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Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
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Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
自動ライブラリへのカートリッジの物理的な挿入 (インポート) およびカートリッジの取り出し (エクスポート) を行うと、次のようないくつかの機能を実行できます。
カートリッジの交換。
今後の障害回復を目的としたサイト外のストレージへのカートリッジの移動。
chmed -I を使用して、カートリッジのストレージなどの追加情報を指定します。
カートリッジをインポートおよびエクスポートすると、ライブラリカタログも更新されます。
ライブラリカタログは、SAM-QFS 環境で自動ライブラリ内のカートリッジを検索するために必要なすべての情報の中央リポジトリです。ライブラリカタログファイルは、UNIX ファイルシステム (UFS) の常駐バイナリファイルです。このファイル内の情報には次が含まれます。
スロットに格納されているカートリッジに関連付けられている 1 つまたは複数の VSN
そのカートリッジ上の残りの容量と領域
カートリッジの読み込み専用、書き込み保護、リサイクル、およびその他のステータス情報を示すフラグ
SAM-QFS 環境では、自動ライブラリがサーバーに接続される方法に基づいて、カタログが次のように扱われます。
自動ライブラリが直接接続されている場合、ライブラリカタログは、ライブラリカタログエントリと自動ライブラリ内の物理スロットとの 1 対 1 マッピングとなります。ライブラリカタログの最初のエントリは、自動ライブラリの最初のスロットに対応します。カートリッジが必要になると、システムは、ライブラリカタログを確認して VSN を持つスロットを判別します。そのあと、システムは、そのスロットからドライブにカートリッジをロードするコマンドを実行します。
注 - SAM-QFS は、直接接続ライブラリ内で混合メディアをサポートしていません。ライブラリがパーティションに分割されている場合は、各パーティションに 1 つのメディアタイプだけが含まれるようにしてください。
自動ライブラリがネットワーク接続されている場合、ライブラリカタログはスロットに直接マッピングされません。代わりにこれは、自動ライブラリ内に存在することがわかっている VSN のリストになります。カートリッジがリクエストされると、システムは、VSN をドライブにロードするように、ベンダーのソフトウェアにリクエストを送信します。ベンダーのソフトウェアは、VSN のストレージスロットを検出します。
自動ライブラリのそれぞれは、システム特性とベンダー提供ソフトウェアに基づいて、カートリッジのインポートとエクスポートを処理します。たとえば、ACL 4/52 ライブラリの場合には、自動ライブラリからカートリッジをエクスポートする前に、move コマンドを実行してカートリッジをインポートまたはエクスポートユニットに移動する必要があります。
ネットワーク接続自動ライブラリは、それ自体のユーティリティーを使用してカートリッジのインポートとエクスポートを行います。そのため、samimport および samexport コマンドは、SAM-QFS システムで使用されるライブラリカタログのエントリだけを更新します。ネットワーク接続ライブラリへのカートリッジのインポートおよびエクスポートの詳細については、第 8 章ベンダー固有のライブラリの管理を参照してください。
SAM-QFS のヒストリアンは、自動ライブラリまたは手動マウントされたデバイスからエクスポートされたカートリッジを追跡します。ヒストリアンは仮想ライブラリのように動作しますが、ハードウェアデバイスは定義されていません。これは次のように自動ライブラリに似ています。
mcf ファイルで構成されている
デバイスタイプ hy を使用します。mcf ファイルでヒストリアンを構成していない場合は、ヒストリアンが次のように作成されます。
historian n+1 hy - on /var/opt/SUNWsamfs/catalog/historian
前のエントリにある n+1 は、mcf ファイル内の最後の装置番号に 1 を加えた値です。カタログに別の装置番号またはパス名を使用するには、mcf にヒストリアンを定義します。
関連付けられているすべてのカートリッジのエントリを記録するカタログがある
ヒストリアンを最初に起動したとき、ヒストリアンライブラリカタログは 32 個のエントリで初期化されます。カタログ全体を格納できる大きさのあるファイルシステムにカタログが常駐していることを確認してください。サイトによっては、ライブラリからエクスポートされた既存の SAM-QFS のカートリッジを監視する場合があります。この場合は、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「build_cat(1M)」で説明されているように、既存のカートリッジからヒストリアンカタログを構築する必要があります。
defaults.conf ファイルに定義されている次の構成指示は、ヒストリアンの動作に影響します。
exported_media = unavailable は、自動ライブラリからエクスポートされたカートリッジに、ヒストリアンに利用できないことを示すフラグを設定します。これらのカートリッジに対するリクエストは EIO エラーを生成します。
attended = no は、ロードリクエストを処理するオペレータがいないことを、ヒストリアンに対して宣言します。まだロードされていないカートリッジをロードするリクエストは、EIO エラーを生成します。
構成情報の詳細については、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「historian(7)」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「defaults.conf(4)」を参照してください。
カートリッジをインポートおよびエクスポートできる
インポートとエクスポートの方法は、製造元によって異なります。使用している装置に特別な手順が推奨されているかどうかを確認するには、第 8 章ベンダー固有のライブラリの管理を参照してください。
SAM-QFS Manager にもう 1 つの自動ライブラリとして表示される
「メールボックス」とは、自動ライブラリからのカートリッジを追加したり削除したりするための、自動ライブラリ内の領域の 1 つです。samimport コマンドは、メールボックスからストレージスロットにカートリッジを移動します。samexport コマンドは、ストレージスロットからメールボックスにカートリッジを移動します。ほとんどのライブラリの場合、SAM-QFS のソフトウェアの起動時にカートリッジがメールボックスに存在していると、ソフトウェアがカートリッジを自動的にインポートします。
製造元が推奨する手順 (通常はメールボックスの近くにあるボタン) を使用します。メールボックスは、ベンダーのドキュメントで「メールスロット」と呼ばれる、単一スロットのメールボックスである場合があります。
# samimport eq
eq には、mcf ファイルに定義されているライブラリの装置番号を指定します。
システムはメールボックスからストレージスロットにカートリッジを移動し、ライブラリカタログ内のそのカートリッジ情報を更新します。
samu コマンドまたは SAM-QFS Manager を使用して、このタスクを実行することもできます。
次のいずれかの形式を使用します。
# samexport eq:slot
# samexport media-type. vsn
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samu または SAM-QFS Manager を使用して、この手順を実行することもできます。
# samcmd unload eq
eq には、mcf ファイルに定義されているライブラリの装置番号を指定します。システムが現在のタスクを終了してステータスを off に設定し、現在動作中のカタログをヒストリアンに転送するまで待ちます。
自動ライブラリが再初期化し、ライブラリ内のカートリッジをスキャンします。インポートしたカートリッジの VSN をカタログに追加することで、SAM-QFS ソフトウェアはライブラリカタログを更新します。自動ライブラリの状態が on に設定されます。
# samcmd unload eq
eq には、mcf ファイルに定義されている、操作対象のライブラリの装置番号を指定します。システムが現在のタスクを終了してステータスを off に設定し、現在動作中のカタログをヒストリアンに転送するまで待ちます。
自動ライブラリが再初期化し、自動ライブラリ内のカートリッジをスキャンします。システムは、現在ライブラリスロットにあるカートリッジの VSN によってライブラリカタログを更新します。取り外したカートリッジの VSN はライブラリカタログから削除されるので、ヒストリアンファイルに記録されているだけとなります。自動ライブラリの状態が on に設定されます。
SAM-QFS ソフトウェアでは、アーカイブと書き込みの必要を満たすために、カートリッジが定期的にロードされるようリクエストします。ライブラリ内に常駐するカートリッジに対するリクエストである場合、リクエストは自動的に処理されます。ライブラリの外部にあるカートリッジが対象である場合、オペレータによる操作が必要となります。load_notify.sh スクリプトは、使用可能な場合は、ライブラリの外部からカートリッジを入手する必要があるときに電子メールを送信します。
次に例を示します。
# cp /opt/SUNWsamfs/examples/load_notify.sh /etc/opt/SUNWsamfs/scripts/load_notify.sh
次のデフォルトの指示がファイル内にあり、変更されていないことを確認します。
exported_media=available attended=yes
デフォルトでは、このスクリプトが root に電子メールを送信しますが、電子メールを別の人に送信したり、ポケットベルに発信したり、ほかの通知手段を使用するようにスクリプトを編集できます。
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