9複数通貨
この章の内容は次のとおりです。
営業の複数通貨の設定の概要
アプリケーションは、複数の通貨、複数の日次レートおよび通貨レート換算をサポートしています。複数の通貨を使用する場合は、少なくとも次の操作が必要です。
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企業通貨を指定します
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日次通貨換算レートをインポートまたは入力します
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使用する通貨が使用不可になっている場合は、使用可能にします
オプションで、営業担当がリードおよび商談で異なる通貨を選択できるようにすることも可能です。
アプリケーションで異なる通貨換算レート・タイプもサポートされているため、ビジネスでは同じ期間の通貨間で異なる換算レートを保守できます。換算レート・タイプの例として、直物、法人、ユーザーおよび固定があります。
営業の複数通貨の設定
営業担当がアプリケーションで複数通貨を選択できるようにするには、いくつかのステップを完了する必要があります。
複数通貨を有効にするステップの概要を次に示します。
| ステップ | 説明 | 詳細の参照先 |
|---|---|---|
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デフォルトの通貨プロファイル・オプションを設定します。 |
デフォルトの企業通貨とレート・タイプを指定する2つのプロファイル・オプションを設定します。 |
このトピックの「デフォルトの通貨プロファイル・オプションの設定」の項を参照してください。 |
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デフォルトの通貨プロファイル・オプションの設定を確認します。 |
デフォルトの通貨プロファイル・オプションの設定を確認します。この通貨は、トランザクション・ページで営業担当が使用するデフォルトです。デフォルト通貨は、営業担当の予測でも使用されます。 |
このトピックの「デフォルトの通貨プロファイル・オプション設定の確認」を参照してください。 |
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通貨が使用可能になっていることを確認し、精度を検証します。 |
使用する予定のすべての通貨が使用可能であることを確認し、精度を検証します。 |
このトピックの「通貨が使用可能であることの確認および精度の検証」の項を参照してください。 |
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商談の複数通貨プロファイル・オプションを設定します。 |
デフォルトでは、商談とその製品明細に対して1つの通貨が設定されます。このデフォルト通貨は、営業担当の優先通貨です。商談に対して複数通貨を使用可能にする場合は、複数通貨プロファイル・オプションを設定します。 |
この章の「商談製品明細の複数通貨の有効化」のトピックを参照してください。 |
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営業担当がリードおよび商談を編集するときに通貨を選択できるようにします。 |
商談およびリードの編集ページでは、「通貨」値リストはデフォルトで読取り専用になっています。複数通貨を使用可能にしている場合、「通貨」フィールドを編集可能にすることで、ユーザーがヘッダー・レベルで別の通貨を選択できます。 |
この章の「営業担当によるリードおよび商談の通貨選択の許可」のトピックを参照してください。 |
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通貨の日次レートを入力します。 |
日次レートのロードには、スプレッドシート、ファイルベースのインポートまたはWebサービスを使用できます。 |
このトピックの「デスクトップ統合インストーラのダウンロード」の項を参照してください。 |
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換算レートは2つの通貨間の比率であり、ある通貨がいくらで別の通貨と交換されるかを示します。換算レートは、外国為替レートとも呼ばれます。換算レート・タイプを使用して、同じ期間の通貨間で異なる換算レートを定義および保守します。 |
このトピックの「日次通貨換算レートの定義の概要」の項を参照してください。この章の「「日次レート」スプレッドシートを使用した日次レートの入力」のトピックも参照してください。 |
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クロス・レート・ルールおよび上書きを設定します。 |
多くの通貨間でクロス・レートの組合せを使用する場合は、次のことを行う必要があります。
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この章の「換算レート・タイプの作成に関するガイドライン」のトピックを参照してください。 |
複数通貨を使用可能にした後、営業担当はトランザクション・ページおよびビジネス・インテリジェンスの優先通貨を設定できます。詳細は、一般ユーザー通貨の設定に関する関連トピックを参照してください。
デフォルトの通貨プロファイル・オプションの設定
設定の最初のステップでは、「企業通貨デフォルト」および「換算レート・タイプ・デフォルト」プロファイル・オプションを設定して、デフォルトの企業通貨およびレート・タイプを指定します。
プロファイル・オプションの設定方法は次のとおりです。
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「設定と保守」作業領域で、次の場所に移動します。
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オファリング: 販売
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機能領域: 会社プロファイル
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タスク: 通貨プロファイル・オプションの管理
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「通貨プロファイル・オプションの管理」ページで、「ZCA_COMMON_CORPORATE_CURRENCY」をクリックし、デフォルトの企業通貨に設定します。このプロファイル・オプションの表示名は、「企業通貨デフォルト」です。アプリケーション全体で使用される構成済の企業通貨が格納されます。
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変更内容を保存します。
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「ZCA_COMMON_RATE_TYPE」をクリックし、デフォルトの通貨レート・タイプに設定します。このプロファイル・オプションの表示名は、「為替レート・タイプ・デフォルト」です。デフォルトの通貨換算レート・タイプが格納されます。
デフォルトの通貨プロファイル・オプション設定の確認
アプリケーションのユーザーのデフォルト通貨を指定するプロファイル・オプションの設定も確認する必要があります。プロファイル・オプション「デフォルト通貨」(FND_CURRENCY)は、トランザクション・ページのデフォルト通貨を指定するだけでなく、営業担当の予測でも使用されます。デフォルトでは、このプロファイル・オプションはUSドルに設定されます。このプロファイル・オプションは、サイト・レベル(その環境のすべてのユーザーに影響を与える)、製品レベルまたはユーザー・レベルで設定できます。
デフォルトの通貨設定を確認する方法を次に示します。
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「設定と保守」作業領域で、次の場所に移動します。
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オファリング: 販売
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機能領域: 販売基盤
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タスク: 管理者プロファイル値の管理
注意: このプロファイル・オプションが見つからない場合は、ページの右側にある「タスク」ウィジェットで使用可能な検索を使用して、メインの「販売」オファリング・ページから検索します。
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「アプリケーション・コア管理者プロファイル値の管理」ページで、プロファイル・オプション名「デフォルト通貨」またはコード「FND_CURRENCY」を検索して選択します。
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プロファイル・オプション値が自分の環境のデフォルト通貨にサイト・レベルで設定されていることを確認します。
特定のユーザーのプロファイル・オプションを設定するには、表に新しい行を作成し、必要に応じて値を入力します。
通貨が使用可能であることの確認および精度の検証
デフォルトでは、すべての通貨が使用可能になっています。ただし、使用する予定のすべての通貨が使用可能になっていることと、その精度レベルが正しく設定されていることを再確認することをお薦めします。精度は小数点以下の桁数です。たとえば、USDを精度2に設定すると、1ドルはUIで$1.00と表示されます。
確認方法は次のとおりです。
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「設定と保守」作業領域で、次の場所に移動します。
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オファリング: 販売
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機能領域: 会社プロファイル
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タスク: 通貨の管理
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検索基準を入力せずにすべての通貨を検索するには、「通貨の管理」ページで「検索」をクリックします。
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使用する予定の通貨ごとに「使用可能」オプションが設定されていることを確認します。
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使用する予定の通貨ごとに、「精度」が一貫して設定されていることを確認します。
注意: 通貨精度を設定する場合は、使用する予定のすべての通貨に対して正しく設定してください。このベスト・プラクティスにより、使用しているすべての通貨について、小数点以下の桁数がUIに一貫して表示されるようになります。 -
変更した場合は、作業内容を保存します。
日次通貨換算レートの定義の概要
日次通貨換算レートの定義にはいくつかのオプションがあり、2つの通貨間の日次通貨換算レートを保守できます。外貨、日付および換算レート・タイプの特定の組合せに対する日次換算レートを入力することもできます。通貨レートをロードする方法は次のとおりです。
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「日次レートの作成」スプレッドシートを使用して、手動でロードします。
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「日次レートのインポートおよび計算」ファイルベース・データ・インポートを使用して、手動でロードします。
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Webサービスを使用して自動的にロードします。
詳細は、関連トピックおよびこの章の後半のトピックを参照してください。
営業担当による商談およびリードの通貨選択の許可
営業担当が商談およびリードで別の通貨を選択できるようにするには、フィールドを編集可能にする必要があります。デフォルトでは、リードおよび商談の通貨選択フィールドは編集できません。
通貨フィールドを編集可能にする方法を次に示します。
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アクティブなサンドボックスで作業していることを確認します。
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「構成」→「アプリケーション・コンポーザ」に移動します。
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ナビゲーション・ツリーで、「標準オブジェクト」→「商談」または「営業リード」を展開し、「ページ」をクリックします。
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変更するページに対応するリージョンで、標準レイアウトを複製し、作成されたレイアウトを編集します。たとえば、商談のフィールドを編集可能にする場合は、「作成ページ・レイアウト」リージョンで標準レイアウトを複製し、作成されたレイアウトを編集します。
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新たに作成したレイアウトを選択し、「アクション」をクリックして、ドロップダウン・リストから「UIプロパティの編集」をクリックします。
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「フィールド選択」ドロップダウン・リストから「通貨」を選択します。
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「レイアウト・プロパティ」セクションでカスタム・レイアウトを選択します。
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「更新」をクリックします。
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「更新可能」オプションを選択します。
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「発行」をクリックします。
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「UIプロパティの編集: 作成レイアウト」ウィンドウで「完了」をクリックし、変更内容を保存します。
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アクティブなサンドボックスを表示している場合は、営業管理者や営業担当などの営業リソースであるユーザーとして、「営業」→「商談」または「営業」→「リード」にナビゲートします。商談またはリードを編集し、「通貨」フィールドがユーザーが選択できるドロップダウン・リストであることを検証して、変更を確認します。
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会社のビジネス・プラクティスに従ってサンドボックスを公開します。
リード・ページおよび商談ページの構成の詳細は、関連トピックを参照してください。
商談製品明細の複数通貨の有効化
営業担当が商談製品明細に異なる通貨を設定できるようにすることが可能です。設定には、プロファイル・オプション「商談売上明細の複数通貨使用可能」が含まれます。
プロファイル・オプションを設定して、製品明細で複数通貨を使用可能にする方法を次に示します。
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「設定と保守」作業領域で、次の場所に移動します。
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オファリング: 販売
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機能領域: 商談
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タスク: 商談プロファイル・オプションの管理
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「商談プロファイル・オプションの管理」ページで、プロファイル・オプション「商談売上明細の複数通貨使用可能」(コードはMOO_REVN_ENABLE_MULTICURRENCY)を検索して選択します。
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商談の明細レベルとヘッダー・レベルで異なる通貨を許可するには、「はい」に設定します。この機能を許可しない場合は「いいえ」に設定します。
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変更内容を保存します。
通貨の実装の概念
通貨の定義に関する考慮事項
通貨を作成または編集する場合は、通貨コード、通貨の日付範囲または通貨記号の入力に関係する次の点を考慮します。
通貨コード
通貨を使用可能にした後は、その通貨を後で使用不可にした場合でも、通貨コードを変更できません。
日付範囲
その通貨建てのトランザクションを、指定範囲内の日付にのみ入力できます。開始日を入力しないと、通貨は即時に有効になります。終了日を入力しないと、通貨は無期限に有効になります。
記号
一部のアプリケーションでは、通貨記号の表示がサポートされます。通貨に関連付ける記号を入力して、金額とともに表示できます。
目標金額の通貨精度レベル
目標の通貨金額では、企業通貨の精度レベル・フィールドに設定されている小数点以下の桁数が使用されます。精度レベルを設定しない場合、金額は保存され、小数点以下2桁で表示されます。
通貨の精度レベルは、「通貨の管理」ページで設定します。プロファイル・オプション「企業通貨デフォルト」(ZCA_COMMON_CORPORATE_CURRENCY)で選択した通貨が企業通貨です。
「商談通貨の再評価」プロセスの実行に関するガイドライン
「商談通貨の再評価」プロセスは、商談売上に対する通貨換算レートの再評価の影響を管理します。
商談売上は、売上モデルでユーザーが入力した通貨(トランザクション通貨とも呼ばれる)で格納されます。売上モデルには、次の2つの換算レートも格納されます。
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実装時にグローバル構成で指定された、入力された売上通貨と構成された企業通貨の間の換算レート。このレートにより、テリトリ階層に沿って売上メトリックをロールアップするマテリアライズド・ビューの構築が容易になります。
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入力された売上通貨と入力された商談レベル通貨の間の換算レート。このレートでは、商談要約売上額を明細売上額の合計として計算します。商談明細売上金額は、商談レベルで指定された通貨とは異なる通貨で入力できます。
このプロセスは、企業通貨とレート・タイプを格納する次の2つのプロファイル・オプションとの組合せで機能します。
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企業通貨デフォルト: 構成された企業通貨を格納します。
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為替レート・タイプ・デフォルト: 構成されたレート・タイプを格納します。
また、プロセスによる次の影響にも注意してください。
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このプロセスは、企業通貨、構成済レート・タイプまたは換算レート(またはこれらの任意の組合せ)が管理者の介入によって直接変更された場合、またはこれらの通貨パラメータが一般会計で変更された場合にもトリガーできます。
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「オープン」ステータスの製品明細のみがバッチ・プロセスの対象となります。
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製品明細を更新する場合、このプロセスでは売上が予測にすでに含まれているかどうかは考慮されません。
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このプロセスの実行時には予測アクティビティが一時停止されます。
プロセスの実行
「ナビゲータ」メニューの「スケジュール済プロセス」オプションでアクセス可能なジョブ・プロセス画面から、「商談通貨の再評価」プロセスを実行します。ジョブ名「商談通貨の再評価」を選択します。
プロセスを基本モードで実行するステップは、次のとおりです。
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営業管理者または設定ユーザーとしてサインインします。
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「ナビゲータ」で、「スケジュール済プロセス」(「ツール」カテゴリ内)を選択します。
「スケジュール済プロセス」の概要ページが表示されます。
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「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。
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検索ダイアログ・ボックスで、
「商談通貨の再評価」プロセスを検索して選択します。「プロセスの詳細」ページが表示されます。
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「発行」をクリックします。
この表は、バッチ・プロセスで想定される論理パラメータを示しています。
| パラメータ | デフォルト | 説明 |
|---|---|---|
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CRM共通通貨 |
プロファイル・オプション「企業通貨デフォルト」(ZCA_COMMON_CORPORATE_CURRENCY)に格納されている値 |
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CRM共通通貨レート・タイプ |
プロファイル・オプション「為替レート・タイプ・デフォルト」(ZCA_COMMON_RATE_TYPE)に格納されている値 |
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ビジネス・ユニット組織ID |
デフォルトなし |
空白のままにすると、すべてのビジネス・ユニットが対象になります。それ以外の場合は、特定のビジネス・ユニットIDを指定します。 |
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データベース更新あたりの商談数 |
500 |
このパラメータはデフォルト値または空白(プログラムではデフォルト値を使用します)のままにすることをお薦めします。 |
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最終バッチ・ジョブ・ランタイム・タイムスタンプ |
「説明」列を参照 |
このパラメータはバッチ・プログラムの再実行に使用できます。いくつかの商談が失敗した場合、ログには失敗したすべての商談が反映され、「バッチ・ジョブの開始タイム・スタンプ」のタイム・スタンプが示されます。バッチ・ジョブのスコープを失敗した商談のみに制限するには、バッチ・プログラムの2回目の実行時にこのタイムスタンプを入力します。 |
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有効日 |
システム日付 |
換算レートを計算するために一般会計に渡される日付(APIを使用)。プログラムでは、日付が将来の日付である必要があることを検証しないため、実際には任意の日付を渡すことができます。 |
売上属性に対するプロセスの影響
「商談通貨の再評価」プロセスは、次の表に示すように複数の売上属性に影響します。
| 売上モデルの属性 | 属性の説明/機能 | バッチ・プロセスによる更新 |
|---|---|---|
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これらの属性は、売上明細通貨と企業通貨の間の換算レートを格納し、テリトリ階層に沿ってクローズ済、パイプラインおよび未予測の売上メトリックのマテリアライズド・ビューを作成するために使用されます。ステータス・カテゴリが「オープン」の明細の場合、これらの属性は、売上明細が作成または更新されるたびに、または売上のある商談が更新または保存されるたびに更新されます。
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CRM_CURRENCY_CODEおよびCRM_CONVERSION_RATE_TYPEは、バッチ・プログラムへのパラメータに基づいて更新されます。これら2つのパラメータが渡された場合、プログラムではそれらを使用して売上表を更新します。これらの値が渡されない場合、プロファイル・オプション値を取得して、売上表を更新します。 |
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REVN_AMT_CURCY_CODE |
売上の通貨(要約または明細) |
入力された通貨。更新されません。 |
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これらの属性は、売上明細通貨と要約売上(商談レベル)通貨の間の換算レートを格納し、売上明細金額を商談レベル通貨に換算するために使用されます。ステータス・カテゴリが「オープン」の明細の場合、これらの属性は、売上が作成または更新されるたびに、または売上のある商談が更新または保存されるたびに更新されます。 |
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要約売上額の場合、これらの金額は明細売上額の合計として計算されます。これらの金額は、合計を計算する前に商談レベル通貨に換算されます。CONVERSION_RATE属性に格納されている換算レートが、換算の実行に使用されます。 |
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LAST_UPDATE_DATE |
実施者列 |
更新されます。 |
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USER_LAST_UPDATE_DATE |
機能実施者列 |
更新されません。 |
「日次レート」スプレッドシートを使用した日次レートの入力
5日間、イギリス・ポンド(GBP)から米国ドル(USD)への通貨換算に使用する日次レートを入力する必要があります。
「日次レートの作成」スプレッドシートを使用してレートをロードするには、まず、Oracle ADF Desktop Integrationクライアント・ソフトウェアをインストールする必要があります。Oracle ADF Desktop Integrationは、Microsoft Excelワークブックとのデスクトップ統合を可能にするExcelアドインです。「ツール」作業領域で「デスクトップ統合インストーラのダウンロード」を選択することにより、インストール・ファイルをダウンロードできます。
日次レートの入力
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「一般会計」作業領域で、「期間クローズ」リンクを選択します。
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「タスク」パネルで、「通貨レートの管理」リンクをクリックします。
「通貨レート・マネージャ」ページを使用して、通貨レートのタイプ、日次レート、および取得時レートを作成、編集、レビューします。
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「日次レート」タブをクリックします。
通貨レートのレビューと入力には、「日次レート」タブを使用します。
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「スプレッドシートで作成」ボタンをクリックします。
「日次レートの作成」スプレッドシートを使用して、テンプレートに日次レートを入力します。このテンプレートを保存して、後で再利用できます。
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「通貨: 自」フィールドをクリックします。「GBP - 英国ポンド」リスト項目を選択します。
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「通貨: 至」フィールドをクリックします。「USD - 米国ドル」リスト項目を選択します。
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「換算レート」フィールドをクリックします。「スポット」リスト項目を選択します。
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「換算日: 自」フィールドをクリックします。有効な値として10/2/2017と入力します。
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「換算日: 至」フィールドをクリックします。有効な値として10/6/2017と入力します。
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「換算レート」フィールドをクリックします。有効な値として1.6を入力します。
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「送信」をクリックし、「OK」を2回クリックします。
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「レコード・ステータス」列をレビューして、すべての行が正常に挿入されたことを検証します。
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テンプレートを保存して、日次レートの入力に使用します。このスプレッドシートは、ローカル・ドライブまたは共有のネットワーク・ドライブに保存できます。
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必要に応じて、「日次レート」ユーザー・インタフェースでレートを編集したり、スプレッドシートを再送信したりすることができます。
通貨レートの更新
すでに入力されている今日の日次レートを変更する必要があります。変更するレートは、InFusion Americaで、イギリス・ポンド(GBP)から米国ドル(USD)への通貨換算に使用されるものです。
通貨換算レートは、自動ロードにより、日次レート表に入力されたものです。このレートは、スプレッドシートから入力することもできます。
通貨レートの更新
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「期間クローズ」作業領域に移動します。
「期間クローズ」作業領域を使用して、クローズ・プロセスと通貨プロセスにリンクします。
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「通貨レートの管理」リンクをクリックします。
「通貨レート・マネージャ」ページを使用して、通貨レートのタイプ、日次レート、および取得時レートを作成、編集、レビューします。
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「日次レート」タブをクリックします。
通貨レートのレビューと入力には、「日次レート」タブを使用します。
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「換算元通貨」リストをクリックします。「GBP - 英国ポンド」リスト項目を選択します。
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「換算元通貨」リストをクリックします。「USD - 米国ドル」リスト項目を選択します。
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変更している日次レートの日付を入力します。本日の日付を入力します。
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「レート・タイプ」リストをクリックします。「スポット」リスト項目を選択します。
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「検索」ボタンをクリックします。
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「レート」フィールドをクリックします。「レート」フィールドに変更後のレート「1.7」を入力します。
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「逆数レート」フィールドをクリックします。「逆数レート」フィールドに変更後の逆数レート「0.58822」を入力します。
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「保存」ボタンをクリックします。
換算レート・タイプの作成に関するガイドライン
換算レート・タイプを使用して、同じ期間の複数の通貨間で異なる換算レートを保守します。次の換算レート・タイプが事前定義されています。
ビジネス・ニーズごとに異なるレート・タイプを使用できます。レート・タイプが「ユーザー」でないかぎり、仕訳中に、選択した換算レート・タイプおよび通貨に基づいて、換算レートが自動的に指定されます。「ユーザー」レート・タイプの場合、換算レートを入力する必要があります。必要に応じて、追加のレート・タイプを定義できます。最も頻繁に使用されるレート・タイプをデフォルトとして設定します。換算レート・タイプは削除できません。
元帳の期間平均レートと期間終了レートに対して関連付けられたレートを自動的に移入するには、換算レート・タイプを割り当てます。たとえば、「直物」の換算レート・タイプを割り当てて期間平均レートを移入することも、会社の換算レート・タイプを割り当てて期間終了レートを移入することもできます。期間平均レートと期間終了レートは、勘定科目残高の換算に使用されます。
次の会計機能の実行時に、換算レート・タイプが使用されてレートが自動的に割り当てられます。
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外貨の仕訳金額を同等の元帳通貨に換算する。
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ソース元帳から仕訳金額をレポート通貨またはセカンダリ元帳に換算する。
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再評価プロセスまたは換算プロセスを実行する。
換算レートの作成時に、次を実行するかどうかを決定します。
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関係逆レートの強制
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ピボット通貨の選択
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相手通貨の選択
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クロス・レート使用可能およびクロス・レート上書きの許可
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クロス・レート・ルールの保守
関係逆レートの強制
「関係逆レートの強制」オプションは、日次レートを定義するときに、逆換算レートの自動計算を強制するかどうかを示します。次の表は、オプションを選択した場合または選択しなかった場合の影響を示しています。
| 処理 | 結果 |
|---|---|
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選択 |
通貨Aを通貨Bに換算する日次レートを入力すると、通貨Bから通貨Aへの逆数レートが自動的に計算され、隣接する列に入力されます。一方のレートが変更されると、他方のレートも自動的に再計算されます。 アプリケーションで計算された逆数レートは更新できますが、その場合は関連するレートが更新されます。このオプションによって、関係逆レートは保守されますが、レートの更新は防止されません。 |
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選択しない |
逆数レートが計算されますが、レートは変更可能で、対応するレートを更新せずに日次レート表を更新できます。 |
ピボット通貨の選択
通貨換算で一般に使用されるピボット通貨を選択します。ピボット通貨は、相手通貨と相互に影響しあう中心的な通貨です。たとえば、米国ドル(USD)とユーロ通貨(EUR)との日次レート、およびUSDとカナダ・ドル(CAD)との別の日次レートを設定します。USDは、EURとCADとのレートを作成する場合のピボット通貨となります。EURとCADは相手通貨です。使用可能で有効な、統計(STAT)通貨でない通貨の値リストからピボット通貨を選択します。ピボット通貨の摘要は、通貨定義に基づいて自動的に移入されます。
基準通貨に対するクロス・レートをアプリケーションで作成する必要がある場合は、基準通貨をピボット通貨として定義します。選択したピボット通貨は「レート・タイプ」ページで変更できます。
相手通貨の選択
値リストで使用可能な通貨を相手通貨として選択します。選択可能な通貨は、使用可能かつ有効で、STAT通貨でなく、これまでにピボット通貨として選択されていない通貨です。相手通貨の摘要は、通貨定義に基づいて自動的に移入されます。相手通貨は、「レート・タイプ」ページの「相手通貨」領域で追加または削除します。
クロス・レート使用可能およびクロス・レート上書きの許可
定義した通貨レートの関係に基づいて換算レートを計算するには、「クロス・レート使用可能」チェック・ボックスを選択します。定義したクロス・レート・ルールに基づいて、一般会計でクロス・レートが計算されます。クロス・レート・ルールを換算レート・タイプ、ピボット通貨および相手通貨に関連付けます。クロス・レートにより、ピボット通貨との関連に基づいて複数の相手通貨間のレートを自動的に作成することで、日次レートの作成が容易になります。相手通貨を入力した後で「クロス・レート使用可能」オプションの選択が解除されると、その特定のレート・タイプの進行中のクロス・レートの計算が停止します。そのレート・タイプに対して以前に計算されたすべてのクロス・レートは、手動で削除しないかぎりデータベースに存在し続けます。
たとえば、ピボット通貨、USDから相手通貨(EUR)、およびUSDから別の相手通貨(CAD)に対して日次レートを定義した場合は、EURからCADおよびCADからEURへのレートが自動的に作成されます。EURからCADおよびCADからEURへのレートを手動で定義する必要はありません。
アプリケーションで生成されたクロス・レートの上書きをユーザーに許可するには、「クロス・レート上書きの許可」チェック・ボックスを選択します。デフォルトの未選択を受け入れると、アプリケーションで生成されたクロス・レートは上書きできません。
クロス・レート・ルールの保守
クロス・レート・ルールは、相手通貨の割当てを追加または削除することで、いつでも定義または更新できます。新しいレートを生成するには、相手通貨をクロス・レート・ルールに追加して、日次レートのインポートおよび計算プロセスを実行します。ルールからクロス・レート・ルールまたは相手通貨を削除した場合、その相手通貨に対して以前に生成されたクロス・レートは、手動で削除しないかぎり存在し続けます。ルールに対する変更は遡及されず、以前に保存されたクロス・レートへの影響はありません。クロス・レート・プロセスでは、可能なかぎり多くのレートが生成され、セットのコンポーネントの1つが欠落している通貨はスキップされます。