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Oracle® Traffic Directorコマンドライン・リファレンス
11g リリース1 (11.1.1.9.0)
B66437-05
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create-failover-group

構文

create-failover-group common_options --config=config_name --virtual-ip=VIP
 [--network-prefix-length=number_of_bits] --primary-node=node [--force]
 --backup-node=node [--primary-nic=network_interface]
 [--backup-nic=network_interface] [--router-id=router_id]

説明

このコマンドを使用して、一意の仮想IPアドレス(VIP)でグループ化された2つのOracle Traffic Directorインスタンスで構成されるフェイルオーバー・グループを作成し、アクティブ/パッシブ・モードでの高可用性を実現します。リクエストは、指定したVIPアドレスで受信され、プライマリ・インスタンスとして指定されたOracle Traffic Directorインスタンスにルーティングされます。プライマリ・インスタンスに到達できない場合、リクエストはバックアップ・インスタンスにルーティングされます。

アクティブ/アクティブ・フェイルオーバーでは、両方とも同じ2つのノードで構成され、プライマリ・ロールとバックアップ・ロールが逆になった2つのフェイルオーバー・グループを作成する必要があります。各インスタンスは、プライマリ・インスタンスとバックアップ・インスタンスであり、それぞれにVIPアドレスが1つずつ割り当てられます。

複数の構成にわたって最大255個のフェイルオーバー・グループを作成できます。

フェイルオーバー・グループを作成する際、管理ノード・プロセスがインスタンスの置かれているノードで非rootとして実行中である場合、これらのノードでrootユーザーとしてstart-failoverを実行する必要があります。これは手動によるフェイルオーバーの起動となります。このコマンドを実行しない場合、フェイルオーバーは起動せず、高可用性は得られません。

Oracle Traffic Directorでのフェイルオーバーの動作方法の詳細は、OTNの『Oracle Traffic Director管理者ガイド』を参照してください。

オプション

common_optionsの詳細は、helpコマンドを実行してください。

--config|-c

フェイルオーバー・グループを作成する構成の名前。

--virtual-ip|-i

フェイルオーバー・グループを識別する一意の仮想IPアドレス(VIP)。

VIPには、ホスト名またはIPv4/IPv6アドレスを指定できます。VIPは、フェイルオーバー・グループ内のノードと同じサブネットに属している必要があります。つまり、VIP、プライマリNICおよびバックアップNICが同じサブネット上に存在することを確認してください。

--network-prefix-length|-z

VIPを管理するインタフェースのネットワーク接頭辞。

このネットワーク接頭辞は、Classless Inter-Domain Routing (CIDR)形式で表されたサブネット・マスクです。たとえば、256個のアドレスを含むサブネット(8ビット)内のIPv4 VIPアドレスの場合、サブネット・マスク255.255.255.0のCIDR表記は24であり、この値は使用可能なIPv4アドレスの最大数(32ビット)から、指定されたサブネットのアドレス数(8ビット)を引くことによって計算できます。

IPv6サブネットのサブネット・マスクのCIDR表記を計算するには、使用可能なIPv6アドレスの最大数である128ビットから、サブネットのアドレス空間のビット・サイズを引きます。

ネットワーク接頭辞を指定しない場合、IPv4 VIPでは24が、IPv6 VIPでは64がデフォルトで想定されます。

--primary-node|-n, --backup-node|-b

フェイルオーバー・グループ内のプライマリ・ノードおよびバックアップ・ノードとして指定する管理ノード。これらのノードは、両方とも同じサブネットに含まれ、rootユーザーとして実行されている必要があります。これらのノードは、すでに別のフェイルオーバー・グループの一部であるインスタンスを含んでいない必要があります。選択する管理ノード上では、Oracle Traffic Directorインスタンスが実行されている必要はないことに注意してください。

--force|-f

このオプションを指定すると、特定のVIPにフェイルオーバー・グループがすでに存在していても、フェイルオーバー・グループを強制的に作成できます。既存のフェイルオーバー・グループは、置き換えられます。

--primary-nic|-m, --backup-nic|-k

VIPを管理する必要のあるプライマリ・ノードとバックアップ・ノードのネットワーク・インタフェース。ネットワーク・インタフェースを指定しない場合、Oracle Traffic Directorによって自動的に検出されます。

--router-id|-r

フェイルオーバー・グループのルーターID。値は、フェイルオーバー・グループ全体で一意にする必要があります。ルーターIDを指定しない場合、最初のフェイルオーバー・グループについては255に設定されます。後続のフェイルオーバー・グループを作成するたびに、デフォルトのルーターIDは、254、253のように1つずつ減ります。

tadm create-failover-group --config=soa --virtual-ip=10.229.227.80 --primary-node=node1.example.com --backup-node=node2.example.com
tadm start-failover --user=admin 
--password-file=./admin.passwd --host=admin.example.com --port=8989 
--no-prompt --config=soa --instance-home=/home/otd

終了コード

次の終了値が戻されます。

0: コマンドの実行に成功しました。

>0: コマンドの実行時にエラーが発生しました。

終了コードと構文表記の詳細は、helpコマンドを実行してください。