入出力タイプについて

このセクションでは、ページ入出力、直接入出力、および入出力の切り替えについて説明します。

ページ入出力

ページ入出力を使用する場合、ユーザーデータは仮想メモリーページにキャッシュされ、カーネルがデータをディスクに書き込みます。標準 Oracle Solaris OS インタフェースが、ページ入出力を管理します。デフォルトではページ入出力 (バッファーまたはキャッシュ入出力とも呼ばれます) が選択されます。

直接入出力

直接入出力は、データがユーザーのバッファーとディスクとの間で直接転送されるプロセスです。つまり、システムでかかる時間が非常に短くなります。パフォーマンスのために、直接入出力は、ブロックが境界割り当てされた大容量の逐次入出力の場合にだけ指定してください。

setfa コマンドと sam_setfa ライブラリルーチンには、どちらにも、ファイルやディレクトリの直接入出力属性を設定する -D オプションがあります。ディレクトリに設定する場合、そのディレクトリ内に作成されたファイルおよびディレクトリは直接入出力属性を継承します。-D オプションを設定すると、ファイルは直接入出力を使用します。

また、Oracle Solaris OS の directio 関数呼び出しを使用して、ファイルに直接入出力を選択することもできます。関数呼び出しを使用して直接入出力を有効にする場合、設定が有効なのはファイルがアクティブな間だけです。

ファイルシステム単位で直接入出力を有効にするには、次のいずれかを行います。

• -o forcedirectio オプションを指定して mount コマンドを指定します。

• forcedirectio キーワードを /etc/vfstab ファイルのマウントオプション列に挿入するか、samfs.cmd ファイル内に指示として使用します。

詳細は、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual 』の setfa(1)、sam_setfa(3)、samfs.cmd(4)、directio(3C)、および mount_samfs(1M) のマニュアルページを参照してください。

入出力切り換え

デフォルトではページ入出力が実行され、入出力切り換えは無効になっています。ただし、Sun QFS ファイルシステムは自動入出力切り換えをサポートし、このプロセスでは、サイトで定義された量のページ入出力が行われると、システムが自動的に直接入出力に切り替わります。

入出力切り換えは、入出力動作が頻繁に行われる場合に、ページキャッシュの使用量を減らすはずです。入出力切り換えを有効にするには、samu(1M) を使用するか、dio_wr_consec パラメータと dio_rd_consec パラメータを samfs.cmd ファイルで指示として使用するか、mount コマンドでオプションとして使用します。

これらのオプションの詳細については、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「mount_samfs(1M)」または『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「samfs.cmd(4)」を参照してください。