SAN の用語
アプライアンスを SAN 上で動作するように構成するには、次のいくつかの基本的な SAN の用語を理解しておく必要があります。
Table 6-1 SAN の用語
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SCSI ターゲット
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SCSI ターゲットは、イニシエータからの SCSI コマンドと入出力リクエストを処理するためのサービスを提供するストレージシステムエンドポイントです。SCSI ターゲットはストレージシステムの管理者によって作成され、一意のアドレス指定方法によって識別されます。構成済みの SCSI ターゲットは、0 個以上の論理ユニットで構成されています。
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SCSI イニシエータ
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SCSI イニシエータは、SCSI コマンドと入出力リクエストを送信することによって SCSI セッションを開始できるアプリケーションまたは運用システムエンドポイントです。SCSI イニシエータもまた、一意のアドレス指定方法によって識別されます (「SCSI ターゲット」を参照)。
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論理ユニット
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論理ユニットは、ストレージシステム内のコンポーネントを説明するために使用される用語です。一意に番号付けされ、LUN (Logicial Unit Number) と呼ばれる番号が作成されます。高度な構成が可能なストレージシステムには、多数の LUN を含めることができます。これらの LUN を 1 つ以上の SCSI ターゲットに関連付けることにより、1 つ以上の SCSI イニシエータからアクセスできるデバイスである一意の SCSI デバイスが形成されます。
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iSCSI
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インターネット SCSI。IP ネットワークを経由して SCSI ベースのストレージをシェアするためのプロトコル。
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iSER
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RDMA のための iSCSI 拡張機能。RDMA サービスを提供するネットワーク (つまり、InfiniBand) を経由して iSCSI プロトコルをマップするプロトコル。iSER プロトコルは、正しく構成された IB ハードウェアの存在に基づいて、iSCSI サブシステムによって透過的に選択されます。CLI および BUI では、iSER に対応したすべてのコンポーネント (ターゲットとイニシエータ) が iSCSI コンポーネントとして管理されます。
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FC
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ファイバチャネル。光ファイバケーブル、FC スイッチ、および HBA から成る SAN (Storage Area Network) を経由して SCSI ベースのストレージをシェアするためのプロトコル。
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SRP
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SCSI RDMA プロトコル。RDMA サービスを提供するネットワーク (つまり、InfiniBand) を経由して SCSI ベースのストレージをシェアするためのプロトコル。
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IQN
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iSCSI 修飾名。iSCSI ネットワーク内のデバイスの一意の識別子。iSCSI では、IQN に対して iqn.date.authority:uniqueid の形式が使用されます。たとえば、アプライアンスは、iSCSI ターゲットの 1 つを識別するために IQN: iqn.1986-03.com.sun:02:c7824a5b-f3ea-6038-c79d-ca443337d92c を使用する可能性があります。この名前は、これが 1986 年 3 月に登録された、ある企業によって構築された iSCSI デバイスであることを示します。名前の authority は、単にその企業の DNS 名を逆にしただけのものです (この場合は、「com.sun」)。それ以降のすべては、Sun がそのターゲットを識別するために使用している一意の ID です。
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ターゲットポータル
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iSCSI プロトコルを使用している場合、ターゲットポータルは、イニシエータがターゲットに接続するときに使用できる IP アドレスと TCP ポート番号の一意の組み合わせを指します。
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ターゲットポータルグループ
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iSCSI プロトコルを使用している場合、ターゲットポータルグループは、ターゲットポータルのコレクションです。ターゲットポータルグループは透過的に管理されます。各ネットワークインタフェースには、そのインタフェースのアクティブなアドレスを含む、対応するターゲットポータルグループがあります。ターゲットをインタフェースにバインドすると、その iSCSI ターゲットが、そのインタフェースに関連付けられたポータルグループを使用して通知されます。
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CHAP
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チャレンジハンドシェーク認証プロトコル。イニシエータに対するターゲット、ターゲットに対するイニシエータ、またはその両方を認証できるセキュリティープロトコル。
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RADIUS
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ストレージノードに代わって、集中管理されたサーバーを使用して CHAP 認証を実行するためのシステム。
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ターゲットグループ
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ターゲットのセット。LUN は、1 つの特定のターゲットグループ内のすべてのターゲットにエクスポートされます。
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イニシエータグループ
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イニシエータのセット。イニシエータグループが LUN に関連付けられている場合は、そのグループからのイニシエータだけがその LUN にアクセスできます。
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ターゲット
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イニシエータからの SCSI コマンドと入出力リクエストを処理するためのサービスを提供するストレージシステムエンドポイント。ターゲットはストレージシステム管理者によって作成され、一意のアドレス指定方法によって識別されます。構成済みのターゲットは、0 個以上の論理ユニットで構成されています。
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イニシエータ
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SCSI コマンドと入出力リクエストを送信することによって SCSI セッションを開始できるアプリケーションまたは運用システムエンドポイント。イニシエータもまた、一意のアドレス指定方法によって識別されます。
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各 LUN には、ボリュームのエクスポート方法を制御するためのいくつかのプロパティーがあります。詳細は、プロトコルのセクションを参照してください。