付の時間範囲のデータが表示されます。
指定されたデータリンクの履歴データを表示します。このオプションを使用しない場合は、構成されているすべてのデータリンクの履歴ネットワークデータが表示されます。
# flowstat -h [-a] -f filename [-d date] [-F format] [-s start-time] [-e end-time] [flow]
リソース使用状況に関する履歴情報の概要をデータリンク上の受信および送信パケットごとに表示します。
すべてのデータリンク (データ取得のあとにすでに削除されたデータリンクを含む) 上のリソース使用状況を表示します。
acctadm コマンドでネットワークアカウンティングが有効にされたときに定義されたログファイルを指定します。
情報が使用可能な日付のログ記録された情報を表示します。
データを特定の形式で表示します。現在、サポートされている形式は gnuplot だけです。
指定された日付と時刻の範囲の使用可能なログ記録された情報を表示します。MM/DD/YYY,hh:mm:ss の形式を使用します。hour (hh) には、24 時間制のクロック表記を使用する必要があります。日付を含めない場合は、現在の日付の時間範囲のデータが表示されます。
指定されたデータリンクの履歴データを表示します。このオプションを使用しない場合は、構成されているすべてのデータリンクの履歴ネットワークデータが表示されます。
指定されたフローの履歴データを表示します。このオプションを使用しない場合は、構成されているすべてのフローの履歴ネットワークデータが表示されます。
例 22-12 データリンク上のリソース使用状況に関する履歴情報の表示
次の例は、指定されたデータリンク上のネットワークトラフィックとそのリソースの使用に関する履歴統計情報を示しています。
# dlstat show-link -h -f /var/log/net.log LINK DURATION IPACKETS RBYTES OPACKETS OBYTES BANDWIDTH e1000g0 80 1031 546908 0 0 2.44 Kbps
例 22-13 フロー上のリソース使用状況に関する履歴情報の表示
次の例は、フロー上のネットワークトラフィックとそのリソースの使用に関する履歴統計情報を表示するための各種の方法を示しています。
リソース使用状況の履歴統計情報をフロー上のトラフィックごとに表示します。
# flowstat -h -f /var/log/net.log FLOW DURATION IPACKETS RBYTES OPACKETS OBYTES BANDWIDTH flowtcp 100 1031 546908 0 0 43.76Kbps flowudp 0 0 0 0 0 0.00Mbps
指定された日付と時刻の範囲にわたるリソース使用状況の履歴統計情報をフロー上のトラフィックごとに表示します。
# flowstat -h -s 02/19/2008,10:39:06 -e 02/19/2008,10:40:06 \ -f /var/log/net.log flowtcp FLOW START END RBYTES OBYTES BANDWIDTH flowtcp 10:39:06 10:39:26 1546 6539 3.23 Kbps flowtcp 10:39:26 10:39:46 3586 9922 5.40 Kbps flowtcp 10:39:46 10:40:06 240 216 182.40 bps flowtcp 10:40:06 10:40:26 0 0 0.00 bps
指定された日付と時刻の範囲にわたるリソース使用状況の履歴統計情報をフロー上のトラフィックごとに表示します。これらの情報は gnuplot 形式を使用して表示されます。
# flowstat -h -s 02/19/2008,10:39:06 -e 02/19/2008,10:40:06 \ -F gnuplot -f /var/log/net.log flowtcp # Time tcp-flow 10:39:06 3.23 10:39:26 5.40 10:39:46 0.18 10:40:06 0.00