NWAM ネットワーク構成のトラブルシューティング

この節では、NWAM ネットワーク構成に関する問題のトラブルシューティングを行う方法について説明します。

すべてのネットワーク接続の現在の状態を監視する

show-events サブコマンドとともに netadm コマンドを使用すると、NWAM デーモン nwamd で監視されるイベントを待機して表示できます。このサブコマンドは、NWAM で構成されたプロファイルおよび構成オブジェクトの構成プロセスに関連するイベントについて、役立つ情報を提供します。

netadm show-events コマンドの構文は、次のとおりです。

netadm show-events [-v]

次の例では、-v オプションとともに nwam show-events コマンドを使用して、イベントを詳細モードで表示します。

$ netadm show-events -v
EVENT                    DESCRIPTION                                            
LINK_STATE               net0 -> state down                                     
OBJECT_STATE             ncu link:net0 -> state online*, interface/link is down 
OBJECT_STATE             ncu link:net0 -> state offline, interface/link is down 
OBJECT_STATE             ncu interface:net0 -> state online*, conditions for act 
OBJECT_STATE             ncu interface:net0 -> state offline, conditions for act
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 2004801                        
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 2004800                        
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004803                        
IF_STATE                 net0 -> state index 4 flags 0x0 address fe80::214:4fff: 
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004802                        
IF_STATE                 net0 -> state index 4 flags 0x0 address 129.156.235.229 
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004803                        
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004802                        
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004803                        
IF_STATE                 net0 -> state (0) flags 1004802         

ネットワークインタフェース構成に関する問題のトラブルシューティング

netadm list -x コマンドは、ネットワークインタフェースが正しく構成されない場合の原因を特定する際に役立ちます。このコマンドは、NWAM で構成されたさまざまなエンティティー、エンティティーの現在の状態、およびエンティティーがその状態である理由を表示します。

たとえば、ケーブルが抜かれている場合に、netadm list -x コマンドを使用すると、リンク状態がオフラインであるかどうか、およびその理由 (「link is down」など) を特定できます。同様に、重複アドレスが検出された場合は、netadm list -x コマンドの出力に、物理リンクがオンライン (起動中) であるが、IP インタフェースは保守状態であることが表示されます。この例では、表示される理由は「アドレスの重複が検出されました」です。

netadm list -x コマンドの出力例は、次のとおりです。

$ netadm list -x
TYPE        PROFILE        STATE          AUXILIARY STATE
ncp         Automatic      online         active
ncu:phys    net0           offline        interface/link is down
ncu:ip      net0           offline        conditions for activation are unmet
ncu:phys    net1           offline*       need WiFi network selection
ncu:ip      net1           offline        conditions for activation are unmet
ncp         User           disabled       disabled by administrator
loc         Automatic      offline        conditions for activation are unmet
loc         NoNet          online         active
loc         office         offline        conditions for activation are unmet
$

リンクまたはインタフェースがオフラインになっている原因が特定されたら、問題の修正に進むことができます。IP アドレスが重複している場合は、netcfg コマンドを使用して、指定されたインタフェースに割り当てられた静的 IP アドレスを変更する必要があります。手順については、「プロファイルのプロパティー値を設定および変更する」を参照してください。変更を確定したら、netadm list -x コマンドを再度実行して、インタフェースが正しく構成され、状態が online と表示されることをチェックします。

インタフェースが正しく構成されない場合の原因のもう 1 つの例として、使用可能な既知の WLAN が存在しないことが挙げられます。この場合、WiFi リンクの状態が offline と表示され、その理由として「need wifi selection」と表示されます。また、WiFi の選択は行われたが、キーが必要である場合は、その理由として「need wifi key」と表示されます。