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Sun QFS File System 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
割り当てを使用するための新しいファイルシステムを構成する方法
ディレクトリとファイルへの管理セット ID を割り当てる方法
既存の割り当てファイルを使用してユーザー、グループ、または管理セットの制限値を有効化または変更する方法
割り当てを変更して、ユーザーに割り当てるディスク領域の容量や i ノード数を調整できます。また、ユーザーやファイルシステム全体から割り当てを削除することもできます。
方法については、「既存の割り当てファイルを使用してユーザー、グループ、または管理セットの制限値を有効化または変更する方法」を参照してください。
次の例は、グループ sam に関する情報を取得し、このグループが弱い制限値を超過していることを示しています。
# samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888* 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Online soft limits under enforcement (since 30s ago)
# samquota -U user-ID -t interval file # samquota -G group-ID -t interval file # samquota -A admin-ID -t interval file
これらのコマンドの引数は次のとおりです。
user-ID は、割り当てを変更するユーザーのユーザー ID (数値) またはユーザー名です。
group-ID は、割り当てを変更するユーザーグループのグループ ID (数値) またはグループ名です。
adminID は、割り当てを変更する管理者セットの管理セット ID (数値) です。
interval は猶予期間です。数量を示す整数を指定し、必要に応じて時間単位を指定します。デフォルトの単位は s で、秒数を表します。w (週)、d (日)、h (時間)、または m (分) を指定できます。
file は、指定したユーザー、グループ、または管理セットのファイルシステムです。file 引数には、ファイルシステム内の任意のファイル名も指定できます。通常、file はファイルシステムのルートディレクトリの名前です。
例 6-1 猶予期間を変更する
ユーザー memil の猶予期間を変更するには、最初に割り当てを確認します。
# samquota -U memil /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files user 130967 4 500 750 4 500 750 Blocks user 130967 41016+ 40000 50000 41016 50000 50000 Grace period 3d 0s ---> Warning: online soft limits to be enforced in 2d23h59m7s
猶予期間を短縮します。
# samquota -U memil -t 1d /sam6
新しい割り当てを確認します。
# samquota -U memil /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files user 130967 4 500 750 4 500 750 Blocks user 130967 41016+ 40000 50000 41016 50000 50000 Grace period 1d 0s ---> Warning: online soft limits to be enforced in 23h58m31s
ユーザーが弱い制限値を超過した場合は、猶予期間そのものを変更しても、すでに開始した猶予期間の有効期限タイマーは変更されません。猶予期間がすでに始まっている場合は、samquota コマンドを使用して、次のいずれかの方法で猶予期間を変更できます。
猶予期間タイマーをクリアします。ユーザーが弱い制限値を超えたまま、次にファイルまたはブロックを割り当てたときに、猶予期間タイマーがリセットされて猶予期間が再開します。
次の例は、タイマーをクリアし、グループ sam のユーザーが次に /sam6 でブロックまたはファイルを割り当てようとしたときにカウントが始まるようにするために使用するコマンドを示しています。
# samquota -G sam -x clear /sam6 Setting Grace Timer: continue? y # samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888+ 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Warning: online soft limits to be enforced in 6d23h59m56s
猶予期間タイマーをリセットします。猶予期間がリセットされると、タイマーがリセットされ、猶予期間が再開します。次の例は、猶予期間をリセットしています。
# samquota -G sam -x reset /sam6 Setting Grace Timer: continue? y # samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Warning: online soft limits to be enforced in 6d23h59m52s
猶予期間に値を設定します。値にタイマーが設定され、すぐにその値からカウントが始まります。この値に制限はありません。猶予期間を超える値も指定できる次の例では、非常に長い有効期限を設定します。
# samquota -G sam -x 52w /sam6 Setting Grace Timer: continue? y # samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888+ 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Warning: online soft limits to be enforced in 51w6d23h59m54s
猶予期間タイマーを終了します。タイマーがすぐに終了するように設定します。次の例は、猶予期間を終了しています。
# samquota -G sam -x expire /sam6 Setting Grace Timer: continue? y # samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Online soft limits under enforcement (since 6s ago)
ファイルシステムは、ユーザー、グループ、または管理セットに対して割り当て値が矛盾していることを検出した場合に、そのユーザー、グループ、または管理セットに追加のシステムリソースの使用を禁止します。矛盾する割り当て値を作成して、ファイルシステムリソースの割り当てを禁止できます。たとえば、ブロックまたはファイルの強い制限値がブロックまたはファイルの弱い制限値よりも小さい場合や、ユーザーの弱い制限値がユーザーの強い制限値よりも大きい場合に、追加の割り当てを禁止できます。
ファイルシステムは、矛盾した割り当ての設定を特別な割り当てとして処理します。矛盾した割り当ての値は、ユーザー、グループ、または管理セット ID の割り当てファイルのレコード 0 に設定できます。これらはそのあと、新しいユーザー、グループ、または管理セット ID のデフォルト値にすることができます。
次の例は、グループ sam の現在のグループ割り当て情報を取得し、それをバックアップファイルに書き込む方法を示しています。
# samquota -G sam -e /sam6 | & tee restore.quota.sam # Type ID # Online Limits Total Limits # soft hard soft hard # Files # Blocks # Grace Periods # samquota -G 101 \ -f 2000:s:o -f 2000:h:o -f 2000:s:t -f 2000:h:t \ -b 40000:s:o -b 60000000:h:o -b 60000000:s:t -b 60000000:h:t \ -t 1w:o -t 1w:t \ -x 51w6d23h59m:o -x clear /sam6
ユーザーの割り当てについての割り当て情報を取得するには、-G オプションの代わりに -U user-ID オプションを指定します。管理セットの割り当てについての割り当て情報を取得するには、-G オプションの代わりに -A admin-ID オプションを指定します。
次のコマンドは、グループ sam の割り当てが矛盾するように設定します。
# samquota -G sam -f 1:s -f 0:h -b 1:s -b 0:h /sam6
ユーザーまたは管理セットの割り当てを矛盾させるには、-G オプションの代わりに、-U userID オプションまたは -A adminID オプションを指定します。
# samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32! 1 0 32! 1 0 Blocks group 101 41888! 1 0 43208! 1 0 Grace period 1w 1w ---> Quota values inconsistent; zero quotas in effect.
この出力では、0 割り当てが有効になっています。感嘆符 (!) は、出力での割り当ての超過状態を示しています。
次の例は、これらのコマンドを示しています。
# sh restore.quota.sam Setting Grace Timer: continue? y Setting Grace Timer: continue? y # samquota -G sam /sam6 Online Limits Total Limits Type ID In Use Soft Hard In Use Soft Hard /sam6 Files group 101 32 2000 2000 32 2000 2000 Blocks group 101 41888+ 40000 60000000 43208 60000000 60000000 Grace period 1w 1w ---> Warning: online soft limits to be enforced in 6d23h59m54s
ユーザー割り当てについてこの操作を実行するには、-G オプションの代わりに -U user-ID オプションを指定します。管理セットの割り当てについてこの操作を実行するには、-G オプションの代わりに -A admin-ID オプションを指定します。
ファイルシステム割り当てを削除または無効にするには、マウントプロセスで割り当てを無効にします。
または、mount コマンドを実行するときに noquota をオプションとして指定できます。手順 4 を参照してください。
# umount /myfs
詳細は、『Sun QFS および Sun Storage Archive Manager 5.3 インストールガイド』の「ファイルシステムのマウント解除」を参照してください。
手順 2 を実行しなかった場合は、mount コマンドに noquota オプションを付けます。次に例を示します。
# mount -o noquota /myfs
あとで割り当て機能を元に戻す予定があるため、割り当てファイルを破棄しない場合は、ファイルシステムのマウントを解除し、ファイルシステムで -F オプションを指定して samfsck コマンドを実行し、noquota オプションなしで再度ファイルシステムをマウントします。
割り当て機能を元に戻さない場合、または割り当てファイルに使用されている領域を再利用する場合は、rm コマンドを使用して、.quota_u、.quota_g、および .quota_a ファイルを削除します。次に例を示します。
# rm /myfs/.quota_[agu]
次に例を示します。
# umount /myfs
ファイルシステムのマウント解除に問題がある場合は、『Sun QFS および Sun Storage Archive Manager 5.3 インストールガイド』の「ファイルシステムのマウント解除」を参照してください。
samfsck コマンドは、現在の正しい使用量情報を含む割り当てファイルに指定されたレコードを更新します。次に例を示します。
# samfsck -F myfs
次に例を示します。
# mount /myfs