ベンダー固有のライブラリ操作手順

一部の自動ライブラリに対するいくつかの操作は、このセクションで説明している操作と異なることがあります。使用する自動ライブラリに、SAM-QFS 環境でのベンダー固有の追加の操作説明があるかどうかは、第 8 章ベンダー固有のライブラリの管理を参照してください。

リムーバブルメディアの動作を開始する方法

通常、リムーバブルメディアの動作はファイルシステムがマウントされたときに開始されます。

ファイルシステムをマウントせずに、リムーバブルメディアの動作を手動で開始します。
```
# samd start
```
samd start コマンドを実行したときにリムーバブルメディアの動作がすでに実行されている場合は、次のメッセージが表示されます。
```
SAM-FS sam-amld daemon already running
```

リムーバブルメディアの動作を停止する方法

リムーバブルメディアの動作を停止し、ファイルシステムをマウントしたままにすることができます。これはカートリッジを手動で操作するときなどに行う場合があります。

idle コマンドを実行すると、アーカイバ、ステージャー、およびその他のプロセスが現在のタスクを完了できます。
samu オペレータユーティリティー、または SAM-QFS Manager を使用して、ドライブをアイドル状態にすることもできます
```
# samcmd aridle 
# samcmd stidle
```
注 - これらの手順に従わないと、テープメディアの問題が発生する場合があります。
アイドル状態のテープドライブごとに samd unload コマンドを実行します。アイドル状態のドライブをアンロードせずに再起動しようとすると、アーカイブ、書き込み、およびその他のアクティビティーが再開されたときに予期しないイベントが発生する場合があります。
samcmd r コマンドでテープドライブのアクティビティーを監視します。
1. すべてのテープドライブが停止するまで待ちます。
2. テープドライブをアンロードします。
```
# samcmd unload eq
```
  eq には、mcf ファイルに定義されている、アンロードされるドライブの装置番号を指定します。
  複数のドライブをアンロードするには、ドライブごとに samcmd unload を実行します。
3. ドライブが空のときは、samd stop コマンドを実行してリムーバブルメディアの動作を停止します。
操作を再開すると、保留中の書き込みリクエストが再発行され、アーカイブが再開されます。

自動ライブラリを起動する方法

on 状態のライブラリは、SAM-QFS システムの制御下にあり、全面的な動作に移行できます。ライブラリを起動すると、SAM-QFS ソフトウェアは次の動作を実行します。

テープがどこにあるか、バーコードが使用されるかどうかなど、デバイスの状態について照会します。
カタログなどの内部構造を更新します。

自動ライブラリを起動します。
```
# samcmd on eq
```
eq には、mcf ファイルに定義されている自動ライブラリの装置番号を指定します。
samu または SAM-QFS Manager を使用して、このタスクを実行することもできます。

自動ライブラリを停止する方法

ライブラリを off 状態にすると入出力動作が停止し、自動ライブラリが SAM-QFS の制御を受けなくなります。カートリッジの自動移動は行われず、自動ライブラリ内のドライブは、on の状態のままとなります。自動ライブラリを停止して、次のタスクを実行します。

この自動ライブラリのみに対する SAM-QFS の動作を停止します。
自動ライブラリの電源を切断します。

自動ライブラリを停止します。
```
# samcmd off eq
```
eq には、mcf ファイルに定義されている、操作対象の自動ライブラリの装置番号を指定します。
samu または SAM-QFS Manager を使用して、このタスクを実行することもできます。

カートリッジを手動でロードする方法

カートリッジがロードされると、そのカートリッジはストレージスロットからドライブに移動して、データを受信できる状態になります。カートリッジは、アーカイブまたは書き込みのためにボリュームシリアル名 (VSN) がリクエストされると、自動的にロードされます。次のコマンドのいずれかを実行することで、カートリッジをいつでもロードできます。この処理は、障害からの回復時やテープ解析時などに行う場合があります。

# samcmd load eq: slot[:partition]

# samcmd load media-type. vsn

引数	定義
eq	`mcf` ファイルに定義されているドライブの装置番号を指定します。
slot	ライブラリカタログで認識されているストレージスロットの番号を指定します。
media-type	メディアタイプを指定します。有効なメディアタイプのリストについては、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「mcf(4)」を参照してください。
partition	光磁気ディスクの片面を指定します。1 または 2。テープカートリッジの場合には、この引数を使用しません。
vsn	ボリュームに割り当てられたボリュームシリアル名を指定します。

samu または SAM-QFS Manager を使用して、このタスクを実行することもできます。

カートリッジを手動でロードする場合、ライブラリ内で次に利用可能なドライブにロードします。この目的のためにドライブを使用不可にする場合は、samu ユーティリティーの :unavail コマンドを使用するか、SAM-QFS Manager を使用してデバイスの状態を変更します。

注 - SAM-QFS は、直接接続ライブラリ内で混合メディアをサポートしていません。ライブラリがパーティションに分割されている場合は、各パーティションに 1 つのメディアタイプだけが含まれるようにしてください。

カートリッジを手動でアンロードする方法

カートリッジは、アンロードされるとドライブから外されます。ボリュームが不要になると、自動的にアンロードが行われます。ドライブが unavail ステータスの場合でも、任意の時点でドライブをアンロードします。

# samcmd unload eq
eq には、mcf ファイルに定義されているドライブの装置番号を指定します。
samu または SAM-QFS Manager を使用して、このタスクを実行することもできます。

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	Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語)