10雇用
この章の内容は次のとおりです。
処理コンポーネントの仕組み
処理により、雇用レコードやアサイメント・レコードに対する変更など、人材管理(HCM)レコードに対する変更を追跡します。これらのレコードを作成または更新する場合、処理により、作成または変更の原因が識別されます。
処理
有効日付がある変更の履歴(アサイメント履歴など)を表示でき、処理と事由の詳細は特にレポートおよび追跡に役立ちます。
処理を使用して、変更のタイプを分類できます。事前定義済の各退職処理は、退職の分類に役立つ退職タイプ(自己都合または会社都合のいずれか)に関連付けられます。たとえば、退職処理の「死亡」と「人員削減」は、それぞれ自己都合と会社都合として分類されます。
特定のケースでは、処理によってビジネス・フローが決定されます。たとえば、「アサイメント変更」、「異動」、「退職」などの雇用関連処理のリストから選択できます。選択した処理によって、現在のビジネス・フロー全体で従うパスが決定されます。
独自の処理を作成するには、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「処理の構成」タスクを使用します。
処理事由
オプションで、主に分析およびレポートの目的で役立つ事由を処理に関連付けることができます。たとえば、退職の一般的な処理に、自己都合による退職や会社都合によるレイオフなどの事由を設定できます。処理および事由の詳細は、従業員退職レポートで表示できます。ライン・マネージャは、既存および履歴の退職データに基づいた、自己都合で退職する可能性がある就業者に関する予測を表示できます。
予測を生成するプロセスでは、処理および事由データを使用して、退職が自己都合または会社都合のいずれであるかを識別します。就業者に報酬を割り付ける際、マネージャは、報酬割付のタイプまたは事由の識別に役立つ処理事由のリストから選択できます。
処理タイプ
処理タイプの特徴は、次のとおりです。
-
処理に関連付けられているビジネス・プロセスのタイプを識別し、処理を選択したときの動作を決定します。
-
1つ以上の事前定義済処理に関連付けられます。
作成した処理は、事前定義済処理タイプに関連付けることができます。たとえば、「従業員の採用」処理タイプは「採用」処理に関連付けられます。「Hire Part-Time」という処理を作成し、「従業員の採用」処理タイプに関連付けることができます。これにより、処理は、「従業員の採用」ページの「処理」リストに表示されるようになります。パートタイムの従業員を採用する場合、ユーザーは、事前定義済の「採用」処理のかわりに「Hire Part-Time」処理を選択できます
処理の追跡
アサイメント関連処理が発生すると、その処理のレコードはPER_ACTION_OCCURENCES表に格納されます。たとえば、雇用関係を取り消すと、アサイメント・レコードは削除されます。ただし、この処理のレコードは、PER_ACTION_OCCURENCES表に格納されます。この表を問い合せて、雇用関係が取り消された個人を検索できます。表のPARENT_ENTITY_KEY_ID列には、雇用関係が取り消された個人の個人IDが格納されます。
処理および処理事由のフレックスフィールド
フレックスフィールドを管理するには、「設定および保守」作業領域の「付加フレックスフィールドの管理」タスクを使用します。企業の要件を満たすように、必要に応じて次の処理関連および処理事由関連のフレックスフィールドを構成できます。
アプリケーション表名 | 付加フレックスフィールド・コード | 名前 | 用途 | 勤務可能性 |
---|---|---|---|---|
PER_ACTION_REASON_USAGES |
PER_ACT_REASON_USG_DFF |
雇用処理事由使用属性 |
処理事由使用に関する追加情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_ACTION_REASONS_B |
PER_ACT_REASONS_DFF |
追加処理事由属性 |
処理事由に関する追加情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_ACTIONS_B |
PER_ACT_DFF |
追加処理属性 |
処理に関する追加情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_ACTIONS_B |
PER_ACT_LEG_DDF |
国別仕様処理属性 |
処理に関する追加国別仕様情報を格納するため。 |
Oracleローカライゼーション専用。 |
雇用モデル
雇用モデルは、雇用関係およびアサイメントという2つのタイプのエンティティで構成されます。企業または個々の雇用主の雇用モデルを構成するには、それぞれ「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクと「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用します。
企業または雇用主の雇用モデルを構成する(企業または雇用主を作成または更新する)際には、次の4つのオプションから選択できます。
-
単一アサイメント
-
契約付き単一アサイメント
-
複数アサイメント
-
単一アサイメントを含む複数契約
単一アサイメント
単一アサイメントを選択する場合、任意のタイプの各雇用関係には、1つのアサイメントのみが含まれます。
アサイメントは、雇用関係が作成される際に自動的に作成されます。

契約付き単一アサイメント
契約付き単一アサイメントを選択した場合、ユーザーは、単一アサイメントに契約情報を含めることができます。
雇用関係を作成すると、アサイメントが自動的に作成されます。契約情報をアサイメントに含めるかどうかはオプションです。

複数アサイメント
複数アサイメントを選択した場合、任意のタイプの各雇用関係に1つ以上のアサイメントを含めることができます。
雇用関係を作成すると、1つのアサイメントが自動的に作成されます。追加アサイメントはオプションであり、追加する場合は手動で作成します。

単一アサイメントを含む複数契約
単一アサイメントを含む複数契約を選択した場合、ユーザーは、複数の契約を含めることができます。各契約は単一アサイメントに関連付けられます。ただし、レスポンシブな「雇用契約」ページを使用している場合は、レスポンシブな「アサイメントの追加」プロセス中に、単一契約を複数のアサイメントに関連付けることができます。
雇用関係を作成すると、1つのアサイメントが自動的に作成されます。追加アサイメントはオプションであり、追加する場合は手動で作成します。契約情報をアサイメントに含めるかどうかはオプションです。

雇用モデルの選択時
デフォルトでは、すべての企業が単一アサイメント雇用モデルを使用します。企業または個々の雇用主に対して異なる雇用モデルを選択するには、それぞれ「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクと「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用します。このトピックでは、可能な選択肢について説明し、制限がある場合はそれを識別します。
個々の雇用主に対して、異なる雇用モデルを選択できます。
単一アサイメントと複数アサイメント
次の選択肢があります。
-
単一アサイメントまたは契約付き単一アサイメントでは、企業または雇用主のすべての雇用関係は、単一アサイメントに制限されます。
注意: 雇用モデルが単一アサイメントまたは契約付き単一アサイメントである場合でも、「アサイメントの追加」クイック処理を使用して臨時アサイメントまたは永続アサイメントを追加できます。単一アサイメント雇用モデルでは、「雇用」ページの「処理」値リストに「アサイメントの追加」処理は表示されません。 -
複数アサイメントでは、企業または雇用主のすべての雇用関係に1つ以上のアサイメントを含めることができるため、雇用関係には、必要に応じて単一アサイメントを含めることができます。
-
単一アサイメントを含む複数契約では、企業または雇用主のすべてのアサイメントを、その個々の契約に関連付けることができます。
企業または雇用主の雇用モデルの変更
一般的に、初期実装時とその後の両方で、企業または雇用主の雇用モデルを変更できます。ただし、特定の雇用モデル間での切替えについてはいくつかの制限があります。
次の表に、制限付きの有効な切替えオプションを示します。
切替え元 | 単一アサイメントへ | 契約付き単一アサイメントへ | 複数アサイメントへ | 単一アサイメントを含む複数契約へ |
---|---|---|---|---|
単一アサイメント |
該当なし |
はい |
はい |
はい |
契約付き単一アサイメント |
「注意」を参照 |
該当なし |
「注意」を参照 |
はい |
複数アサイメント |
はい |
はい |
該当なし |
はい |
単一アサイメントを含む複数契約 |
「注意」を参照 |
「注意」を参照 |
「注意」を参照 |
該当なし |
雇用フレックスフィールド
フレックスフィールドを管理するには、「設定および保守」作業領域の「付加フレックスフィールドの管理」および「拡張可能フレックスフィールドの管理」タスクを使用します。企業の要件を満たすように、必要に応じて次の雇用関連のフレックスフィールドを構成できます。
アサイメント・フレックスフィールド
アプリケーション表名 | 付加フレックスフィールド・コード | 名前 | 用途 | 勤務可能性 |
---|---|---|---|---|
PER_ALL_ASSIGNMENTS_M |
PER_ASG_DF |
アサイメント属性 |
追加アサイメント情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_ASSIGNMENT_EXTRA_INFO_M |
PER_ASSIGNMENT_EIT_EFF |
アサイメントその他情報EFF |
追加アサイメント情報を単一および複数行の拡張可能フレックスフィールド・コンテキストとして格納するため。 |
使用可能。 |
PER_ALL_ASSIGNMENTS_M |
PER_ASG_LEG_DDF |
国別仕様アサイメント属性 |
追加国別仕様アサイメント情報を格納するため。 |
Oracleローカライゼーション専用。 |
PER_ASSIGN_GRADE_STEPS_F |
PER_ASG_GRADE_STEPS_LEG_DDF |
アサイメント等級ステップ国別仕様情報 |
アサイメント等級ステップに関する追加国別仕様情報を格納するため。 |
使用不可。 |
PER_ASSIGN_WORK_MEASURES_F |
PER_ASG_WORK_MEASURES_DF |
アサイメント勤務メジャー属性 |
アサイメント勤務メジャーに関する追加情報を格納するため。 |
使用不可。 |
PER_ASSIGNMENT_SUPERVISORS_F |
PER_ASG_SUPERVISOR_DF |
アサイメント上長属性 |
アサイメント上長に関する追加情報を格納するため。 |
使用不可。 |
雇用関係フレックスフィールド
アプリケーション表名 | 付加フレックスフィールド・コード | 名前 | 用途 | 勤務可能性 |
---|---|---|---|---|
PER_PERIODS_OF_SERVICE |
PER_PPS_DF |
雇用関係属性 |
追加雇用関係情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_PERIODS_OF_SERVICE |
PER_PPS_LEG_DDF |
雇用関係国別仕様情報 |
雇用関係に関する追加国別仕様情報を格納するため。 |
Oracleローカライゼーション専用。 |
雇用契約フレックスフィールド
アプリケーション表名 | 付加フレックスフィールド・コード | 名前 | 用途 | 勤務可能性 |
---|---|---|---|---|
PER_CONTRACTS_F |
PER_CONTRACT_DF |
契約属性 |
追加契約情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_CONTRACTS_F |
PER_CONTRACT_LEG_DDF |
契約国別仕様情報 |
契約に関する追加国別仕様情報を格納するため。 |
Oracleローカライゼーション専用。 |
アサイメントおよび雇用関係付加フレックスフィールドの属性
アサイメントまたは雇用関係属性をフレックスフィールド・パラメータとして選択できます。その後、アサイメントまたは雇用関係付加フレックスフィールドの導出値を指定できます。導出値を指定するには、「設定および保守」作業領域の「付加フレックスフィールドの管理」タスクを使用します。
次の表に、アサイメントおよび雇用関係付加フレックスフィールドの属性を示します。
付加フレックスフィールド | 属性 |
---|---|
アサイメント(PER_ASG_DF) |
|
雇用関係(PER_PPS_DF) |
|
値セットでの属性値の使用
表検証タイプを選択して、値セットを作成する際に、アサイメントまたは雇用関係属性を入力パラメータとして使用できます。「WHERE句」フィールドで使用できる構文は、次のとおりです。
FIELD NAME = :{PARAMETER.<parameter name>}
たとえば、JOB_ID = :{PARAMETER.JOB_ID}およびCOUNTRY_CODE = :{PARAMETER.LEGISLATION_CODE}です
雇用プロファイル・オプション
「設定および保守」作業領域の「管理者プロファイル値の管理」タスクを使用して、プロファイル・オプションを管理します。企業の要件を満たすように、必要に応じて次の雇用関連のプロファイル・オプションを構成できます。
プロファイル・オプション名 | 説明 |
---|---|
PER_DEFAULT_GRADE_FROM_JOB_POSITION |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「いいえ」に設定されています。このサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定し、ジョブまたはポジションに有効な等級が1つのみある場合、次の条件がこれらのフローに適用されます:
このサイトレベル・プロファイル・オプションを「いいえ」に設定した場合、等級がポジションのエントリ等級であり、フローが「採用」または「アサイメントの追加」の場合のみ、等級がデフォルト設定されます。 |
PER_ENFORCE_VALID_GRADES |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「いいえ」に設定されています。このサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定すると、ユーザーは次の処理を行えます。
このサイトレベル・プロファイル・オプションを「いいえ」に設定すると、ユーザーは等級ラダーから等級を選択できます。等級ラダーに等級がない場合、ユーザーはアサイメント・セットに定義されたすべての等級から選択できます。 |
PER_EMP_MANAGER_NAME_LOV |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「はい」に設定されています。このプロファイル・オプションを「いいえ」に設定すると、雇用クラシック・ページのマネージャ名の値リストにアサイメント番号が表示されます。 |
HR_DISABLE_PENDING_APPROVALS_CHECK_IN _HCM_DATA_LOADER |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「いいえ」に設定されています。このプロファイル・オプションを「はい」に設定すると、HCMデータ・ローダーを使用してデータをロードするときに、承認待ちのチェックが無効化されます。 |
PER_DEPARTMENT_TREE_FOR_MANAGER |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「Null」に設定されています。このプロファイル・オプションを部門ツリー値に設定した場合は、選択した部門ツリーのライン・マネージャがデフォルトに設定されます。 部門マネージャが定義されていない場合、アプリケーションは部門ツリーの上位レベルを検索し、定義された部門からマネージャをフェッチします。 トランザクションが部門マネージャ・アサイメントに対して実行される場合は、部門ツリーの上位レベルのライン・マネージャがデフォルトに設定されます。 |
PER_EMPL_NOT_DEF_DEPT_MGR |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「いいえ」に設定されています。これは、部門マネージャがライン・マネージャとしてデフォルト設定されることを意味します。デフォルトの動作を変更するには、プロファイル・オプションの作成後に、プロファイル値を「はい」に変更する必要があります。その場合は、部門マネージャがライン・マネージャとしてデフォルト設定されず、PER_DEPARTMENT_TREE_FOR_MANAGERプロファイル・オプションは無視されます。 注意: このプロファイル・オプションはアプリケーションとともに提供されていないため、作成する必要があります。
|
PER_EMPL_DISPLAY_GT_HISTORY |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「いいえ」に設定されています。このプロファイル・オプションを「はい」に設定した場合、雇用主の変更全体のアサイメント履歴は、「雇用情報」レスポンシブ・ページに表示されます。 雇用主の変更全体で就業者のアサイメント履歴を表示するには、その就業者のソースおよび宛先のアサイメントがリンクされている必要があります。 |
PER_MANAGE_CONTRACTS_RESPONSIVE_ENABLED |
デフォルトでは、このプロファイル・オプションは「N」に設定されます。このサイトレベル・プロファイル・オプションを「Y」に設定した場合は、「雇用契約」レスポンシブ・ページにアクセスして、複数のアサイメント間で契約を共有できます。 注意: レスポンシブな「雇用契約」ページから契約更新を追加した場合、これらの更新詳細を従来の「雇用の管理」ページから編集することはできません。これは、レスポンシブ・ページから更新を追加したときに、対応するレコードがアサイメント表に作成されていないためです。ただし、従来の「雇用の管理」ページから、新しい契約更新を追加することはできます。
|
雇用参照
このトピックでは、雇用関連であり、ユーザーまたは拡張可能な構成レベルがある共通参照を示します。これらの参照をレビューし、企業要件にあわせて必要に応じて更新してください。「設定および保守」作業領域で「共通ルックアップの管理」タスクを使用して、参照を確認します。
就業者契約参照
参照タイプ | 説明 | 構成レベル |
---|---|---|
CONTRACT_TYPE |
固定期間、フルタイム、季節的などのタイプ値 |
ユーザー |
アサイメント参照
参照タイプ | 説明 | 構成レベル |
---|---|---|
BUDGET_MEASUREMENT_TYPE |
拡張可能 |
|
EMP_CAT |
フルタイム正社員やパートタイム臨時などのアサイメント・カテゴリ |
ユーザー |
EMPLOYEE_CATG |
ホワイト・カラー、ブルー・カラー、公務員などの就業者タイプの値 |
ユーザー |
BARGAINING_UNIT_CODE |
医療従事者、鉄鋼労働者、公共サービス労働者などの、交渉団体を識別するコード |
ユーザー |
PER_SUPERVISOR_TYPE |
ライン・マネージャ、プロジェクト・マネージャ、技術マネージャなどのマネージャ・タイプ |
拡張可能 |
HOURLY_SALARIED_CODE |
時給アサイメントまたは給与アサイメントの識別子 |
拡張可能 |
年功起算日参照
参照タイプ | 説明 | 構成レベル |
---|---|---|
ORA_PER_SENIORITY_ITEMS |
企業年功、雇用主年功などの年功起算日ルール。 |
ユーザー |
退職参照
参照タイプ | 説明 | 構成レベル |
---|---|---|
PER_PDS_REHIRE_REASON |
違反行為やパフォーマンスの低下などの、就業者の再雇用を推奨しない事由 |
ユーザー |
職責範囲参照
参照タイプ | 説明 | 構成レベル |
---|---|---|
PER_RESPONSIBILITY_TYPES |
福利厚生担当者、組合代表、防火責任者などの就業者の職責 |
拡張可能 |
雇用構成オプション
雇用関連オプションは、「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクを使用して、企業レベルで構成できます。この表は、各オプションの説明とデフォルト値を示しています。
オプション | 説明 | デフォルト値 |
---|---|---|
ガイド付きフロー: 先日付のレコード検証 |
このオプションを使用して、マネージャがセルフサービス雇用ページを使用して、先日付のレコードを持つアサイメントを更新できるかどうかを制御できます。次の値から選択できます。 なし: 検証は表示されません。 エラー: アサイメントに先日付のレコードがあり、ユーザーがアサイメントを更新できないことを示すエラー・メッセージが表示されます。 警告: アサイメントに先日付のレコードがあることを示す警告メッセージが表示されます。ユーザーは、メッセージを無視してトランザクションを続行することを選択できます。 |
なし |
既存の下位の検証の終了 |
このオプションを使用して、ユーザーが「雇用関係の終了」ページを使用して、直属の部下を持つ就業者を退職させることができるかどうかを制御できます。次の値から選択できます。 なし: 検証は表示されません。 エラー: 就業者に直属の部下がいるため、その就業者を退職させることができないことを示すエラー・メッセージが表示されます。 警告: 就業者に直属の部下がいることを示す警告メッセージが表示されます。ユーザーは、メッセージを無視してトランザクションを続行することを選択できます。 |
警告 |
雇用: 承認者リージョン縮小済 |
このオプションを使用して、雇用フローの「レビュー」ページで「承認者」リージョンが展開された状態または縮小された状態のいずれで表示されるかを制御できます。次の値から選択できます。 Y: 「承認者」リージョンは縮小された状態で表示されます。 N: 「承認者」リージョンは展開された状態で表示されます。 |
Y |
処理待ち就業者の自動変換 |
このオプションを使用して、すべての新規処理待ち就業者レコードに設定を適用できます。次の値から選択できます。 Y: すべての新規処理待ち就業者レコードの「自動変換に含める」フィールドに、デフォルトで「はい」の値が設定されます。処理待ち就業者の自動変換プロセスの実行時に、変換基準に一致するレコードが自動的に変換されます。 N: すべての新規処理待ち就業者レコードの「自動変換に含める」フィールドに、「いいえ」がデフォルト設定されます。これらのレコードは、スケジュール済プロセスの実行時に変換されません。 「Null」または空白: 「N」の動作と同様です。 |
「Null」または空白 |
デフォルトの企業年功起算日 |
このオプションを使用すると、企業年功起算日を最初の採用日にデフォルト設定する必要があるかどうかを制御できます。次の値から選択できます。 Y: 企業年功起算日が最初の採用日にデフォルト設定されます。 N: 企業年功起算日は空白になります。 「Null」または空白: 「N」の動作と同様です。 注意: この構成オプションは、バージョン1 (V1)年功起算日にのみ適用可能です。
|
「Null」または空白 |
採用統合 |
このフィールドは現在使用できません。 |
該当なし |
雇用ページの構成に関する考慮事項
Oracle Fusion Global Human Resourcesの雇用関連ページは、2層雇用モデルにおける一般的なニーズに適合します。また、一部の属性はデフォルトで非表示になっています。企業要件にあわせて、任意の属性を表示したり、デフォルトで表示される属性のいずれかを非表示にできます。
ページを構成するには、グローバル領域の「設定およびアクション」メニューにある「カスタマイズの管理」オプションを使用します(ログイン名の横にあるドロップダウン・リストを選択します)。
ライン・マネージャのための雇用ページの構成
ライン・マネージャは、直属の部下および間接的部下のアサイメント勤務時間と就業事業所を更新できます。デフォルトでは、これらの変更はアサイメント・レベルで加えます。
非表示属性の表示
一部の雇用関連属性は、「雇用情報」や「雇用関係の作成」などの雇用ページ、および「新規個人」ページの雇用情報ではデフォルトで非表示になります。これらのページのデフォルトの外観により、サポートされる相互作用が簡略化されると同時に、一般的なユーザーのニーズが満たされます。ただし、これらのページを調整して任意の非表示属性を含めることができます。
雇用関連データの問題の確認および訂正
「雇用データ整合性問題の訂正」プロセスを使用して、雇用データ整合性に関する問題を検出して訂正します。このプロセスは、「スケジュール済プロセス」作業領域から実行します。
このプロセスでは、次の問題がレポートおよび修正されます。
-
無効なPersonタイプ使用レコード
-
アサイメントおよび雇用関係によって異なる雇用主
-
「プライマリ・アサイメント」フィールドが「Y」に設定されている勤務条件
-
アサイメントおよび勤務条件によって異なるビジネス・ユニット
-
非アクティブな雇用関係のアクティブな勤務条件またはアサイメント
-
アサイメントおよび雇用関係によって異なる国別仕様
-
Peopleグループがあり体系情報がないアサイメント
-
アサイメント・レコードで欠落しているPersonタイプ
-
アサイメントで異なるユーザーおよびシステムPersonタイプ
-
退職日後に作成された上長レコード
-
退職日を超えて延長された上長レコード
-
Personタイプ使用で異なるユーザーおよびシステムPersonタイプ
-
重複している勤務時間パターン・レコード
-
アサイメントで異なるフレックスフィールド体系およびPeopleグループ
-
マネージャ・タイプがライン・マネージャでない場合、「プライマリ」フィールドは「Y」に設定
問題を検出して訂正し、その結果を確認するには、次の手順を指定されている順序で実行する必要があります。
-
プロセスの選択
-
要約モードの使用
-
レポート・モードの使用
-
更新モードの使用
-
問題が訂正されているかどうかの確認
プロセスの選択
-
「ナビゲータ」→「ツール」→「スケジュール済プロセス」をクリックします。
-
「新規プロセスのスケジュール」をクリックし、「タイプ」フィールドで「ジョブ」をクリックします。
-
「名前」リストを展開し、「検索」をクリックします。
-
「名前」ボックスに「雇用」と入力し、「検索」をクリックします。
-
検索結果表で「雇用データ整合性問題の訂正」を選択し、「OK」をクリックします。
-
「新規プロセスのスケジュール」ダイアログ・ボックスで、「OK」をクリックします。
要約モードの使用
要約モードでプロセスを実行し、問題の数(ある場合)をリストする.csvファイルを生成します。このモードでは、1人またはすべての個人に対してプロセスを実行できます。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで、「モード」リストから「要約」を選択します。
-
「名前」リストで、プロセスを実行する個人を選択します。
注意: リストから名前を選択しない場合、プロセスはすべての個人に対して実行されます。 -
「送信」をクリックし、「確認」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。プロセスIDを書き留めます。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで「クローズ」をクリックします。
「概要」ページの検索結果表でプロセスIDを含む行を選択すると、.zipファイルを表示できます。
レポート・モードの使用
.csvファイルで問題を見つけた場合は、レポート・モードでプロセスを実行して、.zipファイルを生成します。.zipファイルには、各整合性チェック用の.csvファイルが含まれています。.csvファイルには、問題の詳細およびその問題の影響を受ける個人が示されます
-
「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。「名前」リストから「雇用データ整合性問題の訂正」を選択し、「OK」をクリックします。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで、「モード」リストから「レポート」を選択します。
-
「送信」をクリックし、「確認」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。プロセスIDを書き留めます。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで「クローズ」をクリックします。
「概要」ページの検索結果表でプロセスIDを含む行を選択すると、.zipファイルを表示できます。
更新モードの使用
更新モードでプロセスを実行して、問題を訂正します。プロセスの実行後、各整合性チェック用の.csvファイルを含む.zipファイルが生成されます。.csvファイルには、更新後の問題の詳細が示されます。
-
「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。「名前」リストから「雇用データ整合性問題の訂正」を選択し、「OK」をクリックします。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで、「モード」リストから「更新」を選択します。
-
「送信」をクリックし、「確認」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。プロセスIDを書き留めます。
-
「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで「クローズ」をクリックします。
「概要」ページの検索結果表でプロセスIDを含む行を選択すると、.zipファイルを表示できます。
問題が訂正されているかどうかの確認
要約モードでプロセスを再度実行して、問題が訂正されたことを確認します。
Peopleグループ
Peopleグループ・キー・フレックスフィールドを使用して、Peopleグループ情報を記録し、組合や作業グループなど、特定のグループに個人を割り当てます。たとえば、個人を組合や年金プランに割り当てて、給与に対する適格性または規制アクセスを決定する場合があります。
キー・フレックスフィールドはグローバル人事管理アプリケーションの一部であり、PPGフレックスフィールド・コードおよびPeopleグループ・フレックスフィールド名によって識別されます。
HCMでPeopleグループを使用可能にする方法
フレックスフィールドは、企業レベル(「企業HCM情報の管理」タスクを使用)または雇用主レベル(「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用)で有効にできます。
Peopleグループはオプション・フィールドであり、すべてのアサイメントおよび雇用ページ(「マネージャの変更」ページを除く)で使用できます。
Peopleグループ情報が格納される場所
-
情報は、「PER_ALL_ASSIGNMENTS_M」表のPEOPLE_GROUP_ID列に格納されます。
-
PEOPLE_GROUP_ID列は、PER_PEOPLE_GROUPS表のPEOPLE_GROUP_ID列の外部キーです。
デフォルト費用勘定の構成方法
Oracle Financials Cloudの費用を使用するすべての個人に対して、人事管理アプリケーションのデフォルト費用勘定を設定する必要があります。
デフォルト費用勘定はキー・フレックスフィールドです。これは、一般会計アプリケーションの一部であり、GL#フレックスフィールド・コードおよび会計フレックスフィールド名により識別されます。
HCMで使用するデフォルト費用勘定の有効化
-
「設定および保守」作業領域にナビゲートします。
-
「タスク」パネル・ドロワーで「検索」をクリックします。
-
「ビジネス・ユニットの定義」タスク名を検索してクリックします。
-
「ビジネス・ユニットへのビジネス機能の割当」タスク名をクリックし、ビジネス・ユニットを選択します。
-
「適用してタスクに進む」をクリックします。
-
プライマリ元帳およびデフォルト法的エンティティを選択します。
-
「保存」をクリックします。
デフォルト費用勘定を保守する場所
「デフォルト経費勘定」フィールドと「費用小切手送付先住所」フィールドはオプションであり、次のページを除いて、すべてのアサイメントおよび雇用関連のページに表示されます。
-
事業所の変更
-
勤務時間の変更
-
マネージャの変更
「費用小切手送付先住所」フィールドで、就業者の経費払戻小切手の送信先を指定します。このフィールドの値は、PER_WORKER_ADDRESS_TYPEアプリケーション参照を使用して移入されます。
デフォルト費用勘定が格納される場所
-
情報は、PER_ALL_ASSIGNMENTS_M表のDEFAULT_CODE_COMB_ID列に格納されます。
-
DEFAULT_CODE_COMB_ID列は、GL_CODE_COMBINATIONS表のCODE_COMBINATION_ID列に対する外部キーです。
昇格・昇進処理の追加コンテンツの追加
従業員の昇格・昇進ポリシーに関する情報を、従業員の昇格・昇進フロー内に含める必要があるとします。これを行うには、最初にトランザクション設計スタジオを使用して、「昇格・昇進」ページの「追加コンテンツ」カードを有効にする必要があります。その後、ページ・コンポーザを使用して、従業員の「追加コンテンツ」ページに情報を追加できます。
前提要件
-
サンドボックスを作成および管理するためのアクセス権を持つ管理者ユーザーとしてサインインします。
-
トランザクション設計スタジオでルールを作成できるサンドボックスをアクティブ化します。
-
サンドボックスのHCMエクスペリエンス設計スタジオとページ・コンポーザのオプションを有効にします。
-
サイト・レベルでページレベルの構成を有効にします。
処理の選択
-
ホーム・ページで、「自分のクライアント・グループ」→「雇用」→「HCMエクスペリエンス設計スタジオ」を選択します。
-
「トランザクション設計スタジオ」タブを選択します。
-
「処理」リストから「昇格・昇進」を選択します。
ルールの構成
-
「追加」をクリックして、新しいルールを追加します。
-
次のルール詳細を入力します。
フィールド 値 名前
追加コンテンツ・ルールによる昇格・昇進
説明
昇格・昇進処理のための読取り専用追加コンテンツの有効化
アクティブ
チェック・ボックスを選択する
-
「リージョンの表示または非表示」セクションで、次の詳細を入力します。
フィールド 値 「質問リスト」ページの表示
はい
追加コンテンツ
必須
and
表示
-
「保存してクローズ」をクリックします。
-
「完了」をクリックします。
コンテンツの追加
-
ホーム・ページで、「自分のクライアント・グループ」→「雇用」→「昇格・昇進」を選択します。
-
就業者を選択します。
-
「昇格・昇進」ページで、基本情報と昇格・昇進詳細を入力します。
-
グローバル領域の「設定およびアクション」メニューから「ページの編集」を選択します(ログイン名の横にあるドロップダウン・リストを選択します)。
-
「表示」メニューから、「ソース」 を選択します。
-
ページ・コンポーザを使用して、会社の昇格・昇進ポリシーに関連するコンテンツを「追加コンテンツ」リージョンに追加します。
アサイメント
アサイメント・ステータスの設定方法
各アサイメントには、アサイメント・ステータスが含まれています。アサイメント・ステータスには、HRステータス、給与ステータスおよびオプションのユーザー・ステータスが含まれます。HRステータスおよび給与ステータスの値はアサイメント・ステータスにリンクされており、アサイメント・ステータスが変更されると自動的に設定されます。
次の表に、3つのステータスの値をまとめます。
アサイメント・ステータス | HRステータス | 給与ステータス |
---|---|---|
アクティブ - 給与適格 |
アクティブ |
処理 |
アクティブ - 給与なし |
アクティブ |
対象外 |
アクティブ - 支給時処理 |
アクティブ |
支給時処理 |
アクティブ - 変動処理エレメント・エントリの処理 |
アクティブ |
変動処理エレメント・エントリの処理 |
休止 - 給与適格 |
休止 |
処理 |
休止 - 給与なし |
休止 |
対象外 |
休止 - 支給時処理 |
休止 |
支給時処理 |
休止 - 変動処理エレメント・エントリの処理 |
休止 |
変動処理エレメント・エントリの処理 |
非アクティブ - 給与適格 |
非アクティブ |
処理 |
非アクティブ - 給与なし |
非アクティブ |
対象外 |
非アクティブ - 支給時処理 |
非アクティブ |
支給時処理 |
非アクティブ - 変動処理エレメント・エントリの処理 |
非アクティブ |
変動処理エレメント・エントリの処理 |
アサイメント・ステータス
アサイメントを作成または編集するときに、変更を分類し、次のステップを決定する処理を選択します。一部の処理では、アサイメント・ステータスが自動的に変更されます。たとえば、アサイメントを作成すると、そのステータスは自動的に「アクティブ - 給与適格」に設定されます。同じ処理により、HRステータスが「アクティブ」に設定され、給与ステータスが「処理」に設定されます。それ以外の場合、アサイメント・ステータスを直接設定する必要があります。
給与ステータス
「支給時処理」給与ステータスは、支給項目がある給与期間中にのみ給与が処理されることを示します。「支給時処理」ステータスは通常、支払が発行されない場合に税の払戻を停止するために、累計課税処理基準を使用する国で使用されます。「変動処理エレメント・エントリの処理」ステータスは、変動処理エレメントのアクティブなエレメント・エントリのみが処理されることを示します。「変動処理エレメント・エントリの処理」ステータスは通常、退職従業員に対する1回払いのために使用されます。
ユーザー・ステータス
「設定および保守」作業領域の「アサイメント・ステータスの管理」タスクを使用して、各アサイメント・ステータス値に1つ以上のユーザー名を定義できます。1つのHRステータスに対して複数のユーザー・ステータスが存在する場合は、そのHRステータスに対応するデフォルト・ステータスとして、1つのユーザー・ステータスを指定する必要があります。デフォルトのユーザー・ステータスを指定しない場合は、デフォルトのアサイメント・ステータスがアサイメントに添付されます。たとえば、アサイメントを作成すると、そのステータスは自動的にHRステータス「アクティブ」に対応するデフォルト・アサイメント・ステータスに設定されます。
アサイメント・レベルでの等級の適用に関する考慮事項
このトピックでは、次の雇用関連のプロファイル・オプションの影響について説明します。
-
PER_ENFORCE_VALID_GRADES
-
PER_DEFAULT_GRADE_FROM_JOB_POSITION
有効等級の適用(PER_ENFORCE_VALID_GRADES)
PER_ENFORCE_VALID_GRADESサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定すると、ユーザーはアサイメントの等級を選択できます。等級は、ジョブまたはポジションに対して有効な等級からのみ選択できます。
-
ユーザーがアサイメントでジョブとポジションを選択した場合、そのポジションで有効な等級のみを選択できます。
-
有効な等級がジョブとポジションのどちらにも定義されていない場合、ユーザーはすべての等級から目的の等級を選択できます。
このプロファイル・オプションを「いいえ」(デフォルト値)に設定した場合、ユーザーはすべての等級から目的の等級を選択できます。
ジョブまたはポジションからの等級のデフォルト設定(PER_DEFAULT_GRADE_FROM_JOB_POSITION)
ジョブまたはポジションに対して有効な等級が1つのみの場合は、PER_DEFAULT_GRADE_FROM_JOB_POSITIONサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定します。このシナリオでは、デフォルトで、有効な等級がアサイメントで使用されます。また、エントリ等級がポジションに定義されている場合、ユーザーが新しいアサイメントを作成したときに、その等級がデフォルトで使用されます。
このプロファイル・オプションを「いいえ」(デフォルト値)に設定した場合、ユーザーはすべての等級から目的の等級を選択できます。
勤務日情報
勤務日情報では、企業または雇用主の就業者アサイメントごとに、標準勤務時間を定義します。「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクと「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用して、企業レベルと雇用主レベルでそれぞれ勤務日情報を指定します。
勤務日情報のソース
企業、雇用主または部門にスケジュールを割り当てると、勤務日情報がそのスケジュールから自動的に取得されます。それ以外の場合は、企業、雇用主および部門について、勤務日情報を入力できます。
ポジションの勤務日情報を定義することもできます。すべてのアサイメントの標準勤務時間は、次のいずれかのエンティティからこの優先順位に従って継承されます。
-
ポジション
-
部門
-
雇用主
-
企業
勤務日情報の使用方法
アサイメントの予算作成目的の場合、FTEは、アサイメント勤務時間を標準勤務時間(ポジション、部門、雇用主または企業からアサイメントが継承する)で除算することにより、自動的に計算されます。これらのうちどのエンティティの標準勤務時間も使用できない場合、FTEを計算することはできません。FTEを手動で入力することもできますが、FTEレポートにはFTEの自動計算が効率的であり、FTE情報の様々な用途間での一貫性が向上します。
就業者番号の使用に関する考慮事項
企業内のすべての個人レコードには個人番号があります。また、就業者番号を従業員および派遣就業者の雇用関係に割り当てることもできます。就業者番号はオプションであり、主に、従業員番号および派遣就業者番号をこれまで使用し、その使用を継続する必要があるOracle E-Business Suiteの顧客を対象に提供されます。
就業者番号の有効化
デフォルトでは、就業者番号は使用されません。企業レベルおよび雇用主レベルで就業者番号を有効にするには、それぞれ「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクと「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用します。就業者番号を有効にした場合は、従業員と派遣就業者の雇用関係ごとに1つの就業者番号が必要です。就業者番号を有効にしない場合、就業者番号は使用できません。企業レベルと雇用主レベルの両方で就業者番号を使用可能にすると、雇用主での設定が優先します。
番号生成方法の選択
「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクを使用して、企業の番号生成方法を選択します。就業者番号は、手動または自動で生成できます。
手動生成を選択する場合は、ローカル要件に合うように採番スキームを定義することをお薦めします。たとえば、企業内での一意性と雇用主レベルの一意性のどちらのが重要であるかを判断し、それに応じて採番スキームを定義します。
自動就業者番号生成を選択した場合、番号は、企業順序または雇用主順序のいずれかから割り当てることができます。雇用主順序を使用する場合、就業者番号が企業内で一意となることは保証されません。雇用主で順序を使用する場合、同じ雇用主に再雇用されると就業者番号は変更されません。ただし、別の雇用主に再雇用されたり、別の雇用主にグローバル異動する場合は、就業者番号が変更されます。
企業順序を使用すると、次の場合には就業者番号が変更されません。
-
同じ雇用主に再雇用される場合。
-
別の雇用主に再雇用される場合。
-
別の雇用主にグローバル異動する場合。
雇用主の番号生成方法の設定
雇用主レベルで方法が指定されていない場合は、すべての雇用主が企業番号生成方法を自動的に継承します。雇用主レベルで番号生成方法を上書きするには、次のようにします
-
雇用主に対して、任意の時点で手動による就業者番号生成を選択します。
-
該当する雇用主に従業員または派遣就業者の雇用関係が存在しない場合は、雇用主に対して、自動就業者番号生成を選択します。
「設定および保守」作業領域の「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用して、雇用主の番号生成方法を選択します。
等級保持ページを作成して保持等級コンテキストに関連付ける
特定の組織では、より低い職責のポジションに移動した後でも、従業員は以前の等級を保持する資格があります。等級は、等級保持が終了しないかぎり、従業員が下位グレードのポジションに配置された日付から始まる一定期間保持できます。
コンテキストは、この保持等級情報を記録するために、アサイメント拡張可能フレックスフィールドでシードされます。この機能を使用するには、このコンテキストをページに関連付ける必要があります。このコンテキストを既存のページに関連付けることも、ビジネス要件に基づいて新規ページを作成することもできます。コンテキストを新しいページに関連付ける方法を次に示します。
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「設定および保守」作業領域でタスク名「拡張可能フレックスフィールドの管理」を検索してクリックします。
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「フレックスフィールド・コード」フィールドに「PER_ASSIGNMENT」と入力し、「検索」をクリックします。
-
「検索結果」領域で「編集」アイコンをクリックします。
-
「カテゴリ」領域で「PerAssignmentEITCategory」アイテムを選択し、「PerAssignmentEITCategory: 詳細」領域で「ページ」タブをクリックします。
-
「作成」アイコンをクリックします。
-
「ページの作成」ダイアログ・ボックスで、「表示名」フィールドに「等級保持情報」と入力します。
-
「コード」フィールドに「PER_RETAINED_GRADES_PAGE」と入力します。
-
「摘要」フィールドに情報を入力します。たとえば、「等級保持に関する追加アサイメント情報を提供します」のように入力できます。
-
「使用」リストから「アサイメントその他情報EFF」値を選択します。
-
「OK」をクリックします。
-
作成した「等級保持情報」ページを「PerAssignmentEITCategory: 詳細」領域から選択します。このページの関連コンテキストのリストは、「等級保持情報: 関連コンテキストの詳細」領域に表示されます。
-
「等級保持情報: 関連コンテキストの詳細」領域で「選択して追加」アイコンをクリックします。
-
「選択して追加: コンテキスト」ダイアログ・ボックスで、名前「保持等級」を検索します。
-
検索結果から「保持等級」行を選択します。
-
「適用」,をクリックし、「OK」をクリックします。
-
「保存してクローズ」をクリックします。
-
「検索結果」領域で、「アサイメントその他情報EFF」行を選択し、フレックスフィールドをデプロイします。
アサイメントに関するFAQ
雇用フローのマネージャ名の値リストにアサイメント番号を表示するには、どうすればよいですか。
「設定および保守」作業領域の「管理者プロファイル値の管理」タスクを使用します。プロファイル・オプションPER_EMP_MANAGER_NAME_LOVを検索し、プロファイル値を「N」に更新します。プロファイル値はデフォルトでは「Y」になっています。
アサイメントで選択したポジションにオープン・ヘッドカウントまたはFTEが存在しないとどうなりますか。
「ポジションの編集」ページで「重複の許可」属性が「はい」に設定されている場合は、警告が表示され、アサイメントを続行できます。属性が「いいえ」に設定されている場合は、選択したポジションの在職者数にすでに達しているため、別のポジションを選択する必要があります。
ポジション在職者検証を有効にするにはどうすればよいですか。
ポジション在職者検証により、ユーザーは、常勤換算(FTE)またはヘッドカウントに欠員がないポジションをアサイメントで選択できなくなります。ポジションでヘッドカウントの重複が許可されている場合、オープンFTEまたはヘッドカウントを超えると警告が表示されます。重複が許可されていない場合、ユーザーは、FTEまたはヘッドカウントに欠員がある別のポジションを選択しないかぎり続行できません。ユーザーがOracle Fusion HCMを初回にインストールした場合、この検証は即時利用可能です。ユーザーがOracle Fusion HCMをすでに使用しており、アップグレードしている場合、これを使用するには、この検証を有効にする必要があります。検証を有効にする手順は、次のとおりです。
1. 「組織情報」拡張可能フレックスフィールドで事前定義済のポジション在職者検証(ORA_PER_EMP_POS_INCUMBENT_VALIDATION)のコンテキストを選択し、「企業の管理」ページで「在職者検証の適用」属性を表示します。
2. 「企業の編集」ページの「ポジション在職者検証」セクションで、「在職者検証の適用」属性を選択します。
ポジションの属性が変更された場合、既存のアサイメントはどうなりますか。
企業または雇用主に対してポジション同期化が有効になっている場合にポジションの属性を変更すると、その変更を継承するすべてのアサイメントを表示できます。変更が承認されると、アクティブなアサイメントを持つすべての在職者は、「アサイメント」ページで「ポジションから同期化」オプションが「はい」に設定されている場合、その変更を自動的に継承します。
年功起算日
年功起算日の概要
この項のすべてのトピックは、年功起算日機能のバージョン3 (V3)に関連しています。年功起算日機能のバージョン3を使用して就業者の年功を定義および管理できます。
「年功起算日の構成」タスクおよびFastFormulaを使用して、年功起算日を構成できます。「クイック処理」で「年功起算日」タスクを使用してこれらを管理できます。
詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)のホワイト・ペーパーを参照してください。
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FastFormulaを使用した年功起算日の計算(2370526.1)
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異なる年功起算日バージョン間の比較(2414630.1)
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採用時の企業および雇用主の年功起算日の有効化(2432162.1)
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V3年功起算日の年功変更(2446329.1)
-
年功起算日バージョン1に関するFAQ (2434532.1)
-
年功起算日バージョン2 (2438572.1)
-
V3年功起算日を使用して構成された一般的なユース・ケース(2476188.1)
年功起算日属性
次の属性を使用して、年功を構成できます。
属性 | 使用する場所 | 例 |
---|---|---|
企業および雇用主 |
|
|
等級、ジョブおよびポジション |
|
|
等級ステップ |
支払スケールと昇給 |
特定のセクターおよび産業では、就業者は昇格における次の等級ステップへの自動移動に適格です。この適格性は、特定の等級ステップでの12か月の継続勤務に基づきます。 |
組合、交渉団体および労働協約 |
組合オフィスおよび福利厚生 |
組合で年功の高い組合員は、組合オフィスとその他の組合福利厚生に適格になります。 |
国 |
|
|
事業所、部門およびビジネス・ユニット |
異動 |
特定の官公庁では、特定の事業所、部門または事業部門に3年間勤務した就業者は異動する必要があります。 |
年功起算日バージョン
「年功起算日」機能のV1、V2またはV3バージョンを使用して、就業者の年功を管理できます。次の表では、これらのバージョンについて説明しています。
バージョン | 説明 |
---|---|
V1 |
雇用関係タスクを使用して管理される年功起算日は、V1年功起算日と呼ばれます。V1年功起算日を使用して管理できるのは、企業年功起算日および雇用主年功起算日のみです。V1年功起算日は、PER_PERIODS_OF_SERVICE表に格納されます。 |
V2 |
拡張構成オプションを使用せずに「年功起算日の構成」タスクを使用して構成された年功起算日は、V2年功起算日と呼ばれます。要件に応じて複数の年功起算日を構成できます。これらの年功起算日は、「年功起算日」タスクを使用して管理されます。V2年功起算日は、PER_SENIORITY_DATES表に格納されます。 注意: 「年功起算日の入力」ESSジョブを実行して、最初に年功起算日を移入します。このジョブを実行した後、他のスケジュール済プロセスを実行する必要はありません。
|
V3 |
「年功起算日の構成」タスクおよび拡張構成オプションを使用して構成された年功起算日は、V3年功起算日と呼ばれます。要件に応じて複数の年功起算日を構成できます。これらの年功起算日は、「年功起算日」タスクを使用して管理されます。V3年功起算日は、PER_SENIORITY_DATES_F表に格納されます。 注意: 年功起算日は実行時には計算されません。年功起算日を計算するには、「年功起算日の計算」プロセスを実行する必要があります。V3年功起算日はプロセスの完了後にのみ移入されるため、このプロセスをスケジュールする必要があります。
|
詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)のComparison Between Different Seniority Dates Versions (2414630.1)を参照してください。
V3バージョンの年功起算日への移行に関する考慮事項
以前のV1またはV2バージョンから新しいバージョン(V3)に移行する前に考慮すべき点を、いくつか次に示します。
-
V2が存在するときにV1からV3に移行する場合
-
「年功のV1バージョンから年功データを移行」プロセス・パラメータを選択します。
-
移行後は、V1年功起算日を表示および変更できなくなります。
-
V2年功起算日は、表示も変更もできなくなります。
-
V2年功起算日ルールはすべて非アクティブ化されるため、V3年功起算日の新しいルールを作成します。
-
-
V2が存在しないときにV1からV3に移行する場合
-
「年功のV1バージョンから年功データを移行」プロセス・パラメータを選択します。
-
移行後は、V1年功起算日を表示および変更できなくなります。
-
V2年功起算日は、表示も変更もできなくなります。
-
-
V1が存在するときにV2からV3に移行する場合
-
「年功のV2バージョンから年功データを移行」プロセス・パラメータを選択します。
-
移行後は、V2年功起算日を表示および変更できなくなります。
-
V1年功起算日は、表示も変更もできなくなります。
-
V1年功起算日ルールはすべて非アクティブ化されるため、V3年功起算日の新しいルールを作成します。
-
-
V1が存在しないときにV2からV3に移行する場合
-
「年功のV2バージョンから年功データを移行」プロセス・パラメータを選択します。
-
移行後は、V2年功起算日を表示および変更できなくなります。
-
V1年功起算日は、表示も変更もできなくなります。
-
-
前のバージョンがインストールされていない場合
-
データ移行なしでV3の新しい設定を行います。
-
年功起算日を移行するプロセス
「年功起算日のバージョン3に移行」プロセスを実行して、年功起算日データを以前のバージョン(V1またはV2)から新しいバージョン(V3)に移行します。プロセスをスケジュールして実行するには、「スケジュール済プロセス」作業領域を使用します。
-
すべての就業者アサイメント・レコードの年功ベースを適切な値(日数または時間数)に更新します。これは、HCMデータ・ローダーを使用して行うことができます。
-
V2からV3に移行する場合、V2年功ルールの設定を検証します。V2に不要なルールがある場合は、それらを非アクティブ化します。移行プロセスでは、非アクティブ・ルールに対してV3年功データは作成されません。
プロセスを1回のみ実行して、年功データをV1からV3またはV2からV3に移行できます。たとえば、V1とV2を使用してV1からV3に移行している場合、V2からV3に移行することはできません。これは、年功起算日がすでにV3に変換されているためです。この場合、V2データをV3に手動で変換する必要があります。
一度にアクティブにできる年功起算日のバージョンは1つのみであるため、V3への移行後に、V1またはV2に移行して戻すことはできません。
プロセスの実行時の処理
V1からV3への変換: V1年功起算日には、企業および雇用主の採用日と年功起算日のみが表示され、年功ルールは構成されません。プロセスを実行して年功データをV1からV3に移行するときに、アプリケーションによって次の年功ルールが自動的に作成されます。
-
雇用主年功起算日 - 雇用関係レベル - 移行
-
企業年功起算日 - 個人レベル - 移行
プロセスでは、「雇用関係」ページで年功起算日が非表示になり、V1年功起算日の移入が停止されます。ただし、アプリケーションではV1年功起算日の値が保持されます。V1年功起算日の調整済の値がある場合は、V3年功ルールの対応する調整が自動的に作成されます。そのため、結果の年功起算日の値はV3で同じになります。雇用情報UIの年功起算日リージョンには、V1年功起算日ではなくV3年功起算日が表示されます。V3への移行後は、PER_SENIORITY_DATES_F表で年功データが保守され、PER_PERIODS_OF_SERVICE表はV1年功起算日の保守に使用されなくなります。
V2からV3への変換: V2では、様々なレベルで年功ルールを構成できます。プロセスを実行して年功データをV2からV3に移行するときに、アプリケーションによってV2年功ルールが自動的にV3に変換され、年功起算日が保持されます。V3年功起算日の拡張構成オプションは、「年功起算日の構成」ページで使用可能になります。年功起算日は、PER_SENIORITY_DATES表ではなくPER_SENIORITY_DATES_F表に移入されるようになりました。新しい年功起算日は「年功起算日」ページに表示されます。
プロセス・パラメータ
「年功起算日のバージョン3に移行」プロセスでは、「年功データ移行元」パラメータが使用されます。このパラメータは、現在のアプリケーション設定に基づいて、年功起算日データをV1またはV2からV3に移行するかどうかを示します。
V3年功起算日プロファイル・オプション
バージョン3 (V3)年功起算日の場合は、複数の年功起算日を構成できます。ただし、V1年功起算日の場合は、企業および雇用主の年功起算日のみが使用可能です。2つのV3年功ルール(企業および雇用主)を識別するシナリオでは、これらのプロファイル・オプションを使用できます。プロファイル・オプションは、その他の製品、およびダウンストリームまたは外部アプリケーションが使用する、企業および雇用主の年功起算日とみなされるV3年功ルールを示します。たとえば、このマッピングは報酬製品で使用されます。
「設定および保守」作業領域の「管理者プロファイル値の管理」タスクを使用して、プロファイル・オプションを管理します。企業の要件を満たすように、必要に応じて次のV3年功起算日関連のプロファイル・オプションを構成できます。
プロファイル・オプション名 | 説明 |
---|---|
ORA_PER_SENIORITY_DATE_AT_ENT |
V3年功起算日の企業年功起算日としてマップする、このプロファイル・オプションの年功ルールを選択します。プロファイル・オプションの値を設定しない場合、報酬製品では、「企業年功起算日 - 個人レベル - 移行」年功ルール(V1年功起算日移行時に作成済)が使用されます。 |
ORA_PER_SENIORITY_DATE_AT_LE |
V3年功起算日の雇用主年功起算日としてマップする、このプロファイル・オプションの年功ルールを選択します。プロファイル・オプションの値を設定しない場合、報酬製品では、「雇用主年功起算日 - 雇用関係レベル - 移行」年功ルール(V1年功起算日移行時に作成済)が使用されます。 |
年功起算日の構成方法
「年功起算日の構成」タスクを使用して、年功起算日の作成に関するルールを構成できます。
年功起算日ルールによって、年功起算日の名前と動作が定義されます。たとえば、企業年功起算日を個人レベルで定義できます。個人に対して最初の雇用関係が作成されると、雇用関係の開始日から企業年功起算日が計算されます。
構成オプション
「年功起算日ルールの構成」ページでは、次のオプションを使用できます。
-
アクティブ: このオプションを使用して、年功起算日ルールを有効または無効にできます。ルールがアクティブな場合、雇用データが変更されると、ルール定義に従って年功起算日が自動的に生成されます。ルールがアクティブでない場合は、年功起算日は生成されません。
注意: 該当する年功起算日ルールが、アプリケーションで個人の年功起算日を移入するために使用されている場合は、その年功起算日ルールを編集および削除できません。ただし、「アクティブ」フィールドで年功起算日ルールを無効にすることはできます。 -
年功ルール名: 「交渉団体年功起算日 - アサイメント・レベル」、「企業年功起算日 - 個人レベル」および「雇用主年功起算日 - 雇用関係レベル」などの事前定義済の値のいずれかを選択する必要があります。これらの値は、ORA_PER_SENIORITY_ITEMS参照タイプで定義されます。この共通参照タイプに値を参照コードとして追加することで、「年功ルール名」リストに新しい値を追加できます。
-
属性: この属性に基づいて年功起算日構成を定義できます。たとえば、雇用主年功起算日の場合は雇用主が年功属性であり、企業年功起算日の場合は企業が年功属性です。年功属性が作成または変更されると、設定のルールに従って、対応する年功起算日がアプリケーションに移入されます。
-
レベル: 年功起算日は、個人レベル、雇用関係レベルおよびアサイメント・レベルで構成できます。各レベルの年功起算日を導出するときに考慮される内容は、次のとおりです。
-
個人: 個人のすべての雇用関係およびアサイメント。
-
雇用関係: 雇用関係のすべてのアサイメント。
-
アサイメント: アサイメント・レベルの年功起算日の導出時には、個別のアサイメントのみが考慮されます。
-
-
調整Formula: 「雇用年功起算日調整」Formulaタイプを使用して、年功起算日調整を計算するための調整Formulaを構成できます。このFormulaは、年功計算で使用されるすべてのアサイメント・レコードについて評価されます。Formulaによって計算された年功起算日調整にゼロ値がある場合、年功起算日計算で調整Formulaは無視されます。調整の更新または訂正が必要な有効日に対してゼロ以外の値を計算するように、Formulaを構成する必要があります。
-
累計: 勤続期間にギャップがある場合の年功の計算ロジックを指定します。このオプションが「はい」に設定されている場合、アプリケーションでは、年功の計算において前の年功計算も考慮します。たとえば、2001年1月1日から2009年12月31日まで組織に関連付けられていた就業者がおり、両方の年功起算日について「累計」オプションが「はい」に設定されているとします。この就業者の関連と年功計算の詳細を次の表に示します。
処理 開始日 終了日 雇用主 雇用主年功 企業年功 コメント 採用
2001年1月1日
2001年12月31日
Vision US
1年
1年
グローバル異動
2002年1月1日
2002年12月31日
Vision CA
1年
2年
企業年功は、現在の雇用関係の1年と前の雇用関係の1年の合計です。
退職
2002年12月31日
再雇用
2007年1月1日
2007年12月31日
Vision UK
1年
3年
企業年功起算日は累積として構成されます。したがって、企業年功は、現在の雇用関係の1年と前の雇用関係の2年の合計です。
グローバル異動
2008年1月1日
2009年12月31日
Vision US
3年
6年
雇用主年功起算日は累積として構成されます。したがって、Vision US雇用主の年功は、現在の雇用関係の2年と前の雇用関係の1年の合計です。
企業年功起算日は累積として構成されます。したがって、企業年功は、現在の雇用関係の2年と前の雇用関係の4年の合計です。
退職
2009年12月31日
-
編集の許可: ユーザーが「年功起算日」タスクを使用して年功起算日を上書きできるかどうかを指定します。このフィールドの値を「いいえ」に設定した場合は、「年功起算日」ページで対応する年功起算日を編集できません。
-
ガイド付きフローに表示: ガイド付きプロセスに年功起算日を表示できるかどうかを指定します。年功起算日に対してこのオプションが「はい」に設定されている場合、その年功起算日はガイド付きプロセスに表示専用モードで表示されます。
-
年功ベースの上書き: 年功は、就業者のアサイメントの年功ベース値に基づいて日数または時間数で計算されます。個別の年功ルール・レベルで、年功ベースの上書きを定義できます。たとえば、就業者のアサイメントのベースが日数の場合でも、年功ルールは常に時間数で計算する必要があることを指定できます。
-
時間数の換算: 単一の換算ルール・セットを使用できない場合、「雇用年功時間数から日数への変換」Formulaタイプを使用して時間数を日数に変換できます。次のような時間数の変換を定義できます。
-
時間数から日数への変換
-
時間数から月数への変換
-
時間数から年数への変換
-
-
年功フィルタ: オプションで、構成オプションに年功フィルタを表示し、異なるフィルタ条件を使用して年功起算日の移入を制限できます。たとえば、就業者タイプが従業員であるというフィルタ条件を使用した場合、従業員についてのみ年功起算日が移入されます。
注意: 「年功起算日ルール・リスト」表には、デフォルトでは非表示になっている追加の年功フィルタ・オプションがあります。表の「表示」メニューを使用して、これらのフィルタ・オプションを表示できます。
年功ベースの上書き方法
就業者のアサイメントの年功ベース値を使用して、年功を日数または時間数で計算します。「年功起算日の構成」タスクを使用して、特定の年功ルールの年功ベースを上書きできます。たとえば、就業者のアサイメントのベースが日数の場合でも、年功ルールは常に時間数で計算する必要があることを指定できます。アプリケーションにおける上書きのデフォルト値は、「日数」または「時間」です。
次に、年功ベースに対して指定した上書き値に応じて、年功ルールがどのように計算されるかを示します。
アサイメントにおける年功ベース | 上書きされた年功ベース | 年功ルールの計算の基準 |
---|---|---|
日数 |
日数 |
カレンダ日数 |
時間 |
日数 |
カレンダ日数 |
日数 |
時間 |
年功時間数表にロードされた時間数 |
時間 |
時間 |
年功時間数表にロードされた時間数 |
日数 |
日数または時間数 |
カレンダ日数 |
時間 |
日数または時間数 |
年功時間数表にロードされた時間数 |
年功起算日ユーザー・エンティティ
ユーザー・エンティティを使用して、V3年功起算日の年功起算日情報を記述できます。
次の表で、年功起算日に使用できるユーザー・エンティティについて説明します。
ユーザー・エンティティ名 | 説明 | ユーザー・エンティティ・コンテキスト |
---|---|---|
PER_SENIORITY_DATES_V3_SDC_UE |
このユーザー・エンティティは、V3年功起算日の年功起算日情報を記述するために使用されます。 |
このユーザー・エンティティには、次のコンテキストを指定する必要があります。
|
PER_SENIORITY_DATES_V3_UE |
このユーザー・エンティティは、V3年功起算日の年功起算日情報を記述するために使用されます。 |
このユーザー・エンティティには、次のコンテキストを指定する必要があります。
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PER_SENIORITY_HOURS_V3_UE |
このユーザー・エンティティは、V3年功起算日における時間ベース就業者の年功時間数情報を記述するために使用されます。 |
このユーザー・エンティティには、次のコンテキストを指定する必要があります。
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年功起算日に関するFAQ
使用中の年功起算日のバージョンを検出するにはどうすればよいですか。
データベース・インスタンスでSELECT VERSION_CODE FROM FUSION.PER_EMPL_CONFIGURATIONSという問合せを実行してください
年功ルールが「年功起算日」ページに表示されている場合、「雇用情報」ページに表示できないのはなぜですか。
「雇用情報」ページにルールを表示するには、「年功起算日ルールの構成」ページで「ガイド付きフローに表示」オプションを「はい」に設定します。
V3年功起算日を使用している場合、最新の採用日をどのようにして検索できますか。
これは、企業属性について個人レベルで非累積ルールを構成することで行えます。詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の文書(文書ID 2476188.1)を参照してください
処理待ち就業者を年功起算日の計算から除外する方法を教えてください。
「年功起算日ルールの構成」ページで、「就業者タイプ」年功フィルタの「処理待ち就業者」チェック・ボックスの選択を解除する必要があります。
雇用に関するFAQ
処理または処理事由を削除できますか。
いいえ。ユーザーによる処理または処理事由の選択が不要になった場合、終了日を入力できます。この終了日を経過すると、その処理または事由は使用できなくなります。
追加の処理タイプを作成できますか。
いいえ。独自の処理タイプを作成することはできません。「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「処理の構成」タスクを使用して、作成した処理を事前定義済処理タイプに関連付けることができます。