netcfg を使用してプロファイルを構成する

ネットワークプロファイルのプロパティーおよび値を構成するには、netcfg(1M) のマニュアルページで説明されている netcfg コマンドを使用します。

netcfg コマンドを使用して、次のタスクを実行できます。

• ユーザー定義のプロファイルを作成または削除します。

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  注 - システム定義のプロファイルを作成または削除することはできません。

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• システムに存在するプロファイルおよびそのプロパティー値をすべて一覧表示します。

• 指定されたプロファイルのプロパティー値およびリソースをすべて一覧表示します。

• プロファイルに関連付けられた各プロパティーを表示します。

• 指定されたプロファイルのプロパティーの 1 つまたはすべてを設定または変更します。

• ユーザー定義のプロファイルの現在の構成を標準出力またはファイルにエクスポートします。

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  注 - システム定義のプロファイルはエクスポートできません。

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• プロファイルに行われた変更を削除して、そのプロファイルの以前の構成に戻します。

• プロファイルの構成が有効であるかどうかを検証します。

netcfg ユーザーインタフェースは、対話型モード、コマンド行モード、またはコマンドファイルモードで使用できます。netcfg コマンドは階層構造であるため、対話型モードで使用した方が理解が容易です。

netcfg コマンドでは、スコープの概念が使用されます。このコマンドを対話形式で使用する場合、スコープは常にプロファイルタイプおよび実行中のタスクに依存します。端末ウィンドウで netcfg コマンドを入力すると、プロンプトがグローバルスコープに表示されます。

ここから、select または create サブコマンドを使用して、次の最上位プロファイルを表示、変更、または作成できます。

• NCP

• 場所

• ENM

• 既知の WLAN

プロファイルを作成または選択する前に、netcfg 対話型プロンプトが次の形式で表示されます。

netcfg>

プロファイルを作成または選択したあとは、netcfg 対話型プロンプトが次のように表示されます。

netcfg:profile-type:profile-name>

netcfg コマンドを使用するためのステップ・バイ・ステップの手順については、第 4 章NWAM プロファイルの構成 (タスク)を参照してください。netcfg コマンドの使用については、netcfg(1M) のマニュアルページを参照してください。

netcfg 対話型モード

netcfg 対話型モードでの作業中に最上位プロファイルを選択または作成すると、コマンドプロンプトが場所プロファイルおよび ENM のプロファイルスコープに表示されます。例:

netcfg> select loc foo
netcfg:loc:foo>

NCP が選択された場合は、コマンドプロンプトが NCP スコープに表示されます。NCP スコープから、NCU を選択または作成できます。NCU を選択または作成すると、選択した NCU のプロファイルスコーププロンプトになります。このスコープでは、次の例で示すように、現在選択されているプロファイルに関連付けられたすべてのプロパティーを表示および設定できます。ここでは、まず User NCP が選択されたあとに、NCU が NCP スコープで作成されました。この操作により、新たに作成された NCU のプロファイルスコープになります。このスコープでは、NCU のプロパティーを表示または設定できます。

netcfg> select ncp User
netcfg:ncp:User> create ncu phys net2
Created ncu 'net2'.  Walking properties ...
activation-mode (manual) [manual|prioritized]>

どのスコープでも、コマンドプロンプトは現在選択されているプロファイルを示します。このスコープでプロファイルに行われた変更は、確定できます。つまり、変更は永続リポジトリに保存されます。変更は、スコープの終了時に暗黙的に確定されます。選択したプロファイルに行った変更を確定しない場合は、そのプロファイルを最後に確定したときの状態に戻すことができます。この操作を行うと、そのレベルでプロファイルに行った変更が元に戻ります。revert と cancel サブコマンドは同じように動作します。

netcfg コマンド行モード

コマンド行モードでは、選択したプロファイルまたはプロパティーに影響を与えるサブコマンドは、選択したプロファイルまたはプロパティーが存在する特定のスコープで実行する必要があります。たとえば、NCU のプロパティー値を取得するには、get サブコマンドをその特定の NCU のスコープで使用します。netcfg 対話型モードでは、このコマンドで使用する構文は比較的明確です。ただし、コマンド行モードでは構文があまり明確でない場合があります。

たとえば、User NCP で myncu という NCU の属性である、プロパティー「foo」の値を取得するには、次の構文を使用します。

$ netcfg "select ncp User; select ncu ip myncu; get foo"

この例では、次の情報に注意してください。

• 各スコープはセミコロンで区切られます。

• select サブコマンドは、各スコープで (グローバルスコープとプロファイルスコープで 1 回ずつ) 発行されます。

• get サブコマンドは、プロパティー「foo」が存在するスコープ内で使用されます。

• シェルでセミコロンが解釈されないようにするには、二重引用符が必要です。

netcfg コマンドファイルモード

コマンドファイルモードでは、構成情報がファイルから取得されます。このファイルを作成するには、export サブコマンドを使用します。その後、構成を標準出力に出力するか、-f オプションで指定した出力ファイルに出力することができます。export サブコマンドは、対話形式でも使用できます。詳細は、「netcfg でサポートされるサブコマンド」を参照してください。

netcfg でサポートされるサブコマンド

対話型モードおよびコマンド行モードでは、次の netcfg サブコマンドがサポートされています。特定のサブコマンドでは、各スコープで異なるセマンティクスがあることに注意してください。サブコマンドを特定のモードで使用できない場合は、サブコマンドの説明に注記されています。

• cancel

  現在の変更を永続ストレージに確定せずに現在のプロファイル指定を終了してから、1 つ上のレベルである前のスコープに進みます。

• clear prop-name

  指定したプロパティーの値を消去します。

• commit

  永続ストレージに現在のプロファイルを確定します。確定されるには構成が正確である必要があります。したがって、この操作では、verify も同様にプロファイルまたはオブジェクトで自動的に実行されます。commit 操作は、end サブコマンドまたは exit サブコマンドを使用して現在のスコープを終了するときに、自動的に試行されます。

• create [ -t template ] object-type [ class ] object-name

  指定されたタイプと名前のインメモリープロファイルを作成します。-t template オプションは、新しいプロファイルが、template と同一であるべきことを指定します。ここで、template は同じタイプの既存のプロファイルの名前です。-t オプションを使用しない場合、新しいプロファイルはデフォルト値で作成されます。

• destroy -a

  すべてのユーザー定義のプロファイルをメモリーおよび永続ストレージから削除します。

• destroy object-type [ class ] object-name

  指定したユーザー定義のプロファイルをメモリーおよび永続ストレージから削除します。

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  注意 - この操作は即座に実行され、確定する必要はありません。破棄したプロファイルを元に戻すことはできません。

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• end

  現在のプロファイル指定を終了し、1 つ上のレベルである前のスコープに進みます。編集操作を終了する前に、現在のプロファイルが検証および確定されます。verify と commit のどちらかの操作に失敗すると、エラーメッセージが表示されます。その後、現在の変更を確定せずに操作を終了する機会が与えられます。また、現在のスコープに残って、プロファイルの編集を続行することもできます。

• exit

  netcfg 対話型セッションを終了します。現在のセッションが終了する前に、現在のプロファイルが検証および確定されます。verify と commit のどちらかの操作に失敗すると、エラーメッセージが表示されます。その後、現在の変更を確定せずにセッションを終了する機会が与えられます。また、現在のスコープに残って、プロファイルの編集を続行することもできます。

• export [ -d ] [- f output-file ] [ object-type [ class ] object-name ]

  現在または指定したスコープの現在の構成を、標準出力または -f オプションで指定したファイルに出力します。-d オプションは、出力の最初の行として destroy -a サブコマンドを生成します。このサブコマンドを使用すると、コマンドファイルに適した形式で出力が生成されます。

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  注 - Automatic NCP および Automatic、NoNet、レガシー場所などのシステム定義のプロファイルは、エクスポートできません。

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• get [ -V ] prop-name

  指定したプロパティーの現在のインメモリー値を取得します。デフォルトでは、プロパティーの名前と値の両方が出力されます。-V オプションが指定されている場合は、プロパティー値のみが出力されます。

• help [subcommand]

  一般ヘルプまたは特定の項目に関するヘルプを表示します。

• list [ -a ] [ object-type [ class ] object-name ]

  現在または指定したスコープで使用されるすべてのプロファイル、プロパティーと値のペア、およびリソースを一覧表示します。-a オプションが指定されている場合は、現在の設定に基づいて、無視されるプロパティーを含むすべてのプロパティーが一覧表示されます。

• revert

  プロファイルに行われた現在の変更を削除してから、永続ストレージの値に戻します。

• select object-type [ class ] object-name

  指定されたオブジェクトを選択します。

• set prop-name= value

  指定したプロパティーの現在のインメモリー値を設定します。

  コマンド行モードで実行した場合、永続ストレージにも変更がただちに確定されます。

  複数の値が含まれるプロパティーの区切り文字は、コンマ (,) です。指定されたプロパティーの各値にコンマが含まれている場合は、前にバックスラッシュ (\) を付ける必要があります。単一の値のみが含まれるプロパティー内のコンマは、区切り文字とは解釈されないため、前にバックスラッシュを付ける必要はありません。

• verify

  現在のインメモリープロファイルまたはオブジェクトの構成が有効であるかどうかを検証します。

• walkprop [ -a]

  現在のプロファイルに関連付けられた各プロパティーを「調査」します。プロパティーごとに、名前と現在の値が表示されます。現在の値を変更できるプロンプトが表示されます。以前に指定した値に基づいて、プロパティーが使用されない場合は、プロパティーが表示されません。たとえば、ipv4-addrsrc プロパティーが static に設定されている場合、-a オプションを指定しないかぎり、ipv4-addr プロパティーは使用されず、調査や一覧表示も行われません。

  -a オプションが使用されると、指定したプロファイルまたはオブジェクトに対して使用可能なすべてのプロパティーが繰り返されます。

  複数の値が含まれるプロパティーの区切り文字は、コンマ (,) です。指定されたプロパティーの各値にコンマが含まれている場合は、前にバックスラッシュ (\) を付ける必要があります。単一の値のみが含まれるプロパティー内のコンマは、区切り文字とは解釈されないため、前にバックスラッシュを付ける必要はありません。

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  注 - このサブコマンドは、対話型モードで使用する場合にのみ有効です。

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タスク関連の情報については、第 4 章NWAM プロファイルの構成 (タスク)を参照してください。