必要に応じてメール構成のタイプを決定します。新しいメールシステムを設定する必要があるのか、あるいは既存のメールシステムを拡張する必要があるのか、つまり、ローカルメール専用なのか、またはリモート接続を使用するローカルメールなのかを確認します。詳細は、ローカルメール専用および ローカルメールとリモート接続を参照してください。
メールサーバー、メールホスト、およびメールゲートウェイとして動作するシステムを選択します。
サービスを提供するすべてのメールクライアントのリストを作成し、メールボックスの場所も含めます。このリストは、ユーザーのメール別名を作成するときに役立ちます。
別名の更新方法とメールメッセージの転送方法を選択します。ユーザーがメールの転送要求を送る場所として、aliases メールボックスを設定できます。ユーザーはこのメールボックスを使って、デフォルトのメール別名の変更要求を送ることができます。システムが NIS を使用する場合、ユーザーが関わることなくメール転送を管理できます。詳細は、メール別名ファイルの管理のタスクマップ、.forward ファイルの管理のタスクマップを参照してください。
次の図は、1 台のメールホストに 3 台のクライアントが接続されている単純なメール構成を示しています。
図 4 ローカルメール構成
図に示されている構成は単純で、簡単に設定できます。メールはローカルです。すべてのクライアントがローカルのディスクにメールを格納し、すべてのクライアントがメールサーバーとして機能します。メールアドレスは /etc/mail/aliases ファイルを使って構文解析されます。このメール構成を設定するには、次のコンポーネントが必要です。
メールホストとして指定されたサーバー。NIS を実行している場合、メールホスト上の /etc/hosts ファイルに mailhost.domain-name を追加することによって、この指定を行うことができます。DNS や LDAP など、別のネームサービスを実行している場合は、/etc/hosts ファイルに追加情報を入力する必要があります。
NIS 以外のネームサービスを使用している場合は、ローカルメールボックスのあるすべてのシステム上に、同じ /etc/mail/aliases ファイルが必要です。
各メールクライアントシステムの /var/mail ディレクトリに、メールボックスを格納できるだけの十分な領域が必要です。
詳細は、メールサービスを設定するを参照してください。
次の図は、小規模ネットワークの一般的なメール構成を示しています。
図 5 リモート接続を使ったローカルメール構成
このシステムは、メールサーバー、メールホスト、およびリモート接続を行うメールゲートウェイを兼ねています。メールは、メールゲートウェイ上の /etc/mail/aliases ファイルを使って配布されます。ネームサービスは必要ありません。 この構成では、メールクライアントがメールホスト上の /var/mail からメールファイルをマウントします。このメール構成を設定するには、次のコンポーネントが必要です。
各メールクライアントシステム上に、デフォルトの /etc/mail/sendmail.cf ファイル
メールホストとして指定されたサーバー。NIS を実行している場合、メールホスト上の /etc/hosts ファイルに mailhost.domain-name を追加することによって、この指定を行うことができます。DNS や LDAP など、別のネームサービスを実行している場合は、/etc/hosts ファイルに追加情報を入力する必要があります。
NIS 以外のネームサービスを使用している場合は、ローカルメールボックスのあるすべてのシステム上に、対応する /etc/mail/aliases ファイルが必要です。
メールサーバーの /var/mail に、クライアントのメールボックスを格納できるだけの十分なディスク領域。
詳細は、メールサービスを設定するを参照してください。