18共通参照オブジェクト

この章の内容は次のとおりです。

「共通参照オブジェクトの保守」タスクは、データ・セキュリティ参照データ・セット、一般プリファレンスなどの共通機能の実装をサポートします。

これらのタスクを使用して、一元的に定義され、アプリケーション間で共有される共通参照オブジェクトを管理できます。「設定および保守」作業領域でタスクを検索してアクセスできます。

実装プロジェクトで「共通参照オブジェクトの保守」タスクを使用可能にするには、「オファリング」作業領域に移動し、「共通参照オブジェクトの保守」機能を有効にします。

すべてのユーザーの言語、通貨、タイム・ゾーンなどの一般プリファレンスを設定するには、「グローバル管理プリファレンス」ページを使用します。このタスクは、すべてのユーザーのプリファレンスを更新する場合にのみ使用します。ユーザーは「一般プリファレンス」ページを使用して、各自のプリファレンスを設定できます。すべてのユーザー用の一般プリファレンスを設定したら、特定のユーザーがプリファレンスを変更しない場合、すべてのユーザーに設定したプリファレンスがそれらのユーザーに適用されます。

一般プリファレンスを設定するには:

  1. 「設定および保守」作業領域で、「ユーザー一般プリファレンスの設定」タスクに移動します。

  2. ユーザーに必要な一般プリファレンスを設定します。

  3. プリファレンスがまだ設定されていない新規ユーザーに対してのみプリファレンスを設定する場合は、「新規ユーザーのプリファレンスのみをリセット」チェック・ボックスを選択します。このオプションを選択すると、ある時点でプリファレンスが設定されたユーザーはすべて除外されます。

  4. 「保存」をクリックします。

設定データを編集できないのはなぜですか。

設定データの構成が保護されている可能性があります。アプリケーション開発者は一部の構成に保護のマークを付け、それらが編集不可であることを示します。

保護される可能性がある構成の例として、次のものがあります。

  • 付加フレックスフィールド

  • 拡張可能フレックスフィールド・コンテキスト

  • 拡張可能フレックスフィールド・ページ

  • 値セット

  • ツリー構造

翻訳エディタに表示する言語はどのように決定できますか。

翻訳エディタの言語プロファイル・オプションを使用して言語をプロファイル値として指定し、翻訳エディタ・ダイアログ・ボックスでユーザーのオプションとして使用できるようにします。

  1. 「設定および保守」作業領域で、「管理者プロファイル値の管理」タスクに移動します。

  2. 翻訳エディタの言語プロファイル・オプションを検索します。

  3. 「プロファイル値」セクションで、必要な言語をプロファイル値としてカンマで区切って指定します。言語の完全な名前をリストすることも、「言語の管理」ページで指定した言語コードのみ(たとえば、フランス語はF、韓国語はKO)をリストすることもできます。

    注意: サポートされている言語パックで使用可能な言語のみを指定できます。値を指定しない場合、使用可能なすべての言語パックがサポートされます。
  4. 「保存してクローズ」をクリックします。言語エントリは、ユーザーが次回サインインするときに有効になります。

グローバル・ヘッダーにユーザー・イメージ、名前、イニシャルのいずれを表示するかを定義するにはどうすればよいですか。

ユーザー・イメージの表示有効(FND_USER_PHOTO_ENABLED)プロファイル・オプションを設定します。次の選択肢があります。

  • はい: ユーザー・イメージは、ユーザーが写真をアップロードした場合にのみグローバル・ヘッダーに表示されます。それ以外の場合は、ユーザーのイニシャルが表示されます。デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「はい」に設定されています。

  • いいえ: ユーザー名のみがグローバル・ヘッダーに表示されます。

アプリケーション・タクソノミの定義

Oracleアプリケーション・コンポーネントおよび機能は、製品ラインから論理ビジネスエリアまで、1つの階層に編成されています。階層では、製品が、アプリケーションのインストール方法およびサポート方法に基づいてユニットに分類されています。

オファリング内の「アプリケーション拡張」機能領域で、「タクソノミ階層の管理」タスクを検索し、「タクソノミ階層の管理」ページに階層を表示します。

アプリケーション・タクソノミの詳細は、『Oracle Fusion Applications開発者ガイド』に記載されています。

階層

使用方法

階層の最上位レベルは製品ラインで、その下に製品ファミリ、アプリケーションおよび論理ビジネス・エリアが続きます。論理ビジネス・エリアには複数のレベルがあり、親の論理ビジネス・エリア内に1つ以上がネストされています。モジュールは、これらの任意のレベルのノードです。各レベルについて、ここで簡単に説明します。

  • 製品ライン: Oracle Fusionなど、単一のブランド名と関連付けられた製品の集合です。

  • 製品ファミリ: Oracle Fusion Financialsなど、単一のユニットとしてまとめてライセンス供与される場合とライセンス供与されない場合のある機能領域と関連付けられた製品の集合です。

  • アプリケーション: General Ledgerなど、製品ファミリ内の単一の製品であり、特定のビジネス・ソリューションに密接に関連する機能を備えています。

  • 論理ビジネス・エリア: 論理グループに編成されたビジネス・オブジェクト定義の集合です。それには、これらのビジネス・オブジェクトのモデル・オブジェクト、サービス、UIコンポーネントが含まれています。論理ビジネス・エリアには独自の階層レベルがあり、下位に最大で2つまたは3つのレベルを持つものもあります。

アプリケーション・タクソノミ階層では、モジュールを作成すると、それは現在選択されているノードの子になります。作成後は、モジュールを削除したり、階層内の他の場所に移動することはできません。

「タクソノミ階層の管理」ページから、「子モジュールの作成」ページまたは「モジュールの編集」ページに移動してモジュールを管理します。モジュールの作成または編集時には、特定のフィールドに関して次の点を考慮します。

識別子

モジュールIDとは、タクソノミ表内のノードに対する固有の主キーです。モジュールを作成すると、読取り専用の一意のIDが自動的に生成されます。モジュールには、それ以外にモジュール・キーと代替IDの2つの識別子が含まれています。モジュール・キーは、Oracle Fusion Payablesアプリケーションの場合のAPなどの文字列識別子です。代替IDは、Oracle Fusion製品の場合の1などの数値識別子です。これらの追加識別子は、製品ライン、製品ファミリおよびアプリケーション・モジュール用に用意されています。ただし、オプションで、これらを論理ビジネス・エリアおよび新規モジュールに追加することもできます。

注意: 事前定義済モジュールのモジュール・キーまたは代替IDは変更しないでください。

製品コードは、アプリケーションおよび論理ビジネス・エリア・モジュールにのみ関連します。他のモジュール・タイプの場合は、このフィールドを空白のままにすることができます。アプリケーションの製品コードは、アプリケーション値のリストに表示できる短縮名です。たとえば、Oracle Fusion Middleware Extensions for Oracle Applicationの場合はFNDです。

名前

モジュール名は、モジュールの論理名です。名前は、同じ親を持つ階層レベル内のノードにおいて一意である必要がありますが、階層全体で一意にすることをお薦めします。ユーザー名と摘要は、Oracle Applications Cloudの他の部分でユーザーに表示される場合があります。

使用タイプ

使用タイプは、モジュールの現在の状態を反映するように更新できますが、実際の状態に影響することがないように行ってください。たとえば、モジュールをインストール済として設定した場合でも、インストール自体が実施されていない場合はモジュールが実際にインストール済であることを意味するわけではありません。インストールとは、Oracle Applications Cloud環境を作成するために必要なすべてのコンポーネントの設定に関連する操作を指します。デプロイメントとは、管理対象サーバーおよびクラスタを起動して製品オファリングの実際の使用を円滑化するプロセスです。ライセンス供与されたモジュールはインストールとデプロイメントに使用でき、デプロイされたモジュールは、実際にユーザーによって使用されるときにアクティブに使用されているとみなされます。

シード・データ

シード・データが許可されている場合は、シード・データ・ローダーを使用して、フレックスフィールドや参照に存在するデータをモジュールに抽出できます。デフォルトで、アプリケーションおよび論理ビジネス・エリア・タイプのすべての事前定義済モジュールに対して抽出が可能です。

関連付け

製品ファミリ・タイプのモジュールに論理ドメインを関連付けたり、アプリケーション・タイプのモジュールに1つ以上のエンタープライズ・アプリケーションを関連付けることができます。この関連付けは、タクソノミ・モジュールと、Oracle Applications Cloud Functional Core (ASK)表に格納されている対応ドメインおよびエンタープライズ・アプリケーションとの関係を表します。

参照データ共有の定義

参照データ共有は、組織ディビジョンまたはビジネス・ユニット間におけるジョブや支払条件などの構成データの共有を容易にします。重複を回避し、保守作業を軽減するために、参照データ・セットを定義し、ビジネス・エンティティ間で共通データを共有またはパーティション化する方法を決定します。要件(固有または共通)に応じて、各ビジネス・ユニットは、それに固有または他のビジネス・ユニットによって共有される一連の値を使用して中心の場所でそのデータを保守できます。

共通参照データ・セットはデフォルトのセットとして使用可能で、同じ参照データを共有する複数のビジネス・ユニットに割り当てることができます。通貨など、共通に使用されるデータの場合、共通参照データ・セットを使用して、同じ通貨を使用する様々な国の複数のビジネス・ユニットにそれを割り当てることができます。デフォルトのセットがエンティティに割当不可能な場合は、固有のセットを作成できます。トランザクション・ページで表示可能なデータ・セットは、参照データの共有に使用される共有方法によって異なります。

たとえば、XYZ社では組織全体を通じて同じ等級が使用されているとします。XYZ社では、異なるビジネス・ユニットで同じ等級を設定して使用するかわりに、「Grades」というセットを作成し、その中に該当する等級を格納するものとします。組織内のすべてのビジネス・ユニットに「Grades」セットを割り当てることで、等級を共有して使用できます。

注意: 特定のオブジェクトまたは製品に対する参照データ共有の構成方法の詳細は、関連する製品ドキュメントを参照してください。

参照データ・セットとは、ビジネス・コンテキストに応じて、様々なトランザクション・エンティティで使用できる参照データの論理グループのことです。実装要件に応じて、共通参照データ・セットまたは企業セットのいずれかを使用できます。共通参照データ・セットを引き続き使用する一方で、追加の参照データ・セットを作成して保守することもできます。

次のシナリオについて考えてみます。企業は、法人ポリシーの一部の側面のみがすべてのビジネス・ユニットに影響を与えるように決定できます。残りの側面は、実装するビジネス・ユニット・マネージャの裁量に委ねます。これにより、企業が各ビジネス・ユニットの自律性と制御のバランスを保つことができます。たとえば、企業において、ビジネス・ユニット・マネージャをその損益の責任者とし、運転資本要件については企業レベルで管理するとします。これにより、マネージャ自身が営業方法を定義するようにし、支払条件については一元的に定義できます。結果として、営業方法については、各ビジネス・ユニットがそれぞれ独自の参照データ・セットを持ち、支払条件については、一元化された1つの参照データ・セットがすべてのビジネス・ユニットに割り当てられることになります。

パーティション化

参照データをパーティション化し、データ・セットを作成することによって、参照データを柔軟に扱ってビジネス要件を満たすことができます。モジュール情報およびデータ処理オプションは、ビジネス・ユニット間で簡単に共有できます。ビジネス・ユニットごとに個別のセットおよびサブセットを作成できます。あるいは、共通セットまたはサブセットを作成して、参照データを複製せずに複数のビジネス・ユニット間で参照データを共有できるようにすることもできます。

次の図は、参照データの共有方法を示しています。ユーザーは、特定のビジネス・ユニットの特定のセットに割り当てられているデータにアクセスすることも、共通セットに割り当てられているデータにアクセスすることもできます。

この図は、UK事業所の特定の参照データ・セット内のビジネス・
データにアクセスできるユーザーを示しています。このユーザーは、
共通参照データ・セットに含まれている別の事業所
(Tokyo、ParisおよびBerlin)のビジネス・データにアクセス
することもできます

Oracle Fusion Applicationsの参照データ共有機能は、SetIDとも呼ばれます。参照データ共有機能は、複数の元帳、ビジネス・ユニットおよび倉庫での運営をサポートします。これにより、管理上の負担が軽減され、新規ビジネス・ユニットの実装に必要な時間も短縮されます。たとえば、ビジネス・ユニット間では、営業方法やトランザクション・タイプを共有できます。また、資産台帳、原価組織またはプロジェクト・ユニット間では、特定のその他のデータを共有することもできます。

参照データ共有機能は、参照データが割り当てられた参照データセットを使用します。参照データセットは、割り当てられた参照データをグループ化します。セットは、複数のビジネス・ユニットまたはその他のアプリケーション・コンポーネントに割り当てられた参照データのバケットと考えることができます。

参照データ・セット

この部分の実装は、参照データを作成してセットに割り当てることから始めます。特定のセットを変更すると、そのセットを使用するすべてのビジネス・ユニットまたはアプリケーション・コンポーネントに影響するため、変更は慎重に行います。共有されているオブジェクトのタイプのビジネス・ユニットごとに、別々のセットを割り当てることができます。たとえば、ビジネス・ユニット用の支払条件、トランザクション・タイプおよび営業方法に対して別々のセットを割り当てます。

企業は、法人ポリシーの特定の側面がすべてのビジネス・ユニットに影響を与えるように決定できます。残りの側面は、実装するビジネス・ユニット・マネージャの裁量に委ねます。これにより、企業が各ビジネス・ユニットの自律性と制御のバランスを保つことができます。たとえば、企業において、ビジネス・ユニット・マネージャをその損益の責任者とし、運転資本要件については企業レベルで管理するとします。このような場合、マネージャ自身が営業方法を定義するようにし、支払条件については一元的に定義できます。この例では次のようになります。

  • 各ビジネス・ユニットに、営業方法に関する独自の参照データセットがあります。

  • 一元化された支払条件の参照データセットが、すべてのビジネス・ユニットに割り当てられます。

参照データ共有は、新規ビジネス・ユニットの設置費用を軽減することにおいて特に有用です。たとえば、ある企業が接客業の運営を行っているとします。この企業が新しいスパ・サービスを追跡するために新規ビジネス・ユニットを追加しようとしています。接客ディビジョンの参照データセットを新規ビジネス・ユニットに割り当てると、このエンティティ・コンポーネントのデータを迅速に設定できます。必要な場合、その他のビジネス・ユニットの参照データは、ビジネス・ユニットに固有の参照データセット内に設定できます。

参照データ共有方法

様々なオブジェクトのタイプにまたがる参照データセット内のデータを共有するために使用される方法にはバリエーションがあります。これらの方法を識別して、次にリストします。

  • 1つのセットのみに割り当てて、共通の値を許可しない。この方法は、参照データ共有の最も単純な形で、参照データ・オブジェクト・インスタンスを唯一のセットに割り当てることを許可します。たとえば、資産按分方法を定義し、ただ1つの参照データセットに割り当てる場合です。このセットは、複数の資産台帳間で共有できますが、すべての値はこの1つのセット内に含まれます。

  • 1つのセットのみに割り当てて、共通の値を使用する。この方法は、最もよく使用される参照データ共有方法で、すべてのセット間で参照データ・オブジェクト・インスタンスを定義することを許可します。たとえば、すべてのビジネス・ユニットで使用できる共通セットに売掛/未収金トランザクション・タイプが割り当てられます。各ビジネス・ユニットにトランザクション・タイプを明示的に割り当てる必要はありません。また、ビジネス・ユニットに固有のトランザクション・タイプのセットを割り当てることができます。トランザクション入力時、トランザクション・タイプの値のリストには、次のものが含まれます。

    • ビジネス・ユニットに割り当てられたセットのトランザクション・タイプ。

    • すべてのビジネス・ユニット間で共有される共通セットに割り当てられたトランザクション・タイプ。

  • 複数のセットに割り当てて、共通の値を許可しない。参照データ・オブジェクト・インスタンスを複数のセットに割り当てることを許可する参照データ共有方法。たとえば、買掛/未払金支払条件はこの方法を使用します。これは、各支払条件を1つ以上のセットに割り当てることができることを意味します。たとえば、30日以内全額支払という支払条件を複数のセットに割り当てて、15日以内全額支払という支払条件を自分のビジネス・ユニットに固有のセットにのみ割り当てます。トランザクション入力時、支払条件の値のリストは、そのトランザクションのビジネス・ユニットに割り当てられたセットのみで構成されます。

注意: Oracle Fusion Applicationsには、「企業」と呼ばれる参照データ・セットが含まれています。このセット内で企業全体に影響を与える参照データを定義します。また、データセットは、新しい参照データ項目を作成したときに更新します。

「参照データセット割当の管理」ページを使用して、参照データ・セットを参照オブジェクトに割り当てることができます。複数の割当の場合は、異なる参照データ・セット・タイプをグループに分類し、それらを参照エンティティ・オブジェクトに割り当てることができます。割当では、決定要因タイプ、決定要因および参照グループ(存在する場合)が考慮されます。

決定要因タイプ

パーティション化された参照データは、決定要因タイプと呼ばれるビジネス・コンテキスト設定に基づいて共有されます。決定要因タイプは、データ割当プロセスで使用される参照場所です。次の表に、参照データの割当で使用される決定要因タイプを示します。

決定要因タイプ 説明

資産台帳

元帳またはビジネス・ユニットに属する資産の取得、減価償却および除・売却に関する情報。

ビジネス・ユニット

企業内の部門または組織。

原価組織

企業内の様々な在庫ならびにコスト・センターに関する原価会計および報告で使用される組織。

プロジェクト・ユニット

一貫したプロジェクト管理プラクティスの適用の責任を負う企業内の論理組織。

参照データ・セット

共有される他の参照データ・セットへの参照。

決定要因

決定要因(決定要因値とも呼ばれる)は、選択する決定要因タイプに対応する値です。決定要因は、適切な参照データ・セットの選択基準の1つになります。

参照グループ

トランザクション・エンティティは複数の参照エンティティ(通常は設定データとみなされる)を持つ場合があります。ただし、いずれの参照エンティティも、ビジネス・ポリシーと法的ルールを同様に実装することから、すべて同じように扱われます。アプリケーション内のこのような参照エンティティは、参照グループと呼ばれる論理ユニットにグループ化されます。たとえば、販売オーダー・タイプ詳細を定義するすべての表およびビューは、同じ参照グループに属することがあります。参照グループは、参照グループ表で事前定義されています。

ISO参照データの定義

通貨を作成または編集する場合は、通貨コード、通貨の日付範囲または通貨記号の入力に関係する次の点を考慮します。

通貨コード

通貨を使用可能にした後は、その通貨を後で使用不可にした場合でも、通貨コードを変更できません。

日付範囲

その通貨建てのトランザクションを、指定範囲内の日付にのみ入力できます。開始日を入力しないと、通貨は即時に有効になります。終了日を入力しないと、通貨は無期限に有効になります。

記号

一部のアプリケーションでは、通貨記号の表示がサポートされます。通貨に関連付ける記号を入力して、金額とともに表示できます。

「導出タイプ」、「導出ファクタ」および「導出有効日付」の各フィールドを使用して、欧州通貨統合(EMU)の正式通貨(ユーロ)とEMU加盟国の自国通貨との関係を定義します。各EMU通貨について、ユーロ対EMUの固定換算レートおよび有効開始日を定義します。ユーロに対して異なる通貨を使用する必要がある場合は、事前定義済通貨を使用不可にして新しい通貨を作成できます。

導出タイプ

「ユーロ通貨」導出タイプはユーロにのみ使用され、「ユーロ導出」導出タイプはEMU加盟国の自国通貨を識別します。その他すべての通貨には導出タイプはありません。

導出ファクタ

導出ファクタは、1ユーロに乗算して等価のEMU通貨の金額を導出するための固定換算レートです。ユーロ通貨自体には導出ファクタを指定しないでください。

導出有効日付

導出有効日付は、EMU通貨とユーロ間の関係が開始する日付です。

自然言語とは、人間が書いたり話したりする際に使用するすべての言語です。言語が有効化されると、営業担当で話される言語など、ユーザーはそれをエンティティと関連付けることができます。自然言語を管理する際、実行するタスクおよび固有値の入力に関するベスト・プラクティスを考慮してください。

タスク

一度追加した言語は削除できず、無効にすることのみ可能です。オプションで、参照のみの目的で自然言語を国際標準化機構(ISO)言語および地域と関連付けることもできます。

自然言語を作成する際、自然言語としてalpha-2 ISOコード(それが存在しない場合はalpha-3)を使用します。言語がISO言語でない場合は、コードのプリフィクスとしてx-を使用します。たとえば、ある日本語方言の場合はx-jaのようにします。手話言語の場合は、ISO-639-2のsgnコードの後に地域コードを付けたものを使用します。たとえば、米式手話言語はsgn-USのようにします。Internet Assigned Numbers Authority (IANA)言語タグを使用することもできます。

自然言語の摘要には、言語名を使用し、必要に応じてその後にカッコで囲んだ地域名を付けます(英語(オーストラリア)英語(カナダ)など)。

ISO参照データの定義に関するFAQ

事前定義済の地域は、国際標準化機構(ISO) 3166標準に規定されている国です。地域の摘要を編集して、それらをアプリケーション内の国の値リストにどのように表示するかを指定します。特定の要件がないかぎり、地域の名前またはコードを編集する必要はありません。新しい国が生まれたが、アプリケーションに最新のISOの国名値がまだ追加されていない場合は地域を作成します。

注意: アプリケーションでは、地域識別子としてNational Language Support (NLS)地域コードが使用されています。ISOとアプリケーション内の地域との関連付けを変更する必要がある場合を除き、コードを編集しないでください。

特定のビジネス・ニーズを満たすために、北米産業分類システム(NAICS)に属するものを除き、業界の名前または摘要を編集する場合があります。また、業界の摘要を編集して、それらをアプリケーションにどのように表示するかも指定します。

NAICS標準に含まれていない仕様を使用して業界を作成することもできます。

特定のビジネス・ニーズを満たすために、業界を地域に関連付けることができます。たとえば、管理者は、同じ業界に属するものの異なる国に居住する複数の異なるユーザー・セットごとに、ページの構成を変えることができます。

金額を表示する場合、元帳に通貨を割り当てる場合、トランザクションを入力する場合、残高を記録する場合またはレポート目的で通貨を作成または使用可能にします。国際標準化機構(ISO) 4217標準で規定されているすべての通貨がサポートされます。

デフォルト通貨は米国ドル(USD)に設定されています。

精度は、通常の通貨トランザクションに使用される小数点以下の桁数を指します。たとえば、USDでは、$1.00などのトランザクション金額の精度値として2が設定されます。

拡張精度は、小数点以下の桁数で、この精度値以上である必要があります。より高い精度が必要となる計算では、3や4などの拡張精度値を入力できます。この場合、$1.279または$1.2793として通貨が表示されます。

最小計上可能ユニットは、通貨の最小単位です。たとえば、USDではセントの.01になります。

「設定および保守」作業領域の「アプリケーション拡張」機能領域の「通貨の管理」タスクを使用して、通貨のこれらの値を設定できます。

統計単位通貨タイプは、財務レポート、配賦算式およびその他の計算で財務統計の記録に使用される統計(STAT)通貨を示します。

国際標準化機構(ISO)言語の名前と摘要を編集して、それらをアプリケーションにどのように表示するかを指定します。ISO言語はISO 639標準に含まれています。ISO標準が変更され、その変更がアプリケーションに反映されていない場合は、ISO alpha-2コードを更新するか、言語を追加することで最新の情報を反映できます。

インストールされた言語は「言語の管理」ページに自動的に表示されます。このページには、インストール可能および翻訳可能な言語もすべて表示されます。各方言は、個別の言語として扱われます。

一般に、必ず必要な場合を除いて、詳細なフィールドはいずれも編集する必要はありません。

すべての標準タイム・ゾーンが提供されているため、通常はタイム・ゾーンの追加や編集は行いません。ただし、標準に新しいタイム・ゾーンが加わり、アプリケーションが最新の値でまだ更新されていない場合は、タイム・ゾーンを作成できます。既存のタイム・ゾーンの名前を変更して、それを有効にできます。ユーザーが各自の地域の一般プリファレンスを設定する際に選択できるタイム・ゾーンは、有効にしたタイム・ゾーンのみです。

タイム・ゾーンを追加または編集するには、「設定の保守」作業領域で次のものを使用します。

  • 機能領域: アプリケーション拡張

  • タスク: タイム・ゾーンの管理

監査ポリシーの管理

監査は、ユーザーのアクティビティとすべての構成、セキュリティ、およびアプリケーションに行われたデータ変更をモニターするのに使用されます。監査には、ビジネス・オブジェクトの作成、修正および削除に関する情報の記録と取得が含まれます。ビジネス・オブジェクトに対して実行されたすべてのアクションおよび修正値も記録されます。監査情報は、ユーザーの介入または明示的なユーザー・アクションなしに格納されます。

監査ポリシーを使用して、監査対象となる特定のビジネス・オブジェクトおよび属性を選択します。通常、ポリシーを作成するかどうかの決定は、監査対象の情報タイプおよびレポートに必要な詳細レベルによって決まります。

監査機能の有効化

Oracle Applications Cloudでは、監査を有効化する前にビジネス・オブジェクトを構成し、属性を選択する必要があります。ビジネス・オブジェクトを構成しないで監査を有効化した場合、監査は非アクティブなままになります。デフォルトで、すべてのアプリケーションについて監査は無効化されています。監査を有効化して管理するには、「監査ポリシーの管理」(FND_MANAGE_AUDIT_POLICIES_PRIV)権限が割り当てられたロールを持っていることを確認します。ロールおよび権限の適切な割当ては、セキュリティ管理者に確認してください。

Oracle Fusion Middleware製品の監査を有効化するには、その製品に必要な監査のレベルを1つ選択します。監査レベルは事前定義済で、監査対象のメタデータおよびイベントが含まれています。詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)のAudit Events for Oracle Applications Cloud Middleware (文書ID 2114143.1)を参照してください。

アプリケーションが監査されないようにするには、「監査レベル」オプションを「なし」に設定して監査プロセスを停止できます。

監査により、ビジネス・オブジェクトの特定の属性の変更履歴を追跡できます。ただし、これらのオブジェクトおよび属性が監査対象に選択され、そのアプリケーションに対して有効になっている必要があります。構成設定により、指定するオブジェクトについて監査対象となる属性と、監査の開始および終了時期が決定されます。監査では、オブジェクトおよびその属性に対して実行されるすべての操作(作成、更新、削除など)が考慮されます。監査ビジネス・オブジェクト属性を構成するには、「設定および保守」作業領域の「監査ポリシーの管理」タスクを使用します。

アプリケーションの選択

監査を設定するには、監査対象となる必要なビジネス・オブジェクトが含まれているWebアプリケーションを選択する必要があります。ビジネス・オブジェクトのリストから、監査対象にするビジネス・オブジェクトを選択します。ビジネス・オブジェクトを選択すると、監査対象として有効な、その属性も表示されます。

属性の選択

監査対象として選択したビジネス・オブジェクトごとに対応する属性を選択し、監査に含めます。デフォルトでは、そのオブジェクトに属するすべての属性が監査対象として選択され、ユーザー・インタフェースに表示されます。ただし、リストに属性を追加したり削除したりできます。リストから属性を削除すると、親オブジェクトが監査対象に選択されている場合でも、その監査は停止されます。そのため、属性を監査する場合は、リストにそれを追加する必要があります。監査階層で選択されたオブジェクトが複数の他の監査階層の一部である場合、そのオブジェクトの監査構成はそのアプリケーション内のすべての階層に適用されます。

ヒント: フレックスフィールドに基づくビジネス・オブジェクトの場合は、「フレックスフィールド(追加属性)」チェック・ボックスを選択してフレックスフィールド属性を表示し、属性を追加または削除することによって監査対象または監査対象外として指定します。

監査の開始と停止

ビジネス・オブジェクトは、その属性を選択し、構成の変更を保存した後で監査可能になります。ただし、監査を開始するには、「監査ポリシーの管理」ページでOracle Applications Cloudの監査レベルが「監査」に設定されている必要があります。

オブジェクトの監査を停止するには、オブジェクト全体を選択解除し、構成を保存します。その結果、その、選択したすべての属性が自動的に選択解除され、監査対象から除外されます。一部の属性とともにビジネス・オブジェクトの監査を継続するには、監査対象から除外する属性の選択を解除します。ユーザーがアプリケーションの監査履歴を表示する際には、結果を取得する期間を指定できます。したがって、アプリケーションの監査を開始および停止する時期に配慮してください。

たとえば、ユーザーが前の週のオブジェクトの監査履歴を表示しようとしても、そのオブジェクトの監査は先月停止されていたものとします。1か月間オブジェクトは監査されていないため、その週の監査結果は取得されません。今日になってそのオブジェクトの監査を有効化したとしても、今日までの監査データは存在しないため、ユーザーは目的の結果を取得できません。

Oracle Applications Cloudの監査を設定するには、オファリング内の「設定および保守」作業領域から「監査ポリシーの管理」タスクを選択します。Oracle Fusion Middleware製品の監査を設定するには、監査が必要な一連の事前定義済メタデータおよびイベントにマップする監査レベルを選択します。Oracle Fusion Middleware製品の監査の構成に関する情報は、Oracle Fusion Middlewareのガイドに記載されています。

構成ファイルを作成し、それをデプロイして、特定のOracle Fusion Middleware製品を監査することもできます。Oracle Fusion Middleware製品の構成詳細は、config.xml構成ファイルの作成に使用できる監査固有の資産として提供されます。監査固有の資産のリストは、My Oracle Support (https://support.oracle.com)のAudit Events for Oracle Applications Cloud Middleware (文書ID 2114143.1)を参照してください。

Oracle Fusion Middleware製品

Oracle Fusionセキュリティ製品

ユーザーは、一時的に自分のプロファイルを偽装し、アプリケーション・タスクを実行する他のユーザーを指定できます。偽装監査は、アプリケーションに対して監査が無効化されている場合でもアクティブです。実行時には、監査設定により、属性の監査が有効化されていない場合でも、属性に関する情報が追跡されて格納されます。偽装監査はデフォルトで有効になっているため、インパーソネータが実行したすべての処理が監査されます。したがって、ユーザーが監査履歴を表示する際には、偽装されたユーザー別にフィルタして監査情報を取得できます。

ただし、偽装監査はスコープ内で制限され、「監査ポリシーの管理」タスクのビジネス・オブジェクトのみに適用されます。偽装監査が有効になっている場合、更新は「監査ポリシーの管理」タスクのビジネス・オブジェクトに対してのみ許可されます。インパーソネータは、他のタスクのビジネス・オブジェクトを更新できません。他のタスクでビジネス・オブジェクトに対する更新が必要な場合は、偽装監査を無効にする必要があります。

注意: 偽装監査が無効化されている場合、偽装情報は監査されません。アクティビティは、実際のユーザーが実行したかのように監査されます。

偽装監査は、「監査偽装トランザクション有効」プロファイル・オプションによって制御されます。デフォルトでは、これは有効です。これを無効化するには、プロファイル値を「いいえ」に設定します。

タレント管理ビジネス・オブジェクトの監査方法

重要なデータに対する変更の履歴(変更内容、変更者および変更日時)を保持するように監査ポリシーを設定します。監査では、Oracle Enterprise Schedulerを使用するアプリケーション・ページ、Webサービスまたはタレント管理プロセスを通じてOracle Fusion Talent Managementで作成されたビジネス・オブジェクトの属性に対する変更が追跡されます。

監査履歴を表示して、ビジネス・オブジェクトの現在の値がどのように取得されたかを確認したり、古い値と新しい値を比較できます。監査を設定するには、「監査ポリシーの管理」タスクにアクセスするためにアプリケーション実装コンサルタントのジョブ・ロールが必要です。監査データを表示するには、内部監査者のジョブ・ロールが必要です。

タレント管理ビジネス・オブジェクト

タレント管理でビジネス・オブジェクトの監査を設定する際には、「設定および保守」作業領域の「監査ポリシーの管理」ページでOracle Fusion Applicationsビジネス・オブジェクトを構成します。

  1. 「ビジネス・オブジェクト属性の構成」ページでHCMタレント・アプリケーションを選択します。

  2. オブジェクトについて監査する属性を指定します。たとえば、評点レベルの評点レベル属性と数値評点属性を監査できます。

次の表に、監査対象のタレント管理ビジネス・オブジェクトを示します。

タレント管理ビジネス・オブジェクト 監査される属性

タレント・コンテンツ・ライブラリ(評点モデル、評点レベルおよびコンテンツ項目を含む)

  • 評点モデルの日付(自と至)、コード、名前、分布しきい値および摘要

  • 評点レベルのポイント(自と至)、最大分布と最小分布、数値評点と星評点、名前、評点レベル、概略、レビュー・ポイントおよび摘要詳細

  • コンテンツ項目の項目コード、日付(自と至)、項目摘要、名前および評点モデル詳細

タレント・プール

タレント・プール・メンバーのステータス詳細

タレント・プロファイル(個人プロファイルとモデル・プロファイルを含む)

個人プロファイルとモデル・プロファイルのキーワードおよび日付(自と至)

タレント・プロファイル設定(コンテンツ・セクション・プロパティを含む)

プロファイル・タイプ・セクション・プロパティ(コンテンツ・セクション・プロパティとも呼ばれる)のラベル、列名、デフォルト値、表示、ソース、必須、検索可能、値セット名および表示属性

パフォーマンス評価(評価セクション、評価セクション評点、評価項目、評価項目評点、参加者詳細およびパフォーマンス・タスクを含む)。

  • パフォーマンス評価のマネージャID、ステータス、開始日と終了日、パフォーマンス文書名および評価コンテキスト(追加属性の付加フレックスフィールド)

  • 評価セクション評点のコメントおよびパフォーマンス評点

  • 評価項目の項目名、最小加重および加重

  • 評価項目評点のコメント、パフォーマンス評点および熟達度レベル

  • 参加者IDとロール、タスクのステータス、オプションの総合コメントおよび通知者(参加者に評価への参加を促した依頼者)データ

  • パフォーマンス・タスクのステータスおよび処理実行者(タスクの実行者)データ

後任プラン

後任プラン候補者のステータス詳細

監査レポート

タレント管理では、内部監査者ジョブ・ロールを持つユーザーは、監査が有効化されたタレント管理ビジネス・オブジェクトの監査レポートを表示できます。アプリケーション・データの変更履歴を確認できます。このレポートには、作成、更新および削除されたタレント管理ビジネス・オブジェクトの詳細が表示されます。複数の検索パラメータから任意のパラメータを選択して、必要な監査履歴レポートのタイプを指定できます。「監査レポート」作業領域にアクセスするには、「ナビゲータ」「ツール」「監査レポート」を選択します。

給与ビジネス・オブジェクトの監査

重要なデータに対する変更の履歴(変更内容、変更者および変更日時)を保持するように監査ポリシーを設定します。監査では、Oracle Enterprise Schedulerを使用するアプリケーション・ページ、Webサービスまたは給与プロセスを通じて作成された給与ビジネス・オブジェクトの属性に対する変更が追跡されます。

監査履歴を表示して、ビジネス・オブジェクトの現在の値がどのように取得されたかを確認したり、古い値と新しい値を比較できます。「監査履歴」作業領域で履歴を表示したり、監査レポートを作成するには、適切な職務ロールおよび権限が必要です。通常、企業は、次の2つの監査職務ロールをアプリケーション実装コンサルタントおよびマスター・データ管理アプリケーション管理者の各ロールに割り当てます。

  • 監査証跡管理(監査対象オブジェクトの決定)

  • 監査証跡レポートの表示(監査履歴の表示)

給与ビジネス・オブジェクト

給与の監査を設定する際には、「設定および保守」作業領域の「監査ポリシーの管理」ページでOracle Fusion Applicationsビジネス・オブジェクトを構成します。

  1. 「ビジネス・オブジェクト属性の構成」ページでHCM給与アプリケーションを選択します。

  2. オブジェクトについて監査する属性を指定します。

    たとえば、計算カード・コンポーネント詳細の開始日属性と終了日属性を監査できます。

次の表に、給与を監査する場合に設定できる給与ビジネス・オブジェクトを示します。これらのオブジェクトに指定した属性に対する変更が追跡されます。

給与ビジネス・オブジェクト 説明

割当済給与

就業者に割り当てられた給与に関する有効日属性を保持します。

割当済給与の詳細

就業者に割り当てられた給与に関する詳細のうち、有効日でない詳細を保持します。

計算カード

給与コンポーネントの計算に必要な値を保持します。

計算カード・コンポーネント

論理的に関連する1つ以上の給与コンポーネントを表すコンポーネントの定義を保持します。

計算カード・コンポーネント詳細

個人の計算カードの入力値を保持します。

計算レポート・カード

計算をレポートする税レポート・ユニットを定義します。

計算レポート・カード使用

レポート・カードを個人レコードに添付します。

エレメント・エントリ

個人の支給項目および控除項目の詳細を保持します。

エレメント・エントリ値

個人に付与された報酬および福利厚生の値を保持します。

給与計算範囲値

値定義の計算で使用される値または値セットを定義します。

給与計算値定義

給与処理での値の計算方法を定義します。

個人支払方法

個人の支払方法詳細を保持します。

Oracle Social Networkオブジェクトの管理

Oracle Social Networkオブジェクトの管理には「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」タスクを使用します。Oracle Social Networkをアプリケーションおよびビジネス・プロセスに統合することにより、情報を共有、社会化および更新するための主要な属性がアプリケーションからもたらされます。これは、ソーシャル・ネットワーク環境で取得し、分析する追加の情報に基づいて、より適切なビジネス意思決定を下す上で役立ちます。

「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページを使用して、次のものを設定および定義します。

  • 有効化するビジネス・オブジェクトおよび属性

  • Oracle Applications Cloudとのソーシャル・ネットワーク統合の有効化方法

「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページを開くには、「設定および保守」作業領域で次のものを使用します。

  • 機能領域: アプリケーション拡張

  • タスク: Oracle Social Networkオブジェクトの管理

Oracle Social Networkは次の目的で使用します。

  • 公開フォーラムでのプロジェクトおよびプランのディスカッション

  • 次のものの保守:

    • メンバーシップ・グループ

    • 選択した個人のアクティビティ・フィード

  • 次のものの促進:

    • 1対1の会話

    • レビュー

    • 文書共有

Oracle Social Networkオブジェクトの管理の重要な側面は、ビジネス・オブジェクトを統合のために有効化する点です。

ビジネス・オブジェクトの統合有効化

ビジネス・オブジェクトは、機能管理者または実装者が次を実行するまでソーシャル・ネットワーク内で共有できません。

  • Oracle Applications Cloudでの「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページへのアクセス

  • ソーシャル・ネットワーク統合のためのビジネス・オブジェクトの有効化

福利厚生プランや販売アカウントなどのビジネス・オブジェクトに関する情報をOracle Social Networkに表示するかどうかを決定できます。オブジェクトの共有を有効化すると、オブジェクトに対してソーシャル・ネットワーキングを使用したユーザーのコラボレーション作業が可能になります。オブジェクトのすべてのインスタンスを共有するか、ユーザーの判断に任せるかを指定できます。また、名前、詳細、最終更新者など、共有する属性を選択することもできます。

様々な事前定義済オブジェクトに加えて、次のものを共有できます。

  • アプリケーション・コンポーザで作成したオブジェクトおよび属性

  • 付加フレックスフィールドで作成したフィールド

「設定および保守」作業領域で、次の設定を使用します。

  • 機能領域: アプリケーション拡張

  • タスク: Oracle Social Networkオブジェクトの管理

「オブジェクトの有効化」をクリックした後、次の有効化オプションのいずれかを選択します。

  • 手動

  • 自動

  • いいえ

手動

このオプション(推奨)を選択した場合、オブジェクトの各インスタンスをソーシャル・ネットワークで共有するかどうかをユーザーが決定できるようになります。共有されると、有効化したインスタンス属性に対するすべての更新がソーシャル・ネットワークに表示されるようになります。インスタンスが削除された場合は、その情報も共有されます。

「すべて有効化」をクリックすると、すべてのアプリケーションに対してすべてのオブジェクトが有効化されます。「すべて有効化」を使用すると、「手動」オプションが自動的に適用され、オブジェクト・インスタンスを共有するかどうかをユーザーが指定できるようになります。

自動

このオプションを使用した場合、オブジェクトのすべてのインスタンスに関する次のようなニュースがソーシャル・ネットワークに表示されます。

  • 新規に作成されたすべてのインスタンス

  • 有効化した属性に対する後続のすべての更新

  • インスタンスの削除

いいえ

このオプション(デフォルト値)を使用した場合、オブジェクトに関するニュースはソーシャル・ネットワークに表示されません。

注意: 「オブジェクトの無効化」をクリックすると、選択したビジネス・オブジェクトの有効化設定が自動的に「いいえ」に変更されます。

ビジネス・オブジェクトを有効化した後、そのオブジェクトの1つ以上の属性を有効化する必要があります。有効化した属性のみが共有されます。「ビジネス・オブジェクト」表の「ステータス」列は、有効化したビジネス・オブジェクトのうち、まだ属性が有効化されていないビジネス・オブジェクトを示します。これらのオブジェクトについては、次の情報のみがソーシャル・ネットワークに表示されます。

  • 内部記録情報(オブジェクトのインスタンスを作成または更新する場合)。

  • インスタンスの削除に関するニュース。

翻訳の更新プロセスでは、ユーザー・インタフェースで使用する属性ラベルおよびビジネス・オブジェクト名をOracle Social Networkに送信します。

ソーシャル・ネットワークでは、属性またはビジネス・オブジェクト・ラベルはユーザーのロケールの言語で表示されます。ソーシャル・ネットワークでロケールを変更すると、属性またはビジネス・オブジェクト・ラベルは更新された言語で表示されます。ただし、データは、当初ソーシャル・ネットワークに送信された言語で表示されます。ビジネス・オブジェクトのインスタンスを以前にソーシャル・ネットワークに送信した場合、そのインスタンス・データは更新されません。「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページで翻訳の更新をクリックすると、手動または自動として有効にするオプションを使用してビジネス・オブジェクトの翻訳が送信されます。

ビジネス・オブジェクトの同期

ビジネス・オブジェクトを同期するには、「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページの「同期化」を使用します。これにより、有効化オプションを「手動」または「自動」としてビジネス・オブジェクトの定義がOracle Social Networkに再送信されます。

「同期化」ボタンは次で使用します。

  • 「ビジネス・オブジェクト」表レベル: 選択したビジネス・オブジェクトの定義をソーシャル・ネットワークに再送信します。このボタンは、有効化オプションが「手動」または「自動」の場合に、ビジネス・オブジェクトの行を選択するときにのみ有効になります。

  • 「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページ・レベル: 有効化オプションを「手動」または「自動」としてすべてのビジネス・オブジェクトの定義をソーシャル・ネットワークに再送信します。

注意: ソーシャル・ネットワークに対して有効化された任意のビジネス・オブジェクトを修正し、変更をまだ保存していない場合、「同期化」をクリックすると、警告メッセージが表示されます。このメッセージは変更が保存されていないことを伝えるもので、ユーザーは次のオプションのいずれかを選択できます。
  • 保存して同期: 修正済のビジネス・オブジェクトを保存し、未修正のビジネス・オブジェクトを同期します。

  • 同期: 未保存のビジネス・オブジェクトを無視し、未修正のビジネス・オブジェクトのみを同期します。

  • 取消: 同期化タスクを取り消します。

Oracle Social Networkオブジェクトの管理に関するFAQ

翻訳を更新すると、有効化オプションを「手動」または「自動」としてビジネス・オブジェクトの翻訳がOracle Social Networkに送信されます。

翻訳の更新では、次も行います。

  • 新規に翻訳されたテキストをOracle Applications Cloudから同期し、ソーシャル・ネットワーク内で使用できるようにします。これは、次が可能であることを意味します。

    • 新規言語のインストールおよび有効化。

    • 適切な時期に言語パッチを取得。

  • ユーザー・インタフェースで使用する属性ラベルおよびビジネス・オブジェクト名をソーシャル・ネットワークに送信します。

どのようにして翻訳を更新できますか。

後になってラベルおよび属性を更新するには、「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページの翻訳の更新を使用します。

翻訳の更新ボタンは次のようにします。

  • 「ビジネス・オブジェクト」表レベル: 選択したビジネス・オブジェクトの翻訳をOracle Social Networkに送信します。このボタンは、有効化オプションが「手動」または「自動」の場合に、ビジネス・オブジェクトの行を選択するときにのみ有効になります。

  • 「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページ・レベル: 有効化オプションを「手動」または「自動」としてすべてのビジネス・オブジェクトの翻訳をソーシャル・ネットワークに送信します。

注意: ビジネス・オブジェクトの有効化をソーシャル・ネットワークに保存すると、翻訳も送信されます。このため、翻訳の更新は有効化の保存後はクリックする必要はありません。

翻訳の更新はいつ行うのですか。

翻訳の更新プロセスは、Oracle Applications Cloudの新規言語パックをインストールした後にのみ実行します。

翻訳を更新すると、新規に翻訳されたテキストがOracle Applications Cloudとの統合のためにOracle Social Networkと同期されます。

注意: ビジネス・オブジェクトの有効化をソーシャル・ネットワークに保存すると、翻訳も送信されます。このため、翻訳の更新は有効化の保存後はクリックする必要はありません。

ビジネス・オブジェクトを同期すると、有効化オプションを「手動」または「自動」としてビジネス・オブジェクトの定義がOracle Social Networkに再送信されます。

ビジネス・オブジェクトの同期はいつ行うのですか。

「同期化」プロセスは、構成セットを使用して「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページの設定を別の環境にインポートした後に実行します。

また、「Oracle Social Networkオブジェクトの管理」ページで変更を行わずに、ビジネス・オブジェクトの設定をソーシャル・ネットワークと同期する場合は、いつでもこのプロセスを実行できます。

グローバル検索の定義

グローバル検索を設定する際には、グローバル検索の完全な有効化/無効化や自動提示に表示される内容の制御など、様々なオプションが用意されています。ほとんどのステップでは、「設定および保守」作業領域の設定タスクを使用します。

グローバル検索の有効化

一連の事前定義済ビジネス・オブジェクト(アプリケーション・ヘルプのヘルプ・ファイルなど)をグローバル検索に使用できます。これらのオブジェクトはカテゴリ別にグループ化されています。検索結果は、検索語と一致するテキストを含むヘルプ・ファイルなど、索引付きデータから取得されます。

グローバル検索を有効化する際には、事前定義済オブジェクトおよびカテゴリを設定し、索引のリフレッシュ・スケジュールを開始して、ユーザーが最新の結果を取得できるようにします。

  1. ヘルプ・デスクに問い合せて、オブジェクト、カテゴリおよびスケジュールがすでに設定されていることを確認します。

  2. サイト・レベルで「グローバル検索有効」(FUSION_APPS_SEARCH_ENABLED)プロファイル・オプション「はい」に設定します。

    • そうしないと、どのユーザーもグローバル・ヘッダー「検索」フィールドを使用できません。

    • プロファイル・オプションを設定しても、ユーザーがサインアウトしてからサインインしなさないかぎり、グローバル検索は表示されません。

注意: グローバル検索の有効化は唯一の必須設定です。次の設定ステップはスキップして、単にグローバル検索のデフォルト構成を使用してもかまいません。

グローバル検索の定義

グローバル検索の動作を制御するには、「アプリケーション拡張」機能領域の次のタスクを使用します。

  • アプリケーション・コア・グローバル検索構成の管理: 一連の設定を取り込む構成を定義し、どの構成を有効化するか、またはデフォルトとして使用するかを指定します。各構成は、すべてのアプリケーションまたはページ、あるいは特定のアプリケーションまたはページのグローバル検索に適用されます。

  • アプリケーション・コア・グローバル検索提示グループの管理: 自動提示に表示される候補のカテゴリを表す提示グループを定義します。

  • アプリケーション・コア代替語句の管理: ユーザーが入力した検索語の代替語句を定義して、代替語句でも一致を検索できるようにします。

最近の項目の保持

最近の項目の保持(FND_PURGE_RECENT_ITEMS)プロファイル・オプションを設定して、グローバル検索の自動提示に最近の項目を保持する期間を指定できます。ユーザーが開いたページは、指定した日数が経過するまで、ユーザーの自動提示に表示できます。自動提示とは別に、このプロファイル・オプションは、グローバル・ヘッダーの「お気に入りおよび最近の項目」で追跡される最近の項目にも適用されます。「お気に入りおよび最近の項目」アイコンは、デフォルトのホーム・ページ・レイアウトがパネルまたはバナーの場合にのみグローバル・ヘッダーで使用できます。